日々の暮らしから

「街中の案山子」「庭にいます。」から更にタイトル変更します。

小津安二郎監督の「東京物語」を見る。

2012-02-21 08:02:44 | 映画・テレビドラマ・音楽
録画で。以前にも名監督といわれる人の有名な作品、と聞いてみた映画。今回は二度目。
家庭をもった子供たちを訪ねて東京に行ったときのアレコレが綴られている。
目に付くのはウチワのゆらゆら。団扇という漢字が日常に残っていた時代って感じがします。
座って話しているシーンでは、みんながウチワを使っている。勿論戸は開け放たれて、外気が通り抜けている。わが家にウチワは必ず1つある。但し、どんな電力不足を叫ばれた去年の夏であっても、涼むためのウチワの出番はない。使うのは、「寿し飯を冷ますとき」ということ(笑)。
もし、小津安二郎監督が現代に現れたら、「ウチワのない日本の夏」に驚かれるでしょうね~。
出だしから横道にそれました。でも、映画の主題である、親世代、子世代の「思いのズレ」、これについてはなんにも変わっていない、そんな思いで見終わりました。
年とった親の目に見える、家庭を持った子であっても、幼いときの映像がチラツいたりして、思いは、往時と今を行き来してしまいます(じゃないかしら)。子にとっては、生活している今が現実そのもので、そこに、年老いた親を迎え入れているのです。
この微妙感。きっと、どの時代においても、双方が味会う感覚なのでしょうね。
かつて自分が若い世代に属するとき、夫や私の両親が遠路訪ねてきたけれど、この映画に出てくる笠知衆夫婦のような思いを味わったのだろう。多分。
今、映画のシーンを思いながら、ちょっと想像する。
そして、今、私が笠知衆夫婦の立場にいるということも、学習(復習)させられる映画だった。

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