Y君・百名山、四阿山(アズマヤマ)2103mを登頂。
8月20日(土)、21日(日)をかけて群馬県と長野県の境に位置する四阿山に立つ。太平洋と日本海の分水尾根。感動を胸につめ込んで帰宅。
山頂を征服した達成感、行く先々に多くの高山植物に胸をときめかせ山頂の様子を一気に吐き出し語る。中央アルプス木曽駒ガ岳に同行して以来よく山に行く。
Y君・manpoクラブに所属、山の★★★上級試験に受かり自信つける。体力、忍耐、継続の勝負.
知知夫人より上ランク。
共有のとき
少年期は、山、渓谷、川、森の自然を友として育った。山に入り鳥を捕まえ、川に行き魚をとった。
東京での生活がすでに25年余過ぎた。歳も45歳を越えていた。山仲間のクラブに入りよく週末に山に出かけた。都会の喧騒を離れ少しでも山に入り少年期と同じ環境に身を置き心身ともにリフレッシュしたかった。丹沢、奥多摩、秩父の低山歩きに精を出し満足していた。
Y君は都会育ち。せいぜい高尾山に小学校で遠足に行った程度。はじめて中央アルプス木曽駒ガ岳に一緒に同行したのは十数年前、夏のこと。山仲間に混じってバスで夜行日帰りに同行した。マイクロバスとケーブルを乗り継いで花の咲き乱れる千畳敷駅に降り立つ。眼前に広がる高山植物、屏風のようにそそり立つ宝剣峰岳の岩肌。景色に酔いしれていた。『花を見ていたら次の行動が遅くなる・・・・』と、先輩風を吹かし岩場に取り掛かる。
ごつごつした岩場は風雨にさらされて滑ったり足の置き場が難しい。上から手を差し伸べるもの、後ろからお尻を押して突き上げる仲間。片手と両足が三角形になっていると安定する。常にどちらかの手はあけて自由にしておく。足の踏み外しや身体のアンバランスは怪我の元、滑落する。
声を掛け会いながら山仲間の応援で第一関門を通過。しかし、次から次えと難所が迫る。重い足を引きずり上げながら疲労は極度に達した・・・・が、岩場、平地、瓦礫の危険地帯を通過、およそ2時間30分で木曽駒ガ岳山頂に到着。
Y君はあの岩場で見せた顔と違い通り過ぎてきた難所を思い出しながらも山頂に凛とした顔で立った。征服した達成感で一杯だろう。下界から吹き上げる心地よい風。360度の大展望。空は真っ青、さえぎるものはなし。雲海の中に浮かぶ霊峰富士、眼前に雄大な姿をさらす木曾の御嶽山。苦難の末に勝ち取った達成感と仲間に感謝で一杯の様子。
それ以来山が好きになった。おそらくあの苦しい岩場での登頂。背を伝わる筋の汗。顔を伝わる玉の汗。仲間が押し上げてくれたコマ草付近の岩場。他人には言い現せない何かを感じ取ったようだ。
よく夜行日帰り、一泊で山旅に出かける。
あの木曽駒岳の千畳敷カールの花、岩場に取り付いた苦労、山頂に立つ喜びがなかったら、山旅への共有するは時間はなかった。
帰宅後、足腰が痛いと愚痴が出る。・・・が、しかし、10日もすると次はどこにしようかと会報をめくる。
(平成12年12月『セセラギ第12集投稿』・知知夫人記)
おめでとう!!四阿山登頂
Y君とは妻君のことです (筆者は家で留守番)
四阿山に立った妻君の山靴
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今日の出来事
申し込み
1、長野県・乗鞍高原(日帰り)
2、日光市・鳴虫山 (日帰り)