「入梅」と「梅雨入り」、使い分けは?
6月の行事・年中行事・歳時記より引用
6日、気象庁は関東地方の梅雨入りを発表しました。
九州南部より早い梅雨入りは17年ぶりです。
6日の関東地方は午前中から冷たい雨となり、東京都心は4月上旬並という季節外れの寒さとなった。
ヒキノさんからお借りしました。
ことしも「梅雨」の季節を迎えましたが、「入梅」と「梅雨入り」はどのように
使い分けているのでしょうか。
「入梅」[ニューバイ]は暦の場合でのみ使い、気象上では「梅雨入り」[ツユイリ]
を使っています。
解説
入梅と梅雨入りの違いとその由来
「入梅」は、「八十八夜」や「二百十日」などと並ぶ「雑節」[ザッセツ]の一つで、中国でできた二十四節気に加えて、
さらに季節の変化をつかむために補助的につくられた日本独自の暦です。
一般の辞書では「入梅」を「つゆの季節に入ること。つゆいり。」などと記述しています。
暦の上での「入梅」は、6月11日ごろにあたりますが、南北に長い日本では、実際の「梅雨入り」は、
沖縄から東北地方まで1か月程度の幅があります。
このため「入梅」は暦の場合でのみ使い、気象上では「梅雨入り」を使っています。
「梅雨」に『梅』という漢字が使われ始めた由来は
「梅雨」に「梅」の漢字が使われた由来は、中国にあるといわれています。
中国の揚子江周辺では梅の実が熟す頃が雨期にあたり、そのことから「梅」の字を使うようになったとされているのです。
ただ、中国から伝わったときは「梅雨(つゆ)」ではなく、「梅雨(ばいう)」として伝わったそうです。
「梅雨」という漢字を「ばいう」でなく「つゆ」と詠むようになった由来は
まずひとつめが、「露(つゆ)」から派生した「梅雨(つゆ)」という説です。 6月~7月にかけては雨がたくさん降ります。
すると木々に露がつくことから「梅雨(つゆ)」というようになった、という説があります。
ふたつめは、熟した梅の実が潰れることから「潰ゆ(つゆ)」という説です。
梅の実の成長には雨の存在が欠かせません。
6月の初旬はまだ実が硬くても、下旬には収穫を終えることがほとんどです。
そのため、熟して潰れる時期でもあることから「潰ゆ(つゆ)」が「梅雨(つゆ)」
になったという説があります。
さまざまな由来があるように日本における「梅雨」もさまざま
「梅雨」のイメージにはどんなものがありますか?
シトシトと降り続く雨でしょうか。もしくは勢いよく降る雨でしょうか。
実は、これは東日本と西日本でイメージが変わってきます。東日本では梅雨はシトシトと弱い雨が
降ったり止んだりを繰り返しますが、西日本では勢いよくザーザーと雨が降り続けまするとのことです。
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