月末の定例業務の一つに銀行通帳の記帳業務がある。
普段は内勤仕事のため、歩いて数分の距離にも関わらず外に出るのは非常に辛いものがある。今日のように暑い日は尚更だ。
記帳を済ませ、会社に戻ろうとのろのろ歩いていると、目の前の横断歩道にある信号機のそばに警察官の方が立っており、横にいる担当者らしい人と話をしたり、客待ちをしていると思われるタクシー運転手に話しかけたりと暑い中忙しそうにしている。
信号機下にあるボックスを開け、何か操作をしているようだったが、「暫く信号が変わりませんが申し訳ありません。ちょっとお待ちください。」と暑い中信号が変わるのを待っている歩行者に声をかけている。
誰かが通るのだろう・・・・暫く待つしかない・・・丁度私のいた場所は日陰が無く、他の人は少し離れた場所に数人いるだけだ。
一人離れた場所で日傘を差しながらボーっとしていると、目の前を白バイが一台ゆっくり通った後、男性が何名か乗っている黒い車が一台通り過ぎ、そのあと少し大きめの黒い車がゆっくり通り過ぎた。二台目の車の後部座席には白髪の女性が乗られており、歩道の方を見ながら会釈をされているのが見えた。
皇后様だった・・・・
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行く先々の交差点で、待っている人にあんな風に挨拶されていらっしゃるのだと思うと、本当に頭が下がる。