私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

旋風

2024-08-30 19:21:33 | 韓国ドラマ・映画

自分が政治家を志すきっかけになった大統領が、身内をかばう為に汚れた権力者になった事にショックを受けた首相のパク・ドンホ。心血を注ぎ大統領に仕えていたはずなのに、自分が大統領の過ちを正そうとしていることが分かると、自分を罠に嵌め、逮捕させようとする大統領。

大統領の罪は一つだけではない。彼を糾弾しようとしたパク・ドンホの友人の検事も罠に嵌め、汚れた権力の前に力尽きたパク・ドンホの友人は自ら命を絶つのだ。

友人の死から「偽りに勝つのは更に大きな偽り」と学んだパク・ドンホは、復讐の為、自ら大統領を殺め、自分が「大統領権限代行」となる事で、汚れた事実を白日にさらそうとするのだ。

そんなパク・ドンホの前に立ちはだかるのは、自分に火の粉が降りかかるのを避けたいチョン・スジン。夫が財閥から金を融通されていた事が分かれば自分の政治生命は破滅だと、パク・ドンホ同様汚れた方法でパク・ドンホの行く手を阻む。相手の裏の裏をかき、弱みを持った人間を上手く使い、相手を出し抜こうとする二人。同じ手を使いやり返す事もあれば、再び窮地に追い込まれる事もあり。二人の丁々発止が鬼気迫る。単純な倍返しではない。逆手にとった倍返しから相手の弱点をきっちり掴んでの倍返し。

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政治家は「民衆の為に良い国を作る」と言いはするものの、結局は自分の権力欲の為にしか動かない姿がしつこく描かれる。そんな中で、友人の敵討ちの為に自らの手を汚し、自分は自分が見たい世界を作る為に政治家になったと言うパク・ドンホは異色の存在だ。それ故、その腹の括り方はどこまでも恐ろしい。

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政治に対する裏工作はどこの国でも一緒だろうが、直接選挙でえらばれ、強大な権力を手にする大統領が、汚い手を使って政治をする事に慣れてしまう姿は非常に恐ろしい。そしてそれを正そうする者は自らも汚い手を使わねばならない事実は更に恐ろしい。