パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

しっかりしてくれないと困る!

2021年01月20日 08時52分26秒 | あれこれ考えること

いろんな書物を読んだり情報に触れると、どうやら「トリクルダウン」というのは
今までどの地区でもどの時代でも実現されなかったらしい
企業の収益が増えれば、下の方(労働者)までそのおこぼれが伝わっていく
というのが、トリクルダウンだが、深く考えずにいると感覚的には
一見まともな考え方に見えてしまう

しかし、手に入ったお金は手放したくないとか、もっと儲けるために使いたい
と考える自然発生的な人間の癖(あるいは資本主義の傾向)故に
それら実現された試しはないとされている

このトリクルダウンが想像上の可能性に過ぎないことを知ってしまったメディアの人間が
トリクルダウンを旗印に経済を進めようとする人物に、
「その理屈は既に無効だと明らかになっていますが、、、」
と記者会見か何かで言ったならば、会見を受けている人物は何と答えるかを想像してみる
すると「ここはあなたの意見を聞く場所ではありません」
くらいが出てきそう(実際に似たような例はあった)

メディアはもう世間では通用しない理屈を平然と口にすることに対して
このように言われたからといって、口を閉ざしてしまって良いものだろうか
メディア自身の(ファクト)チェックを経ずに、発表されたことをそのまま
伝えてしまうことは、言われたことを伝える役割は果たしているとしても
もっと肝心なことは伝えられていないのではないか

要はメディアの人間は伝える技術だけでなく、
発表された内容を吟味・批判できるだけの知識とか判断力が必要ではないか

先日菅さんの記者会見、最後のフリーの記者さんが、かなり専門的に突っ込んだ質問をされて
菅さんは実は質問の意図や意味がわかっていなかったのではないのか
とツイッター上に書き込まれる事が起きた
国民皆保険制度の話が突然出てきたあの会見のことだ

残念ながら一般人は法的なことや制度を詳しく知っているわけではない
また知っていたとしても広範囲な視点に立って判断できるわけではない
どうしても自分の代わりのよく知ってる人に内容を解説してもらったり
またはお金の使い方を決定してもらうしかない

そこで問題となるのは、特殊な立場の人(メディア・議員)が
その職責を果たすためにどのくらい力を費やしているか、、という点
(他社に負けない努力とかではなく、物事の本質的な理解のために)

最近の一番の不満とか不安は、こうした立場の人がちゃんと自分たちの責任を
果たしていてくれるだろうかという点
議員さんの行動についてはある程度文句は言いやすいし
最終的には選挙という形で評価されるが
問題はメディアの方で、メディアを批判することはなかなかできていない

あの一部に問題視されている官邸の記者会見
いろんな都合とか立場があるとしても、結果的に機能しているとは思えない
不思議なのは、あの状態がずっと続いていることだ
この状況は、メディアだけの問題ではなく、お上に弱い日本人の傾向を表しているかもしれない

とまあ、文句たらたらとなってしまうのはいつものことだが
それにしてもメディアがもう少ししっかりしてくれないと困る、、
というよりヤバいかも


コメント
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