マインドマップを活用した読書感想文の書き方指導(1) 【前置き編】

夏休みを前にして、担任する4年生の子どもたちに「読書感想文構成図」のかき方を指導しました。時間があまりなかったので、「今から模造紙にかきながら説明するから、メモマップをかいておくといいよ。」と伝え、ほとんどの子はマインドマップでメモっていました。

この記事は、「読書感想文」という夏休みの悩みの宿題に困っているすべての小学生に役立つように書くつもりです。現場からの発信ですから、きっと出版社の方々にも役に立つことでしょう。

多くの子が書いてくる読書感想文は、実は感想文ではなく、“あらすじ文”になってしまいます。これはなぜかというと「感想文」=「宿題」であり、「やらなくてはいけない課題」「人からやらされている課題」なので、ただただ「感想文」を書くという状況設定だけで嫌になってしまうのだと思います。

そもそも教員は、授業の中で「読書感想文を書く」という指導をしているでしょうか?
いいえ、そこまで授業の中でやっている教員は少数派だと言わせていただきます。ちがいますか?現場の先生方。

それなのに、夏休みになると読書感想文が「宿題」で出されるわけです。子どもたちが書けるわけがありません。

私の勤務校では今年度の校内研究で国語の指導を学んでいます。講師の先生は、国語教育ではその名を知られた実力派のS先生をお呼びして、指導していただいています。

実はその研究の中で、先日、3年生の国語の授業のことを相談する機会がありました。研究の当初、授業の最後に子どもたちに「感想」を書かせたいという担任の考えに対して、私からも「感想」という言葉は抵抗感があるから登場人物への「手紙形式」の方が良いと助言しました。それを元にして、S先生に授業の相談をしたところ、やはり「手紙形式」で感想を書かせた方が子どもたちの実態に合っていると指導していただきました。

要するに、感想文というのは簡単に書ける代物ではないのです。
それを夏休みの終わりごろ、子どもたちは原稿用紙を前にして、ウンウンうなり、苦しみながら書いていくわけです。これではかわいそうではありませんか?


という背景を大人の皆様に説明した上で、次号の記事から「マインドマップを活用する読書感想文の書き方」について連載してみますので参考にしてください。

きっと、これまでよりも楽に感想文が書けると思います。

乞うご期待
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