小学生スポーツの指導者は、自分が指導している競技からだけでなく、あらゆるスポーツの良い面を取り入れていく必要があります。そうすることで、指導者としての幅が広がることは間違いありません。今日紹介するものは、スポーツ指導者だけでなく、小学校の教師にもぜひ読んでほしい内容です。
この4月、日本卓球協会が渾身の思いを込めて作成した冊子があります。スポーツを指導する立場の方々に、ルールやモラルを学ぶこと、そして子どもたちに教えることの大切さをとても分かりやすくまとめています。さらに卓球協会はすごい!と思わせられることがあります。それは、この冊子が大人向けのものだけではなく、なんと子ども用の冊子まで作られたことです。日本卓球協会は長い年月をかけて、計画的にオリンピックや世界選手権でメダルを取れる選手、そしてマスコミの中でも引き立つスター選手を育ててきました。その一端が子ども向けの冊子にていねいに表現されています。この冊子を一目見れば、「良き選手である前に、良き人間であってほしい」という思いが伝わってきます。素晴らしい冊子です。辰巳ジャンプでもさっそく活用します。この記事を読んだ方は、ぜひダウンロードしてご自身の指導の糧にしてください。
啓発冊子「勝利をめざす前に大切な事がある」
この指導者向け冊子の最後に、有名な言葉が載っていますので、紹介します。
「子ども」 ドロシー・ロー・ノルト
批判ばかりされた 子どもは 非難することを おぼえる
殴られて大きくなった 子どもは 力にたよることを おぼえる
笑いものにされた 子どもは ものを言わずにいることを おぼえる
皮肉にさらされたこどもは 鈍い良心の もちぬしとなる
しかし、激励をうけた 子どもは 自信を おぼえる
寛容にであった 子どもは 忍耐をおぼえる
賞賛をうけた 子どもは 評価することを おぼえる
フェアプレーを経験した 子どもは 公正を おぼえる
友情を知る 子どもは 親切を おぼえる
安心を経験した 子どもは 信頼を おぼえる
可愛がられ だきしめられた 子どもは
世界中の愛情を 感じとることを おぼえる
「あなた自身の社会」(川上邦夫 訳)より