南の大統領は、日本や米国との関係がガラガラと崩れ去っているのも、北の核問題を巡る国際的な制裁合意も完全にそっちのけで、まさにウリナラ・ファースト全開。北の青年大将ニムのソウル訪問が目前であることをほのめかし、ウリ朝鮮民族の総意としてこの慶事を盛り上げようと躍起になっているようです。とりあえず個人的には、北の青年大将ニムがソウルに来る際、果たして鉄道を使って都羅山~京義線からソウル入りするのかどうか(したがって、将軍様特別編成が南を走るのかどうか)にアツく注目したいと思います。「チョルマヌン タルリゴシプタ(鉄馬は走りたい)」というかねてからのスローガンをシンボリックに体現するのが北の青年大将ニムということであれば、単に飛行機で来るよりも遥かに宣伝効果抜群ではありませんか。
というわけで、本当に北の主導による統一がますます近づき、いずれ南のロテムは金鐘泰(キムジョンテ)電気機関車連合企業所の傘下に入り、あらゆる車両や部品は自力更生の千里馬・万里馬路線に従って調達されるようになることから、日本から車両や部品を購入することは絶えてなくなって行くのでしょう。そして、事故も増えて行くのかも知れません。今朝の京江線KTXの脱線事故が何故なのかはまだ分かりませんが(どうやら江陵駅発車直後の事故だったことが、負傷者全員軽傷で済んだことにつながったようですが、もし高速走行時だったら完全にヤバいだろこれ・・・)。
そんなタイミングに合わせて、新車として日本から韓国に輸出された車両としては恐らく最後になるであろう、日立製の電車「ヌリロ」をアップしておきます。ヌリロの登場当初は、これでムグンファ客車を置き換えて全国電化区間に展開……なんて話もあったように記憶していますが、結局ヌリロは少量にとどまり、日常的にはソウル~天安~新昌間という近距離でたまに来るライナー的な使われ方をされているという……。もっとも、そんな中途半端で不運な存在が来ると、それはそれで盛り上がりますから不思議です。