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やまなみ温泉界隈での乗り&撮りバス、そして夢見心地の入浴&生ビール
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東野へ向かうバスは篠原行と同じく日野ポンチョでありますが、篠原への往復と比べ最大の違いは……一応ハードな狭隘路は存在しないということでしょうか。やまなみ~篠原間の道も県道だったりするのですが……(汗)。というわけで、ところどころ現れる急カーブもポンチョにとっては全く苦ではなく、時折集落が現れて学校帰りの小学生や温泉帰りの老人を降ろして行くごとに、目の前には巨大な丹沢山塊の本体が迫って来ます。そして最後に道志川の谷底に向けて高度を下げ、実に古めかしい道志ダムの本体の上を通り、周囲の険しい山々から見れば猫の額ほどにごく僅かな平地を申し訳程度に走りますと、目指す東野(ひがしの)に到着~。ここまで所要約20分で、運賃は200円ポッキリ也。
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津久井湖から枝分かれする相模川の支流・道志川は、山中湖の東の分水嶺に源を発し、丹沢山塊裏側に険しい峡谷を形作りながら流れ、主に横浜市の水源として利用されていますが、その水質の素晴らしさは、横浜港で積んだ水がとにかく腐らないことから、世界の海運業界にも広く知られるところとなっているとかいないとか。また、そんな険しい清流のほとりにはごく僅かながら集落が点在し、それらを繋ぐ細く険しく長い道は古くから道志街道と呼ばれ、神奈川県北部から富士五湖に至る裏技ルートとして割と良く利用されてきたという歴史があります。そこで、この街道には人口密度の低さにもかかわらず昔から路線バスがそれなりに運行され、津久井町の中心・三ヶ木→東野→県境の月夜野という順序で神奈中バスと富士急バスを乗り継げば、橋本駅から山中湖・都留市・富士吉田まで野趣あふれるバスの旅を満喫することが出来た……はずでした。とくに、手許にある1980年代初頭の全国時刻表を繙きますと、このルートの神奈川県側の時刻(約60~90分間隔)が掲載され、山間部の生活の足としてしっかりと機能していたものでした……。また、山屋としての視点からみますと、小田急の渋沢駅から神奈中バスで15分ほどの大倉を振り出しとして丹沢山塊の主脈を縦走しますと、東野または三ヶ木~東野間の西野々がゴール地点となることでも知られています。私もかつて山屋をやっていた10年以上前、朝6時過ぎに大倉を出発して夕方東野に到達するというハードな縦走を敢行し、帰りは東野から三ヶ木へ向かったものです (健脚だったなぁ……遠い目 ^^;)。
というわけで、道志川の峡谷にぽっこり開けた東野にて発着する神奈中の路線バスは、地域の貴重な足にして山屋愛用の路線だったはずですが……時代は流れて道路が相当整備され、沿線民の外出は自家用車に流れ、山屋も縦走ではなく自家用車利用・林道駐車のピストン山行が主流となり……ついに数年前、神奈中は伝統の三ヶ木~東野~月夜野線の廃止を打ち出したのでした。しかし確実に沿線人口は存在し、とくに通学生や公共交通派の山屋にとって大打撃となることから、辛うじて平日6往復、土曜休日2往復 (!) が相模原市の補助金によって命脈を保っているのが現状です。あるいは、単に東野からであれば、やまなみ温泉乗り換えで藤野へ出る方が、鉄道へのアクセスという点で有利なことは否めず、しかもやまなみ~東野間はもう少々本数が多いため、三ヶ木~東野線の価値が低下したのも事実……。
今回神奈中バス・津久井の旅を敢行したのは、やまなみ温泉界隈のバスシーンを楽しんでみるのもさることながら、まさに廃止の危機にある三ヶ木~東野線を、存続しているうちに(そして二段窓エアロミディが走っているうちに)一度乗っておかなければ!と思ったためでありました (汗)。そして当日は期待通り、二段窓エアロミディが御登場! (^O^) 東野集落中心街 (?) との組み合わせ(1枚目) も良い感じに決まりました……(^_^)v そして三ヶ木までの約40分間、ところどころ現れる未整備区間の狭隘カーブや、新道から分かれて狭隘路の集落に入って行くところを楽しみつつ、下り坂の連続ながらも響き続ける重厚なエンジン音に酔いしれたのでした……☆
そして16時45分、ついに津久井神奈交バスの本拠・三ヶ木に到着! バスターミナル脇の車庫には何と!二段窓エアロミディが並んで休息しているという、今や神奈中では最高に貴重なシーンが待ち構えていたのでした♪ その後は津久井湖経由の橋本駅北口行バスに乗って、17時30分頃橋本駅にゴール!! 橋本駅は近年、相模原市北部の一大人気エリアとして大型マンションやSCの類が林立しつつあるところであり、しかもリニアの駅が設置される可能性が高まっているなど、飛ぶ鳥を落とす勢いで発展しつつあるスポットですが、ここからすぐそばに津久井・裏丹沢の深い山並みが広がっており、その中を零細な路線バスが辛うじて走っている……という事実が全く信じられないという気分で横浜線の客となったのでした (^^;;)。
津久井方面の神奈中の路線、なかなか渋いですね~。全てが全て駅発着でなく、相模原市合併以前の町村(でいいのでしょうか)同士を結ぶ路線があるのがいいなあ…と思います。
本数は減ってるみたいですがバスからバスへ乗り継ぎ旅が出来るのもいいですね~!
エアロミディ、三菱車と神奈中にあまり縁のない地域の住民なので、こんな車もまだ走ってるんだ!と驚かされました(汗)
個人的な感想ですが、山の中へ分け入っていくバスは、その時代時代の古参車が似合うなあ…なんて思います。
津久井方面は一度だけ乗ったことがありますが、確かに橋本駅前とのギャップは大きいですよね。
津久井の山の中から橋本まで戻ってきて、都会的な駅の雑踏の中にいると、さっきの山村は一体なんだったんだろうか?という激しいギャップに襲われた覚えがあります。。
近所の国際興業で名栗方面から飯能に出てきたときもそんな感覚がありますが、橋本の比じゃないですねえ(^^;)
津久井方面の神奈中バス、秩父の西武バスと並んで行ってみたくなりました。山へ行くバスはいいなあ、と思います。
乱文失礼しましたm(_ _)m
飯能から奥武蔵へ分け入りますと、西武電車ですら余りのギャップに驚きますので、国際興業バスで名栗に入るとさぞかし……と思うのですが (そうだ……武州白岩鉱山とからめて行きたいのに何のかの言って先延ばしになっているのを思い出しました ^^;)、飯能と比べて俄然マンション林立しまくりですから……首都圏が狭いと思っていて実は極めて奥深く、いわゆる「発展」というものも密度が全く異なることを痛感させられる旅となること請け合いです! 橋本駅と三ヶ木を結ぶバスは日中12~15分間隔で運行されており、三ヶ木までは都会じゃないの?という先入観も湧きますが、そんな路線ですら津久井ダムの構体の上を走り「うをっ!山深っ!」と驚きますので、三ヶ木から先はどの路線に乗っても山と山村をめぐる地理的環境への興趣をそそられる機会に満ちていることでしょう・・・。
最大の問題は本数の少なさですので、神奈中バスHP所収の時刻表はしっかり研究されますよう……(汗)。
おはようございます、コメントどうもありがとうございます!
路線バスの旅を考えるとき、実際のバス路線の設定からして、あるいは遠来のファンとしてのアクセスのしやすさからして、どうしても鉄道駅を発着する路線を選択することになりがちです。しかし如何せん津久井エリアは広大 (?) で、入口にあたる橋本駅と最奥部では輸送量に激しい違いがあり過ぎるため、鉄道から離れたところにかつての町内路線・町町間路線が存在し、小さなバスが辛うじて地元の足としてひっそり走っているシーンを探訪できるというわけです……。そして、結構な勾配とカーブの連続になりますので、ノーステ車ではかなり辛く、自ずとワンステ・ツーステの古参車両の舞台となるという構図があります (汗)。
津久井の「鉄道に全く無縁なまま完結する路線」といえば、他に三ヶ木~半原線 (旧津久井町~愛川町)・三ヶ木~鳥屋 (鳥居原ふれあいの館)線(旧津久井町内。一部橋本直通あり) といったところがあり、都市部で活躍したバスの最後の御奉公の舞台となっていますが、いずれも相模原市の補助金がなければヤバいことには変わりありません……。これらは宮ヶ瀬ダムをめぐる路線として、そのうち本厚木~宮ヶ瀬線や本厚木~半原線と組み合わせて乗ってみたいと思っております。
埼玉県内の「鉄道無縁路線」としてパッと思いつくのは、秩父鉄道バスの秩父湖~川又線、そして小鹿野町営バスの白井差線・日向大谷線といったところですが、他にもいろいろありそうですね……。先日『埼玉県内乗合バス・ルートあんない』をゲットしましたので、もっと研究してみます (笑)。