地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

新ヤンゴン熱鉄記 (25) 環状線DF1200青罐客レ

2014-11-20 00:00:00 | ミャンマーの鉄道


 ヤンゴン環状線の客レを牽引する罐は大別するとDD900とDF1200に分かれ、後者の多くは白・橙色・青白ツートン赤帯となっています。しかし今回は1両のみ、特別な青塗装の罐として、DF1263が圧倒的な存在感を放っていました♪ あるいは、昔はこれが標準塗装であり、のちに白罐・橙罐・青白ツートン赤帯罐が一般的になって今日に至っているのかも知れませんが、1988年から2~3年前まで続いた長年の軍事政権のもとで客車列車や貨物列車をまともに撮った画像は極めて少ないと思われますので、何故このような塗装が1両だけ(少なくともヤンゴン界隈では)存在しているのか、理由を知る由もありません。穿ちに穿って考えてみるにつけ……ミャンマー国鉄内部にも所謂ネタ罐という概念があるのか、それとも単なる試験塗装の生き残りなのか……。そして、どうしても視線を向けずにはいられないのが、正面のMRエンブレム! 同じようにデカいエンブレムを掲げている罐としては、DF1200のインフレナンバー車がありますが、とにかくカッコ良いけど余り見かけない特別な存在です……。



 こんな悩み、と申しますか興味津々を抱きつつ、ふと思い出して以前ネット上で拾ったミャンマー国鉄の機関車諸元表PDF(英緬二言語。URLは忘れたのでググッて下さい)を見てみたところ、何と!この青罐DF1263はアルストームや四方工場ではなくインセイン工場製の自前罐で (勿論部品はいろいろ輸入しているでしょうが)、1994年の新造時点でどうやらこの青塗装であったことが見て取れます! また、DF1200のインフレナンバー車も同じくインセイン工場製。うーん、どうやら自国生産の誇りを強調するために巨大エンブレムを装着しているのかも知れませんが、とりわけこの青罐1263のエンブレムは翼型で威厳があります……(*^^*)。やはり何らかの意義付けを持って生まれた特別な罐だったのだろうか?と妄想せずにはいられません。
 というわけで、他の如何なる罐と比べても圧倒的にカッコ良く、緑の風景にも暑季の青空にも映える青罐DF1263。これを激写するために、それこそ不退転の覚悟でお気に入り撮影地に立ち続けたものです。勿論、キハ181ほか日本国鉄型DCを最大のお目当てにヤンゴンを訪れた次第ですが、ややもするとこの罐をゲットすることが究極のお楽しみとなっていたのでした。40度にも達する激烈な酷暑の中、一体何やってんだ……という感じですが、まぁそんなもんです、海外撮影って (笑)。

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