劣化した官僚の極みを、防衛省のイージスアショア配備計画にみることができる。少し前の官僚なら、絶対に起こさないような、すぐにばれてしまう山の仰角計算を根拠とした適地の説明である。さらに説明会で寝たりもする。こんな官僚はかつてはいなかった。官僚の最も得意とする机上論が杜撰になった。国民を見下したような説明では反論すら許さない毅然たるものがかつてはあった。エリートの自負であろうが、それすらなくなったお役人にこの国を統治し、先導する能力がなくなったといえる。
政府は昨年12月19日の閣議で、地上配備型の弾道ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」を2基、自衛隊に導入する方針を決定した。秋田、山口両県の陸自演習場が配備の「適地」とされた。政府の方針に従った結論を作り出すために、小理屈が用意された。小理屈の組み立て方が劣化した官僚には重すぎた。敵地の津波対策なども忘れていた。誰にもわかる後付け理由では、住民の苦笑いしかない。
そもそも、集団的自衛権行使容認という明らかな憲法違反を閣議決定したところから、何でもありの安倍政権である。今回も防衛大臣は、一方では見直すとしながらも、適地の場所を変えることはないと前言と矛盾することを平気で述べている。
住民への説明もバカ理屈も政権にとってはどうでもいいことである。政権の取り巻きや、過疎が進む地方がそのうち忖度してくれるとたか括っている。地方の首長は値を吊り上げるための、見せかけの反政府行動にも見える。いずれ高い補助金をもらって政府方針に理解を示すことになる。官僚に限らず民度の劣化が進行する日本である。
現代のミサイルを迎撃することなど不可能である。すでにロシアはマッハ27のミサイルアバンガルドを開発している。秒速約10キロのミサイルの迎撃などうふ可能である。抑止力がいかに無意味化が解る。そうした状況を背景に、建設に5年から8年かけて建設する、二基で1兆円は超えよう施設など無意味である。
トランプの御機嫌取りに世界最大の債務国日本が、何の生産性もなく完成時には意味の全くない施設の建設こそが、根底から問われなければならない。
こんな計算で、戦争りたがっていますが、勝てるでしょうか。
もちろん、私は、お花畑の9条信者ですが。