そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

博多駅前陥没事故の早期復旧を忸怩たる思いで見る

2016-11-11 | 格差社会
写真は9月に起きたJR北海道根室線の新得で起きたものである。大雨で線路が流出して、いまだに復旧していない。バスので乗客を繋いでいる。北海道では札幌、帯広・釧路を結ぶ大動脈である。数少ないドル箱路線でもある。日高線(鵡川ー様似、116キロ)は昨年1月の高波に洗われて復旧のさ中に、9月の台風の被害で普及費が倍の86億円にもなっている。広大な北海道の鉄路は、天災の直撃を受けることが少なくない。
JR北海道は、50年前には4000キロを超える路線を抱えていたがすでに2500キロにまで減り、1000キロ台までを視野に入れているらしい。JR北海道は昨年、営業では235億円の赤字を出している。しかし、国鉄からの移行手当金を元手にした、株の運用でこの倍の利益を上げていることは、あまり公表されてはいない。

翻って、3日前に起きた博多駅前の道路陥没事故であるが、これは明らかな地下鉄工事の失敗といえる。人災であるが、博多のような砂地に地下鉄を作ること自体が間違いである。広島や新潟が地下鉄を検討もしていない理由は地質にある。広島はその分、日本中の路面電車を引き受けながら営業している。
博多駅前の巨大な陥没に驚いたが、こんな砂地に地下鉄があるのにはもっと驚いた。今回の陥没は人災である。工事中の手違い以上に、僅か数百年の砂地に作ることが間違っている。
しかしもっと驚いたのは、3日目には殆ど埋められ来週には通行もできるようになるというのである。3カ月が経とうというのに、、いまだに壊れたままの北海道の幹線を実感するものにとっては、この落差に驚くばかりである。忸怩たる思いで、博多駅前の復旧を見ている北海道人は少なくなかろう。

廃線に赤字を理由にされるが、東海リニア―はどう見ても赤字になることがはっきりしている。北海道新幹線も、すでに赤字が見込まれている。赤字が見込まれながらも取り組むのは、政治的判断である。僻地の経済や人物交流や文化を支える鉄路に、政治的判断はない。原発も同じである。明らかに矛盾しながらも開発させたのは、政治的判断である。

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