静岡の海辺の町で一人暮らす女性。穏やかな勤務先の様子、なんとなく話す事が目的で結果や変化は特に求めていない勤務先の同僚との会話。
しかしそんな普通な生活の中でも、自分の車に隕石が落ちてきたこと、同僚の子どもと親友のような付き合いをしていること、草笛を教えてくれる自分と同年代の男性と偶然知り合ったこと。
ありそうでなさそうな出来事が、なんとなく彼女の前にやってくる。
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映画のチラシでは「主人公の日常に起きた小さくて大きな奇跡」と謡っているいるが、私はふわっとやって来た奇跡というようりも、少し薄ぼんやりとしたおとぎ話のように思いながら映画を見る。
ただ、ずっとおとぎ話で話が進むのかと思ったら、草笛を教えてくれた男性とのやり取りは時に妙にリアルだったりもする。子どもへのおとぎ話と違って、酸いも甘いも知るおとなへのおとぎ話はなんとも不思議な感じだ。
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好みの分かれる映画かもしれない。私は95分という上映時間を非常に好ましく思い、ちょっと小休止という雰囲気で映画を楽しむ。