「世子は療養に行き、体調も良くなった」と湯治に行った体ですべてを隠していた王妃は世子が皆の前で吐血し倒れた事で窮地に陥る。
もちろん王妃が胸を痛めるのは、自分の立場でなく幽閉されて世子の体調さえも確認できなくなった事だ。
何かが起これば、良くない事を企んでいたという事が疑われるのが宮廷内の常。他の息子たちとの面会も禁止され、情報が遮断された王妃だが、そこは宮廷で生きてきた長年の蓄積がある。自分の息のかかった者があらゆる場所に配置されているのだ。情報は袖の下で交わされ、情報はバラバラに伝達され、王妃の元に集まった時に初めて内容が分かるようになっている。多分ほかのメンバーたちも皆そんなスパイを各所に配置し、多分これが宮廷内の標準。道理で食事の前の毒味が欠かせないはずだ。
王妃が指示した医師は、大妃に締め上げられる(!)も、町医者から処方された薬の事で口を割ることなく、逆に王妃は廃位され宮廷から追い出された先代の王妃の口から、自分の息子を王の地位に就けるためにありとあらゆる画策をし、「証拠はないでしょ?」と開き直っているのは大妃だと聞き、なんとしても、自らの手で息子を守ろうとするのだ。
しかし、王妃、王を取り巻く状況は改善されず。ポゴム君の指摘通り、大妃そして大臣たちの画策で、王の選択できる道はどんどんと狭められ、そしてとうとう世子が息を引き取った事で更に次のステージに・・・
夫である世子が逝去。突然の事に幼い息子と生まれたばかりの子どもを抱えて妻が不安になるのは当然だ。「毒を盛られて息子の具合が悪くなった・・・」と王妃の元に駆け込んできた彼女は、お付きの女官に「そんな事はない」と言われるも、当然そんな事はあるのだ。
「嘘もつき続けて皆が信じれば本当になる」という宮廷内だ。「信じられない。神経衰弱なだけ。。。」と皆が言い続ければ、なんでもなくとも神経衰弱を疑われるのが宮廷内の常。
世子担当の医師は思いのほか口が堅く、度重なる圧迫面接(!)にも口を割らないのだが、なんと口を割らないのは、王妃を守るだけでなく、王妃の替わりに私が王妃になるはずだったと、やや方向違いな恨みから、どうしても息子を世子にしたい貴人の勇み足があったのだ。
「殺すつもりでなく、ちょっと具合が悪くなればいいと思っただけ・・・」と医師に薬を盛らせたと言う娘の言い訳に言葉を失くす父親。娘の行動で形勢逆転してはまずいと、なんとか「宮廷内の薬を使わずに外部の薬を使った」という罪で王妃を追い詰めようとするのだが、「そもそも私はやっていない。もし宮廷外の薬を使ったなら、その薬で具合が悪くなった事を証明してみせろ!」とすごい目力で反論する王妃。こっちも負けていない。
宮廷内は圧の掛け合いで、相手の圧に屈したものが振り落とされるのだ。
そんな宮廷内のパワーゲームのルールも良く分からず、「私の息子は頭もいいから世子になれるはず」と無邪気に息子の頑張りを信じる女官出身のソヨンは、字頭のいい息子に「母であるあなたが何もしないのが私の助けになる」とあっさり論破されてしまうのだ。しかし、この母、よく事情も分からずに「なんだかちょっと悔しいわ」というノリで「私も後ろ盾をつくればいい」と裏工作に乗り出すのだ。
そんな中、世子の息子であるウォンソンは、毒を盛られて王妃の前で倒れる。
ちょっとずつ毒を盛る・・・・即効性のある毒を使う・・・・毒薬の使い方も色々らしい。毒殺の仕方について詳しくなりそうだ