橋の上で起きた交通事故により多数の被害者が出、慌ただしくなる病院内。上層部は重症外傷患者を受け入れれば受け入れる程、赤字増える事を恐れて、二の足を踏むものの、「患者は現場にいるんだ!」と現場にヘリコプターで駆け付けるペクとヤン。
『事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ!』という一言で湾岸署が揺れ動いたのと同様、こんな風に外に出て被害者を救おうと能動的に行動することは、どこでも権力組織的には波紋を呼ぶらしい。
人手が足りないとなると、ヤンの元師匠である肛門外科長のハンにも自分のチーム員さながらに接し、とにかく一人でも多くの患者を救おうとプロが見ても無謀な手段を取る事を厭わないペク。
その八面六臂の活躍を聞きつけたマスコミが騒ぎ出すと、チーム全体の団結で危機回避したと、アピールに失敗した前回の失敗も踏まえて予算獲得に近づくような戦略もきっちり打ち出し・・・このペク教授、成し遂げたい事がはっきりしているので、行動に戸惑いがないのだ。
ただ、こんな風にやっていると、敵対する相手の取る手段もどんどん巧妙になってくる。現場に駆け付けられないように消防署からヘリを出せないように手を回され、時間との戦いの中で救急車で駆け付けた事で、患者の家族から治療体制の不備を問われてしまう。
ヤンは一番近くで「助けられる人を助けられない」と苦悩し、怒りを見せるペクを見、医師としての姿を学ぶも、組織の中ではペクの存在そのものを疎ましく思うものがいるのも消せない現実。
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愛弟子のヤンをペクに奪われてペクを目の敵にしていた肛門外科長のハンがペクを心配し庇う姿に医師の良心が見える。いつもだったら予算管理の為にペクに辛く当たる感染内科の教授を演じるキム・ウォネがこのような役柄を演じる事が多いように思うが、今回は役柄を交換したようなキャスティングだ。