世子候補者は当初の予定通り、ソンナム君、ウィソン君、ポゴム君に絞られて、成均館の生徒たちが世子に対して質問をして選抜するという方法になるのだ。
王の意向により、外部と接触を遮断して「将来、自分が仕える事になるであろうリーダーを幹部候補生たちが自ら選ぶ」という画期的な方法なのだが、どんな方法にも抜け穴があるのは世の常。
外部からは食事を差し入れる際、内部からはなんと汚物入れ!に忍び込ませてという、方法で情報は行き来し、そんな中、ウィソン君は学生時代のいじめが発覚し、更にそのいじめの事実をもみ消そうとした事実まで成均館の学生たちに知れ渡ってしまい、窮地に追い込まれるのだ。
(現代の芸能界でアイドルが窮地に追い込まれるのと同じパターンだ・・・)
母であるファン貴人は、父と一緒に大妃に「全ての人事権を差し上げますから、ぜひウィソン君を世子に・・・」と頭を下げ、大妃は「なんでも言う事を聞きます」と安易に返答したポゴム君の母親に、息子が世子になることを諦めるように告げるのだ。
大妃としては多分、将棋の読みのように、先の先まで相手の出方を見て、駒を一つずつ置いていき、全部織り込み済みの行動なんだろう。
自分の子でなくとも皇子たちは全員私の息子という王妃は「目的にだけ向かおうとすることに注力するとそれを利用されるのが世の常」とポゴム君に静かに話し、彼に別の道を示唆し、成均館の学生たちには、外部との連絡を絶ち、自分たちの良心の元自分が未来に仕えるであろう人間を選んで欲しいと訴えるのだ。
いかにもドラマ的展開と分かっていても、こういう物を見せられた方がスッキリするものだ。
成均館の学生から信任を得ただけでなく、本当に王の息子かという事までも皆の前で確認し、無事に世子として認められるソンナム君。
親子関係を確認するために皇子と王の血液を混ぜるという方法(ファン貴人は、マムシの毒を血液に混ぜれば血液が混ざらないと事前に策を練るが・・・)で行われるが、結局全て同じ試薬で検査したため、全員分の血液が混ざらないという事になり、結局、遺伝的に特異な耳の後ろの軟骨チェックまでも行う事になり、逆にファン貴人の息子であるウィソン君になんらかの疑惑が持ち上がる可能性まで感じさせる展開になるのだ。墓穴を掘るとはまさにこのこと・・・
世子となれば、自分の意志とは関係なく正妻選びも加速する。
ここでも王妃VS大妃の対立構造は変わらず、誰を自分サイドの候補者に入れるかで水面下の駆け引きが行われるのだが、ある程度の家柄の子女は限られるので、いい候補者は取り合いだ。
ソンナム君を運命の人と信じて疑わない大妃側サイドユン・スグァンの娘であるチョンファは、その溌剌とした物言いとしっかりした考え方から王妃からも絶大な信頼を得る。大妃は物おじしない彼女を選ぶ事で世子の足を引っ張るようにしようとしているのだ。何も知らないチョンファの未来が心配になるが、結局二人から推挙されて世子の元に嫁ぐ事になる彼女。
婚姻の話が進む中で、前国王を今でも慕うメンバー達の謀反の様子が少しずつ分かってくる。世子の薬を調合た医師もファン貴人と関係のあるあの医師も皆謀反を画策しているメンバー達だったのだ。誰が味方で誰が敵なのか、宮廷で本当の味方は自分自身のみと思える展開が続く・・・