パンセ(みたいなものを目指して)

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行政訴訟の備忘録(追加)

2020年05月03日 15時03分39秒 | 市政、市議会に関することなど

先程アップした行政訴訟の備忘録の追加(聞いた話だが)

被告側の準備書面が頼りなく、信用性にかけるとした点について
普通は議員が視察に行った際には報告書が議長宛に出されることなっている
今回の場合、それがいつのタイミングで出されたのか定かではないが
提出された内容に明らかに不思議な出来事があった

まず第一に、最初、視察先が「造幣局」と書かれていたこと
次に、そこでは何も資料としてもらえなかったこと
そしてそこでの視察によって、高度な印刷技術を目にすることができた
と報告されていたらしいが、それは実態と違うのだ
(報告書はその後、書き直されたらしい)
※更に不思議なのは、視察したのは何故か土曜日(休み)の日だった

実態と違う!
と言い切れるのは、原告の関係者数名が後日「国立印刷局」へ行って
そこで視察のコースを確かめたからだ
そこでは、まず最初に
「ここは皆さん間違えるかもしれませんが、造幣局ではありません
 造幣局は硬貨とかコインを作っていますが、ここでは紙幣とか官報とか
  収入印紙を作っています」
と説明がなされ、同時にそれらの説明が掲載されたパンフレットを渡されたからだ

間違えないようにと注意された印刷局が、報告書では造幣局へ視察に行ったと書かれ
自動的に渡されるパンフレットにもかかわらず、何ももらわなかったとしている
そして高度な印刷云々については、秘密に関することなので実際は印刷している場面は
遠くから見るしかできず、参考になるとまでは言えない状況であったことを確認している

こうなると、本当に議員さんたちはその現場に行ったのか?
と疑いが生じてしまうが、そこは行政訴訟なのでその問題は深く追求されずに
視察自体がが行政にとって有益なものであったかどうか、、のみが論点となった

視察が有効であったか否かについては、市議会の一般質問である議員が
少しばかり皮肉を込めて、視察に効果があったかを行政に聞いている
質問の意図がわからない行政は、無邪気に正直に答えている
特に役立つことはなかった、、特に高度な印刷を使わずとも
今までの技術で、問題はクリアしている、、、
(なんでこんな質問をするのだろう?と市のお偉いさんは思っただろうが)

原告側は、自分たちの出かけた状況を事細かく書いた資料を準備書面とともに提出した
すると、相対する方は大いに参考になった原告側の報告書を読んで、
今度はそれに基づいて反論のための書類を作成した
だが、そうこうするうちにどうも辻褄の合わないところが生じて
裁判長から弁護士に「ちゃんと聞いて提出してください」との注文が出ることになった
という訳だ

ここで問題となっている2日目の視察だけでなく、
このときの政務活動費を用いての行動は、まだまだ奇妙な事があり
結果的にその当時の議長の顔を潰すことにも及んでいる

それにしても、人はなぜ自分が間違ったことをした時に
素直に謝ることができないのだろう、、と思ってしまう
それさえできれば、おおごとにならずに済んだのに

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もう一つの訴訟の備忘録

2020年05月03日 10時15分10秒 | 市政、市議会に関することなど

ボケ防止のために日課としているこのブログ
何を取り上げようかと考えるが、他人が面白くなくても
自分のためなのだから、今自分が気になっていることを

少し前の中日新聞で、政務活動費の返却を求めて市民から起こされた
行政訴訟の対象になった6名の議員から、問題となった宿泊費が
市に返却されたとの記事が掲載された

これをどう考えたらいいのか、、を自分なりに想像してみる
少しややこしいのはこうした訴訟は、倫理的・感情的な面と
現実的な金銭の損得(不正)が感情的に混在してしまうことだ

行政訴訟はあくまでも倫理よりは、その政務活動費の支出が適切で
市にとって必要不可欠であったかどうかがが問われることになった
要は原告が訴えている二日目の国立印刷局の視察が現実的に
市にとって有効なものであったかどうかが論点とされた

原告側は当然有効でないし不要であったとしている
片や訴えられた方は、市にとって有効なものであったとしている

行政訴訟は準備書面を交換することによって進められていく
片方がこれこれの主張とそれを裏付ける資料(証拠)を提出し
それを受け取ったもう片側は、それに反論する主張と資料を提出する
これを何回か繰り返し行う
テレビで見るような証人尋問みたいなものは、最後の最後に
行われたり行われなかったりする(今回はもうすぐ証人尋問のスケジュールだったとか)

この行政訴訟は「筋の良い案件だった」と声が挙がったらしい
「筋が良い」というのは囲碁の話ではなくて、原告側の主張に説得力があるということ
それもそのはず、裁判所に提出される肝心な準備書面は弁護士が代理で書くものの
該当議員の代わりに弁護士が書いて提出された準備書面は、その内容の信用性が著しく低く
(弁護士は議員さんの話をまとめたのだが、追求していくと矛盾点がでてきたということ)
最後には裁判長から、「ちゃんとしたものを議員からしっかり聞いて提出してほしい」
との苦情が出たとのことだ

このような状態で該当議員は宿泊費の返却を行った
訴訟の目的は「宿泊費の市への返却」であったので
形の上では裁判で方がついたわけではないが、目的は果たされた
だが訴訟という白黒をつける場としては、返却されてしまったので
もはや争点が存在しないことになり、裁判で争う点が無くなってしまった
(訴訟の手続きは次の段階に入る)

これをうまくダメージを免れた上手い戦術と見るか
卑怯な戦術と見るかは、、微妙なところだが
金銭の返却は、実は議員さんが敗訴したときと全く同じ手続きによってなされている
お金を返却するということは、まずは政務活動費の使い方を書いた書類の変更を
議長なり事務局に求め、それが了解されれば遡って政務活動費の書類の変更が行われる
要は、敗訴しても敗訴の前に返却しても、手続き上は同じことをしなければならない
これをどう考えるか、、
敗訴したときと同じ手続きしているし、実際にお金も返却されたのだから
訴訟上の形(結果)がどうであれ、実質的な勝ち負けは原告側の勝利と見るほうが自然かもしれない

ところで、細かい話だが個人的に一番納得できないのは、ここで要した弁護士費用のことで
以前にも取り上げたが、原告側の費用は市民有志の身銭の中から捻出された
ところが、議員さんの方の弁護士費用は、なんと市から支払われている
実質的に対象になっているのは6人の議員だが、訴訟の内容は
「支出責任者として市長は議員に政務活動費の返却を求めよ!」
となっており、その形式的な手続き上、市が支払うことになった

だがこれはすんなり仕方ないとは思えない
実態は市長に責任があるのではなく、明らかに議員の方にある
それを手続き上の成り行きで、市の税金をこのように使わせてしまって
果たして、市民感情は納得できるのだろうか

少なくとも自分は変だと考える
手続き上がどうであれ、実態は該当議員が訴えられている
その弁護費用は自分は払わないで市に払わせている
(金額は手付金10万円、その他実費30万円ほどらしい)
自分たちに関することを、これ幸いに市に支払わせておく、、
という状態は、どうしても変だと思えて仕方ない

ということで訴訟は別の段階に入るが、
議員さんは宿泊費の返却だけで良いのか、、、は
今後の問題となる、、ということ



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