おせっかいなグーグルアプリ(iPad上)がピンク・フロイド「狂気」の10の秘密
などと誘ってきたので、昨日の日曜日、久しぶりにレコードをかけてみた
評判の「狂気」は個人的にはそれほど感動もしていないし、気に入っていない
でも今聞いてみたら少しは違う印象を持つかもしれない、、
と、とりあえず偏見なしで聴いてみようとした
なんか物足りないな、、
エコーズとか原子心母の焼き直しみたいな、、
B面のマネーあたりから熱気は感じられたが、どうもイマイチの感覚は拭いきれない
それでお口直しにおせっかいを引っ張り出した
お目あてはB面の「エコーズ」
20分を超える大曲で神秘的で宇宙を思わせたり、何故か雅楽を連想させたり
それでいてしっかりロックの要素もある
この曲を聞くと何故かモーツァルトのクリリネット協奏曲を思い出す
それは単に個人的な感想に過ぎないが、「純度の高さ」という点で一致するような気がする
ロックの音楽で「純度の高い」と感じるのはもう一つビートルズの「アビー・ロード」
この音楽も音楽自体で他の力を借りずにその存在価値を誇っている
ところで「エコーズ」を聴いてて最近の音楽のことを考えた
(と言っても最近の音楽は聴いていないのでなんとも言えないが)
今の音楽も、このエコーズが表そうとした何かを求めているのだろうか、、、
エコーズが表そうとした何か(?)
エコーズが表にでたあの時代は、あのジャンルの音楽界は何故かみんな難しいことを考えていた
消化不良になりそうな、、しかし、若さ故に直感的な正しさに満ちているような
そうした熱気がそこにはあった(そして自分も若かった)
その時代にしかわからないものはあるかもしれない
古典として残っているものも、その時代にリアルタイムで感じられたのとは
違う評価基準で捉えられる気がする
フルトヴェングラーのトリスタン全曲の濃厚さは
カラヤンやクライバーの現代的な響きとは少し違うために
耳が慣れていないと単に古いとしか感じないと思われるが
このエコーズも、今の人には何をそんなに大上段に振りかぶって
と思われてしまうかもしれない
でも若い時期に全身で共感した記憶があると
それはなかなか忘れることはできない
「人は食べたものでできている」
と言われるが、自分も聴いたもの、読んだものからできていると
深く実感するこの頃だ
それにしても「エコーズ」は名曲だな
知らないなんてもったいない、、と、おせっかいにも思ってしまう