不適切な表現に該当する恐れがある内容を一部非表示にしています

BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

蒼穹のファフナー EXODUS 第25話 『蒼穹作戦』 感想

2015-12-21 20:53:35 | ファフナー
どうにも尺が足りないなぁと思っていたのだけど、怒涛の勢いでまとめてきた。
しかも、綺麗に収束させる方向で。
凄いなぁ、ビックリだよ。
最終決戦の終結にアルタイルとの遭遇もガッツリ合わせてくるんだから。

しかも、アルタイルの接近ギリギリまで争っているわけだから、その瞬間までアルタイルの意図や目的、あるいは能力について触れる余裕がなくてもまったく問題ない。それゆえ、アルタイルがどんな結末を誘導しようが、作中の流れとしては全く違和感がない。だから、アルタイルがどんなワイルドカードになっても無理がない。

・・・いやぁ、ホント、凄いシリーズ構成力だよ。

さらにいえば、そうやってこのEXODUSの物語に終止符をきちんと打つだけでなく、ファフナーという物語にもきちんと終わりを迎えさせようとしているのもよくわかった。

それは一騎たちの成人式を短いながらも、きちんとこの尺の中に挟み込んできたのだから。

いうまでもなくこれは、一騎たちの旅としてのファフナーの物語もきちんと着地するということでしょ。
少なくとも、冲方丁のファフナーはあと一回で終わる。
そう納得させる描写をちゃんとしてくるのだから、ホント凄いよ。

それにしても、あの衛星軌道上にあるベイグランドをどうやって倒すのかと思っていたのだけど、まさか「落とす」とは思わなかった。
それも彗の呼び寄せの能力を、里奈とゼロファフナーで増幅すれば可能だ、ってのも、あー、その手があったか、と納得できてしまう展開が今まであったからなわけで。

こういったら不謹慎かもしれないけれど、暉の退場も、彗+里奈のコンビを実現させるためだったのではないかと思えるほど。いや、もちろん、暉が存命でも、このコンビは可能なんだけどね。でも、暉がいなくなったことで、極めて自然にこの二人のコンビが受け入れられてしまう。

ゼロにしたって何であの「呪われた死の機体」をわざわざ使うの?と前回疑問に思ったけど、でも、海神島でウォーカーのコアを倒すには単独で大砲を放つことができるゼロを使うしかないわけで。そうしてゼロとの再登場を無理なく疑問なく実現させてしまうのだから、これもよく考えられてるよね。その上で、今回のベイグラント落下作戦なんだから・・・。いやー、ほんとに参るよ。

で、そのベイグラントの落下を可能にしたのが、ヘスターによる核による援護というのだから、もうねぇ。。。

史彦の人類とは非戦を貫く、という姿勢と合わせて、このあたりは和解なり協定なりを結ぶ可能性を示唆しているのだろうし、なにより、ヘスターには真矢がいるからね。人類どうしの対話の可能性を開いたという点で、前々回の、真矢とヘスター回は絶対的に必要な回だったんだな、と思える。

それにあの回があればこそ、最終決戦後のこの世界では、人類だろうがフェストゥムだろうが、対話の可能性を互いに模索し共存共栄の道を探る、という方向性が示唆されて終わるのだろうな、と確信できるし。

そういう意味では、世界自体が作り変えられる、というか、新生する。

そのための契機が、織姫から予告された総士の死と再生、ならびに、アルタイルとアショーカ&美羽による対話なのだろう。

そうやって新生された世界の中で、真矢はヘスターという拡声器を使って、真矢の家族である弓子と美羽が開いたアルタイルとの対話の結果を人類に向かって告げて説得に回るのだろうな。
もちろん、その際には、暉の遺志を継いだ里奈も連れて。

となると、広登の遺志を芹が継ぐのか、ということが気になってくるわけだけど。
これは正直、わからないね。

あのEDの最後に出てる亀形の竜宮島?形態がまだ現れていない以上、あの形態は次回、絶対出てくるはずで、その変容に芹の同化の力が利用されるのではないかなと思うのだよね。
で、その際に、芹は竜宮島と同化を遂げる。
むしろ、広登が消えたことは、芹からしてみれば現世に留まる大きな選択理由をなくさせるためだったんではないか、という気もするんし。

広登を除けば、芹の最大の望みは、もう一度乙姫に会うことでしょ?織姫ではなく。
で、そのためには島との同化というのが一番手っ取り早いのではないかと。
あるいは、ベイグラント自体を同化して、瀬戸内海ミールを一つに集めるというのもあるのかもしれないけれど。

さらにいえば、芹だけでなく里奈も実は危ないかな、と。
まぁ、今回の彗とのやりとりはコミカルな場面ではあったけど、同時に正統なw死亡フラグではあるわけで、彼女が頑張って消えてしまい、暉の遺志を継ぐはずだった里奈の遺志を彗が継ぐ、という展開かな、と。
もともと彗は頭がいい子だから、総士亡き後、真矢とともに人類どうしの和解を進めるのに尽力するのかもしれない。

まぁ、このあたりはどうなるか、全くわからないけどねw

ただ、ゴルディアス結晶という存在と無の境界がある、ということが判明してしまった以上、死ぬことの意味が一段メタなものになってることだけは間違いないので。

しかし、ベイグラントの登場と、まさかのヘスターの援護射撃によって、EXODUSの話は、突き詰めると、ミール同士の内輪もめ、それも第一アルヴィスと第三アルヴィスの瀬戸内海ミールどうしの争いにまで集約されてしまって、人類はその内輪もめに巻き込まれているだけの存在になってしまった。このあたり、実際問題、どう落とし前をつけるかだよなぁ。

となると、今のところ、世界の王w候補であるバーンズが、聞き分けのある大人であることを祈るばかりなんだけどね。。。バーンズが、ヘスター同様、戦闘の目的を見失わない思慮のある将軍であることを祈るよ。ちゃんと史彦と、阿吽の呼吸で、戦局を収拾させろよ。

あと、将軍といえばナレイン。
彼も最後は散るのだろうか。
それは彼が受けたアショーカの祝福にもよるのだろうけど。
でも祝福を受けた、という点では、多分、エメリーも弓子も一緒なんだよな。
だから、彼らとともに、アショーカがアルタイルと接触する際に、アショーカに同化されてアショーカの再生を促すような方向に関わるのだろうか。

というか、アショーカ自体が最後は何を示すのか気になる。
で、そのアショーカとともにアルタイルとの対話役を担うのが美羽になるわけど、その結果次第では、操との約束がまっているわけで。
となると、操も、織姫とともに、その最後のアルタイルとの対話の場面で、何らかの役割を果たすなり、託されるなり、するのだろうか。

そうすると気になるのは、彼が今駆っている機体がドライツェンだということ。
やっぱり、最後の最後でカノンの再登場を願いたいよね。
なにしろ、今の物語の終幕は、カノンの尽力によって辿りつけた未来のはずなのだから。
そして、操自身も、カノンのおかげで自分たちの今、すなわちボレアリオスミールと竜宮島・瀬戸内海ミールならびに竜宮島の人びととの共存の可能性を模索する今を導いてくれたことに気づいているわけだから。

操にも、美羽を同化しない道に気づくような契機があるといいな。

で、最後に残ってるのは、三体のザルヴァートル・モデルどうしの対決の決着ね。
これはなぁ。
なにしろ、総士がジョナミツを、人のふりをさせられた怪物、とまで言ってしまってるからな。ジョナミツのマスターであるアトランティス・ミールが改心でもしないかぎり、戦闘は必至だろうしなぁ。

アイの本物が現れて・・・、という展開にも期待していたのだけど、でも、今回の偽アイの登場によって、流石にちょっと厳しいかな、と。
それこそヘスターが、この時のための隠し玉として本物のアイを匿っていた、という展開でもない限り、さすがにこのタイミングであの戦場に本物のアイが登場するというのは難しいだろうからなぁ。

かといってビリーが何かしてくれるようには思えないし。
いや、彼にはまわりまわって、道夫の拳銃が渡っているわけだから、あれで誰かを撃つ場面に出くわすことはほぼ間違いないのだろうけど、問題はその相手で。拳銃を撃つことが意味を持つ相手は人間だろうから、となると、やっぱり真矢やキースしか思いつかない。裏返すと、彼がジョナミツをどうこうすることも難しいよねぇ。

そうすると、ザイン&ニヒトによってレゾンが最終的には撃墜されることぐらいしか思いつかないよなぁ。

ジョナミツの存在のあり方からすれば、甲洋なり操なりが説得に当たるというのもなくはないだろうけど、でも、二人とも口下手だからなぁ。
となると、やっぱり戦闘しかないのかな。

てっきりレゾンは真矢の愛機になるとばかり思っていたけど、ここに来てようやくのジーベンのエインヘリアル型への改修だったから、さすがにそれもないよね。尺的にもね。

というか、真矢は人類軍との因縁ができすぎたからね。あと一回の尺では、ビリーたちの相手をするのがせいぜいだよね。

まぁ、ジョナミツに過剰な思い入れをしないまま、あっさり撃破ぐらいのほうが、物語全体の方向性を見失わないのかもしれない。

とはいえ、さすがに、第2話の来訪者の多くが、ナレイン&エメリーを除き、最終的に敵対者として立ちふさがり、彼らを粉砕することで物語が終幕するというだけでは、あまりに展開的に捻りがなさすぎるので。ここは何かサプライズが欲しいところ。

なんだかんだ言って、あとの1回。正味20分ぐらいのところできっちり描き切ってくれることに期待する。

で、最後にひとつだけ。
ジョナミツの中の人なんだけど、前々から心配だったんだけど、最後のあの絶叫は、まんまアクセラレータじゃん!
ラスボスらしく、あと間らしく、もう少しトーンを落とした絶叫であって欲しかったのだけど。一通さんと同じじゃ、ただのチンピラだよ。ホント、叫ぶの下手だよなー。

それに比べて暉の中の人はなんだかんだ言って上手いよね。ヤバイ暉と、決意し目覚めた暉の両方をちゃんと演じ分けていた。なにより、前回最後の、広登の死去を自ら認める落涙シーンは情感が乗っていて上手かった。

まぁ、ジョナミツは、総士によればモンスターだから、その意味では、アクセラレータばりのイッちゃってる演技のほうがあってるのかもしれないけれど。
でも、それならそれで、徹底的に怪物として消えてほしいなぁ。
変に人間らしい、自らを振り返るような言葉を語ることなどないまま行って欲しい。
それも、ベイグラント次第なのかもしれないけど。

しかしグレゴリー型がまさかラスボスになるとはね。
第1クールからの周到な伏線の仕込みにビックリだよ。

ともあれ、あと1話!
心して待つことにする。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする