BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

六花の勇者 第6巻 感想

2015-07-31 16:14:17 | Weblog
第1話が面白かったので気になっていたのだけど、とりあえず、全部見てからでいいかな、と思っていたのだが、ちょっとした手違いで、1巻の結末を知ってしまった。
要するに、7人目は誰か?ということね。

で、まぁ、知ってしまったから、もういいか、って具合で、原作に手を出したら、あれよあれよという間に6巻まで一気読み。

ということで、スペース、空けときます。






































































いやー、読み始めたら、一気に畳み掛けられてしまって、止まらなかった。
典型的な「ページ・ターナー」ってやつね。
ページを繰る手が止まらない、というやつ。

しかも、幸運にも?、きりがいいことに、この6巻で、いわゆる第一部完!って感じだったので、テンションを保ったまま一気読みができてよかった。

奥付見たら、1巻は、2011年8月発行とあるから、第一部完結まで4年かかったわけだから。この内容をリアルタイムで4年かけて読まされていたら、さすがに辛かっただろうな、という感じ。

そう思わせられるくらい、かなり細部の情報が重要な意味をもつ物語ではあった。だから、テンションが高いまま、一気に読まないと、続かないだろうな。

実際、

1巻 → おおー!(といっても、ネタバレ見てたので、驚きは半減)
2巻 → へぇ、そう来たか!
3巻 →  うーん、これ関係あるの?でも、そういう結末?
4巻 →  えーと、さすがに冗長じゃね?
5巻 → あー、やっぱりそうだよね~
6巻 → なるほど、そうひっくり返しますか!

という感じで、中盤の3巻、4巻については、かなりダレていた気がした。

既に、アニメの方も第4話で「あれ、7人いる!?」という展開になったから、いいと思うのだけど、結局、この話って、ファンタジーや英雄物語を装いながら、ミステリー仕立ての「コン・ゲーム」なんだよね。

1巻だけ読むと、ファンタジーではなくミステリーだったのか、と思うけど、そのミステリーすら、2巻以降、どんどん瓦解していって、単なる内輪もめの騙しあいの話になる。その意味で、コン・ゲーム(詐欺物語)。

相手の凶魔が、人外の動物や昆虫の形をしているという点では、全編が、ハンター×ハンターの蟻編だと思えばいい。

だから、仲間に全幅の信頼を寄せられないまま、共闘する、という矛盾した状況が延々続くわけで、その分、主人公のアドレッドだけでなく、独白だらけになる。

だから、多くは心理戦ね。

で、その心理戦については、力ではなく意志が勝つため、一応、アドレッドが地上最強を名乗っても意味があるように見えてくる。

とはいえ、「地上最強」はどんどん縮小していって、結局、第一部完!の段階では、その「意志」の起点が、復讐心だけに縮減されてしまって、あー、アドレッドは、文字通り「最弱」になってしまったんだな、という感じ。

あ、これだけだと、何を書いているか、わからないだろうから、ホントに情報開示すると、

いわゆる7人目、つまり偽六花はアドレッド・マイヤ
で、フレミーは、「黒の徒花」と呼ばれる六花の勇者の無効化装置
(ただし、フレミー自身は六花の勇者)
アドレッドは、第一部の中ボスであるテグネウに精神操作されていた傀儡。操り人形。

テグネウは、人間をただ殺すだけでは退屈で、人間が情愛の行き違いで示す苦悶の表情に最大の歓喜を感じる変態サディスト凶魔。その性格から、フレミーとアドレッドの双方を用意して、六花を二重三重に潰そうと画策した。

で、そのテグネウを、アドレッドとフレミーの「愛の力」で成敗したのはいいけど、もともと、アドレッドは、テグネウの特殊能力によって強制的にフレミーに愛を抱くように心を操作されていたので、テグネウが死んだ時点で、その精神支配も解除されてしまって、フレミーへの愛を全く感じなくなってしまった。

しかも、どうやらテグネウの精神支配はアドレッドの修行の初期に植え付けられていたようで、それゆえ、そもそも「地上最強を目指す勇者」というアドレッドのアイデンティティ自体も、6巻の最後で、瓦解してしまった模様。

つまり、テグネウに「誰か(多分フレミー)を愛したい、守りたい」という思いを植え付けられたからこそ、アドレッドは修行を完遂することができたわけだけど、その「偽物の愛情」がテグネウの死によって消失したことで、復讐心に燃えるだけの男になってしまった。

なので、7巻以降は、このアドレッドが再起できるのか?再起した上でフレミーへの愛情を再び取り戻すことができるのか?というあたりが、とりあえずの物語の焦点になる。

もう一つ、結局、アドレッドが偽物の7人目ということがわかったわけだど、その「7つ目の紋章」自体が、どうやらテグネウによって幽閉されていた「一輪の聖者(のミイラ)」の復活?に関わるものであるようなので、六花の勇者という点では偽物だけど、実際には、それ以上に、魔族と人間の戦いの帰趨を決めるジョーカーとなる模様。

少なくとも一輪の聖者のミイラは、アドレッドが「7つ目の紋章」を届けてくれることを期待しているため、アドレッドの意向がどうあれ、あの手この手をつかって、アドレッドを魔神討伐のチームから外さないよう、策を練ってくるであろう、ということ。

さらにいえば、どうやら魔神と一輪の聖者自体が一種の恋仲のようでもあるので、そもそも「六花の勇者による魔神征伐」という物語の根幹にあるプログラム自体が、その目的を含めてひっくり返される可能性もある。

要するに、6巻までの第一部は、とにかく「7人目は誰だ?」という謎だけで、無理矢理、話をつなげてきたのに対して、7巻移行の第二部では、7人目であるアドレッドは勇者として再起するのか、六花の勇者たる6名はアドレッドを仲間として迎えるのか?という具合に、ようやくちゃんと勇者たちのパーティづくりに焦点が移ることになるのだろう。

加えて、ナッシェタニアとドズーとの同盟が続くのかどうか、という懸念もあるし。多分、ドズーは、一輪の聖者のミイラが移動したことは追跡できていると思うんだよね。5巻で何らかの仕掛けをしていたはずだから。

多分、ドズーは、一輪の聖者が解放されたら魔神のもとへ移動することまでわかっていたんじゃないか。魔神と聖者が求め合っていることを知っていた、あるいは、推測していた。

となると、ナッシェタニアのいう「人間と凶魔が共存する世界をつくる」という目標も、あながちありえない話ではなく、むしろ共存する世界こそが、一輪の聖者が本当に求めていた「結末」なのかもしれない。

そうなると、六花の勇者の目的そのものが覆されるわけだけど。

で、そんな共存世界は、カーグイックは容認できなかった、ということで。
多分、魔神と聖者の関係を巡って、カーグイック、テグナウ、ドズー、は仲違いしたんじゃないのかな。

まぁ、そんな話が7巻以降は展開されるのだろうね。

それにしても、六花以外の紋章が、「運命」の聖者(一輪)と「時」の聖者(ハユハ)由来のものだとすると、「未来」の聖者とか出てきて、その人由来の紋章とか聖具あたりが、この先、出てきそうだよなぁ。

6巻が出たばかりだから、7巻が出るのはまだ大分先になるのだろうけど、第二部は楽しみかな。

一応、第一部6巻で、随分と人間関係の機微も見えてきたしね。

アドレッドとフレミーの愛情については、第一部と第二部でベクトルが逆転する。第一部では、アドレッドがフレミーを盲目的に追う形だったけど、多分、第二部では、フレミーがアドレッドを追いかけることになる。

そのアドレッドを慕っているロロニアは、彼女が知るアドレッドのアイデンティを、アドレッド自身が取り戻すための教導役を果たすのだろうし(かなり、鬱陶しいものになりそうだけど)。

同様に、ナッシェタニアを慕うゴルドフは、第一部で大分、人間的に成長したように思えるので、ナッシェタニアの真意の解明に迫ろうとするだろうし。

そのナッシェタニアは、彼女の目的優先で六花との共闘を続けるのか、それとも、アドレッドの変貌を、これ好機とばかり、彼への報復機会として捉えるのか。

すっかりパーティのおかーさんになったモーラが、どんなまとめ役を果たすのか。

第一部のトリックスターというか、もう一人の主人公だったハンスが、アドレッドとどう接するのか。素性がはっきりしたところで、仲間として、ロロニアとは違う意味で、アドレッドの復活に一役買うのかどうか。六花の中で最も洞察力のあるハンスなら、第一部の出来事を通じて、ロロニア以上に、アドレッドがどんな人物か、よく理解していたと思うので。

そして、最大戦力でありながら、ある意味、最大の爆弾でもあったチャモが多少は成長するのかどうか。というか、「沼」の聖者、というのも、そうとう怪しい存在だと思うんだよね。そもそも、従魔は凶魔の一部なわけでしょ?確か、一輪の聖者につぐ実力者、とか言われていたはずだけど、それにも相応の理由があるように思えるし。

これに、ドズーの意向も加わるわけで。

一体全体、この先の魔神討伐はどうなるのか。

第二部は、様々な意味で、話のトーンがガラッと代わる気がする。


いやー、しかし、それにしても、信頼とか愛情とか、コミュニケーションの原点を考えさせられる話だな、と嘆息。その分、一冊ごとに、読み終わるとどっとつかれるんだよね。
ほとんど、心理戦だから。

なので、これ、2巻以降は、やっぱり映像化するのは難しいだろうなー。いや、プロットとしては面白いし、全然ラノベではないところもいいし。でも、独白や心理戦がかなりの要素を占めているから、絵にするのは大変だろうな、と思う。

もっとも、そのあたりの心理描写をうまくはしょれば、2クール分くらいあれば、6巻までは消化できそうな気もするけど、どうだろう。ロロニアやテグネウが動く様子も見てみたいとは思うけどな。あ、ドズーもね。

きっと6巻までの内容を知った上で、二周目を読めば、いろいろと細部に仕込みがあるのがわかるのだろうけど、それはもう少し時間が開いてからにしよう。

ということで、まずは7巻を楽しみに待つことにする。

なんか、全体の印象ばかりの感想で、細部にあまり触れていないようにも思うので、何かあったらまた書くかも。

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新約 とある魔術の禁書目録 第13巻 感想

2015-07-12 17:25:55 | 超電磁砲/禁書目録
積読を解消して13巻にようやく間にあった。
ということで、スペース空けときます。


















































いや、確かに間にあったのだが・・・
12巻同様、イマイチ・・・、というか、もう禁書は離脱かなー、というのが読後の第一印象。

これ、面白いか?

僧正なんて造形的にまったく楽しくない化物とひたすら追いかけっこしただけ。

しかも、最後は前回同様、木原脳幹が僧正を瞬殺。
加えて、上里翔流(かみさとかける)とかいう、上条さんの対のような右手野郎、理想送り(ワールドリジェクター)とかいう奴が出てきて、娘々を瞬殺(?)。
ネフテュスはなんとか逃れて上条さんちに逃げ込み、オティヌスもやばいよ、と警告する始末。

うーん、一体、これ、話として何やりたいわけ?
37巻も続けて、この行き当たりばったりの展開は何なの?

あとがきに、「魔神戦が延々続くと思った人は手を挙げてー」と、作者がしてやったり、とドヤ顔で書いていたけど、

いや、今回、まさか魔神三人(三柱?)組がまだ登場するとは思ってなかったよ。

前巻の最後でアレイスターと木原脳幹にあっさり無効化されていたから、あれでもう出落ちだったと思っていたよ。

むしろ、え?魔神戦、またやるの?と呆れたくらい。
てっきり、禁書の原点である、学園都市とイギリス清教の確執に戻るのかと思っていたら、いきなり僧正だもの。

しかも、突如として現れた「理想送り」がけりをつけることで、結果として、学園都市vsイギリス清教、の構図に戻ったみたいだし。

だったら、今回の話、いらねーじゃん。
魔神、ただの噛ませ犬じゃん。
てか、新約に入ってからの魔神話そのものが壮大な噛ませじゃん。
10巻分つかって、結局、オティヌスってマスコットをゲットしただけ。

いくら、美琴のターンだからって、さすがにこれはないだろう。
というか、面倒だなー、と思ったのは、美琴のターンで、美琴が力不足を実感した、ということは、彼女のレベルアップもこの先、物語の視野に入る、ってことでしょ。

でもさー、さすがに、それは迂遠だろ。
主人公の上条さんだって、もういっぱいいっぱいで、今回、例の右手に住まうバケモノが顕現する一歩手前にまで追い詰められたわけで。

でも、上条さんの右手に何か宿っているのは、今までも何度か触れられていたことだから、そこに話が集約するのは納得できる。

でもさー、その横で、美琴のパワーアップまで懸案事項にするの?
てかさー、そんなこと気にしてる暇があったら、一通さんのパワーアップ、というか天使化の話をマジに追いかけた方が早いじゃん。

前回が浜面、今回が美琴だったんだから、次回は一通さんのターンでもいいわけでしょ。

とはいえ、そんなひとりひとりのキャラに「ターン」なんて焦点あててたら、いつまでたっても話が進まいないじゃん。

で、ともかく、ものすごくデカイ一周を回って、結局、学園都市とイギリス清教かよ、って原点回帰しているのを見ると、ホント、脱力するんだよね。

魔神編は何だったんだよ?、と。

もういっそ、次巻あたりで「新約」も打ち切り的に終わりにして、その次から「コー○ン」とか頭につけた新章が始まるくらいでもおかしくないでしょ、これなら。

いやー、魔神全般の北欧神話ネタはなんだったわけ?
で、今度はケルト神話に振るわけでしょ?

もうなー。

あと、魔神、要らなかったじゃん!というのは脇においたとしても、ここのところのストーリーは、正直、以前に比べたら練り込みが足りない、というか、劣化してるように感じる。

なんていうか、奇抜なシチュエーションを一つ考えて、それをネタにして引っ張るだけ。
前回の、高層ビルに閉じ込められました!というのもそうだし、今回の、ひたすら怪物に追われ続けました!というのもそう。ただ、それだけなんだよね。

しかも、今回は、途中で、なんかダイヤの話が出てきたけど、アレって結局何だったの?と思うし(もっとも、次巻以降で使われるのかもしれないけれど)。

半蔵も郭もいるよー、的な登場も興ざめだったし。

やっぱり、そろそろ、話の収束先、見つけようぜ。

まぁ、こう思ってしまうのは、端的に飽きちゃったんだろうけどね。
このシリーズに。

とにかく、キャラ増やしすぎ。
その上、この段階になっても、理想送りなんて、新キャラだすんだから。

で、これ、どう考えたって、上条さんの対、というか、「鏡」の役だから、どこかで、延々、イマジンブレイカーとワールドリジェクターの二人の間で、鏡のような問答が繰り広げられるんだぜ。

上条さんの説教の倍返しw

なんだかなー。
この雑な展開はどうにかならないものなのか。

まぁイギリス清教の魔術師たちに話が戻ってくるなら、天草式とか随分ご無沙汰してしまった人たちもまた本編に返り咲くのかもしれないけれどね。

それにしてもな。。。
北欧神話の後にケルトが待ってるのなら、それこそ、その次はラノベ的にインドラとか出しちゃいます?という展開に思えてきて、なんか、もう物語の底が抜けて泥沼に陥っているようにしか思えないんだよね。

大体、魔神三人組にしたって、日本、エジプト、中国、から取り出してるわけでしょ。
即身仏、ネクロマンサー、キョンシー、と。
その結果、科学と魔術の確執も曖昧になるのかと思いきや、またそちらに戻ろうとしてるわけで。

いくらなんでも迂遠すぎるでしょ。

物語に何のカタルシスもない。

とっとと、上条さんの右手の秘密を明らかにして、木原脳幹のイレギュラーぶりもついでにネタバレさせて、ローラとアレイスターとの天使バトル?でもやって、ケリを付けて欲しいところ。

というか、これ以上、無駄な引き伸ばしはやめてほしいな。

サブキャラを動かしたいなら、本編をさっさと終わらせて、スピンオフをやればいい。
もうそのレベルにまで来ちゃってると思うけど。

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新約 とある魔術の禁書目録 第12巻 感想

2015-07-07 00:04:15 | 超電磁砲/禁書目録
13巻発売目前なので、積読状態だったのを慌てて消化。
もう少し早く読むはずだったのだけど、ダンまちブームが到来して12冊と格闘する方を選んでしまったため、ここまでずれ込んでしまって。
一応、滑り込みセーフ。
ということで、(今更かもしれないけれど)スペース、空けときます。








































































で、今回の12巻は・・・、うーん、・・・、つなぎ回?

そうとしか思えなかったかなー。

ぶっちゃけ、あまり面白くなかった。
設定を補う回というか。
上条さんも、どちらかというと裏方で。
主役は、浜面+アイテムチーム?
あとは、偽「藍花悦」。
で、いまさらのフレンダ。。。

敵役のサンジェルマンは、なんていうか大嘘つきの、(多分)寄生細菌体?みたいだし。
当初に登場した、魔神三人組は、あっさりアレイスターに無力化されてるし。

結局、一番すごいのは、ワンコの木原脳幹だったー、というオチ。

・・・ うーん ・・・

さすがにはこれはないわw

いや、まぁ、冷静に見直すと、いろいろな意味で設定回なんだけどね。

偽藍花悦といったけど、そうやら「藍花悦」そのものが、第六位のネーム利用権みたいなもので、擬似第六位を経験することで、レベル0とか1とかでも人間、やってけるのよ、ということを、当の本人に自覚させるための存在みたい。

まぁ、藍花悦本人は実在することは最後に記されたけど、彼?自身がその名を名乗ることは、実質的にはない、ということだよね。

という、非常に複雑な第六位設定を説明するために本一冊(それも430頁!)が費やされた、という感じ。

しかも、敵役のサンジェルマンが、そもそも嘘つきなので、話した傍から、その意味が脱臼されていく、という構成なので、読みにくいったらありゃしない。

ということで、今回はあまり楽しめなかった。

まぁ、浜面とかアイテムとかが、どうにも脇役にしか見えないので、それもあって、傍流の話という気がしないのもある。

もっとも、この先、またぞろ、魔神、魔術、科学、の間で大戦争が勃発しそうな情勢だから、その大決戦の時に、浜面もちゃんと、上条さん、一通さんと肩を並べられるように、ちゃんとランクアップしてるよー、浜面もー、というのを描くのが、本巻の役割だったんだな、とは思う。

アネリたんwによるロボ制御補助の話も、それだよね。
要は、一通さんとは違う意味で、科学の粋を極めた外骨格パワードスーツを使って、浜面+アネリのコンビで、最終決戦に参戦できるようにしておく。
そもそも新約1巻がそんな浜面から始まっていたのだから、確かに、それほど無茶な展開ではないんだけどね。

とはいえ、そうしたシリーズ構成上の都合からあてがわれたエピソードというのを除くと、やっぱりつまらなかったかなー。

というか、作者は、さすがに連続して出版し過ぎなので、もうちょっと休んで、ちゃんとした話を書いたほうがいいんじゃないかな。

禁書目録に限らず、最近の電撃はどれも内容が劣化し過ぎている気がするなぁ。

というか、禁書にしても、SAO、AWにしても、さすがに設定が古いんだよね。それもあって、無理矢理物語を作ってる感が半端ない気がする。いずれも、インターネットがまだ目新しい時に始まっているけど、もうネットの利用は普通だからなぁ。そこにそれ程の新しさがあるようには思えない。そうそう、デュラララが今見ると、もう徹底的に古いとしか思えないのに近い。別にサイト立ちあげなくても、ダラーズなんて、作れちゃうし、作ったところで大したことなんてできないじゃん、ってことまでもう知れ渡っている。

今回のサンジェルマンが、もういいや、お腹いっぱい、と思ったのは、またぞろ、並列ネットワークの構成、とか言っちゃってるところね。あー、もう、そういう敵はいいやー、って。要するに、モブがネットワークして何かできちゃう、という感じね。でも、もうそれはないわー。

あと、禁書全体にある、臨機応変にゲリラ戦に徹せよ!という、小が大を制す、みたいな感じ。この感じも、もはや大してリアリティを持てない。上条さん一人なら、まぁ、主人公だからね、ということでありだと思うけど、それを改めて浜面に当てはめられてもなー、と。

むしろ、麦野のように、圧倒的な火力で蹂躙し制圧していく、という方が、今風なんじゃないかな。そういう力のある者どうしで、こすっからいことなどしないで、正面からパワー比べをする。

そういう基本形に再び戻ってきている気がする。
(まぁ、これは多分にダンまち効果なのだけどw)

なんか街のチンピラがちょっと知恵をつけて状況を突破する、というには、禁書目録ワールドは、既に敵役がインフレしすぎてるんだよね。なので、伝家の宝刀を携えているものの、基本的にはゲリラ戦、というのは、さすがに無理がある。

もっとも、そういうところがあるから、改めて今回は、インデックス+オティヌスという魔神ビフォアアフターの怪物コンビで、サンジェルマン対策を実際に行うというのが描かれてはいたのだろうけど。

ともあれ、つなぎ回のサイドストーリーとしては、登場人物が無駄に多く、展開が冗長だった。つなぎ回なら、前巻の11巻のように、主役を一人に絞って、かつ、あれくらいの少ないページ数でさらっと読ませるものぐらいにして欲しい。

あとは、どうでもいいけど、即身仏のじいさんとか、魔神の造形があまりにもアレ過ぎた。あんなしょぼい、ダメダメな造形じゃ、こいつら即退場じゃん、って予測がついちゃうよ。そのあたりも、ダメダメだったなー。

ということで、AWだけでなく、禁書もそろそろ見限る頃かな、という印象を強くもった。

まぁ、次巻は美琴主演の、テコ入れ回みたいだけどね。

でもなー、正直なところ、もう飽きちゃったんだろうな、禁書には。


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ワンピース-ONE PIECE- 第792話 『土下座』

2015-07-06 11:49:12 | ワンピ
ようやくドレスローザ編に一区切り。
しかし、ホント、無駄に長かったー!
まぁ、一区切りなので、ドレスローザ編のまとめ感想を。

このドレスローザ編で確実にワンピは人気を落としたよなー。
もう途中からどうでもいい気がして、
早くドフラミンゴ、倒されねーかなー、とだけ思ってた。

だいたい、チョッパーやサンジを出さずに、どんだけ鳥籠編引っ張んてんだよー、って感じ。
期待のギア4は、超しょぼいし。
あんなカッコわりーワザが、3年間の修業の成果かと思うと、マジで泣きたくなったし。

いや、作者的にやりたかったことは、今回の最後に描かれた藤虎の土下座、だったんだろうけど。
あれは、確かに、実質的に世界政府がごめんなさい!したようなものだから、次回以降、ワンピ世界を根底から覆す動きになるのだろうし。
そんな世界を変える動きだからこそ、このタイミングで、サボや革命軍も表舞台に上がってきたのだろうし。
そんな幕切れを想定しているからこそ、最後の方はもう超小物臭しかしなかったドフラミンゴにあれこれ抵抗させて、天上人への恨みとか、世界政府への恨みとか、吐露させていたのだろうし。
闇経済が厳然として存在することの象徴としてSMILE工場の壊滅があったり。
そこで強制労働される小人たちが、(もうすっかりわすれているけど)例の空島に関わる話として「XXランド」という呼称を使ったり。
多分、その関連で、ロビンが追ってる古代兵器の話も絡んでくるんだろうけど。

とにかく、いろいろ平行して仕込みがされていて、多分、その手札を全部ひっくり返せば、おおお!!!という感じでワンピ世界の理が全部表に出てきて、文字通り、パズルのピースが全部揃って「ひとつながり」になってしまうのだろうけど、

そういう作劇上の大転回はわかるのだけど、しかし、長かった。
しかも、どう見てもアラバスタ編の焼き直しにしかみえない物語展開が、その既視感も含めて退屈だった。
そう思うと、クロコダイルってちゃんと悪をしてたなー、と思って、ドフラミンゴの小物感がますます増してしまう。

ただその大転回の分、なんとなく、強制的にでもワンピの物語を畳む方向に向かっているような気はする。

というのも、これだけ世界の暗部(王下七武海、天上人、世界政府、SMILE製造、・・・)を前面に出してしまったら、そりゃ、根底からワンピ世界をひっくり返す!しかなくなってしまうわけで。で、その流れで行けば、ルフィがどう思おうと、世界を二分して浄化する!という方向に向かってしまうと思うんだよね。

だって、今回の藤虎の土下座だって、多分赤犬とも通じていて、なぜなら、赤犬は王下七武海を含めて海賊殲滅!と考える人物だから。だから、これは海軍の世界政府に対する反逆でもあるはず。

(まぁ、軍が政府を見限って独走する、というのは、あまり少年向けの話としてはどうかと思うけど、その一方で、ワンピはもう少年漫画ではなないからからー、とも思うわけで。)

となると、最近海軍入りしたという藤虎の経歴が気になるところで。なにしろ、悪魔の実をどこかで食らっていたわけだし。

で、その海軍入りする前の藤虎、ということを考えると、青キジともどこかで繋がっている気がするんだよね。そうすると、例の大将を決めるに際して、青キジと赤犬の一騎打ちがあった、ということ自体、なにかしらの出来レースな気すらしてくる。あるいは、青キジを推したセンゴクの仕込み、って感じもしてくる。(だから、今後、センゴクが再登場することもありそう。)つまり、青キジを退場させて、代わりに藤虎を送り込んだ。

で、今回のような土下座の事態を引き起こす。
まぁ、ルフィ&ローの猪突猛進な行動をどこまで読んでいたか、という疑問はあるけれど、ローのSMILEやドフラミンゴに対する憎悪はわかっていたから、それを含めて、世界政府・海軍側の一部がローを七武海に入れた、という方向はあるよね。なんたって、黒ひげやバギーですら入れるのだから。

なので、この先は、一体誰がゲーム盤を仕込んだゲーマスだったのか、というのが気になるところ。

あとは、必然的にDの血統のこともね。

ともあれ、この先は、今までのワンピのように、ルフィたちが島から島へ冒険する、という流れでは多分、収まらないんだろうな、と思えてくる。

いや、サンジやチョッパーがこれだけ退場していたのも、その裏で、ビッグマムやカイドウらとのあいだで何らかの関わりをつくっていたからで、ということぐらいはないとさすがに説明がつかないだろう、と。

(多分、ビッグマムって、ナミのダチのローザのおかん何でしょ?って思うしね。)

とにかく、正義の面をした悪と、悪の面をした正義とを含めて、本来の正義と悪に二分化され、全面戦争に突入、そこで、天上人とか古代兵器の話も絡んで・・・、よくわかんないけど、でっかい事件があって、最後にワンピースが見つかって終わり!ってことかな。

さすがに、100巻ぐらいまでには、終わらせようということなのではないかな。

というか、もうワンピは国民的コンテンツって認定されているんだから、多少駆け足でもいいから本編は早めに終了させて、多くの「モブ以上主人公未満」のキャラや所属については、作者でなくていいからスピンオフで作者監修のもと、盛大に公式で二次創作をする、というのでいいのではないだろうか。

これだけ話が広がって、キャラが増えてしまったらさすがにねー。
いやー、ドレスローザ編の時、ジンベイはなにしてるのかな、とか思うじゃない。
アラバスタはドレスローザをどう見てるんだろう、とかね。

とりあえずは、サボがいってた「リスト」がどう動くのか。
多分、SMILEを買い上げていた政府要人や企業役員のリスト、ってことなんだろうけどね。
となると、いよいよ革命軍も前に出てくるんだろうなあ。
っていうか、ワンピの世界で革命かぁ。
ドラゴンの初登場っていつだっけ?
長かったなー。
しかし、その実行部隊の中心に火拳のサボがいるのか。。。
ホント、なんでもありだな~。

あとは、死んではいないドフラミンゴが追い詰められて愉快犯として、どれだけ世界の恥部を暴露するか、というところかな。
彼、饒舌だから、なんでも喋っちゃうと思うんだよね。

次回、どこから始まるんだろう。

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