BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 第11話 『一人暮らしの兄貴の部屋に妹たちが押しかけるわけがない』

2013-06-20 18:34:53 | おれいも
俺妹については、このあたり、つまり、10巻のあたりが一番面白かったねー、と痛感させられたエピソード。

ホント、11巻、12巻は蛇足だったなー。
10巻の、ほのぼのラブコメで終わりにしておけばよかったのに。

いや、結局、俺妹って、ストーリーじゃなくて、キャラでしょ、人気をもたらしのは。

それは、今回のエピソードの、桐乃、加奈子、あやせ、黒猫、の連続登場でよく分かるし。そもそも、この10巻のエピソード、京介が一人暮らしを始める理屈からして無茶苦茶なわけだけど。

前にも書いたかもしれないけど、確かに、俺妹がラノベになった頃は、アキバを含めてオタク文化を紹介することにも意味があったかもしれないし、そこでギャルゲー、なかでも妹ゲーを扱うのは若干勇気のいることで、それゆえ、設定としては斬新だった・・・

・・・ってのはわかる。

でも、それ以降、アキバ自体、たとえば、メイドカフェやらAKBやらを通じてネタ元としてのバリューが高まったわけで、アキバ文化を紹介することの意味は相対的に減った。

というか、ニャル子さんを始めとして、アキバやらオタク文化を作品内で言及して、オタクの共感を誘おうというラノベはめちゃくちゃ出版されてるわけだし。

あるいは、ギャルゲーやら妹ゲーの応用も、今だったら、デート・ア・ライブみたいな形で、普通の物語の中に無理くりで組み合わせしまうものもあるわけで。

そうした状況の元では、俺妹って、もう先頭を走るというよりは、フォロワーになってたってことで。

まぁ、だからこそ、当初の妹ゲーへの着目に執着して最終巻の流れになったのかもしれないけれど。

しかし、そこにそんなに操を立てなくても良かったんじゃないかな―、と思うかな、やっぱり。

なので、作者と言うよりは編集者のほうが軌道修正できなかったのがまずかったんだろうな―。

とはいえ、これで、映像の方のエンディングが、桐乃エンドとは異なるものになったら、それはそれで面白いと思ってる。

というか、そのために、原作の方は、作者のエゴを通させた、ってことじゃないのかな―、とかね。

そういうサプライズを映像版の最後には期待したいところ。
せっかく、世界同時配信!なんて、誰得?の配信をするのだから。

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俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 第10話 + 原作最終巻 感想続き

2013-06-09 21:50:01 | おれいも
というか、原作最終巻を読んだ後にこの10話のエピソードを見ると、結局、原作のエンディングを下らないものにした現況は、麻奈実=地味子の存在だったんだな、というのがよくわかった。

簡単にいうと、地味子が文字通り、婆臭いモラリストだったから、話が妙にシリアスになってしまって、仲の良い兄妹の物語で終わらせることもできたところを、無理やり、モラルの有無を問うような話になってしまった。

だって、この10話にしたって、どうして、あやせと地味子が内通してるのよ?って思うじゃない。

原作でも、あやせと地味子の接近は、いつの間にか、行われていたんだよね。
そういう意味では、地味子は、作者が極めて使い勝手良く使ってしまった。

もともとは単に京介の幼馴染として登場しただけだったのが、多分、黒猫や沙織たちとのバランスを取ろうとして、あやせと加奈子の元締めとしての役割を地味子に与えてしまった。

多分、そこが最終巻でこの物語が破綻した、最大の理由。
地味子には、そんな総元締めの役など与えずに、とっとと退場させてしまえばよかった。
なまじ、地味子ルートなんてものもありえるかも、なんて設定にしてしまったから、最終巻だけでなく、11巻のような、桐乃と京介の子供の頃の話をグダグダやらなければならなかったわけで。

最終巻まで読んで思うのは、多分、普通の読者が望んでいたこの物語の雰囲気は、10巻の、一人住まいを始めた京介の周りにヒロイン全員が集まってパーティを開いていたところだと思う。

あそこで終わっておけばよかった。

ところが、半端に婆臭い地味子がいたから、桐乃と京介の話が必要以上にシリアスな話を帯びてしまった。

だって、どう考えても、11巻で突如として登場した櫻井秋美って、本来なら地味子が引き受けなきゃいけなかった「幼馴染キャラ」でしょ? しかもその唐突に登場した櫻井が最終巻でもしっかり登場するのって、どうにもおかしいじゃない?

櫻井にページを割くくらいなら、沙織や加奈子に割くのが筋だと思うし。

だから、地味子は、それこそ黒猫のように、無理矢理にでも転校させて、物語の本筋からは退場させておけばよかったんだと思う。時々会う、説教臭い幼馴染ぐらいにしておけばよかった。

それを、桐乃と京介の幼い頃まで知ってるような、変に重要な人物にしてしまったから、話がおかしくなった。

地味子がいたために、桐乃と京介の話が幼い頃のトラウマのような、無駄にシリアスな話になってしまった。

だって、地味子を除けば、どのキャラも、どこかタガが外れた変人しかいないじゃない。

裏返すと、その変人ばかりがいる、って状況が「普通」になったはずなんだけど、地味子さえいなければ。

それこそ、妹とえーって関係は、『化物語』の阿良々木くんだってしてることじゃない。でも、それも、非日常が日常になっていれば、対して違和は感じない。

ということで、俺妹における地味子の存在はホント、ガンだった。

地味子のように、変にモラルを説くような存在さえなければ、ちょっと異常なまでに仲の良い兄妹と、彼らを取り巻く変人の物語で済ますことができた。

それでも、最後まで地味子を残したってことは、作者は何か思い入れがあったのかね?
あるいはいざという時の、物語上の安全弁としてとっておくために。

でも、それは余計な存在だった。

それは、最終巻の最終場面の、下らない修羅場?が物語っていると思う。

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俺の妹がこんなに可愛いわけがない 第12巻 感想

2013-06-08 15:35:49 | おれいも
・・・って、感想っていってもねぇ。。。
ってぐらい、最終巻は酷い。

いや、桐乃エンドがNGで、他のヒロインが・・・、とかいうのでは全くなく。
ただただ、下らない。

いや、まぁ、最後まで読んでおいてなんだけど、
これはホントに下らない、
どうでもいい話だった。
今までの物語ってなんだったの? って感じ。

最後も特段にオチがあるわけでもなく。
こんな内容に370頁も使って書く方も書く方だな。
正直呆れた。
アホ臭。

やっぱり、この話は、桐乃をアメリカから引き戻すところで終えるべきだった、ってことで。

あるいは、そこから異なるルートに行くという手はあったと思うし。

まぁ、要するに、最後の最後で、麻奈実が突きつけた

「すげぇ―、キモいんですけど!」

ってのが普通の感想だよね。

インモラルのままで行くなら徹底してそこまで行けばまだわかるけど。
期間限定の恋人、って、どんだけ自分たちに酔ってるだけのアホなのか。
そういう意味では、言葉の通り、バカップルだったな。

てか、期間限定って、ホント、中途半端。
アホ臭×2。

まぁ、麻奈実エンドは、正直なところ、彼女が腹黒に過ぎたので勘弁だけど、確かに、黒猫なりあやせなりのエンドってのはあったんじゃない?
あるいは、沙織でも。

まぁ、そうなると、タイトル詐欺ってことになるのかもしれないけれど。

とにかく、桐乃をアメリカから呼び戻すところで終わるべきだった。

それ以後は、すべて水増しでしかない。
無意味だ―。

それに、最後が桐乃エンドだったら、それで通せばよかった。
要するに、キモい小姑として、黒猫やらあやせやらにツッコミをいれながら、皆でワイワイガヤガヤやってます!ってぐらいで終わりにしておけばよかった。

物語の発端は、確かに面白かったのかもしれない。
けれども、その面白さを、タイトルに自縄自縛になることで、結局食い潰してしまった、ってところだろうか。

あー、ホント、くだらねぇ~。
超駄作。

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俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 第1話 『俺の妹が再び帰ってくるわけがない』

2013-04-07 12:30:39 | おれいも
第2期が始まったわけだけど、正直なところ、既視感が強すぎる。
というか、アキバ、オタク、妹、というネタがもう賞味期限切れな気がしてならず、むしろイタイ。

とりわけ、CV竹達が『デート・アライブ』で演じてる「妹」を見た後だと尚更。
彼女の演じる妹キャラが既にネタになってしまってるわけだから。

簡単に言うと、第2期作るのに引っ張りすぎたのは失敗だったんじゃないの、というのが第1話の感想。

旬を逃したというか。

原作もそうだけど、第1期の、桐乃がアメリカに留学して、それを京介が引き戻す、というぐらいのところで、物語そのものを終わらせておいた方がよかったんじゃない?と改めて思うかな。

この後の物語は、結局、京介のハーレム展開を小姑である桐乃がキーキー言いながら妨害したり応援したり、ってことの繰り返しで、そりゃ、仕方ないよね。実妹なわけだから。

だから、仕方なく黒猫の対抗にあやせが本命として浮上までしてしまうわけで。

なんていうか、この桐乃を巡る箱庭の世界はあまりにも狭すぎて、既にある人間関係をあれこれ出し入れすることで、無理やり物語を延命させている、という気がしてならない。実際、原作はそうだと思うし。

それでも、物語的にはわからなくはないけど。

ただ、その話を、アキバのオタク文化の紹介、って文脈でやり続けるのはさすがにもうツライ気がする。
俺妹の後には、ニャル子もあったわけだし、ラブライブみたいなAKB系のものもあったわけで。

ということで、当初は先端を走っていた作品なのかもしれないけれど、いつの間にか、周りに抜かれてしまって、今更こんなことをやるの?という気がするなぁ。

つまり、この物語が、いかにアキバ的なもののPRとして成り立っていたか、ってことだよね。その要素がなくなると、使える人間関係があまりにも狭すぎる。

裏返すと、原作通り、いかに桐乃の存在感をトーンダウンさせて、黒猫、あやせ、加奈子、沙織、それに、麻奈実を加えた、本来は脇役だった子たちを前に出して、面白おかしく、時にハートウォーミングな物語に仕立てるか、ってことなんだろうな。

それにしても、タイミングを逸した気がする。。。

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俺の妹がこんなに可愛いわけがない 第15話 『俺の妹がこれで最終回なわけがない』

2011-05-31 15:56:15 | おれいも
いい終わり方だよね。

実は、前の14話の配信からの間、原作のラノベにも手を出してしまっていて、あろうことか、この最終話の部分(5巻の四章)は一昨日読んだばかりだったw

いやー、15話の配信時期を知っていたら、読まずに済ませたところだけど、失敗したw

幾つかちょっと違うかなと思うところはあるけれど、基本的には原作通りの最終回じゃないかな。

桐乃が落ち込んだところを京介がLAまで迎えに行く。
それだけの話なのだが、全話までの黒猫ターンがある分、桐乃と京介の気持ちが深まる。
というか、これだけ見ると、黒猫がかませ犬のようにも見えるわけだけど、まぁ、それはご愛嬌。

いい最終話ではないか、ということになる。

・・・なんだけど、まぁ、タイトルにあるとおり、「最終回なわけがない」ということで、多分、第二期はやるのだろうね。

桐乃が不在の間というのは、要するに京介が黒猫らと独自に親交を深める場であったわけで、この先、新たな人間関係の距離感のもとで、物語を進めていくことになるのだろうから。

ちなみに、原作は6巻までしか読んでいない。7巻、8巻はこれから。

と、原作のことを言っておきながらなんだけど、このお話は、原作よりもアニメのほうが全然いい。

だから、第二期があるなら、この先読まないほうがいいのかもしれない。

いや単純に京介の印象が原作とアニメでは全然異なっていて、アニメから入った方からすると、京介の内面や心の叫びはアニメぐらいのもので丁度いい感じ。原作は正直、京介の語りは鬱陶しい。桐乃じゃないけど「ウザイ」w

というのを、この最終話を見ながら思ったのだった。
ということで、7巻、8巻、どうするかなぁ~。

逆に言うと、アニメは上手く演出してると思うし、多分にそれぞれのキャラのCVの人たちの演技や(彼らの過去の作品で演じた)雰囲気で上手くアレンジされているのだと思う。

ということで、CVを中心にした劇団の演目としてアニメを見る、というのも一つの方法なんだな、と強く感じたところ。

とまれ、第二期が始まったら、きっと観るのだろうな。
それぞれのキャラが勝手に動いてくれそうな予感がして、単純に楽しいんだよね。

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俺の妹がこんなに可愛いわけがない 第12話 『俺の妹の人生相談がこれで終わるわけがない TRUEROUTE』

2011-02-22 23:53:14 | おれいも
それにしても長いタイトルだw

たまたま見つけたので、さっき見てみた。

原作未読だけど、TRUEROUTEのほうがTRUEというだけあって、原作に忠実な造りなんだよね。

で、桐乃は陸上留学をして、その間に春がきて、黒猫が後輩になる、ってことなんですよね?
で、黒猫が京介にコクって、二人が付き合うんだよね?

と、ここまでは、いろいろと見てまわるうちに目に入った。

別にこの話の場合は、そういう流れを知っても、余り気にならない。
この物語って、そういう大きな部分に何かがあるようには思えないから。

そういう凡庸な大きな枠組みの中で、
繊細な心理のやりとりを拾い出すような物語だと思っているから。

大体、桐乃と京介は、文字通り、兄-妹の関係でしかないから、
そこから、何かが起こるわけはない。

とすれば、人物配置からして、何らかのイベントが起こるなら
それは、黒猫しかないよね、という想像は容易に付く。

それ以前からも、黒猫は、いわば桐乃の鏡としてあったわけだし。
いわば、手を出して構わない「妹=桐乃」の位置を占めることになる。

黒猫は桐乃のシミュレーターとしてある。

加えて、黒猫の毒舌、というか、彼女の表現力と洞察力をもってすれば、
彼女が、桐乃に成り代わって、桐乃の心情を擬似的に吐露できるだろうし、
京介も黒猫に向かって、桐乃への心情を表現することも出来る。

よく、恋人もしくは妻には、母に似た人を選ぶ、ということが言われるけど、
ほぼそれと同じ理屈で、恋人に姉/妹と似た人を選ぶ、ということもあるのだろう。
いや、根拠らしい根拠はないまま、言ってるけどね。

要するに、黒猫は、京介と桐乃の媒介項としてある。

問題は、その構図に京介、黒猫、桐乃の間でどう消化されるのか。

というか、黒猫がどう振舞うのか、ってことだよね。

だって、京介と桐乃の関係はどこまで行っても兄妹の関係だから、
その関係そのものはずっと定数のままある。

つまり、その関係はいつまでたっても壊れることはない(のだと思う)。

つまり、母―子の関係は絶対崩せないところで、恋人や妻が登場するような感じだ。

その常に付いて回る影のようなものに対して、黒猫はどうふるまうのか。

要するに、友人の兄と付き合ってみた時に、その三人の関係はどんなものになるのか。

シリアスにそれをとらえれば、インセストタブー云々ということになるけど、
この物語は、そういう方向ではなく、コメディであるから、
むしろ、そのような状況下での、人間の心情の機微の描き方に焦点を合わせるような気がする。

映像化してそこをどう処理するのかはよくわからないし、
原作も読んでないから、ホント、わからないけれど、
この物語は、あっけらかんと、そうした見なくていいものも見えてしまった、という世界を
描いてくれると面白いな。

ラノベの映像化、というか、原作ありの作品の映像化は、
今期のものを眺めていると、やはり悪くない気がしている。
それは、設定がちゃんとしてるモノが多いし、
全体の流れが既にあるから、、それを映像化する段階でどこを強調すべきかも取り組みやすい。

いや、この作品では、既にラノベアニメ化に関する騒動は描かれていたけどさ。

でも、拙速にオリジナルを作るよりは、原作付きをしっかり映像化していく方向のほうが、
結果的には、やはり、広がりが多いような気がしてきている。

その点で、この俺妹には期待したいんだよね、実は。


あ、それから、上で黒猫はどうなるのか・・・、と
どこまでも黒猫視点で書いていたのは、
もちろん、黒猫が花澤香菜さん演じる役だから。

花澤さんの演技の幅を拡げるような、繊細な役回りが黒猫に与えられることに期待したいところ。

いい役は、役者を育てるから。

その点で、とても続きが楽しみ。


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