BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 外伝 ソード・オラトリア10 感想

2018-05-19 20:14:55 | ダンまち
外伝も遂に二桁台w
今回こそはロキ・ファミリア、活躍するのだろうか・・・

ということで、スペース、空けときます。

















































それにしても、ロキ・ファミリアの面々、みんな「ベルくん好き!」過ぎて困るくらいw
とうとう、今回は、本気でフィンまでデレたからねw

今回は、本編ゼノス編の裏話。

で、これは、もはや外伝を読むといつも書いちゃう不満なんだけど、この「裏話補完」って、いまさら、意味あるのかなぁ?と今回も強く思った。

ていうか、あとがき読むと、作者自身、「外伝では何を書くか、悩むんですけど・・・」とか、本音を漏らしてるんだけど、
いやいや、そんな作者まで悩むくらいなら、もうやめろよ!、って思うよ、マジで。
外伝って、ホント読みにくい。
話がぶつ切りだから。
そして、すでに本編で読んだ話の「バックストーリー」なので、こちらの意識も散漫になる。

新しかったところといえば、終盤、リヴェリアが率いた「妖精部隊」の進撃のところくらいだよね。
あのあたりは、闇派閥との対戦、クリーチャーとの再戦なので、ロキ・ファミリア独自の話になるから、なるほどとかは思うけど、それにしたって、多分、全450ページのうちのせいぜい1割くらいでしょ?
残りの9割が、ブツ切りのストーリーになるわけで。
まさに断章を連ねただけのもの。

しかも、今回に至っては、フィンがフラフラ悩んだ挙げ句、やっぱり僕もベルくんみたいになる!って決断をするわけで。

えー、それはさすがにどうよー、と思うよ。

というか、そもそもそこでそんな風にブレるのは、フィンじゃないよね。
だから、なんか、違和感ばかりで、はぁ?、何、言ってんの?って感じだったな、終始。

正直、彼らがベルくんに魅せられたというエピソードは、ベルくんが猛牛に最初に勝てたあの時、一回限りでいいじゃん。

それを二度も繰り返したら、むしろ、魅せられる側の頭がもともと幼稚なんだよね?ということにしかならないじゃん。

で、それはさすがにフィンじゃないよね。
フィンは、やっぱり、リヴェリアやガレスと同等に成熟した存在でないとだめでしょ。

正直、今回、フィンの株は下がったと思う。

てか、無理矢理、ベルくんと肩を並べるような存在にしなくてもいいでしょ。

そんなことせずにいれば、ベルくんは、唯一無二のアルゴノォトくんでいられたのに。
なに、そこに、いい年したおっさんがでしゃばってくるんだよ、って感じ。
それを、わざわざ「人工の英雄」なんて註釈までつけて位置づける必要もないよね。

別にフィンはフィンでいいし、ベルはベルでいい。

というか、ベルを意識して成長するのは、レフィーナの役割だから。
それまでフィンでやってしまうと、今度はレフィーナの「熱」の方が、二番煎じっぽくみえてくるじゃん。

すべてのキャラクターに平等に焦点を当てるのは、悪手にすぎない。

それもこれも、外伝で余計なことを書いちゃうからでしょ。

今回のような、フィンの内面の経緯、みたいな話は、ホント、蛇足。

で、外伝なんか書いちゃったから、ゼノスのことも中途半端に知り、関わってしまった。

ああいうのは、本編で、然るべきところで、神ウラヌスによってフィン、リヴェリア、ガレスが事実を告げられる、というくらいでいいじゃない。

なんていうか、本来は「地」として、文字通り背後に密やかにとどまって欲しいところにまで、無理矢理スポットライトを当てて、「図」に昇格させなくてもいいんだよ。


ただ、ここまで、とりあえず、不満を記した上で、でも、あー、もしかして、そういうことか、と思っこともあって。

要するにこれは、本編14巻に向けた布石なのね、ということ。

いや、14巻で、ベルくんとリューさんは、心身ともにボロボロな状態で深層にまで落とされてしまったわけじゃない。
で、どう考えても誰かのレスキューがない限り、これ、助かるのいくらなんでも無理ゲーっぽい。

でも、そんな状況も、ゼノスとロキ・ファミリアが連携しているなら、かなり見通しが明るくなるよね。

ベルくんを失うことは、ゼノスはもとより、今回の話からすれば、フィンにとっても一大事であるし。それに、もともとリューさんも闇派閥の話に半分くらいは足を突っ込んでいるわけで。

となると、ゼノス+ロキ・ファミリアの「連携」が、ベル+リューの救出でも発揮される可能性はあるよね。

その過程で、今回、未消化なままで終わってしまった、ロキ・ファミリアの面々のゼノスに対する当惑をうまく解決するような展開にもなるのかもしれない。

要は、ベル+リューの救出作戦を共同して行っているうちに、「ベルっち、俺たち友だちだよな」、というような対話が、ゼウスとロキ・ファミリアの何人かの間で交わされるのかもしれない。

そんな場面が、本編の14巻、もしくは外伝の11巻で、記されるのかもしれない。

ともあれ、ゼウスとロキ・ファミリアの連携が存在すれば、ベルくんの絶望的な状況にも一筋の光がさすような感じがしない?

ということで、今回の、外伝10巻のオチは、すべて、本編14巻に向けた布石だった、・・・、というか、先んじて補ったつじつま合わせ、という感じじゃないのかなぁ。

ということで、とにかく、本編14巻を早めに出してくれー。

やっぱり、面白いのは、本編なんだよ。

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西尾維新 『悲終伝』 感想

2018-05-14 20:22:07 | 西尾維新
第1巻の『悲鳴伝』が2012年4月の発刊なので、足掛け6年に亘るそらからくんの地球との戦い、最終章。
一体ぜんたい、どんな結末を、そらからくんは、空挺部隊は、そして、人類は迎えるのか?

ということで、スペース、空けときます。













































『悲球伝』との2ヶ月連続の発刊で大団円、・・・
なのだけど、『悲終伝』を読んでから振り返ると、両方まとめて1冊くらいでちょうど良かったかなぁ、というのが正直なところ。
それくらい『悲球伝』は冗長、・・・、というか、とりとめがなかったかな。
正直、話がどこに向かうか、見えないまま、3分の1が過ぎ、3分の2が過ぎ、気がつけば、え?、火星なの?、ってところで終わっていたわけだから。

まぁ、西尾維新らしい、といえば、らしい、のだけど。。。

しかし、終始、この最終巻では、「ジャイアント・インパクト」が活躍してたw

月を地球に落として、もう一つの地球を創る、という「ジャイアント・インパクト」と、
言動においても行動においても重要局面に常に登場していた魔法少女ジャイアント・インパクトこと地濃鑿w

てか、正直なところ、地濃、便利に使いすぎじゃない?
ワイルドカードすぎでしょ?

だから、終わってみれば、このシリーズは、結局、地濃鑿の物語だった、ってことだよなー。
そらからくんが活躍したのは、あくまでも第1巻の『悲鳴伝』だけで。
あとは、基本的に、そらからくんは狂言回しにすぎなかった。
まさに語り部。
なので、『悲球伝』のように彼が登場しないと、そもそも話がどこに向かうのか、見当がつかない。
あ、そうか、あれも、一冊、地濃鑿が登場し得ないから、ノリとツッコミがなくて、いまいちだった、ってことになるのかな。。。

うーん。

あとは、やっぱり、杵槻鋼矢。
彼女の存在が、ここ一番では、圧倒的だった。

そういう意味では、最後に、むりやり「悲恋」を事実上、花屋瀟にしてしまったのも、もうそれだけで、フィナーレが始まっている感じだったかなぁ。。。

正直、まだ、ちょっとシリーズを消化しきれてないので、また書くかもしれないけれど。

難しいなぁ。
そらからくん自体は嫌いではなく、彼の戯言ではない行動力、というか、死神ぶりが魅力的だっただけに、最後の方は、ちょっと丸くなりすぎたかなぁ、とは思うよね。

まぁ、過去の西尾維新のシリーズを考えれば、本編終了後は、定期的にスピンオフをだらだらと書き続けていくのが常道なので、多分、地濃鑿のスピンオフは遠からず始まるよね。

てか、最終巻の最後でいきなり飛んだ100年間の間のエピソードをいくらでも書けるだろうから、その意味でも賢明な終わり方だよね、今回の幕引きは。

もともと、地球と一介の少年が対峙する、というスケールが全く合いようがない設定だったから仕方ないと言えば仕方ないけど、それにしても荒唐無稽だったなぁ。

カッコよくいえば、最後は、今どきのAIやらシンギュラリティを含めて「生命とはなにか」という話に突き進んでいたからね。

もっとも、第1巻が出たタイミングが、311の一年後だから、地球をヒール役にするのも、ある意味で時宜にかなっていた。あの頃、地球が天罰を下した、なんてしたり顔でいうひとたちもいたのに対して、西尾維新は、だったら地球を敵認定して、地球に優しい云々なんてバカなことをいうのはやめようぜ、という感じの、彼らしい皮肉たっぷりの逆バリの展開だったわけで。

その逆バリぶりでいけば、今回も、いやー、世間ではAIとかバイオとかを危険視する話が多いけど、それで延命できたり、生き返ったりできるんなら、万々歳じゃないか!、そもそも今ある問題の多くが無効になるよね、・・・、という感じの終わり方だったなぁ、と思う。

西尾維新らしい、超サーカスティックな落とし所w

もっとも、その結末に至るまでがとにかく無駄に長いから、普通の人は追えないよね。

正直なところ、このそらからくんのシリーズで、西尾維新は最後かなぁ、という気がしている。
あ、いや、過去のシリーズのスピンオフは、多分、なんだかんだいって読んじゃう気がするけど、今後新たに始まるシリーズについては、もうちょっとついていけないかな。

その意味では、いつまでも成長せずに西尾維新のまま、というのある意味ですごいとは思うけど。

舞城とか冲方とか辻村とか、同じ時期にデビューしてた作家が、みな直木賞や芥川賞の候補者とか受賞者になっているのに、西尾維新は相変わらず、戯言一本だもんね。

特に『悲球伝』とか、ホントに「謎のシチュエーション」を無理矢理つくって、その状況の解釈の仕方について延々と自問自答を繰り返していく・・・ようなところばかりで、それを、なんだかんだ言って真面目なキャラである鋼矢と花屋が語ると、どうしようもなく正論すぎて息を抜くところがなかったのがきつかった。

そらからくんの場合は、地濃や氷上さん、あるいは左右左危博士がいて、突っ込んでくれるからなんとかなってるだけで。

てか、『悲衛伝』以後の宇宙編では、そこが人工衛星「悲衛」の内部とわかっているからなおさらだけど、ひたすら閉鎖空間の中で、相手を変えては、あれこれ話すだけだもんね。

あー、わかった。だから、『悲衛伝』以降は退屈だったんだ。

仮にも四国編は、まだ、動きがあったからね。突如、場面が展開して、いきなりそらからくんがピンチに直面するとか、びっくりするような展開は、やはり多かったから。

当時は、アクションも一応、あったしなぁ。
宇宙編は、そういう意味では、全編、瞑想だけの世界のようなものだからね。
そういう意味では、やっぱり、『悲亡伝』以降が、大掛かりな蛇足だった、ってことだよね。

四国編はまだ、いくばくかのリアリティがあったけど、宇宙編はもう、惑星や太陽の擬人化とか、訳わからなかったしな。

そういう意味では、やっぱり、これは失敗作なんだろうな。

突き詰めると、『悲鳴伝』で終わりにしておけばよかった感じかなぁ。

四国編ですら、発刊された当時は、なんだこれ、って思ってたしね。
悲恋や火星、あるいは魔人の話が出てきて、それもまたもっともらしい決着を着けていたけどね。
いや、個人的には、四国編の最後で、悲恋が自爆するのを、天才ズがカバーして、悲恋もそらからくんも生き残った場面は、実は結構、じんわり来たんだけどね。

あー、この世界、結局、利害関係の対立から互いに衝突することはあっても、悪人はいない世界なのね、と思ったものね。

まぁ、西尾維新の世界は、基本的にそういう世界だけど。
常に「偶然に」大惨事が生じる。
でも、それは悪意の発露ではない。

で、そういう「じんわり感」が、『悲終伝』のラストではなかったかなぁ。
なんとなく「地球」がいい人(いい星?)っぽい感じにされていたけど、それも、そらからくんの解釈や誘導あってのものだしなぁ。


・・・ということで、やっぱり、宇宙編は蛇足だったかな。
うん、思っていたほど、面白くはなかった。
とりあえずは、そうまとめておこう。

やっぱり、最後の鋼矢や花屋と会話するところは、対面してやらないとダメなんだよ。
そのビジュアルが絶対、必要で、
その意味では、例の用意していた宇宙船で鋼矢と花屋は、そらからくんの前に物理的に駆けつけるのだと思っていたけどね。

そうしたカタルシスの場面がないから、100年後の後日談で、そらからくんが氷上wと結局連れ添った、といわれても、あー、そうなの?ぐらいにしか思わないよね。

それで、最後に、取ってつけたように、剣藤犬个の声を出されてもなぁ、とは思う。

まぁ、終わってみれば、そらからくんの最大の理解者は、あろうことか、地濃鑿だった、ってことになりそうな締めだもんね。

要するに、鋼矢は、戯言シリーズにおける「人類最強の請負人」のポジションだったってことなんだろうけど。

あー、そういう意味では、このそらからくんの英雄譚は、戯言シリーズのリライトみたいなものなんだろうな。
ラスボス(の地球)を最初から登場させた戯言シリーズ。

もっとも、だからといって、もう一度、『悲鳴伝』から読み直そうという気にさぜないのが、西尾維新の欠点なんだろうな。

これが森博嗣なら一定の緊張感の下で再読が可能だけど。

西尾維新の場合は、文字通り「戯言」ばかりで、しかもその「戯言」に伏線や真実が密かに滑り込まされているから、改めて読む気にさせない。

その最たるものが『悲終伝』における、四国ゲームの「チーム・ウィンター」の真実であり、トゥーシューズ・ミュールの真相ってことになるわけだけど。
いやー、そんな展開、想像できるはずがないよね、さすがに。

だから、結局、驚いただけで終わりなんだよね。

そして、それが、西尾維新、さすがにもういいかな、と実感してしまうところで。
良くも悪くも変わらない、成長しない作風。
それはそれで、スタイルとして確立されているということだから、すごいことなのだけど。

あまりにも、他愛なさ・・・すぎるかな、もはや。

そういう意味では、こういう結末だったのは、残念だったかなぁ。
とりわけ、最後に爺さんになったそらからくんとかは、わざわざ見せなくても良かったかな、とは思う。

そこが西尾維新の弱点だよね。

結局、青年や大人がまともに描けない。
だから、いきなり爺さんに飛ぶ。
頭が盲聾しているという点では、実は老人は子どもと変わらないからね。
結局、子どもしか描けない。

そして、そんな子どもが成長する話として、このそらからくんシリーズを書いたような気もするけど、そして、それは戯言シリーズでできなかったことのいわばリベンジなわけだけど、では、それが首尾よくいったかといえば、そんなことはなかったかなぁ。

裏返すと、老人になった姿を描かないまま、終わりにしておけば良かったのに、と思う。

最後は、やっぱりカーテンコールで、皆が代わる代わるに登場する、というクサイシーンで良かったのにね。

ともあれ、6年間かぁ。
長かったなぁ。
そして、世の中も変わっちゃったなぁ。
それが最大の誤算といえば誤算だったんだろうな。

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UQ HOLDER! 第148話 『運命の分かれ道』

2018-05-09 10:19:17 | UQH/ネギま!
前回から始まった、明日奈がいない世界線の話。
要するに刀太のいる世界の話なのだが、さて何が起こるのか。

とりあえず、スペース、空けときます。






















































いきなり、チャチャゼロの記憶を見ようとする場面から始まっていて、
あれ、前回と話、つながっている?と最初に疑問に思ってしまったのだけど、いいんだっけ?

確か、前回の最後って、刀太の出生の場面が描かれていて、そこで近衛木乃香に似た女の人が刀太の代理母を務めていたようなのだけど、あれは、とりあえずあれで終わりなのかな?

あのまま、刀太の誕生の秘密について進むものと思っていただけに、ちょっと肩透かしを食らったような気がしていた。

まぁ、それはさておき。

いやー、いくらこの刀太の世界が、明日奈の存在によって救われなかった世界だからといって、ここまであからさまに、ひどい、というか悲惨な展開を重ねるかなー。

なんか、ノリノリのバッドエンディングで、逆に萎えたw

だってさー
ヨルダとの最終決戦に明日奈なしで臨んだ結果、
夕映とのどかが、ネギ君の身代わりにヨルダの闇?に呑まれてしまい、
その二人を救おうとしたラカンとアルも、力及ばず囚われの身に。

ということは、ネギくんはこの4人を救い出そうとしてヨルダとの再戦に臨んでナギに代わってヨルダの依代として乗っ取られてしまった、ってことなんだろうね。

てっきりヨルダに取り込まれたネギくんを救いに行って夕映やのどかが取り込まれたのだとばかり思っていたのだけど、順番は逆だった。

まぁ、それくらいの変更はは想定内としても、問題は、再度襲来したヨルダに対してネギ君の盾になって落命した千雨でしょう。

えええええええ!!!!!!!

って思うよね?

だって、千雨だよ。
知略戦には長けているけど、戦闘能力は皆無の千雨だよ?
その彼女が、いきなり盾として、ネギくんすら生きの呑むくらい瞬時に猛攻を仕掛けたヨルダの目の前に、滑り込めるのか?
「ちうちう」は、この間、もしかして瞬動をマスターしてたの?
ってくらい、ちょっと無理筋な登場で、唖然。

もっとも、宇宙服のヘルメットが砕けてあらわになった千雨も、あまり歳をとっているようには見えなかったから、彼女も、夕映やのどかと同じように、ネギくんと本契約をしていたのかね?

まぁ、この明日奈のいない世界Aでは、あまりの世界の悲惨さに結局、ネギくんはあの歳まで独身であるようだから、逆に、本契約が、事実上の婚姻届みたいなものなんだろうな。
その場合は多重婚、つまりはなんちゃってハーレム。

もちろん、事態の過酷さは、ハーレムなんてニュアンスを与えはしないのだろうけど。

いやー、でも、それにしたって、千雨かよ―。。。。
千雨推しとしては、もちろん、彼女にスポットライトが当たるのはまったくウエルカムなのだけど、それにしてもなー。。。
なんかこんな結末だと、このワースト世界においてネギくんの心を完膚なきまでに折ってしまうために、わざわざ千雨をネギくんの本命として公表し、ハッピーエンド世界でネギくんが千雨とウェディングベルを鳴らす、という展開まで先見せしていたのではないか、と勘ぐってしまいたくなってしまう。

いやー、それにしたって、 あ・ざ・と・い・ぜ!

だって、ネギくんからすれば、姉貴役だった明日奈は眠り姫でいない、本契約の二人である夕映とほのかは闇に囚われてしまい、トドメは、千雨との死別。しかもネギくんの盾となって。

千雨、男前すぎる。。。

でも、逆に言うと、これくらい徹底的にネギくんの心を痛めつける展開にしないと、確かにエヴァが重い腰を上げて、ネギのことを真剣に懸想する展開は、難しいよね。

なにしろ、もともとエヴァはナギを想っていたわけだし、それもあって、ネギは「ナギの息子」という枠組みで見ていたわけで。その上で、あくまでも、できの良い「弟子」であった。

だから、エヴァとネギの関係は、文字通りの師弟関係であって、もっといえば、それは擬似的な親子関係だよね。母子関係。

そういう関係がすでに18年(←のどかが言ってたネギくんと過ごした年数)ものあいだ、エヴァとネギの間にもあったわけだから。

その関係をわざわざ破壊してまでネギのことを想う、という道を、エヴァ自らが選ぶためには、今回くらい、最悪に最悪を三重掛けしたようなバッド展開でないとダメだった、ってことなんだろうね。

なにしろ、この段階では、まだナギはヨルダに囚われたままで、その意味では、エヴァの第一の想い人は引き続きナギであったはずだから。

そりゃ、心は乙女のロリババア・キティとしては、フラフラ心変わりするわけにはいかないよねー。

で、そんな前提があったところでの、今回のラスト、ってことになる。

多分、この徹底的に落ち込んだネギくんに何とか救いの手を差し伸べるために、エヴァは、年齢詐称薬を使って、「雪姫」に転じたのではないかな。

いや、正確には、年齢詐称薬を「常用」してまで「雪姫」という新しい人格=キャラを、エヴァ自身が選択する道を選んだんだろうな。

つまり、一種の「変身」であり「転生」。

そうでもしないと、ネギとの間で新しい関係を築けないということだったんだと思う。
その意味では、「雪姫」になったのは、エヴァの覚悟だった、ってことだよね。

あー、でも、そう考えるとなんか、納得がいくかも。

雪姫として生きることを選んだエヴァだからこそ、雪姫の姿をしている限りにおいてはその想いはネギに捧げようとする。
なぜなら、雪姫という人格=キャラは、ネギのために用意されたものだから。
だから、刀太のストレートな求愛にも、ガキ扱いをして軽くあしらってしまう。
雪姫としては当然のこととして。

そして、雪姫の姿を頑なに保っているのも、もしかしたらネギくんへの操を保とうとする決意からなのかもしれない。

まぁ、実際のところは、UQHを組織して「姐さん!」になってしまったからなのかもしれないけれどw

でもそうなると、ちょっとややこしいことになるのが、刀太が、数百年前の、まだエヴァが吸血鬼にされてしまったばかり(・・・といっても結構経ってたはずだけど)の頃に出会っていたという話で、ここから、実は刀太こそが、ナギやネギを飛び越えてこの世界線では、エヴァの初恋の相手でした、ということになりそうだということ。

むしろ、そうすることで、エヴァが刀太を選ぶ道を開いている。
同時に、刀太が、雪姫ではなくエヴァを選ぶ道でもある。

これは、結構面白くて、なぜなら、この展開だと、「雪姫」という、エヴァがネギのために用意した「ペルソナ」を引き剥がし、本来のエヴァの姿に戻す役割が刀太に与えられているようにも見える。

そこで、ちょっとだけいやらしいのは、刀太はすでにキリヱを選んでいるところ。その結果、雪姫の仮面を捨てて本来のロリババアの姿に戻ったエヴァが、ナギやネギのときと同じように、刀太に片思いを寄せることになる・・・ことになりそうなところ。

どうなるかはわからないけれど、気になるところだ。

なにしろ、「雪姫」は大人の女性像で、刀太の目からみれば、保護者であり育ての親、まぁ、母親みたいな存在。
対して、「エヴァ」は、どうみても、自分よりも年下のか弱い「女の子」しかみえない。妹ポジション。
だから、刀太の想い人が、雪姫からエヴァにきちんと変わるかどうかは、刀太の視点が、彼の今後の成長によってどう変わるかに大きく依存するはず。

さらに、ややこしいのは、刀太自体、まだ生まれて数年の存在でしかない、ということ。

もちろん、この物語が「悠久」者たちを扱ったものだから、そんな無限の時間の中では、年齢なんてものにはそもそも意味がなくなってくるのかも知れないけれど。

ともあれ、とりあえずは、次回。

しかし、最後のエヴァの表情、アンニュイだよね。

あと、そうそう、改めて明日奈の存在の大きさが示されていて驚いた。
まさに神だね、神。女神さま。

そうなると、どうやって眠り姫を、この先、呼び込むのかも気になる。

だって、刀太の「火星の白」は彼女由来のものなんでしょ?
当然、誰かが何らかの接触を明日奈に図るよね。

まぁ、アルとラカン亡き後だと、エヴァとフェイトくらいしかいないわけだけど。

その過程で、この二人もだんだん対立して袂を分かっていくんだろうな。

そして遂には、刀太製造計画、にまで至ることになる。

そこから失敗作のカトラスも出てくる。

そこで今度は「金星の黒」が絡んできて、多分、ザジや龍宮隊長が関わってくるんだろうな。

そうして、かねてから懸案だったネギま!世界における「魔族」の秘密にせまっていくことになる。

いやー、壮大だなぁ。
ちゃんと最後まで、こうしたこと、明らかにされるのかなぁ。

でも、今度はちゃんと、世界の秘密を全て明らかにして欲しい。
ネギま!のように、投げっぱ、でむりやりエンドロールを流すのではなく。

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