BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

東京レイヴンズ 第20話 『over-cry -花火-』

2014-02-26 15:56:03 | レイヴンズ
いやー、これはひどい。
いくらなんでも酷い。
東レはアニメ化大失敗だな。
2クール目に入って酷くなる一方だと思ってはいたけど、それも最終話、つまり、8巻から9巻にかけての内容に尺も画力も費やすためだと思っていたのだけど。。。

これ、もう原作レイプに近い酷さでしょ。

いや、アニメ化して原作を知ったから、そこまでひどくはいいたくないのだけど、でも、今回はさ、山場なんだよ、山場。
9巻の、第一部最終話に向けて物語が一気に加速する回のはずなんだよ。

それがなんだよ、
この体たらく。

鴉羽が春虎を憑依するところは、最大の見せ場なんだよ、東レの中で。
それが、何で、あんな、夏目も含めて、周りに突っ立てる感じの演出なんだよ。
春虎が苦しみに悶えるところをマジメに描写しろよ。

それに、なんだよ、あの鴉羽をまとった春虎の、
なんちゃってガッチャマンみたいな酷さは。

まぁ、冬児の鬼姿が、あんな無様な落ち武者のような形になってしまったところから、イヤーな予感はしていたけどさ。

これ、単純に、スタッフの想像力がないからだろう?
手近なところにあった、落ち武者の雰囲気を冬児に与え、
手近なところにあった、ガッチャマンとかバットマンのイメージを鴉羽に与えただけだろ。
最悪だな。

鴉羽は単に闇深いマントでいいんだよ。
なぜなら、鴉羽は夜光のいわば外部記憶装置みたいなもので、鴉羽経由で春虎に夜光の記憶や技能が流れ込んでいくところが鍵なわけだから。

もともと気になっていた、陰陽道という呪術や闇を扱う物語のくせに、妙に画面が明るい、キャラが軽い、というのが、ここに来てホントにネガティブの方に思い切り触れてしまった感じがする。

原作は、もっと妖しくて、もっと闇深い世界なんだよ。暗いんだよ。
で、この鴉羽を分け与えられて、最後に夏目が春虎の封印を解く代償として殺されてしまう場面は、もっととんでもないくらい、やるせなさが漂う、悲壮な場面なんだよ。

それがなんだよ、あれは!
あんな半端な描き方をして。
相当、コンテが酷いってことだよね。

それに、冬児にしても、鈴鹿にしても、もっと動かし方があるだろ?
なのに、あの冬児の描写はないでしょ。
冬児は鈴鹿に術を掛けさせるだけの時間を与えるために、いわば囮として蜘蛛丸に襲いかかっているのに、その、冬児と鈴鹿の連携が微塵も感じられない。

それに、無駄に力の入ったなんちゃってガッチャマンの春虎を追う鈴鹿の式神のトリの安っぽさはなんだよ。紙使いとしてのかっこよさをもう少し強調しろよ。

いやー、これほどまでに酷くなるとは思ってなかった。

最大の山場でこんな描写しかできないんじゃ、もうこの先の、9巻の内容の映像化には全く期待できないね。

間違いなく、東レは、アニメ化、失敗だよ。

この先はアニメなんか見ずに、原作9巻を読んだほうがいい。
いや、6巻や7巻あたりから、原作を読みなおしたほうがいい。

平安時代の、安倍晴明の時代から続く陰陽道の闇深さもそちらのほうがよく分かる。
蘆屋道満と大友の術比べも文章で読んだほうが遥かにビビる。
天海のオッサンの渋さも格段に上(というか、天海のしぶとさはこの先の一つの鍵だし)
夏目が女子バレしてからの、京子、夏目、そして、鈴鹿の間の微妙な心の揺れも、原作の描写の方がはるかに上。

今回の中では地味な部分ではあるけど、角行鬼の、実は付かず離れず春虎を警護している様子も後で飛車丸との関わりで効いてくるはずなのに、全くそれらしく描かれていない。
なにより、徐々に、陰陽道に取り憑かれていく春虎が全く描かれてきていないから、実は、鴉羽を得た時に春虎が感じているはずの矛盾もわからない。

ていうかさ、多分、2クール目に入ってからの恐ろしく内容を端折った展開では、そもそも、初見の人は、何が起こっているのか、全くわからないと思うよ。

とにかく、もうアニメはいいから、原作を読め、ってこと。

もっとも、いくら2クールあるからといっても、9巻もある内容を一気に消化しようとしたことが最大の敗因なんだろうけどね。

でも、それにしたって、映像化にあたっては、もう少し何とかできたんじゃない、って部分は多い。

来週から、原作では9巻になるわけだけど、基本的に、同時多発的な描写が増えて、時間の制約の中、各人各様に良かれと思ったことを行っていくんだよね。そんな緊張感のある描写が、今までの描写を見たら、描き切れるとは到底思えない。

少なくとも乱戦模様になるところを、また、周囲でボケーと棒立ちになるような描写になるのは間違いないだろうから。だったら、特定の人物にフォーカスをあわせて、その人物の動きだけを丁寧に描けばいいのに。

なんだかなー。
原作は素晴らしいのにね。
とりわけ、7巻以後の展開は、徐々にギアが入って加速していく感じがゾクゾクして凄いのに。
ホント、残念だよ。

これじゃ、夏目も死に損だよ。

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UQ HOLDER! 第24話 感想  UQHとネギま!を繋ぐ線

2014-02-26 12:50:10 | UQH/ネギま!

キタネ! やっとキタネ!
いやー、ようやくネギの登場だよ!
まぁ、2065年の回想場面だけどね。

前々回、刀太がマギアエレベア(闇の魔法)を発動させたところから、これは今後の展開に鍵になるかな、と思っていたけど、その通りになったね。

今回の展開のポイントは、瞬動とか虚空瞬動とか、は全く関係なく、要は、マギアエレベアを発動した刀太を、不死狩りの南雲が偶然にも目にする、ところにあったのね。

で、一気に話は、南雲も参加した2065年の「始まりの魔法使い」討伐作戦に飛び、そこで彼が目にした、完成形のマギアエレベア形態となって文字通り無双だったネギを回想する。で、その回想シーンを通じて、ネギま!とUQHの間に何が起こったか、を間接的に示すことになった。

うーん、これはUQHにとってはものすごい大転換点だよね。

まぁ、それを南雲の回想で説き起こすというのは、ありえないくらい迂遠な展開なわけだけどw

それにしても、幾つかわかったことはあって。

まずは、始まりの魔法使いの討伐が2065年に行われた、ということは、直接的にはUQHの世界の話は、ネギま!の352時間目「百年の記憶」の中で示された、その百年間の間の出来事を語っているということで、ほぼ間違いがない、ということ。

というのも、352時間目の中で示されたように、ネギは2065年6月12日に亡くなったことになってるんだよね。で、その年は、今回示された、始まりの魔法使いの討伐の年と一緒。

しかも、今回のマギアエレベアを発動したネギの無双っぷりを見ると、衰弱とかでなくなったとは到底考えられず、ほぼ間違いなく、この討伐戦を通じて起こった事件によって消滅した、というあたりが妥当なところ。

最初に考えられるのは、ネギま!の中で記されていたように、始まりの魔法使いの「コア」は一種の霊体のようなもので、どうやらヒト型の形代を渡り歩いて現在にまで続いている、ということ。なので、始まりの魔法使いの形代がナギのままで、そのナギを、マギアエレベア状態のネギが倒したのだとすれば、当然、始まりの魔法使いのコア=霊体は次の憑依先を求めるはずで、その時、その憑依役としてネギが名乗りをあげたのだろう。で、そのまま、何らかの形で封印してくれ、とかになって、まぁ、一番先に思いつくのは、エヴァンジェリンによって永久凍土の魔法で生涯凍りづけにされた、とかいうことなんだろうな、と。その場合は、ネギは形式的には存命、ってことになるけど。

まぁ、とにかく、ネギは封印=消失し、表向きは討伐戦の中で落命した、という扱いになった。

で、そこで気になるのが、無双すぎた「闇の魔法」の力で、これを「始まりの魔法使い」の憑依したネギに残したままにすると余りにもリスクが高すぎるので、何とか、マギアエレベアのみを引き剥がして、あるいは、その能力をもったネギ本来の霊体を何とか創りだして、その憑依先を近衛の血統に託した、ってことなのかな、と。

マギアエレベアをどうやって取り外すんだ?って疑問は残るけど、そこはまぁ、ネギの「魔法開発力」という、都合のいい超絶能力で開発したってことで。

で、そのいわば「ネギの魔法力の塊としてのマギアエレベア」を継承したのが、近衛刀太だった、ってことなのだろうな。

で、そうなると、UQH冒頭で、エヴァが刀太と共同生活することで刀太を監視してきたのも理解できるし、そうまでして守ってきた刀太をUQH本部まで連れてきたら放ったらかしにしていたのも理解できる。

というのも、刀太が本来の両親?とともに魔族?に襲われたのは、多分、刀太の身に、ネギ(の魔法力)が封印されていたからで、ネギとしての力が覚醒する前に刀太を殺害するのが目的だったのだろうな、と。

で、多分、エヴァが刀太を吸血鬼化するのに躊躇したのは、吸血鬼化が引き金になっていつかマギアエレベアを開放してしまうだろうと思っていたであろうから。であれば、刀太の吸血鬼化が二段階に分けられていたのも何となく分かる。刀太が子供の頃の吸血鬼化はむしろ、魔法による強制治癒のようなものであって、それくらいであれば、エヴァが監視していれば抑えこむことも可能だった。しかし、本格的に吸血鬼になってしまえば、もうエヴァの手では扱えない。なので、それまで住んでいた田舎を後にして、第1話の最後で、エヴァは刀太を連れてUQHの本部に向かったわけだし、その旅の途中で刀太を修行していたのも、修行が引き金になって刀太の隠れた力が覚醒するかもしれないと思っていたのかもしれない。そして、本部到着以後、刀太を放っておいたのは、部下による監視下にあれば、いつマギアエレベアが発動しても構わない、むしろ、発動を望んでいたのかもしれない。

ともあれ、ネギと刀太の間には、そういった繋がりが想像できる。
多分、遠からず、刀太の出生の話が出てきそうだよね。



今回の討伐戦の描写でもう一つ大事なところは、ネギの討伐隊に加わっていたのが、エヴァ、フェイト、アル、茶々丸、ザジ、龍宮隊長、といった、UQ能力を持った人たちであるというところ。

2065年だとさすがにUQ能力がある人たちでないと参戦できないってことは当然として。

この面々の登場は結構意味深だと思う。

というのも、彼らはどう考えても、ネギという好人物がいたからこそ共に戦うことができる存在だということ。逆にいえば、ネギという中核を失ってしまうと、容易にバラけてしまう存在である、というところ。

つまり、彼らが現在のUQ大戦?とでもいうべき状況を、討伐戦後に作ってしまった張本人かもしれない、ということ。

だって、魔族もロボもいるわけでしょ。

ネギま!の最後のほうで、ネギは魔法世界を救った英雄として魔法世界各地に遊説に回っていた描写があったし、雪広財閥を通じて地球側の要人と会談する描写もあった。だとすれば、ネギは英雄であると同時に超有名な政治家でもあったわけで。その彼が死去してしまったら、彼によって束ねられていた世界がバラけてしまってもおかしくはないよね。要するに、ネギはカエサルとかナポレオンみたいな存在だったわけで。つまり、ネギは新世界の皇帝だった(実は、その圧倒的英雄性も、ある人びとにとってはやっかみの原因担ったと思う)。

UQHとして永遠の命が約束されているネギがいたからこそ統合されていた世界が、まさかの不死者の死によって、統合の象徴が消失してしまい、世界はバランスを失ってしまって、本来あるべき混沌に戻ってしまった。

本来あるべき「混沌」というのは、多分、ネギたちの尽力によって、魔法世界の人たちが現実世界で実体化して生活したり、あるいは、地球の人たちがテラフォーミングによって居住可能になった火星に移住して、相互に交流が生まれていたと思うのだけど、それによってそれまで以上に複雑な利害関係が生じていたはず。

でも、その複雑さは、大戦の英雄であるネギがいたからこそ抑えられていたわけで、そのネギがいなくなれば、利害は噴出してしまう。不死者や魔族への差別も生じるだろうし、それこそ、ロボットの人権なんてことも生じるのだろう。それが一気に生じたために、紛争にならざるを得ない。そして、その紛争当事者の中核に、ネギの仲間となった各地の要人たちがそれぞれ祭り上げられてもおかしくはない。たとえば、ザジは魔族の姫?だったりするわけで。

このあたりは、完全に「政治」の話だよね。

もしかしたら、エヴァがお尋ね者扱いされているのも、実はネギを封印(永久凍結?)した張本人としてなのかもしれない。いわば、世界の英雄を殺害して、世界の混沌を引き起こした極悪人として位置づけられてしまっている。もちろん、側近の人びとはそんなことはないことはわかっているから、姐さん!として慕われてしまう。

ともあれ、そんな始まりの魔法使い討伐以後の、ネギ消失以後の世界の混沌こそが刀太たちの住む世界。



そして、そんなネギ消失後の世界の混沌=紛争がようやく多少は収まったな、と思ったところで開催されたのが、刀太が参加を求めてやまない、軌道エレベータ上の「オリンピック」なんだろうな。

つまり、軌道エレベータ上の「オリンピック」はこの世界の平和の象徴。
そして、どんな異能であっても尊重されるべきであるから、単なる体力勝負ではなく、刀太が行おうと思っている「歌唱力」も対象となる。

火星と地球を結ぶ?(そんなことが可能かどうかは知らないけれどw)軌道エレベータという象徴的な場所で行う競技会だからこそ、異種、異形の民を含む世界の平和や融和の象徴となる。

多分、この大会は、雪広コンツェルンの開催で、きっと、いいんちょ、が出てくるんだろうな、いずれは。

そういう意味でも、刀太がオリンピックに行くのは物語の当座の目的になるし、さらには、軌道エレベータの発射地である、麻帆良学園跡地へ向かうことも必然になるんだろうな。

ともあれ、今回の話からは、次に挙げることが今後の展開上大事になってくるんだろうな。

刀太の出生の秘密
ネギ消失の真相
始まりの魔法使い討伐戦後の世界の混沌の元凶
討伐隊の面々の現在
エヴァの狙い
雪広あやかの再登場
(超包子の存在)
軌道エレベータ上のオリンピックの真の目的

当面は、始まりの魔法使いの討伐戦としていったい何があったのか、そのあたりを軸にしながら、刀太のことやUQH世界の真相に迫りながら、最終的には、軌道エレベータとオリンピックに向かう、という流れかなと。

意外と、最後まで、討伐時にいったい何が起こったのか、というのがひっぱられるのかもしれない。

あと、この世界は神楽坂明日菜が存在しない世界なので、その分、他のネギま!の面々がフィーチャーされる可能性はあると思う。雪広あやかは当然として、ザジや龍宮隊長も登場しそう。あと、明日菜がいない代わりに、むしろ、ネギま!本編では徹底してネグられてしまったアリカが登場してくる可能性もあるよね。と

ということで、一気に、ネギま!とのつながりを深めたUQH。

問題は、これからも今までみたいにバトルでお茶を濁すのかどうか。
せっかく、様々な情報を開示(夏凛の秘密を含む)してきたのだから、ここは、一気に話を進めて欲しいところ。

討伐隊繋がりで他のUQHを一気に紹介して欲しいところ。
不死ロボの真祖は茶々丸と葉加瀬とか、
魔族の棟梁はザジとか、
その魔族と人間の調停役として奔走しているのが龍宮隊長とか。。。。

ていうかさ、ネギ君ラブだったフェイトが、実は、ネギを凍結封印したエヴァをお尋ね者呼ばわりしたのが、世界の亀裂の開始じゃないの?って思ったり。

いやー、ありそうな気がするなーw

そうそう、刀太と過ごしている今のエヴァは、ネギま!352時間目で超とともに明日菜を迎えに来るエヴァなわけだけど、その時、エヴァは麻帆良学園の制服を着ていたじゃない。できれば、超との再会を含めてエヴァ視点で物語を語って欲しいところだな。

さてさて、どうなることやら。

今後が楽しみといえば楽しみだが、しかし、上に書いたこともテンポよく進めないと、平気で30巻ぐらい超えそうだからな―。

ともあれ、UQHは、魔法世界や魔族、吸血鬼などのネギま!世界の設定、というか舞台裏事情を描くためのものとして、ネギま!本編から切りだされたものなのだな、ということはよくわかった。そのために、ネギま!の終盤があのように駆け足になったこともわかった。というか、ああしないと、とりあえず麻帆良学園の学生たちの物語に終止符を打てなかった、ってわけで、苦肉の策だったこともよくわかった。

裏返すと、始まりの魔法使いを始めとした、ネギま!の舞台裏を描くのがUQHってことであることも改めて確認できた気がする。

しかし、そうなると、ホントのところ、刀太って何なのだろう?

それが当面の最大の関心になるね。

そういう意味で、バトルを飛ばして、一気に核心に迫ることを希望。

てか、ぶっちゃけ、UQHの一巻の売れ行きが芳しくなかったことから発した、盛大なテコ入れのように思うのだよね、今回の動きは。

そういう意味では、ネギま!世界のその後、というか、「空白の百年」を描くものして位置づけ直されたのだと期待したい。

ともあれ、次回、どうなる?

てか、全部、南雲に説明させちゃうのを希望!w

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神のみぞ知るセカイ FLAG 260 感想

2014-02-12 15:47:58 | 神のみ
いやはや、何ともいえない急展開!

怪物たちによって、あかね丸が撃沈され、そのまま渡航機も破壊され、その結果、桂馬を過去から戻すことができなくなったからか、想定されていた、過去から見た現在が存続しなくなり、世界が崩壊した。。。

いや、それを、あのマンガのコマ割や全くの白ページを使って表現したところにビックリ。あの表現の仕方は、勇気あるけど、ものすごく今回の様子を伝えていて。

渡航機の破壊を伝える二階堂先生が、その取り乱し方から、過去編のどくろうの面影そのままになってしまって。この、感情の爆発による表情の回帰にまたビックリ。

いやー、ホント、ビックリしたよ。

その崩壊された現在の?世界に取り残されたものとして描かれたのが天理なわけだけど、これは、過去編からの延長線で分かるように、本気のヒロインポジションに。

ここもうまいなー、と。

過去編に入ってから、過去の世界を桂馬がハッキングすることで、実は桂馬自身がこの「神のみ」世界の、女子攻略ゲーム世界を作った張本人だった。。。ってオチで終わるとばかり思っていたら、意外や意外、その世界は一旦崩壊してしまうバッドエンドだったとは。。。

で、それを何とかするのが、桂馬が「二人で世界を救おう」といった相手である天理とはねー。

うーん、この先、どうなるのか、全く読めないな。

しかし、マジで想定外の結果で驚くよ。
てっきり、ハクアたちが二階堂先生を助けに駆けつけるとばかり思っていたから。

もっとも、まだ、そのハクアたちの活躍もあるのだろうし、女神たちのチームも何か考えそうだし。桂馬も、この事態を受けて、過去でもう一つ仕掛けを仕込みそうな気がするし。

ホント、続きが気になる。
どうなっちゃうんだろう。。。

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UQ HOLDER! 第22話 感想

2014-02-12 15:33:32 | UQH/ネギま!
あらら、ホントに「闇の魔法」で刀太が復活してしまった。
九郎丸も驚いていたから、「闇の魔法」自体は、吸血鬼とは直接関係ない属性と思われているわけだ。

しかし、敵方の面々も一目見て「闇の魔法」と看破していたけど、「闇の魔法」って、そんなに有名なの?一応、エヴァが開発した禁呪だったよね。

実は今回一番驚いたところはここかな。
むしろ、魔法関係者だったら、いの一番に知っていなきゃいけないのが「闇の魔法」って感じで。

ここから想像してしまうのは、「闇の魔法」がそんなにポピュラーになってしまうような事件が何かあったのかなー、と。

で容易に思いつくのは、エヴァでなく、闇の魔法の使い手であるネギが、その昔、大暴れしたのかな?と。

そういう意味では、夏凛は、絶対、闇の魔法が何か、知ってるよね。

そうなるとますます、刀太がどうして闇の魔法を自然発火のごとく発動させてしまえたのか、ということが気になってくるわけで。。。

このあたりは、今後の鍵なんだろうな。

しかし、それにしても、バトルは展開が遅い。
描写ばっかりで全然話が進まない。
これ、いい加減、どうにかしてくれないかな―。

やっぱり、これは!と思うところは、たいていネギ関係の謎の部分で、刀太の物語としては、全く面白みを感じない。どうやら、このまま、夏凛、刀太、九郎丸の三人でバトルを続けることになるようだし。

しかも、結局、灰斗と刀太の瞬動バトルだし。
相変わらず、サプライズがない。

また数話、バトルをやるのかと思うと、気が滅入る。

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ウィッチクラフトワークス 第6話 『多華宮君と愛の試練』

2014-02-10 15:37:26 | ウィッチクラフトワークス
いやー、今回も楽しかったー!
これ、恐ろしいくらい高位安定の面白さで、もはや脱帽モノw
すごいなー。
ホント、霞ちゃんも火々里さんも、ヤンデレだよな~w
物凄い直進力!ゴール、まっしぐらだから。

ようやくわかってきたのは、このWCWの副題は、きっと「多華宮君と女難の旅」ってことだよね。よーくわかってきた。

にしても、そろそろ、そんな小さなサークル内での痴話喧嘩で済まない感じになって着るようにも思えてきて。あ、深影先生のことね。いろいろと大人の側の思惑も見え隠れしてきたように思うし。

確かにこのままいくと、霞ちゃんがいうように、遠からず理事長が多華宮君を拉致することになるのだろうし、となると、今度は、火々里家の母娘戦争が勃発!ってことになるのかな。

多分、火々里さんは多華宮君を守るの一択だから、たとえそれが母でも魔の手を判断すれば問答無用に挑むのだろうな。むしろ、そのブレない感じをコミカルに描いてきたのが今までの展開のように思えるし。

となると、よくわからないけど、今のところ火々里さんが匿っているメドゥーサとの共闘もあるのかな?双方とも大事なのは、身近なところに多華宮君を置いておくということだし。それに、これなら、霞ちゃんとも共闘可能だしね。

場合によっては、火々里さんの方が理事長と袂を分かつことで、見え方としては、工房の魔女から塔の魔女の方に移ったように解釈される展開もあり得るのかも。そうなると、一応、クロノワールも仲間になって面白い。

そもそも、なぜ多華宮君の中にエヴァーミリオンが封印されているのか、それも不明だしね。理由によっては、工房の魔女の側に非がある可能性もあるわけで

となると、ぼちぼち、エヴァーミリオン封印の背景や、それを巡っての、塔の魔女、工房の魔女の立場といった、物語の背景事情についても説明が来るのかも。その結果、ホントに、塔の魔女と工房の魔女の立場が入れ替わるのかもね。

深影先生は、その背景説明の役割を任されてるんだろうな、きっと。

ということで、そろそろ、お話としてもエンジンがかかるという感じかな。
しかし、今までの感じだと、どう転んでも誰得シナリオになりそうもないところがまたすごい。

ホント、よくできてる。

あ、最後の出番がなくて退屈そうなたんぽぽは、ワンポイントだけど、面白かったw

ということで、安心して次回に期待。

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アクセル・ワールド 第16巻 『白雪姫の微睡』 感想

2014-02-09 17:34:39 | SAO/AW
ようやくISSキット編に終止符が打たれた・・・
って、マジ長かったな―。

ということで、AW16巻。
ネタバレもあると思うので、スペース空けときます。




















































ISSキット編、終了!
とはいったものの、もうそんな話は、単なる導入でしかなくて、14巻から始まった無制限フィールドでのミッションは今までまかれてきた伏線の大幅回収と、今後の展開に関わる新たな伏線をまき散らして終わった、ってことで。

とうとう、白雪姫も登場したし。

でも、今回のMVPはどう考えてもメタトロン先生!だよねw
もう、メインヒロインは彼女でしょ。
結局、災禍の鎧マークIIとの戦いでは、彼女の助力がなければ、こんなにサクサクと退けることはできなかったはずだから。

にしても、一旦は消失したと思ったメタトロンが、最後には復活したのは、ホント、良かった。

いや、多分、完全消失はしていないだろうと思っていたので、いつかは復活すると思っていたけど、多分、それは次巻以降だろうな、と思っていたのだが、意外とサクサク復活してきたので。

まぁ、その前にあった、縄文時代からの杉並8000年のAR展示をしていたところで、あぁ、メタトロンの復活は近いな、と思ってはいたけれど。だって、その前にメタトロンが加速世界で8000年存在してきた、って話があった直後のことだったから。さすがに、メタトロンの生涯?に紐付けないと、唐突だな、と思っていたので。

逆に、あっさりメタトロンを復活させたことから、彼女のレギュラー化は決定したわけでw
立ち位置的には、SAOにおけるアリスポジションだよね。
その場合、黒雪姫がアスカでw

実際、メタトロンは前巻と今巻で続けて表紙を飾ったことだし。
完全にメインヒロインだな。

まぁ、17巻以降、加速世界の成り立ちに迫ることがメインテーマになるのだろうから、どちらかというと、白雪姫の対として、ハルユキ側で、いろいろとBB世界の秘密を開示する役割を引き受けるのだろう。

というか、このマークIIの一件は、終始、ロータス+エレメンツは蚊帳の外だったからなー。(てか、ISSキットのコアって、絶対、ロータスにも寄生してるよね。マークIがクロウに寄生した時のように)。

ニコについては、インビンシブルのスラスターだけは取り返すことができなかったけど、全損退場フラグは消えたみたい。
もっとも、その分、ヒロイン力を随分消費してしまった感じがするがw

しかし、鎧マークIIは生き残ったか。。。
これ、意外と引っ張るのかな―。
まぁ、加速研究会の面々はまるまる生き残ってるわけだしね。
となると、やっぱりマークI の復活もあるんだろうな。

それにしても、今回、メタトロンによって唐突に明かされた、AA(アクセル・アサルト2038)世界、BB(ブレイン・バースト2039)世界、CC(コスモス・コラプト2040)世界、から成る並行(ゲーム)世界の話は、今後、どれだけの重さを持つのだろう。

まぁ、この三つの平行世界を出すことで、それらに共通する場所、いわば特異点として「帝城」を位置づけることで、物語的にも帝城が最終攻略地であることが明らかになったのだが。。。

しかし、これ、いつの間にか、まんま、SAOの構図だよね。
格ゲーで始まっていたはずなのに、結局、RPG的攻略が必須になってしまった。
うーん、ここまで似てきたら、もうSAOをAWは連動して終了、みたいな方向を目指すしかないんじゃないかな、と思わざるをえない。

そういう意味では、巻末で予告されていた、著者による新シリーズの開始は、さすがにどうよ?と思う。SAO、AW、SAOPに加えての4シリーズ目でしょ?これは、SAOやAWの終幕を可能な限り引き延ばそうとしているだけだよね。

正直、勘弁してほしい。

ただでさえ、ここのところのAWは展開が異様に鈍くなってきたと思っていたところなので。これで、出版期間がさらに伸びるのは嫌だなー。間延びし過ぎだよ。

いや、もちろん、間があいて、その分、内容が充実するならいいけど。今回の16巻だって内容の連続性から考えたら、前巻の15巻とあわせて一冊にすれば、多分、頁数的にも3分の2くらいのものになって、もっとサクサク進む感じがしたんじゃないかな。多分、その方が読みやすいし、本作に対するシンパシーも増したんじゃないだろうか。

何が言いたいかというと、およそ一冊の本であるならば、その本の中でバランスよく一つのエピソードが完結してほしいと思うわけで。

今回のように、メタトロンや白雪姫による唐突な「作品設定」解説の部分が重くなって、結果的に黒雪姫たちの活躍が大幅に省略されるのはどうかと思うのだよね。そのくせ、前巻の15巻では、ハルユキ組と黒雪姫組で二つのバトルが並行て描かれただけなわけで。だったら、この二冊を一冊にしたほうが、読み手の満足度が全く違うと思うんだよね。こういうところは、作者というよりも編集者がちゃんと仕事をしていない、ってことだと思うので。

まぁ、今や、禁書目録に代わって電撃の看板と言われるシリーズになってしまってるから仕方ないのかもしれないけれど。

それにしてもなー。
四作を平行して出版する、というのはやっぱりなしだよと思うよ。
この点では、ホライゾンとか見習ってほしいよ。

まぁ、これはいいや。

ともあれ、どういう仕掛けで、帝城攻略をするのか、ってことだよね。
これからの話の核心は。
こうなると、むしろ、グラフが未だに帝城に囚われたままっていうのがベタに伏線になってるのかな。
グラフを救出にいって、そのまま帝城に侵入し、トリリードと再会を果たす、という流れ?

それはそれでありだと思うけど。
なんか、伏線回収が手堅い分、この先もだんだん読めてきてるんだよな。。。
なんというか、もっとサプライズが欲しいところ。

あー、そういう意味では、確かにメタトロンのレギュラー化はサプライズだったw
黒雪姫どころか、ニコまで霞んじゃったからね。

そもそも事の発端だった綸もなんか影薄い引きだったし。
まぁ、綸の場合、加速世界に行くとアッシュさんがでてきてしまうのが、いかんせん、決定的に弱いよね。特に、この先、加速世界の秘密を探るという方向に舵を切ると、この、アッシュ/綸、の二重人格性は使い勝手が悪くなっていくだろうし。そういう意味では、綸は今後は大分、影が薄くなっていくんだろうなぁ。

ということで、メタトロンのさすがのヒロイン力がやっぱり目立った。

てか、ホント、他のヒロインがみんな霞んじゃって。
むしろ、ここに来て、幼なじみ属性という家族的繋がりを持つチユの方が、その能力の可能性も含めて、再浮上してきた感じがする。

まぁ、メタトロンのようなAI的な存在との分け隔てない交流というのは、SAOとも共有するものだから、作者的にも、実は本格的に扱いたいものなのだろうな。SAOのユイやアリス、SAOPのキズメルあたりも主題としては同じだから。あとは、どうキャラ付けするかだけの違い。

あ、そうだ、メタトロンの盟友は、多分、アマテラス。
なんてったって、帝城がらみだからねw

ということで、次巻の新展開を、一応楽しみに待ちたい。
どうか、サプライズをよろしく!


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UQ HOLDER! 第21話 感想

2014-02-05 19:27:19 | UQH/ネギま!
うーん、やっぱり刀太の復活か。
てか、いきなり、闇の魔法ですか。
うーん。

前にも書いたけど、血統が保証する強さ、って、興ざめなんだよね。
てか、そういうのは、普通は敵キャラの属性じゃない。
主人公キャラがそれじゃーねー。

これなら、いっそ、刀太の中に、ネギが封印されている、とか言う方が面白くなるような気がしてきた。まぁ、その可能性は無きにしもあらずだけどねw

いわゆる転生ものねw

それなら、エヴァが刀太にご執心だったことも理解できるし、UQHの本拠地に着いてから、手のひらを返したように刀太と没交渉なのも理解できるし。

要するに、過剰に危険な状況に刀太を置くことで、自発的に刀太の中のネギが覚醒するのを待つ!って感じかな。

裏返すと、そういう仕掛けでもない限り、刀太の脳天気さと、ある意味での無双っぷりには、納得がいかないんだよね―。

まぁ、転生、って形もUQの一つの方法だと思うしw

それにしても「火星帰り」ですか。
なんかきな臭い感じ。

当然、魔法世界があった火星であり、いいんちょがテラフォーミングした火星だと思うのだけど、一体、何があった?

難民の増加、なんて状況からすると、龍宮隊長のことを思い出すし、となると、超鈴音の世界のことも思い出されるわけで。。。

あれ、そうなると、刀太が超の先祖ってことになるのかね。

ともあれ、刀太の無駄に凄いポテンシャルの理由をそろそろ明らかにしてほしいな。

あと、いくらバトル描写といっても、ネギま!世界で過剰な残酷表現はやめて欲しいかな。九郎丸が上半身だけで動くさまは、なんというか、画面の雰囲気を悪くする。そこまでして、シリアスで神経さかなでするようなディストピアを描きたいのかな。でも、いかんせん、画風があってないと思うんだよね。

悲惨さを表現する方法はもっとあると思うんだ。

にしても、ぼちぼち他のUQHのメンバー、ホント、出してくれ―。

それぞれがそれぞれに個人史を持っているはずだから、その謎でもって、この世界の魅力を小出しにしつつ見せてほしい。

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ウィッチクラフトワークス 第5話 『多華宮君と石眼石手の魔女』

2014-02-03 20:23:24 | ウィッチクラフトワークス
あはは~、ホント、楽しいなぁ~
こんな手放しに楽しめる作品ってホント、珍しいんじゃない?
てかさ、WCW、これ、もうぶっちぎりで今期ナンバーワンでしょ。
芝居もセリフも絵も最高だし、
ギャグとシリアスのブレンド具合もバッチリだし、
登場人物全員がキャラ立ってるし、
CVも新人とベテランのバランスがバッチリ。

いやー、これ、ホント、豪華だわ~

それにしても、このテンポの良さはいい!
サクサクお話を進めてくれるから、おお!っと言ってるうちに次の展開にもう進んでいる。

まぁ、冷静に引いて見れば、多華宮君の女難wの話でしかないわけだけどw
それをここまで面白くするかなぁ。

メドゥーサもクロノワールももっと引っ張るのかと思ったら、あっさり撃退?されて、なんか、もう仲間内?みたいな関係になってるし。

エヴァーミリオン?だっけ。
彼女、意味不明に無双だしw

そうそう、引っかかったのは、エヴァーミリオンが「悪魔と取引するのに・・・」と言ったくだり。
ということは、彼女は魔女ではなく「悪魔」ってことなんだよね。

あれ?でも魔女って悪魔なのか?
メデゥーサもそれっぽいけどね、造形からして。

まぁ、このあたりは、またサクサクと説明してくれるのだろう。

しかし、なんだろうなー、この面白さは。
ギャグなのか、シリアスなのか、よくわからないうちに話は進み、しかし、終わってみれば、なんだかとっても「楽しい」。

いやー、これはクセになるお話だよね。

これ、1クールなのか?もったいないなぁ。
今から、もう二期制作を検討していいんじゃないかな。
それくらい、面白い。
お話自体も、どんどん広げられそうだし。

ということで、次回も楽しみだ!

それにしても、母も母なら、妹も妹。
てか、この母にしてこの妹あり、って感じw
多華宮家、マジ、キャラ立ってるなぁwww


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西尾維新 『終物語(中)』 感想

2014-02-01 21:16:00 | 西尾維新
出版物としては想定外の中巻だったわけだけど、中身はいたってまともな、今まで語らずじまいでやり過ごしてきた、『猫物語(白)』の時の阿良々木くんの話。

何で燃えたんだっけ?、学習塾跡は、ってところから始まる話?
いや、表向きは、あれは、虎が燃やしたことになってるんだけどさ。
でも、何で燃やしたんだろうね?ってことで。

その一方で、『暦物語』の冬の物語とも繋がる内容だった気がする。。。。

というか、『終物語(上)』が、何となく、戯言シリーズ初期の、探偵物に近い感じだったとすると、今回の中巻は、戯言シリーズ終盤の、西東天が登場してきて以後の展開に似ているな、というのが、読み始めて最初感じた印象だった。

・・・ということで、ネタバレありなので、間を空けときます。







































ざっくり言えば、今回のお話は、「化物語シリーズ」の収束に向けて、今までの伏線の多くを回収しようとした回。

したがって、説明回。

で、話の大筋だけかいつまんでおくと、

『猫物語(白)』の時に神原を動員して阿良々木くんが行っていた裏の物語というのは、400年前に忍が眷属にし、自殺した怪異殺しの専門家である生死郎の復活とその退治だった。

で、シリーズ的に大事なことは、

まず、この生死郎こそが、阿良々木くんが対峙した「怪異」の大元の原因を作った存在であったこと。忍、というか、キスショットが阿良々木くんの街にやってくることを含めて、蟹(戦場ヶ原)、蝸牛(八九寺)、猿(神原)、蛇(千石)、猫・虎(羽川)、蜂(火憐)、不死鳥(月火)、・・・、といった怪異の物語=事件が起こった原因は、復活を求めてやってきた生死郎が招いたことだった。

第二に、生死郎と阿良々木くんと忍の三者の関係を通じて、というか、ぶっちゃけ、生死郎を当て馬にすることで、阿良々木くんと忍との関係を再度見なおした、ということ。恋仲に発展しない、愛憎半ばするバディの関係として、忍と阿良々木くんの関係があることを再確認した。

で、この関係性を、こんなラス1の段階で確認してきたってことは、多分、次巻の物語完結の際に重要な役割を果たすのだろうな、という気がした。

まぁ、今回の表現に従えば、万人にとって「特別」な存在ではなく、忍、戦場ヶ原、羽川、八九寺、神原、千石、・・・、のそれぞれにとって「特別」な存在であることが、阿良々木くんの特性として重視される結末なのだろうね。

裏返すと、そのような阿良々木くんの特性自体が、おそらくは臥煙伊豆湖にとってはイレギュラー極まりない存在であり、何をしでかすか分からない不確定要因=ノイズになってしまったからこそ、『暦物語』の最後で、臥煙さんは阿良々木くんを殺害することになったのだろうな、と。なにせ、臥煙さんは「予防」を重んじる人なので。

ちなみに、今回のラストで生死郎が放置した甲冑がもとになって、小太刀・夢渡がつくられったっぽい。

後は、どうやら、今回の物語の後始末としてみすごされたところを上手く利用したのが、おそらくは扇ちゃんで、そこから千石が蛇神になる、という二学期の話が進んでいったみたい。

ということは、やっぱり、臥煙さんと扇ちゃん(くらやみ?)は、何らかの意味で対立しているのだろうね。

で、第三に指摘すべきは、今回、さらに悪目立ち?した、斧乃木ちゃん。
てか、もはやファイナルシーズンの超・便利屋。
しかも、キャラが不安定、というのが唯一のキャラ付けになってしまったので、もう、非常に便利に使われる、オールラウンダー的存在になってしまったw

とはいえ、斧乃木ちゃんのマスターとして登場した影縫さんが、どうやら臥煙さんに煙たがられていたことを考えると、斧乃木ちゃんの立ち位置も結構ビミョーで。最終コーナーでは、阿良々木ハーレムの一員として、臥煙さんをもだますように見えるよね。

まぁ、物語の中での機能としては、斧乃木ちゃんは八九寺の代替なんだけどね。

そういう意味でも、最後は阿良々木くんサイドで動くように思える。



・・・ということで、以上が、今回のお話で際立ったところかな。

で、じゃあ、物語として盛り上がったのか?というと、ちょっとビミョーだなと思ったのが、読後の第一声。

いや、西尾維新基準で言えば普通に面白いのだけれど、とはいえ、『猫物語(白)』の裏の進行していた話を今頃しますか?というのが正直なところかな。

単純にいうと、シリーズ構成の問題ね。

なので、作者自身は、想定外の中巻の発表!ってことになっているけど、でも、読者からすると、この話をすっ飛ばしたままでシリーズ完結はないだろう?ってのが本音だから、書かれるべくし書かれたものと思わないといけない。

裏返すと、当初予定されていなかった『暦物語』の発刊を含めて、ちょっと巻数を水増ししちゃったかなー、って感じがする。

あとがきで西尾維新自身が書いているように、これは、『傾物語』、『鬼物語』の後に、素直に続くべき話だよね。それを、ここまで引っ張ったのは、ちょっとどうかなー、と。

しかも、前作の『終物語(上)』で老倉育、というような新キャラまで出して、扇ちゃんの怪しさを記した後での物語なので。

最終的に、シリーズが完結したところで、時系列で読み直したら、いろいろと発見があるのかもしれないのだけれど。それくらい、シリーズの構成が見えにくい。

もっとも、だから、時系列の整理のために年表としての『暦物語』が書かれたわけなのだが。

だから、今回の内容は普通に面白かったけど、でも、それは『終物語』の中巻で書くことだったのかなー、というのが一番の疑問であり、手放しに面白かったといいにくいところ。

ちょっとパズルに過ぎるよね―。

たとえば、今回の阿良々木くんと神原の関係を読んだ後で、『花物語』の位置づけも変わるのかどうか?とかね。大方忘れているから、再読しないとだめだろうけどw


とはいえ、下巻は楽しみだし、もちろん、ここまで来たら『続・終物語』まで読むつもりだけどw


で、次巻だけど、今回、今までひっぱてきた空白タイムが補完されたので、素直に考えると、『暦物語』の最後の、阿良々木くんと八九寺が再会した場面から始まる、ということになるのだろうな。

これも、最終巻一つ前の冒頭を、阿良々木くんと八九寺のバカ話から始めるための工夫なのかもしれないけれどね。

で、とにかく気になるのは、臥煙さんの真意と、扇ちゃんの正体。

それから、ここまで音信不通だったメメが再登場するのかどうか。
・・・って再登場してくれないと、超肩透かしだけどねw
ついでに言えば、影縫さんと貝木もねw

ていうかさ、あれだけもったいぶった「臥煙の血筋」って何だったの?

あ、そうそう、羽川や戦場ヶ原も活躍するんだよね?、とか。

まぁ、阿良々木くんが、受験当日に失踪してしまっているのだから、彼女らが奔走しないはずがないよね。


・・・とか、気になるところはメチャクチャ多い。


予定通り、下巻、4月とか5月くらいには出てほしいな。

で、フィナーレとしての続・終。

ものすごく長いシリーズになった分、最後の大団円を目撃するのが今から楽しみでなならない。その気持ちはこの先、変わらないだろうなw

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