BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

UQ HOLDER! 第1話 感想

2013-08-28 13:56:07 | UQH/ネギま!
さて、注目の第1話、読んだ。
82頁ってスゴイ?って思っていたのだけど、後半、バトルばっかりであっという間に読めた。てか、やっぱ、バトル、無駄に頁を食うな―、と再認。

で、いろいろと言いたいことはもちろんあるけど、とりあえず、

キティ、おかえりなさい!

ってのが素直な感じかな。
あ、口調はアル風でw

もちろん、雪姫の外観はエヴァじゃね―じゃん!、っていう声もあるかなと思う。

冒頭カラーの、いわゆる、ロリババア!w(←もちろんいい意味で!)で、イタズラ好きの餓鬼であるエヴァが、雪姫みたいな外観じゃあーね―、というのはあるのだけど。

でもまぁ、また幻術であの大人バージョンを扱っているのかもしれないし、
逆に、あの幼女の容姿が大人のものに変わってしまったのはなぜか?というのが、このUQの当座の謎なのかもしれない。

で、その時、気になるのが、作品タイトルにある「悠久」という言葉。

物語冒頭でも、いきなり「不死身」や「不老不死」についての違いがあれこれ語られていいたわけだけど、この「不死性」が一つのテーマなんだろうね。
いや、赤松健のことだから、また、これ、もっともらしく差し出して、そのまま投げっぱにするような「壮大な」テーマなのかもしれないけれど。

でも、素直に受け取ると(←あー、こういうところが、結局、赤松健の手のひらの上で踊ってしまうところなんだけどw)、「不死性」って、ネギま!の中でも最大級の謎であって、結局のところ、最後までわからなかっわけで。

何が言いたいかというと、「不死性」を扱うことで、実はネギま!の時に解明しそびれた「魔法」や「魔族」といった、ネギま!世界の根幹に関わる謎に迫ることができるのかもしれない。

だから、UQの裏テーマは

 「ネギま!世界の理の解明」

にあるのかもしれない。

だって、そもそも、エヴァをヴァンパイアにしたのが確か「始まりの魔法使い」だったはずだよね?

だから、不死性という存在を生み出す存在やその理屈は、そのまま魔法世界の秘密に通じるものであるはずで。

そもそも、ラカンを始めとした(火星の)魔法世界の住人たちだって、存在的には「悠久」に近いはずなんだよね。多分、寿命のパラメータ値をいじってしまえば。

こんな感じで、多分、「不死性」の意味にも、実はグラデーションがあって、それを冒頭で、「不老不死」と「不死身」の違いで表現していたのだと思う。

なので、悠久ホルダーたちの「悠久」にも、様々な由来があるようになるのだろうな、と。
まぁ、人外ってことでは共通するのだろうけど。

でも、ヴァンパイアの系譜や、魔法使いの系譜、あるいは、魔族の系譜、とか、色々とあるのだろう。で、多分、そういうところになると、ネギま!の中の登場人物たちもチラ見せ的に関わってくるのだろうね。ハーフ魔族の龍宮隊長とか刹那とか、絡んできそうだよね。

というか、剣士がバリバリでそうだから、神鳴流は間違いなく登場するよね。

で、「闇の魔法」に侵食されて不老不死になったはずなのに、どうしてネギは死んでるの?ってことだけど、このあたりは、めちゃくちゃ、どうとでも解釈できそうで、一番安易なのは、実は、ネギは死んでない、ってことだけどw

ただ、もしも「不死性」にかこつけて、このネギの死を解釈すると、これ、ものすご~くベタな解釈だけど、不老不死の存在も、つがいを見つけて子を設けたら、その不死性を失う、ってことなんじゃないのかな?、と。

ってなると、この、表向き超バトル展開が見込まれるUQも、その裏テーマは「恋」とか「愛」になりそうな気がするんだよね。

つまり、同じ不死者であっても、ネギはパートナーを見つけることができて、エヴァは見けることができなかった、というw

で、ここで、エヴァがナギ命!だった設定が生きてくるのかなーと。

ネギは自分の不死性を遺伝子に込めて子孫に伝授することで個体としては死を迎えたが、遺伝子=コード的には継承されている。

対して、エヴァは、独り身であるがゆえに、自身の存在を延命させることでしか、自身の遺伝子=コードを時間の流れの中で保つことができない・・・、とかね。

ともあれ、この辺りの、ネギとエヴァの対比とか、闇の魔法あたりは、おいおい語られるのだろう。てか、そもそも、闇の魔法ってエヴァが開発した禁呪だったはずだし。失礼ながら、作られたヴァンパイアであるエヴァは「始まりの魔法使い」のような絶対者=ゲームマスターではないはずだから、その禁呪には絶対抜け道があるはずで、その抜け道を、始まりの魔法使い=ナギの息子であるネギが見出してしまった、ってことなのかもしれない。

で、とにかく、そういった不死性=悠久をめぐって、エヴァと刀太は旅にでることになったと。

で、その向かう先が、例の「軌道エレベーター」なのだから。。。w

軌道エレベーターの発着所は、麻帆良学園の跡地のはずだから、まずは、そのあたりで、ネギま!の残党?と出会うのだろうね。

てかさ、普通に、茶々丸は稼働してるだろうしw

そう言ってしまうと、そもそも、なぜエヴァは田舎に身を潜めたのか?という疑問が沸くし。

あるいは、刀太は、ネギが爺ちゃんだって墓参りしてるけど、エヴァとの事故の前の記憶が無いのだから、刀太の名前を含めて、全く仮り初めのものである可能性は否めない。だから、近衛姓も、どこまでマジで受け止めていいかは要注意だし、そうなると、あたかも、ネギと木乃香の血脈であるようなイメージも全然違うものなのかもしれない。

てかさ、刀太の両親、どう見ても魔法で殺されてるよね?自動車事故などではなく。
だから、あの事件が何だったのか、というのは基本の疑問。

で、そう考えると、むしろ、エヴァは、ネギの墓のある場所で隠遁していた、ということになる。で、そうなると、彼女が「賞金首」になった話も、単にヴァンパイアだから、闇の福音だから、というのとは異なる理由があるのかもしれない。

って、今ここまで書いて気づいたけど、そもそもどうして、エヴァは麻帆良学園の外に出ていられるわけ?って疑問は湧いてくる。この点も、軌道エレベーターの出発点に着いたら語られてくるのかな?

で、軌道エレベーターだけど、刀太の住む世界が地球なら、軌道エレベーターの向こうにあるのは火星ってことになるよね。

いや、個人的には、刀太の世界は、もしかして火星のほうかな?とも思っているのだけど。

ともあれ、軌道エレベーターの向こうには、魔法世界なり火星なりの「悠久」の場所がある。そこには、上に書いたとおり、悠久ホルダーの魔族、魔法使い、・・・、とかいろいろいそうだよね。超鈴音が文字通りラスボスとして君臨してるのかもしれないw

・・・ という具合に、やっぱりいろいろと想像できてしまうわけだけど、しかしねー、なんといっても、ネギま!世界は、最後の最後で、平行世界を含めて時空を超カンタンに飛び越えることが可能な世界にされているから、この刀太の世界も、悠久を生きるエヴァが遊び半分で飛来した数多ある世界の一つなのかもしれない。で、結構、その線もあるとは思うので、望むらくは、そうした設定が後出しジャンケンのように、物語中盤の超盛り上がったところで、エクスマキナのように使われないことを願うばかり。

そういう意味で、しばらくはお付き合いしてしまうように思えた。
あー、因果だなー。

ともあれ、

キティ、おかえりなさい。

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赤松健 『UQ HOLDER!』 連載開始直前雑記

2013-08-27 13:47:30 | UQH/ネギま!
・・・って言っても実は、今日、そんな新連載があることを知って。
なにせ、ネギま!終わってから、マガジンを手に取らなくなっていたからw

しかも、新連載は明日発売のマガジンからじゃん!
じゃ、まずは第1話見てからでいいからにすれば?と思いもしたのだけど、
とりあえず、気になってることをランダムにメモっておく。

にしても、いきなりエヴァンジェリンですか!
ネギま!の未来時間軸ですか、
てか、ネギ君の孫?ですか
「悠久」属性の人外?たちのバトルですか?

ぬぬー

いやー、ちょうど『ネギま!』全巻をブックオフで処分しようかと思い始めたところだったのでw 命拾いしたな、もう少しだけ手元に置かれることになるかなw

にしてもさ。
ネギ君の先の未来の話か。。。うーん。
正直、あー、やっぱり、そう来たか、というのが本音。

個人的には、ネギま!の最後については、連載中も単行本でも、さんざんに批判、というか非難した方の一人なので(詳しくはこのサイトをググってください)、再び、ネギ・スプリングフィールドの名前を見るようになるのは・・・ちょっとね。

なんていうか、終わらせないコンテント、って、どうかと思うのだよね。
しかも、少年?バトルものかー!って。
それ、物語を作るの放棄してないか?って思う。

いや、赤松健という人が、ネギま!連載終結後の、それこそTPP周りの活動なんかも耳にすると、過剰なまでに、同人誌的活動というか、読者が自分の描いたキャラで遊んでくれるところまでを、漫画家というか、作家としてサポートすべき対象としていることはわかるのだけど。

ただ、その一方で、都合の良い設定を、いわばゲーム盤のように用意して、あとは、ファンの皆が好き勝手に遊んでくれればいいので、最初から二次創作しやすいように、ゆるゆるのストーリーテリングにするよ!って感じがしてならない。

要するに、漫画家としては物語を作ることを放棄してしまっているというか。
キャラの砂場をつくって、みんなそこで、遊んでね、という、興行主としての属性の方が強いように感じてしまう。

で、そういう砂場を作るには、バトル×ゲーム的状況って、物凄い単純で、簡単なんだよね。

ネギま!の感想については、以前、その都度書いてきたけど、端的にいって、魔法世界に行ってラカンと出会ったあたりから、バトルそのものが目的になっていって、正直、面白くなくなってきた。

なので、そもそもバトルで押す!って方向が、さてどうなの?という気はする。

もちろん、バトルもの、というのは最初の振りだけで、エヴァもいるから、実は物語が進んでいくうちに、ネギま!世界で語られていなかったことを、このUQの主人公が後から「発掘」していく話なのかもしれない。あー、だから、気分的には、種死で、気がついたらキラが主人公に戻っていた、というのに近い構成なのかもしれない。

・・・そんなのは、まぁ、おいおい分かるのだろうけど。

ただ、とにかく、バトルものってどうよ?というのが第一の疑問。

今は、一巡して、チームを組んで大きな敵とぶつかる話の方に戻ってきている、ってことも、今更ゲーム設定で平気?と思うところでもある。

というか、とにかく、エヴァンジェリンを使うのはね。。。

反則だよな~、と思ってしまう。

ていうか、現状、主人公と目されているキャラが、小太郎似なのも気になるところ。
そういう、外伝×スピンオフ、の視点はね。。。 うーん。

ということで、当たり前ながら、まずは第1話を見てみないことにはね。。。

しかし、明日か・・・
あまりに唐突でなんか気分が追いついてないなー。

ただ、ネギま!をモチーフにすることで、縮小再生産の世界にだけはしてほしくない。
って、それもまずは、明日か。。。。

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ハイスクールD×D NEW 第8話 『授業参観、はじまります!』

2013-08-26 17:01:27 | Weblog
結局、今回もギャスパーは登場せず。。。 引っ張るね―。

原作第四巻「停止教室のヴァンパイア」の、ようやく序盤が終わったところなんだけどね。。。

もっとも、原作はいつも終盤は、
バキューン!ドカン!ズキューン!・・・、ってな感じのパワーインフレと、
あっと驚く勝利方法w で終わるので、
序盤はスロースタートでもいいかのかもしれないけれど。

にしても、新EDは、ギャスパーの誤解を招くよな。。。w
てか、狙ってる?


ところで、この『ハイスクールD×D』、1期はなんとなーく見ていて、その続きで2期もなんとなく見始めたのだけど、前半の木場の聖剣関連話が、予想以上にシリアスでかつ面白かったので、実はこの数週間、原作に手を出して、巷で超傑作!と言われているらしい11巻、12巻までは読んだのだけど・・・

これは想像していた以上に面白い!

というか、正直なところ、アニメは、無駄にエロ重視にしてしまっていて、この物語の面白さを半減してしまってるように思える。

これ、ホントは、ハーレム路線で着飾った、ドラゴンボールのオマージュ!

・・・というか、正しい意味で、日本のいわゆる「少年マンガ!」の伝統と遺産をぜ~んぶまるごと注ぎ込んだ、とんでもなくアツい!物語なのが本当の姿。

いや、これは12巻まで読むともの凄くそう思うから。

エロ路線っていっても、健全なエロだから、つまりは「永井豪」路線なんだよね、ベースが。そこに、ドラゴン絡みのパワーインフレの部分で「ドラゴンボール」の物語が随所に込められていて。

その上で、今回のレヴィアタンの登場のように「魔法少女」ものが組み込まれ、ドラゴンの鎧アーマーなところでは「聖闘士星矢」や「(平成)仮面ライダー」が引用されている。

当然、ガンダムネタも見え隠れするし。

傑作と言われている11巻-12巻の前後編では、なんというか、これ、どう考えても円谷プロ的な「ウルトラマン」ネタだよねー、ということで。

それに、原作4巻ぐらいまでは、天使vs堕天使vs悪魔、の三竦み状態が、D×Dの世界観なのだろうと思っていたら、あっという間にそこは手を打たれてしまって、そこから先は、日本や中国、ギリシアや北欧の神話や英雄が登場してきて、なんというか、路線的には「カンピオーネ!」と変わらない。あちらもそうだけど、神様が相手になったら、どれだけパワーアップしても全然足りないから。

だから、このD×Dは、ホント、日本のマンガ文化の集大成!の作品、って感じで面白い。

で、興味深いのは、どれだけパワーインフレが起こってもほとんど気にならないところで、でも、これは、初期設定のおかげ、という気もする。

一つには、イッセーが超弱い!というところから始まったところ。
にも拘わらず、二天龍という設定から、超強い!宿敵(白龍皇)を最初に設定してしまったこと。
いい意味でパワージャンキーは白龍皇=ヴァーリの方にあてがってしまって、その強敵に何とか追いつこうとする役割をイッセーに与えたところがうまかった。

だから、これ、引いてみると、ひたすら、イッセーが努力して成長していく!という、なんていうか、「ガラスの仮面」とか「キャプテン翼」の要素も含んでいて、非常にわかりやすいのだよね。

その意味では、ドラゴンボールの悟空のようなバトルマニアをイッセーにしなかったところが面白いんだろうし、だから、ベースが永井豪の作品群のように見えてくる。

なにしろ、イッセーのパワーアップは基本的に、エロパワーwなわけで。そして、それが、原作では常に後半バトルにおける驚愕の決着!wの基でもある。

でも、それ、悪魔なら、欲望に任せてオッケー!という設定で無難にこなしているんだよね。とはいえ、決してハードエロというわけではなく、あくまでもマンガ的なソフトエロに留まっている。

で、原作も後半になればなるほど、イッセー的にはハーレム的状況になっていくことはなっていくのだけど、何分にも女子の数が増えすぎて互いに牽制しあうこともあって、んだか、楽しい仲間たちになってしまっている。で、このトーンを知ってしまうと、アニメのD×Dは、ちょっと方向をエロ路線に振り過ぎてるんじゃないかな、と思う。難しいところだけど。

もともと、様々な過去のマンガ遺産をとっかえひっかえ使って物語を作っていて、どう考えても一人の漫画家が描くのでは画風の点で困難なために、マンガではなくラノベで、つまり文章で書いたところがあるように思えて。その点でも、アニメは、ちょっとイメージをエロ方向に振り過ぎてるように思える。

難しいところだけど。

原作が進むとわかるけど、この物語は「仲間」の物語なんだよね。

ドラゴンボールの天下一武道会とちがって、レーティングゲームという、チェスを模した集団戦を行うところも、「仲間」の連携を重視しているから。

そもそも、魔王ルシファー=サーゼクス自体、「個」ではなく「輪」が大事!なんていい始めているわけだし。

なので、このD×Dも、そういう原作の物語の基調が分かるような作りにしていってくれるといいのだけど。。。

というか、12巻まで読むと、是非とも、7巻あたりから12巻までは映像化してほしいなーと思うのだよね。いや、なんというか、燃える!からw

それもあって、本作が過剰にエロ作品認定されるのはちょっと、勿体ない気がする。
エロはあくまでも客寄せのための宣材でしかなくて、
物語の本質は、日本の少年マンガの集大成!にあるわけだから。

ということで、ギャスパーをとっとと出して、物語を進めよう!

というか、早くアザゼル先生の姿を見たいぞw

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はたらく魔王さま! 第9巻 感想

2013-08-12 18:34:15 | はたらく魔王さま!
『はたらく魔王さま!』は、春アニメのダークホースで、最初は色物だとばかり思っていたら、思いの外、物語としてしっかり構成されていて、面白かった。

なので、放送終了後、原作を読み始めて、8巻がいいところで終わったので、9巻でまとめて感想を書けばいいかなと思っていたのだけど、何と!9巻でも話は終わらずw

で、作者自身、後書きでどうも今の話が、『はたらく魔王さま!』の物語が次のステップに進むために必要な話しなのだ、というので・・・

だから、もの凄く10巻が楽しみ!

とはいえ、思いっきり単純化して考えると、多分、ここまで『はたらく魔王さま!』が人気を得ると思っていなかったので、1巻や2巻(つまりアニメで描いていた部分)で物語を進めるために、あれこれ書き足してきた、エンテ・イスラの、いわば設定に係る話、つまり、魔王やエミリアの背景にまつわる話を一旦整理しなくちゃ、読者の期待に応えるような次の展開に進めないな、ということなのだろう。

つまり、魔王やエミリアの因縁について一旦ご破算にして、その上で、本格的に「新生魔王軍」や「新悪魔大元帥四天王(←実は五人だけどw)」が活躍する物語に進む、ってことなのだと思う。

で、そう考えると、今回の物語で生じた、いつもの真奥組の面々が、エンテ・イスラと日本に綺麗に別れてしまったのも仕方ないし、納得行くものになるのだろう。

で、物語の次の要は、どう考えても、天使とイェソドの欠片の話だよね。
セフィロトの樹の話、ってことで。

それを通じて、エンテ・イスラにおける、天使、人間、悪魔、の世界が、多分、実は同根だった、みたいなことになって、天使が暗躍している陰謀を、エミリアの母で天使であるライラがなんとか、魔王とエミリアを通じて何とかしようとする話なのだろうな。
まぁ、ライラが実は中ボスでした!ってことにありそうだけどね。

ともかく、エンテ・イスラに戻った面々がどうやって天使(ガブリエル)の描いたシナリオを上手くハックして出来損ないの結末にして、その過程で、天使全体の陰謀(「新魔王の復活」)の目的を明らかにするのか。

そして、その裏側で、千穂ちゃんが天祢さんから、エンテ・イスラの「赤」に対して、地球の「黒」の話をどこまで聞き出すのか。

そのあたりの、思いっきり、この物語の「ホントの設定」に関わる情報の開示が、次の10巻の展開なのだろうな。

まぁ、千穂ちゃんが聞いた話は11巻以降なのかもしれないけれど。

ただ、今回、魔王や鈴乃もゲートを使ってエンテ・イスラと地球との間の行き来をしてしまったので、エンテ・イスラが実際にどこにあるかはさておくとして、今後は、この二つの世界を行き来するような話になるのかどうか、・・・、は気になるかな。

というのも、そうなると、結構物語の進め方が難しくなるよね。つまり、一面で魔法ファンタジーのような話があり、その横で「笹塚を守る」みたいな話があるのだから、下手を打つと、少し前の「セカイ系」みたいな話になりかねないわけで。

実は、『はたらく魔王さま!』が面白いと思ったのは、なんていうか、エンテ・イスラという背景を抱えた上で、しかし、実際には、笹塚で繰り広げられる人情モノ、っていうところだったわけで。だから、あまりマジメにファンタジーされても困るんだよね。

実際、今回の9巻は、中盤、かなり読みにくかったので。
もちろん、それは作者もわかった上のことだから、ホント、次のステップに行く以上、仕方がないものだけど。

(しかし、この手のガチでマジな展開が挟まれると、どうしても『ハヤテのごとく!』のアテネ編を思い出してしまって・・・。しばしば作者の一人よがりで物語的には黒歴史化しかねないとも思う)。

ともあれ、10巻が早く出てくれないかな。
といっても、早くても12月。あるいは、1月くらいかね。
今回の終わり方で間を開けられるのは結構酷なので、できれば年内には出して欲しいかなぁ。

とにかく、順当に行けば、今まで仕込んできた伏線のうちのかなり多くが次巻では回収されて、それを踏まえた上で、新章開始、新生魔王軍活動開始、ってことになるのだろから。

一点、9巻の細部について。

実は、エンテ・イスラに帰ったのにも拘わらず、魔王が悪魔形態に戻っていないのには、最初から疑問に思っていて、それが9巻の最後の最後まで引き伸ばされるとは思わなかった。アルシエルはちゃんと悪魔形態に戻っているのにね。

それが、イェソドの欠片のせいなのか、それとも、そもそも実は魔王が、人間と悪魔とのハーフだった!みたいな設定によって説明されるのかは、気になるところ。エミリアが天使と人間のハーフというのだから、あながちない話でもないと思っているのだけど。

このあたりのことは次回、明らかにして欲しいところ。

あとは、いつの間にか、魔王組の一員として背景に溶け込んでる梨香と天祢に笑った。

正直なところ、アシエスの登場や魔王との融合、天祢の再登場、など、8巻の内容は、相当ご都合主義だなと感じて、6巻ぐらいまでにあった面白さがこれじゃ台無しじゃないか、と思っていたのは確かで、その疑念がこの9巻で完全に払拭されたわけではないんだよね。

なので、10巻では、ああ、こういうことなら、展開上、8巻や9巻の内容は仕方がなかったよなー、といえるような内容になってくれることに期待。

物語として無理のある延命策だけはヤメて欲しいなぁ。

まぁ、魔王と勇者、働くこと、経済、・・・、とか、わりと設定上は「まおゆう」の役割を裏返しにしたものに見えないこともないから、それもあって、あまり、エンテ・イスラの話を引っ張らないようにして欲しいとは思っている。

それにしても、エンテ・イスラと笹塚の、舞台としての共存は、結構、難しそうだけどな。

あと、誰が見ても、物語終盤のカギを握るのは堕天使であるルシフェルだと思うので、彼も、次巻でどこまで頑張るかは楽しみかも(8巻で頑張りすぎて、今回、ほとんど活躍する場がなかったので)。

まぁ、魔王たちがいなくなった笹塚に何も起こらない、とは思えないので、魔王が留守中の笹塚を、千穂ちゃんと天祢、ルシフェルとサリエルで頑張って守りぬく、・・・、という話があってもいいと思うのだけど。あー、でも、それは11巻かなー。

10巻でエンテ・イスラの問題は一定の収束を得るのだけど、最後の最後で、笹塚に危機が迫っている!、ってところで「続く」が記されるように思える。

もっとも、実はホントに何もなくて、その、平和な笹塚が過ぎていった、というのを後日、短編にするのかもしれないけれど。

とにもかくにも、10巻は物語の節目になるはずなので、早く出てほしいと思う。

うん。9巻も面白かった!
魔王と鈴乃のやり取りは楽しかったし、心温まった気がする。
ホント、次巻が楽しみだ!

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