BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

新約 とある魔術の禁書目録 第11巻 感想

2014-10-14 14:28:31 | 超電磁砲/禁書目録
新約になってから始まった北欧神話がらみの物語が、前巻のオティヌス編で決着がついてしまって、さて、これから、どうするの?やっぱり木原?と思っていたら、まさかの、みさきちこと食蜂操祈が主人公。。。

もしかして番外編と思ったのだが・・・

ということで、いつもどおり、スペース空けときます。







































































前巻までの長い長いオティヌス編からみても、多分、今回の11巻は小編。ページ数も300ページないし。

で、その小編でうまく、北欧系魔術から科学の学園都市に話を戻し、木原一族とアレイスターに焦点が当たる構成。

で、その間を取り持つのが、みさきち。

いやー、こういう使い方をされるとは思わなかった。

はっきりいって、みさきちのヒロイン力はギガ高!

それに、今回の話は、ものすごく凝った構成だけど、いろいろな要素がうまく結びついて凄いな、と思った。

まず、みさきちを主人公にして、彼女の過去話をすることで、長らく疑問にされていた、上条当麻との関係を明らかにしたこと。

で明らかになったことは、御坂美琴以上に、みさきちが、元祖・上条ラブであったこと。

でも、彼女の能力ゆえに、記憶を失う前の上条さんにあっても、彼女のことは「記憶されない」という状況にあったこと。

つまりは、みさきちの上条さんへの愛情は、とことん、一方通行である、ということ。

でも、というか、それゆえ、かもしれないけれど、みさきちの想いは、一途の極みのようなものであること。

要は恋人を戦場でなくしてしまったがゆえに、ずっと想い続けてしまっている・・・ってことに近い。

とはいえ、もちろん、上条さんは存命なので、彼の危機に対しては、みさきちは、無条件で力を貸してしまうし、多分、その関係は今後も変わらない。

多分、このみさきちの一方的な想いの強さは、今後の展開で、要所要所で、上条さんを支援することに繋がるんだろうな、と思った。

その意味でも、みさきちの、ヒロイン力は半端ない。

ちょうど、本巻の最後に、上条さんがみさきちを救うために、文脈を全く無視して、いきなり誕生するような、そんな唐突さを、今後は、みさきちもしてくるのだろうな、と思う。

ていうか、このあたりの上条ラブな行動原理については、みさきちは(あと芹亜も)、美琴の大先輩!ってことだよね。

その意味で、みさきちvs美琴、のカードも面白くなってきた。

でもさー、想い人としての強さ、からすれば、これは、みさきちの方がはるかに上だよね。

前回までの展開では、総体ちゃんとか、オティヌスとかが、それまでの取り巻きを差し置いて、圧倒的に上条さんのヒロインの座を射止めたと思ったのだけど、いやー、みさきちは、何段も上だよね~。

てか、影の正ヒロイン、いわば、裏番のポジションを確実にしたよ、みさきちは。


で、肝心な物語の流れの方も、

自分の脳力が記憶改ざんであるがゆえに、その、かつての上条さんとの甘い思い出が事実無根であったのではないか、と疑問に思うみさきちが、いわば心理探偵として、自分の記憶の真相を求めて行動する、

わけだけど、この構成がまたよく出来ている。

鎌池和馬の作劇には、裏の裏の裏の・・・裏をかく、という構成はよくあるのだけど、その定番の展開をしていく上で、みさきちの能力はものすごく相性が良かった、というわけで。

二重三重の心理トラップをみさきちがくぐり抜けていくところはよく考えてあるなー、と思うし、トラップを見抜くたびに、新たな解決目標が浮き上がってくるところもうまい。

で、あるタイミングから、蜂と蟻の対決になっていくわけだけど。

でも、それも「女王蜂」という名からの連想通り、働き蜂=みさきちシンパの能力者、たちを駆使しながらの集団戦になっていくわけで、このガチな対決がいつの間にか集団戦になってしまうところもうまいなー、と思った。

全くの私欲で酷使するけど、それで構わないのならついてこい、というのは、ホント、女王の言葉だよね。

で、その、女王と取り巻き、というのが、いかにも、女子校っぽくてw

よく出来てるよ―。

なんというか、ピークの時の、ブギーポップのような展開。

それに、レベル5の機械的実現、というのも、過去に恋査を登場させているから違和感もないし。

というか、レベル5の機械的実現が木原一族の目的のように思うし、前巻のラストを思い出せば、それを行わせることでさらに上の、神々との頂上対決?をしようとしているのがアレイスターなんだろうね。

ということで、またぞろ、科学の話、学園都市の闇へと、次巻以降、向かっていくのだろうな、とは思う。

多分、次巻で今後の大きな展開についても記されるのだろうな、と。

というのも、オティヌス編ってなんだったの?と既に思っているわけで。

オティヌス編、というか、北欧神話・魔術の話が出てきたのは、よくよく思い出せば、上条さんの右手の力の由来がどうやら北欧系らしい、というところから入っていたはずだから、その力を使って、神々との戦いに臨もうとするアレイスターの話とかになるのかなー。

まぁ、そのために、妖精さん化したオティヌスと、もはやただの腹ペコキャラに成り下がった、しかし、魔術の知識を頭に詰めたインなんとかさんが、上条さんの傍らにいるのだろうから。

とはいえ、今回の終わり方からすれば、その木原・アレイスター編の後で、上条さんがみさきちのことを思い出してくれるといいなー、とか、せめて、彼女をきちんと記憶できるくらいに脳の配線が復活してくれるといいなー、と思う。

ということで、とにかく、みさきちの、正ヒロイン力に圧倒された11巻だったw

続きが気になるなー。

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アクセル・ワールド 第17巻 『星の揺りかご』 感想

2014-10-10 20:06:35 | SAO/AW
ようやく出た17巻。
いやー、随分久しぶりな気がすると思ったら、8ヶ月も空いてたのか・・・

ということで、いつもどおり、スペース、空けときます。






















































前回ようやくISSキット編が終わったこともあって、今回は一応、新章が始まる、という感じ。久しぶりにリアルの話、学校の話、あとは、ニコの話とかね。

あー、でもニコが梅里中に入学したら、あれは、赤のレギオンと黒のレギオンを合併させる、ってことなんだろうな、きっと。まぁ、赤は二分されそうな気はするけど。

あるいは、ニコだけ、もしくはパドさんが、黒入りするだけ、なのかもしれないけれど。

まぁ、とにかく、黒のレギオンの増員が著しいということだよね。
ショコラたちが加入、ってのも、まぁ、いいんだけど。
これは、話の都合上というよりも、単にショコラたちの出番をつくるために、レギュラー扱いできるよう、黒のレギオン入りした、ってのが真相なんだろうな。
あの感じだと、マゼンタも遠からず加入しそうだし。

まぁ、最後の総決戦に向けて、今までのキャラが登場しても不自然でないように、多くのキャラを黒入りさせとくんだろうな、これからは。

で、今回、一番気になったのは、最後の場面。

あの終わり方だと、グレウォの第一席って、元四元素のグラファイト・エッジなのかね?

その後に続く短編との関わりで行けば、漆黒の双剣士、ってそう連想するしかないのだけど。
うーん。

しかし、これでミスリーディングだったら、構成があまりにもあざとくてちょっとやってらんない!って気もするがw

まあ、グラフの弟!とか、もありそうだけどねw

で、グラフを帝城においてきたロータスを逆恨みしてるとかw

うーん。よくわからん。

あ、そうだ、いきなり降って湧いた、ハルの生徒会選挙出馬問題。
これはどうなんだ―。
実は、生沢さんもバーストリンカーで、彼女も学内ネットを利用し放題!を狙っていたら笑えるのだけど。

あとは、井関さん。
彼女もバーストリンカーなのかね?
ショコラたちのリアルバレも含めて、このあたりは、しばらく焦らされるんだろうな。

とはいえ。

話が進んでない!

で、しかも、遠からず、「宇宙」ステージも登場する!

ということは、AWは、この先、まだまだまだまだ、続く!ってことだよね。

うーん。

さすがにちょっとどうかな~。

仇敵は加速研究会!ってことがわかったのだから、ここから先はもう少しテンポよく進んで欲しいかな。

でないと、物語がどこに向かおうとしているのか、だんだんよくわからなくなってきたし。
七王会議もいるのか?という気がしてきたしね。
パープルやイエローとか、この先、なんかやらかしてくれるのか?とかね。

とりあえずは、当座のゴールがどこにあるのか、もう少し明らかにしてほしいなぁ。

いっそのこと、禁書目録のように、いったん話をまとめて、新約を開始しました!というぐらいの、ケジメが欲しいかな・・・。

まぁ、メタトロンのレギュラー化は嬉しかったけどw

でも、あの感じだと、メタトロンも再び消滅の危機を迎えて、今度は、黒のレギオン総出で彼女を救う、なんて話も出てきそうだけど。

いや、それはきっといいエピソードになるのだろうけど、それだけでまた結構紙幅を使いそうだからなぁ。。。

正直なところ、中だるみという評価は否めないかな。
キャラも多すぎて、動かしきれなくなってきたし。
あと、キャラが増えすぎた結果、個々のキャラが、ホントにテンプレ的な単機能キャラになってきてしまっているようなので、それも全体的に、物語を単調にさせている。

しかし、今回、思ったけど、やっぱり、リアルの方できっちりと危険なことがないと、加速世界の話も、どこか絵空事っぽい感じでになって緊迫感に欠ける感じがする。

だからといって、ISSキット編のように、突然、綸が大変なことに!、ってという感じの危機はもう使えないだろうからね。。。

このあたりは、SAOと同じで、どうやってゲームの世界の話をリアルな緊張のある話にするのか、ってことなのだけど、どうも、AWはその要素がだいぶ薄まってきてしまっている感じがする。

いや、加速世界が問題だらけなのはわかるので、できれば、そちらをどんどん解決して欲しい気がするのだけど、何分にも切迫感がないのと、あとは、ISSキット編がそうだったけど、加速世界のアバターでの交流って、やっぱりアバターでしかないところがある。

この、リアル世界の話と加速世界の話の乖離をどうするのか?というのは、作劇上の本質的な問題として今後、大きくなっていくような気がする。

簡単に言うと、二つ世界のレベルや問題があまりに違いすぎるので、両方描こうとすると、とても迂遠に感じてしまう。

今回、久しぶりにリアルの話が多かったわけだけど、そこでは、結局、今後の方針が語られるだけなんだよね。たとえば、レギオンメンバーでリアルに会合を持っている時に、いきなりリアルが襲われる!なんてことは、この世界では起こらない。

つまり、リアル世界を扱っている限り、緊迫した展開になりえない。裏返すと、リアルの世界を読んでいる時は、あ、これは安全地帯なんだな、と思うわけで。

せいぜいあるのは、今回のショコラたちのように、いきなり乱入される!ぐらいで。

そのあたりが、どうにも作劇上、厳しい。
サプライズの機会が制限されてしまうから。

かといって、ハルたちの日常が面白いかっていったら、それもね・・・

そういう意味では、SAOの、アバターがリアルと変わらない姿だった、というのは、重要な設定だったんだな、と思う。ずっとダイブしていても、リアルっぽく描写できるから。

ということで、AW、結構、曲がり角に来ている気がするなぁ。。。
漫画だったら打ち切りエンドもやむなし、というぐらいの、手詰まり感な気がする。

ともあれ、18巻を待つかね。

あー、最後の双剣士は一体誰なんだろうねー (棒読みw)

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