BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

新約 とある魔術の禁書目録 第16巻 感想

2016-09-30 13:21:57 | 超電磁砲/禁書目録

ようやく読み終えたー。
とりあえず、スペース空けときます。




















































みさきちが登場するという、弱みに付け込まれたので、手を出してしまったのだが、いやー、どうしようもないくらい、つまらなかった。

それもこれも、やっぱり上里ってキャラがどうにも蛇足だからなんだけど。
あと、木原唯一のキャラ力がどうにも弱い。

今回、そのことを痛感したのは、吹寄や青髪ピアスが出ていた第一部や、美琴やみさきち、黒子が出ていた第二部といった、パートはそれなりになんとか面白く読めていたのに、上里と彼の取り巻きが出てきたパートからは、なんか、そもそも何をしているのか、わからなかったから。

上里たちのキャラ力が単純に弱い、というだけでなく、やっぱり、そもそもこいつら何のために出てきてるのかは、とても不明。

なので、彼らが出てきてからずっと感じている「蛇足感」が拭えない。

多分、今回の話も、美琴&みさきちとの共闘とその破綻、という話だったら、普通に面白く読めていたんじゃないかな。

てか、そもそも、のっけから現れたエレメントも意味不明だったわけだし。

そのエレメントが、そもそも木原唯一のテカだった、と種明かしされてもねー。

なんていうか、木原と上里とむりやり登場させるための前座として、美琴たちを扱った、というのが、そもそも間違ってるよなぁ。

あ、そうだ、どうでもいいことだから、忘れないうちに書いておくけど、各章のタイトルが、どうみても「ゼロから始める異世界生活」をもじったものになっていて、気持ち悪かった。

このあたり、絶対作者は面白いと思ってパロってるんだろうけど、二次創作をするアマチュアがするならともかく、プロの書き手がそんなことすると、思いっきり白ける。

なんか、おっさんが、若者の真似して、はやりのDJやっちゃいました、って感じで、キモい。

で、まぁ、それは、ホント、どうでもいいんだけどw

にしてもなぁ。

ほんとにつまらなくなったなぁ。

美琴やみさきちが出てきたあたりが面白そうだったのって、結局、学園都市の能力開発、っていう、わかりやすいランクシステムがあるからだよね。

アレイスターの意図はどうあれ、魔術に対して、基本理詰めで対処する科学の世界があって、その科学陣営が、外部から訪れる魔術陣営と対峙する、という構図。

今風にいえば、ゴジラみたいな感じだけどね。

そうしたフレームの中で、キャラ同士の掛け合いがあって・・・云々、というぐらいが、ちょうどいい塩梅なんだろうけど、

作者は何をトチ狂ったか、木原一族を登場させることで、科学陣営の中にわけのわからんオカルト要素を組み込んで、しかも、アレイスターの意図からは多分外れた木原一族の思惑を組み込んじゃったので、学園都市における能力開発、ってのが全く意味を持たなくなってしまった。

なにせ、美琴すら、例のAAAを使わない限り、戦力外通告されているわけで。

となると、科学がオカルトを通じて新・魔術になる、みたいなルートなわけでしょ。


でもさ、そうすると、初期にあった疑似天使みたいな設定はどうなるのよ?とは思うよね。

で、そんな混乱はとりあえず脇においたとしても、新・魔術の到達点はどうなるのか?というと、それはすでに、「魔神」という形で明確にしちゃってるんだよね。

なので、この先、話を進めるなら、いい加減、アレイスターとローラ、そして魔神との関わりについて終着点を見せないと、シリーズとして継続する意味ってほとんどない。

ただ、毎回、上条たちが、新しいゲームをクリアするだけの話になってしまうから。

で、そうなると各巻の面白さって、そのゲーム設定を除けば、そのゲームに臨むプレイヤーたちのやり取りってことに戻るから、それ、要するに、ただのキャラ小説なんだよね。そうすると、キャラをある程度絞って、それぞれのキャラの思惑とか行動指針みたいなものがある程度見えないと、どうしようもない。

まぁ、とにかく、ある程度は、物語内世界観という枠組みを維持してくれないと、何が出てきても、後出しジャンケンにしか見えないので、そもそも読むモチベーションが落ちるんだよね。

で、禁書は、もうこうしたもの、ホントに、まるまる放棄してしまっているから、マジでつまらない。

ホント、今後のシリーズは、ぜーんぶ、番外編のタイトルで出してほしいだけど。

そしたら、端から無視できるので。

でも、そうしたらきっと、恐ろしいくらい売上部数が下がるんだろうなぁ。

ということで、ここのところ、アニメもヤバイなぁ、もう円盤も売れないし、資金がないと外出して、となると今時あり得ない作画崩壊が生じて、マジ、終わってるなぁ、と思っていたのだけど、ラノベも、というか、正確には、電撃文庫は、だけど、それこそ、ジャンプ並みにもうオワコンなんだな、と痛感する。

それは、「なろう」の興隆を見ればわかるよね。

あっちもひどいものはひどいけど、中には、ちゃんと光るものがあるからね。

いま、リゼロのウェブ版、読んでるけど、これ、面白いよ。
いや、手放しに絶賛というわけではないけど、この電撃の惨状を見るにつけ、あちらのほうに勢いがあるのだけは確か。

ホント、終わりどころって大切だよねぇ。

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Re:ゼロから始める異世界生活 第25話 『ただそれだけの物語』

2016-09-19 17:56:28 | リゼロ
ああ、リゼロ、今回で終わりだったんだね。
てっきり26話まであるとばかり思っていた。
まぁ、第1話が2話分あったから、実質的には26話か。

ともあれ、その分、ちょっと駆け足なのでは?という印象ではあったけど、OPとEDの尺の分まで含めて目一杯詰め込んだ、という感じだった。

いや、いいハッピーエンドじゃないですかw

いわゆる「レム誰?」エンドを回避したのも納得。
だって、こんなに綺麗にエミリアの騎士エンドにしたら、レムのことに触れる余地はないし、なにより、レム誰までやってしまったら、どうしたって続きが気になるからね。

ていうか、そこまでやるなら、二期が前提になるから。

正直いって、ここまできたら、リゼロはこのまま長期戦を覚悟で、少なくともいまアップされているウェブ版の分は全部アニメにしてもいいんじゃないの?とは思うけどね。

で、その前提なら、レム誰があってもよかったし、あるべきだった。

だって、この物語のウリの一つは、当然ながら、複数の登場人物たちによる複数の話が、並行して動いている、というところにあるし、レム誰は、それを示す最も適切なエピソードだから。

そう、死に戻りできる分、ある程度死に戻りを繰り返してから後のスバルは、その局面においては圧倒的に情報的優位に立つのだけれど、でも、それも本人が意識し経験したものに限られるわけで。

だから、スバルは、あくまでもプレイヤー。
それも、ゲーマスがちゃんといた上でのプレイヤーなんだよね。

そしてプレイヤーは、どうやっても盤上を全て征するゲーマスにはかなわない。

逆に、だからこそ、彼がプレイヤーとしてあがくところが面白いわけだけど。

ある程度物語が進んでから、なるほどなぁ、と思ったのは、リゼロは、SAO的デスゲームと対照的なものにしたところがうまかったよね。

SAOの場合、デスゲームだから、ゲームなのに生は一回限り。
そして、それがリアルの代償のはずだった。
そのかわり、SAOの中でできたチームは、同じ記憶を持つ仲間として結束を固めていく。

けれども、リゼロの場合は、全く逆で、死に戻りがある分、スバルは何度もやり直しが聞くけれども、でも失敗した経験はあくまでも彼の記憶に留まるので、どれだけ彼が認められて、仲間を作っていっても、その彼らとスバルが記憶を共有することはできない。必ず、スバルとの間に壁ができる。

そこが圧倒的に異なるし、それが、どこまでいってもスバルがぼっちで孤独な立ち位置に留まることになる。

というか、よくこれだけ死に戻りを繰り返して、スバルは正気を保っていられるな、というのが正直なところ。

で、レム誰は、まさにそれだからね。

そして、登場人物が増えれば増えるほど、つまり、状況が複雑に慣ればなるほど、スバルが因果関係を正しく認識できるケースも限られてくるわけで。

だから、あれ、ここまで来ても、レム誰、が生じるわけ?ということになる。

そして、それは同時に、読者の側にしても、あれ、どこに落ち度があった?ってことになるよね。

そして、そうすることで、次なる冒険の、というか、次のゲームステージの序章は、すでに始まっていた、ということになるわけで。

このあたりのつなげ方は、作者、うまいなー、と思うよね。

まぁ、この手の部分的にオーバーラップさせた展開は、なろうで見られるバタンのようにも思えるけど。ダンまちもそんなところがあるからね。

ともあれ、リゼロ、面白かったよ。

是非とも二期をやってほしいところ。

というか、もうどうでもいい、かつ、中途半端にしか終わらないラノベの宣伝アニメなんかつくるのはやめて、人気作を、ちゃんと最後までつくる方にシフトしたほうが、ファンのためにも、作り手にとってもいいんじゃないかな、と思う。

一方で、ドラゴンボールとかワンピとか、どうでもいい感じで繰り返すエンドレスなものもあふれているわけだから。

ホント、製作資源の適切な配分を考えてほしい。

で、リゼロは、そうした長寿モノになってもいい話じゃないかな、と思う。

ともあれ、続きが楽しみだ。

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Re:ゼロから始める異世界生活 第23話 『悪辣なる怠惰』 リゼロはギアスの再来だった!

2016-09-05 15:15:46 | リゼロ
いやー、これは面白い!
よもやの、スバルのベテルギウス化w
前回の様子からすると、もしやとは思っていたけど、ほんとにそうなるとはねー。

いや、この状況で「死に戻り」があるとしたら、どういう状況かなとは思っていたのと、いつかスバル自身が自分を殺してくれ、と懇願する場面があるとは思っていたのだけど、まさか、その両方を、ペテルギウス化でやってのけるとは思わなかった。

なんていうか、19話以降、面白さが全く途切れるそぶりがなくて、ホント、びっくりだよ!

で、これ、どこかで見たなー、と思って、なんとなく22話を見た時にも感じていたのだが、今回のを見て、確信した。

リゼロは、ギアスの再来だね。

この、次回、どうなるんだ?
この詰んだ状況からどう突破するんだ?

という疑問を抱かせながら、次回へと進むところが。

少なくとも、19話以降の展開は、全盛期のギアスwそっくり。

スバルがルルーシュで、エミリアがナナリー。
で、レムがカレン。
スザク役がいないな、と思っていたのだけど、そのポジションはユリウスが今回ゲットw
で、サテラがCCかな?
ベア子はちょっとわかんないけど。

でも、キャラの配置が似ている、ということよりも、毎回、どんでん返しが続いて、えー、こんな展開になるの?って思わせるプロットは、完全にギアス。

それに、やたらと自意識過剰な主人公もそっくり。
ルルーシュが中二病の権化だったとすれば、スバルは、ニートの権化。

で、その自意識過剰な主人公を容赦なく傷めつける脚本ねw
これでもかこれでもか、という具合に、主人公を襲う不幸の連続。

いやー、こいつ、ものすげーうぜぇ―から、傷めつけられて当然だよな、と見ている側に思わせつつ、しかし、そのドン底から這い上がる主人公を見て、今度はカタルシスを感じさせてしまう、という、まさに、下げて上げるの繰り返し。

しかも、その上げ下げのどちらでも、視聴者に、嗜虐趣味と達成感の両面で、快感を与えるのだから、そりゃあ、受けないはずがないよね。

しかも、都合よく主人公を慕うキャラがどんどんまわりに配備されていく。

ルルーシュが黒の騎士団を組織し中華連邦などと同盟を組むことで、どんどん彼の信奉者を増やしていったのと同じように、スバルも19話以降は、男を上げて、ヴィル爺、ミミ、リカードらの仲間を増やしてきてるし。

今回をみれば、ユリウスだけでなく、フェリスにしても、もはやスバルの仲間だよねw

この上で、真打ちとして、剣聖ラインハルトwが控えているんだからw

ルルーシュにしてもスバルにしても、主人公としても、他の人が真似できない「一芸」を持っているけど、ガチな戦闘力だけなら、完全に見劣りする存在でしかない。

だから、周りに、自分を盛り立ててくれる「騎士」たちを配備するべく、成り上がっていく道を選択する。

もちろん、ロボアニメだったギアスは、ルルーシュは蜃気楼というロボ=力を得ることで、一端の戦闘ができるようになったのに対し、スバルにはロボはない。

でも、もはや心酔の極みであるラムと、あとはパトラッシュあたりが、実質的には、スバルの手足となる「ロボ」のポジションだよね。

もちろん、常にラムがいてくれるわけではないけれど、ラムが不在の時に脇を固めるのが、ヴィル爺やユリウスなのだから、これは、むしろ、ライダー的な、状況に応じた変身に近いよね。

ともあれ、主人公の、狡猾だが非力な存在を補ってくれる仲間たち、という構図が、まんまギアス。

いやー、そりゃあ、バルス、面白いはずだわw

その上で、敵役が、顔芸の天才、ベテルギウスw

しかも、これはまさに映像化特典だけど、肉体を渡り歩くベテルギウスという設定から、まさに声優さんたちの「芸)対決になっていてw
本編とは全く関係ないところで笑えてしまうのが美味しすぎるw

ということで、これは、多分、原作に手を付けるかな。

一応、今の展開が面白すぎるので、26話?までは素直に見てからのことになるだろうけど。

あと、原作もウェブと小説で結構異なっているらしいので、できれば両方かなぁ。

それにしても面白すぎる。
というか、久しぶりだよね、手放しに、次回が楽しみでならないのって。

そういう意味では、ギアスだけでなく、先行作品で面白かったものの面白さのエッセンスがてんこ盛りになっている、っていうのが、リゼロなんだろうなぁ。

まぁ、勝手に想像してるだけだけどw

でも、これほどまでに好意的に解釈できてしまえるくらい、尻上がりに面白さが倍増してきていると思うんだよね。

前回の、ヴィル爺の「戦え!」の説教とか結構、グッと来たしね。

というか、「強くなれ」ではなく、「強くあれ」という助言は、マジですばらしいなぁ、と。

いやー、これ、このまま、それこそギアス並みに、一年後くらいに、第2シーズンも2クールでやってくれないかなぁ。

実際、これだけ、キャラが揃ってくると、もっと彼らが動いている姿を見たいと思うからね。

それに、そもそもサテラの秘密については、まだ全く迫れていないからね。

是非、今から、第2シーズンを企画してほしいところ。

ともあれ、次回が楽しみだよ。

スバルのベテルギウス、演技的には爆笑モノだけど、シチュエーション的には感涙モノで、おいおいどうしてくれるんだよ、この感情、って感じで。

しかも、あの引きで次回だからね。

いやー、参った。
これは、傑作だよ!
面白い!

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