BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

ソードアート・オンライン 第15話 『帰還』

2012-10-17 17:49:51 | SAO/AW
新章がスタート。

今回のポイントは、タイトル通り、現実世界への「帰還」。
それが、微妙にくすんだ感じの現実空間の描写で妙に納得できた。

もちろん、この先の話が、須郷という能美なみに悪辣なキャラのせいで、陰鬱な物語になってしまうので、その鬱な感じが、曇天調の現実世界の描写に繋がっているとも言えるのだけど。

とはいえ、光の扱い方を変えることで、バーチャルな世界からリアルな世界に物語の舞台が移ったことを表現しているのは素朴に良かったかな。この点では、アクセル・ワールドより上手にリアルとバーチャルの違いを表現しているように思えた。

多分、ホントに微妙な差しかないのだろうけど、アインクラッドの中の方が、よりマンガっぽく書かれていた、ということなのだと思う。発色もよりクリアだったというか。

こうなると、当初は『WORKING!』みたいなキャラ、と言われていたアインクラッド内のアバターの姿にも納得。多分、線の処理や光の処理の仕方が、過剰にマンガっぽかったってことで、それは実は、今回のリアルワールドとの対比をしっかりさせるための工夫の一つだったということで、狙ってやったことということなのだろう。

もちろん、現実世界はどうやら秋で、紅葉になっているのが、必然的に画面の光をゆるく、全体的にぼうぅとした絵になる理由にもなっていて、上手い。髪の描写とか、微妙に照り返しがあって、感じが変わってるし。

遠からず、またバーチャルな世界に没入するわけだけど、この現実世界の「リアル感」の提示はやっぱりいいな。

キリトからすれば、自分の思い通りにならない要素が圧倒的に増えているような印象を与えるような画面作りにしているところがもいい。世界における自由度の違いの描写も、バーチャルとリアルの違いをうまく表現しているように思えるし。

ともあれ、須郷というウザキャラが登場して、見た目は能美のような鬱展開がしばらく続くので、・・・、というか、それでこのクールは終わるだろうから、この中で、どこまで、アインクラッドでできた「仲間」たちとリアル、バーチャルともに協力できるのか、というのが鍵になるわけで。

(それにしても、須郷の変態ぶりはすごいな。これ、ある意味で、理系エンジニアは成人しても変態であり続ける、という見方を思い切り採用しているようで。こんなヤツいたら、マジでドン引き。というか、16歳の少年にマジで挑むとか、17歳の少女をマジで嫁とするとか、一体、いつの時代の話???、って思わされる。いやー、ホント、能美といい、須郷といい、こんな悪辣なキャラ、昭和でも見なかっただろう、という感じで。趣味悪いよなぁ、全く。でも、この趣味の悪さが、茅場と比べて、須郷我道しようもないくらい「小物」であることも表していて、いやはや。。。面白いw)

そのあたりは、多少、原作からずれてもいいから、リズやエギルたちの活躍も見たい所。原作では、徐々にそういうファクターも増えてきているけど。

そうした、リアルとバーチャルのコントラストは、後期の石ノ森章太郎のサイボーグ009的世界をどことなく彷彿させるのだけどね。

ともあれ、いい意味でリアル世界は淡々と進むことに期待。

しかし、今回のエピソードを見ると、なんだかんだいって、AWよりもSAOの方が人気が高いのがわかってくる。やっぱり、AWは、無意味にテンションが高い。それに映像の方も、どちらかというとロボアニメっぽかった。

人間が描けてないとまではいわないけど、とはいえ、きっと、SAOの方が、バーチャルとリアルの齟齬について正面から受け止めている分、共感できる余地が多いのだろうな、と思う。その意味では、AWは、脳天気で漫画すぎる。

それが、RPGと格ゲーの違いから生じているようにも思えるから不思議。

ということで、次回のSAOに期待。

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ソードアート・オンライン 第14話 『世界の終焉』

2012-10-08 08:27:13 | SAO/AW
アインクラッド編の最終回。
可もなく不可もなく、かな。
もちろん、よかったけど。

前回の引きであった、戦慄のラスボスとの戦いがあっさりアバンで終わったのは、わかっていたこととはいえ、ちょっと拍子抜け。

そこから一気にヒースクリフの正体へと向かう。
結局、彼が茅場明彦だったわけだけど。
これも原作既読なので、わかっていた。

だから、前回からの流れで行くと、どういう風に映像として組み込んでいくかな、と思っていて、その感想が、冒頭にある、可もなく不可もなく、という感じ。

いや、これ、原作を読んでも、正直、今一つ盛り上がりに欠けるというか、淡白な終わり方だな、と思ったのは否めないので、それを映像にしても厳しいだろうな、と思っていた。なので、よく頑張ったかな、という感じ。

ただ、ここまでの伏線やエピソードがうまく重ね合わせられることで、最後にキリトがヒースクリフの決闘の申し入れに応えるところは表現できていたように思えた。

原作既読の視点からすると、ここまでの話は、アインクラッドの攻略とキリト/アスナの繋がりを描いたシンプルな話であった第1巻と、その間のサイドストーリーをまとめた第2巻とを、再構成して14話にまとめているので、構成的には結構無理があるように思えたのだけど(なにしろアスナとの急接近がホントに急だとか)、それをうまく使っていたかな。

とりわけ、サチのエピソードがどれだけキリトのその後に影響を与えてしまったかとかね。

この『ソードアート・オンライン』というのは、その創作の経緯から、最初に著者がネットで描き上げたアインクラッド攻略に当たる第1巻をもとに、その話の整合性を後付けでいろいろと書き足して出来上がっている話なので、だから、このアインクラッド編だけで、何だか説明不足!って思ってしまっても仕方がないところがある。

そういう意味では、

「茅場明彦が、アインクラッドをつくることで、本当にやりたかったことは何か?」

を探求するのが、その後のSAOの物語の通奏低音のようなものだから。

で、もっと言えば、その「やりたかったこと」の具体的な現れの一つが、『アクセル・ワールド』の世界だと思っている。というか、そういう解釈が一番、読者や視聴者にとっては「わかりやすい」。

(だから、もちろん、これが正解だとまでいうつもりはない。)

そういう意味で、電撃文庫が、まずはAWの方をアニメにして、それから1クール遅れでSAOを開始したのは、AW/SAOの世界に新たに親しんでもらえるには、上手い構成だと思ってる。

なんといっても、AWの話も、結局、加速世界はどうしてできたのか、その「造物主=グランド・マスター」の意図は何だったのか?という方向に向かっていて、その話は、必然的に、加速世界の雛形になったVR世界は何か?という問につながり、そして、それはAWの中でハルユキがナーブギアにまで辿り着くように、基本的にはSAO、というようりも、茅場明彦の意図にまで戻るんだよね。

で、多分、次回の15話で説明はあると思うけど、茅場明彦はこのアインクラッド編の結末の一つとして、アインクラッド世界のシステムのコアに当たるソフトウェアを公開して世界中のサーバーに勝手にダウンロードさせてしまう。

つまり、アインクラッドで実験したVR世界の「種」を世界中にばらまいてしまう。

で、その種が勝手に世界中で芽吹いてしまって、その結果生じるのが、次回のフェアリィ・ダンス編以後の、新たなVR世界の登場、ということになる。

要するにオープンソースのLinuxみたいなことを茅場はしてしまったので、その後、ユーザーの欲望をもとに、アインクラッドというデスゲームの悪夢があったにも拘わらず、オンラインVRゲームは、どんどん誕生してしまう。

いわば茅場明彦の亡霊が新たなVRゲームが生まれるたびに見え隠れしてしまう。

一応、原作設定では、攻殻機動隊的な「ゴースト」のようなものをスキャンデータとして取り込んで、茅場は、肉体的には死んだけど、精神的にはネットの中で生きている、みたいな扱いだったと思う。だから、ホントに「亡霊」がいるようなものになる。

で、その茅場の「亡霊」に対して、その意図を汲んでいこうとするのが、あんなデスゲームに関わった後でも、キリトがVRゲームに関わり続けていく動機なんだよね。というか、みずから、VRゲームの被験者になりながら、ゲーム開発のエンジニアになろうとするわけだから。

(このあたりのキリト設定が、AWの制作者はキリトじゃね?という憶測を作っていく。)

だから、ざっくり言っちゃうと、SAOという物語は、

茅場がホントにしたかったことは何か?について
その好敵手として認められたキリトが、
茅場の亡霊たるVRゲームを通じて探求を続けていく、

というミステリーなんだよね。

まぁ、前に読んでたネギま!的に言うと、

始まりの魔法使いたる茅場の意図はどこにあったのか?
その起源の謎をずっと探求していく物語、それがSAO。

実はAWもその一つとして数えられていく。

たとえば、VRには、単なるゲームとして開発されるだけでなく、医療用としても開発されていく側面があり、それは今後SAOでもAWでも扱われる。

もちろん、このあたりは、作者の後付けの説明だと言ってしまうこともできるし、実際、最初にSAOの第1巻にあたる小説をネットにアップした時は、ここまで引っ張ることになるとは思っていなかったのだろうけど、でも、そういうことだよね、きっと。

なので、今回のSAOの14話でいろいろと説明が足りなくないか?、と言ってもそれは詮ないことになる。

なぜなら、アインクラッドは、その後のSAO/AWサーガの序章にすぎないわけだから。

この14話を見て、よくわかんねぇ?、と感じた疑問の答えを探すのが、SAO/AWの物語となるのだから。

人によってははぐらかされたという思いを持ってしまうかもしれないけれど。
でも、そういうこと。

要するに、キリトは、茅場に、オレの意図を見ぬいてみろ?と呪いをかけられてしまった。その呪いの解除を試みるのがこれからの物語。

・・・といっても、原作もこれから長いし(というか、未完だしw)。

素直に付き合っていくしかないかなぁ、と思っている。

あー、だからその意味では、AWはあと3巻ぐらいでもしかしたらさくっと終わる事ができるかもしれないけど、SAOはいろいろと理屈をつけて、延々と書き継がれてしまうような気がするかな。

SAOはそういう終わらない物語なんだよね、きっと。

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カンピオーネ! 第9巻『女神再び!』 、第10巻『槍の戦神』 感想

2012-10-05 19:59:47 | カンピオーネ
カンピオーネ!、どうにも原作が気になったので、とりあえず読み始めた。

といっても、さすがに1巻から読む気はしなかったので、ひと通りメンツが揃ってからの物語、ということで、まずは、アテナが再登場する9巻と、物語的にはそれと続いている10巻を読んでみた。

で、率直な感想は、これはかなり不思議なラノベだということ。
というか、ラノベというよりも、まんま、マンガに近いかな。

まず、文章がラノベっぽくない。(←これ、褒めてますw)

地の文と会話の文体が全く違っている。
基本的には、神話、を意識した物語なので、書き方も神話をベースにしている。だから、登場人物の誰かを語り手にするのではなく、文字通り、神話の語り部のような記述が地の文では続く。

だから、正直なところ、最初は、なんだ、このゴツゴツした文体?という感じでかなり抵抗感があったのだけど、実際に物語を読んでいくうちに、ホントに神話のような展開なので、そのデタラメぶりを表現するには、神話のように書かないといけないんだな、と思い始めてきた。

なんというか、ラノベというよりも、西遊記でも読んでるような感じ。
三蔵法師と孫悟空で、あとは、へんてこな妖怪変化が出てくるような物語に近い。

で、神話によく見られるように、展開が結構デタラメ。
神話って壮大な親子喧嘩や兄弟喧嘩だったりすることが多いけど、この物語もそれに近い。で、敵味方の関係が、結構いい加減に入れ替わる。

普通のお話だったら、えー、そりゃ、さすがにないだろうよ!って叫びたくなるような内容でも、神話フォーマットが定着しているので、もう、何でもありという感じになる。

いやー、ホント、デタラメな話だよ。
でも、そのデタラメさが、わかってくると、結構クセになるタイプ。

だから、アニメ版はもっぱら萌え要素というか女子要素を全面に出して、呪法の経口摂取をキスとして教授するところばかり強調していたけど、原作は決してそれだけではないかな。

例のウルスラグナの「戦士」の権能を使って剣による攻撃をするところは、原作では、相対している神の正体について延々と推理を続けるところでもあって、それはそれで薀蓄全開の感じになって面白い。

もっとも、その説明が本当かどうかはわからないけど、でも、盛り上がる。

それから、神は皆、戦国武将のようなところがあって、Fate/Zero的に言えば、セイバーやイスカンダルみたいな連中ばかりで、正々堂々で豪放磊落なところが、妙に劇画っぽいんだよね。そこがマンガっぽいと思ったところ。

むしろ、護堂の同類であるカンピオーネ!、つまり、元人間の神殺しの方がよっぽど、食わせ物揃いで、人騒がせな奴らばかりで、その同類の間での、醜い足の引っ張り合いのようなものが、神と比べて、人間の卑小さやいじましさを表しているようにも見える。

こういうところも、とても神話っぽい。

つまり、カンピオーネ!って、とことん、神話のパロディなんだよね。
文体にしても、内容にしても、展開にしても。
神の話し方なんて、異様に古風だしね。

その原作を、あの、エロいキスだけの物語にしたアニメの方は、そう思うとなかなかに微妙かもしれない。よくもまぁ、あれだけ萌え要素中心に作り替えたな、と。
良くも悪くも、そういうところが、今のアニメの限界なのかもなー、と思った。

ということで、9巻、10巻、どちらも割りと面白かった。
で、その面白さは、アニメとは全然違う面白さという感じがした。
微妙にラノベっぽくもない、変な物語。

そういう意味では二期があると面白そうだな、と思える作品だった。

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ソードアート・オンライン 第13話 『奈落の淵』

2012-10-01 18:00:54 | SAO/AW
AパートとBパートであまりの落差に驚愕!
というか、Bパートの最後の場面は、マジで、ええ、ここで終わり?!、って思ったものね。

いや、何でここで釣り?って冒頭を見た時には正直思っていたけど、このBパートの展開を考えると、緩急を考えた構成で、思わず脱帽! って感じだった。

実際、この展開はホント上手いなぁ。

何と言っても、今回のボス戦がマジでヤバイ!って思わせる展開だから。

だって、キリトとアスナの他には、結局、ヒースクリフが例の無敵盾で防御しながら立ち向かってるだけだし。要するに、プレイヤーの力量がそのまま現れてしまう。

というか、あのボスの造形、マジで気持ち悪いし。
そして、あのボス戦が始まったところからの画面の動きが、もうパない。
キリトやアスナだけでなくヒースクリフの動きも素晴らしいし、
回転木馬のようにグルグル回る戦闘場面も素晴らしい。
仰角のアングルでの描写も素晴らしい。

そういう意味では、Aパートだけでなく、ここまでの12話のタメをうまく使ってきてるな、と思った。サチのエピソードがどれだけキリトにとってトラウマになっているかを何度も描いてきたからこそ、リアリティをもたらす、このボス戦のヤバさだよね。

もちろん、そのボスに対峙できる力量を持つ数少ないプレイヤーの一人、ということも、二刀流に至った道をちゃんと描いてきたからこそ、生きてくる。

そういう意味では、シリーズ構成がよくできた物語。

原作既読なのだけど、実は、あれ、この先どうなるんだっけ?という感じがしてしまうほど。

とりあえず、次回でSAO編は終わりのようだから、ああ、ああなるのね?という風にも思ってるわけだけど、でも、次回が楽しみ。キリトとアスナの連撃が果たしてボスに通じるのかどうか。

ホント、ここに至って、画面に力が宿ってるよなぁ。

しかし、そうなると、このSAOでは、一体原作のどこまで進むのだろう。AWと同じように、4巻ぐらいまでが目安なのだろうか。。。


それにしても、結局、このSAO物語は「死ぬ」ことが何か、ずっと考え続ける物語だと思う。
そして、その反転として、生きることが何か、を問うてしまう。

今回、アスナが言っていた、リアルの方の体が受けている、いわば植物状態の身体の介護があるわけで、そちら側での身体の限界もある。

サチに代表される、SAO内での消滅=死、もある。
あるいは、前回のユイのように、AI的存在のカーネルを結晶化させることもある。

死ぬことの意味がとても観念的になる分、生きることの意味にも幅が出てくる。

原作を読んでいて、そういうことには気づいていたつもりだったのだけど、やっぱり映像にするとよりそういう部分がグッと来るように演出されていて、物語全体として考えることができてしまう。

そういう意味では、AW同様、SAOも映像化されてよかった、と思う。

しかし、キリトの二刀流を見ていると、もう、その流儀ないし遺伝子が、黒雪姫に伝授さているようにしか見えないね。

いわゆる、黒と白の隔世遺伝的転生のように見ると、キリト→黒雪姫なら、アスナは誰かということになるけど、それがハルユキなのか、それとも黒雪姫の姉(普通に考えたら、白雪姫だよねw)のことなのか。

だんだんそういうものに見えてくるから不思議。

直接的には、アスナがナーブギアを被ったのはキリトに会うためだった、というセリフからの連想なのだけど。

でも、そういう意味付けはやっぱりいいよね。

ということで、次回が楽しみ。

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エウレカセブンAO 第22話 『ギャラクシー・トゥ・ギャラクシー』

2012-10-01 17:58:14 | Weblog
ホント、ひっどい話だなー。
作ってる側はよくこんなもの平気で作れるよね。
いやー、恥を知れ、って感じでしょ、ここまで来ると。

完結編として2話の放送は残っているものの、一応の最終回。
とはいえ、さすがに、なんだこれ?と言わざるを得ない。
このグダグダでかつ意味不明の物語では。

一体何がしたいのか?
エウレカセブンの続編を作りたいのか?
それとも、そのふりをして、何だかよくわからない国際政治シミュレーションをしたいのか。

トゥルースも、ナルも、一体何なんだ?
というか、このまま行くとただ、イレギュラーな存在になったトゥルースが一人で巨大なタダをこねるというはた迷惑なことを、皆で抑えるだけ、のお話になりそうで、頭を抱えざるを得ない。

そのあたりのことを、「また、線を引くのか」なんて思わせぶりな表現でもっともらしいことを言ってみせたりして。ホント、一体何がしたいんだ?

しかも、今回、成長したレントンのCVがホランドの中の人って、どういうことよ?
レントン出てこないな、とは思っていたけど、まさかこの土壇場で登場させて、しかも、「これで全てが終わる」とか言わせて、もう一体何なんだ?

これは、近年稀にみるほどの駄作でしょ。
というか、エウレカのボーイミーツガールで、何だかフワフワしたファーストコンタクトものがいいな、と思っていた人からすると、こんな改悪の続編はない。

ということで、黒歴史化はもう規定事項でしょ。

何ていうか、エウレカは人気があるから何かやりたいね、そろそろ続編っぽいことしてテコ入れしないとと忘れられちゃうしねー、というのと、何か国際政治的な説教臭いことをうまく忍ばせることが出来るものないかねー、というのが、ものすごく安直に合体してできたのがこのAOなんだろうな・・・と思わざるをえない。このグダグダぶりは。

ホント、残念だ。最悪の続編といっていいだろう。

なので、エウレカのキャラデザインの吉田健一が、登場機会のなかった?アネモネとドミニクを描いてるのって、とてもわかる。

作品は作り手のものじゃなくて、ファンのものなんだよ。
それを忘れて好き勝手やろうとする制作者は、ホント、恥を知れ、だよ。

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境界線上のホライゾンII 第13話 『境渡りの欲深き者達』

2012-10-01 00:32:15 | Weblog
いい最終回だった。

といっても、第三巻と第四巻の主要人物がかなり出てきていたので、間はだいぶ空くかもしれないけど、ほぼ間違いなく三期、四期がある、ってことだよね。
そうこう言ってるうちに第五巻の下も発売されるし。

とにかく、これで、さんとメアリーが武蔵に合流したわけで、ここから先、彼らによる武蔵観察日記wを含めて、武蔵の世界も明らかにされていくから、面白くなる。

それに、第三巻は何と言っても、義経や義康が出てきて、物語に幅が出てくるし。

可能な限り、間を開けずに三期をしてくれると嬉しい。
といっても、三期を1クールで処理するのは、結構たいへんだろうからな。。。

今回の二期でも感じたけど、戦闘場面に入ってからは特にテンポよく進んでしまうのは心地よいのだけど、いかんせん、ダイジェスト感は否めないわけで、であれば、ここから先は、円盤にしたら、実は、新作部分が15分ぶんくらいあって、個々の戦闘場面を堪能できる、という作りにしてもいいと思ったりして。それくらい新作部分が増えた方が円盤も売れるだろうし。ホライゾンについては、原作も充実のボリュームwなわけだから、そういう物量的な商売の仕方をしてもいいと思えたりして。というから、鈍器らしい円盤ってことでw

それはともかく、最終回はよかった。
まぁ、第二巻が第一巻に比べて格段にいい、ということなんだけどね。
ネシンバラとシェイクスピアはちょっとウザイけどw
点蔵とメアリーの話を軸にして、幾つもの相思相愛軸が設定されていて、それがちゃんとアクセントになっていたのがいい。

あと、メアリーとエリザベスの姉妹愛もなにげに良くて。

そういう人の絡みの部分を複数描きながら、大きなところでは歴史再現という激動の時代を繰り返すわけで。

そういう点では、エリザベスが言っていた、「歴史も交渉のカードにする」というのは上手い言い方だよね。ホント、そのカードがあるから、ホライゾン世界の悲喜劇が生じるわけで。今回のアルマダ海戦もその一つだし。

そういうところの詳細は原作を見ろ、ってことなのだろうけど、うまく原作と映像の間で物語の幅を広げているところがホライゾンというお話のいいところだと思う。

ということで、早く三期をお願いしますw

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カンピオーネ! 第13話 『神殺しの物語』

2012-10-01 00:17:36 | カンピオーネ
あはは、美味しいところ、全部アテナが持っていったよ!w

というか、これ、アテナの自作自演だった、ってことなんだよね。
なんだかなー、と思う一方で、
どうも、原作からだいぶ改変されていたらしいので、アテナの自作自演なら、本編にさして影響がないわけで、まぁ、いいまとめた方だったってことだよね。

で、最終回はどうだったかというと、うーん、これもまぁまぁ。
もっと派手に護堂と四娘が立ちまわると思っていたら、意外と護堂の一人舞台でちょっと残念。
しかも、恵那が大して活躍することもなかったし。
ちょっと、もったいなかった。
全員、「少年」の加護を受けると思ったんだけどなあ。。。

まぁ、二期があるのかどうか微妙な終わり方だったけど、ダークホース的に面白い作品だったので良かったと思う。

でも、最近の傾向でもあるけど、これも第一話を超える回が結局一回もなかった。
惜しいなぁ。

この話のデタラメなところは、結局、神と神殺しの間でなぜ戦うのか、という理由が一切ないってことなんだよね。
それこそ、数多の神話よろしく、神はただただ戦いを望み、その災厄に対処する役割として一応神殺しがいる。でも、ただそれだけ。

今、ちょっと原作を読み始めているのだけど、なんか、そのあたりの話はやっぱり曖昧そうなんだよね。どうも。

もちろん、戦う理由なんて本来無い、というのはある意味で王道で、だから、ひたすら酔狂で戦いを繰り返す。もちろん、そこには自己の研鑽を積むなんて話もなくて。
ただただ戦う。運命ですらない。なぜなら、戦うことが神の役目として割り当てられているから。
そういう意味では、確かに、ウルスラグナとアテナの登場のさせ方はよかった。

・・・のだけど、やっぱり、物語全体としては、展開が読みにくい。
だって、神は気まぐれだから。
その理由のなさを、もっと荒唐無稽に表現してくれると逆にその圧倒感で納得できてしまうのだけどね。最後までそういう、物語の外連味がなかったのが残念。

だから、学校編と、護堂ハーレムと、神対神殺し、の話がバラバラに進んでしまって、何だか、ロールプレイングしてるだけのように、場面がバキッって感じで切り替わってしまう。

だから、最後にアテナが護堂にキスをして災厄を倒す、という一番おいしいところを持っていったところで、四娘が全員、えーーー!!!、って顔をしていたけど、あれは正直、見てる側もそう思えるわけで。

えー、そんなことしたら、お話が破綻するじゃん!ってことをこともなげにやってしまう。

その無茶苦茶というかデタラメぶりをもっと生かせたら、この物語はもっと化けることが出来ると思うんだけどな。だから、ちょっと不完全燃焼な感じがして惜しい。

前にも書いたけど、あの護堂のウルスラグナの権能を使い分けるところは、結構上手い設定だな、と思うのだよね。たった一人の神を殺しただけで、あれだけの数の権能を使えるのは実は随分美味しい設定だと思うし、最終回がまさにそうだったけど、それらの権能を使えるのは一日に一回だけ、という制約条件も、文字通り、「時間稼ぎ」のために盾となる従者が必要になるわけで、その点で、四娘が、リリアナの言うとおり従者としての騎士のように振る舞うことの位置づけがはっきりする。

まぁ、長大な呪文詠唱を行う間に、前衛が主を守りぬく、という構図に近いわけで、こういう具合に、権能設定だけをとっても、いろいろな物語に展開可能な要素をもってるんだよね。

それこそ、イノシシアタックのバカバカしさを含めて。

ということで、何かもう少しいじれば、この作品は化けるように思えるんだよね。
中途半端にハーレムものにしないでも。

二期があるのかどうかはわからないけど、あるなら、そういうところをもっとうまく使ってほしいな。
ぎりぎり恵那もだしたわけだから、護堂側の主要なキャラは全員出したわけで、そこから出発したら面白い話になると思うんだ。

なので、ゆるりと第二期に期待したいと思う。

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