BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

ソードアート・オンライン 第3話 『赤鼻のトナカイ』

2012-07-26 22:30:43 | SAO/AW
うーん、第1話はとてもよかったのだけど、
第2話以降、どんどん失速している。
で、この3話は、さすがにこれはないなー、というくらいひどい。
ダイジェストに過ぎるよね、いくらなんでも。

確かにサチは原作でも死んでしまうので、彼女を生きながらえさせて欲しいとまではいわない。でも、もう少し、ちゃんと描写をしてもいいのではないかな。

SAOの原作は、最初の方は変則的な構成で、原作1巻はキリトとアスナの話に終始して、今回のサチの話は、いわばその間のエピソードとして2巻で紹介されている。
それを今回のアニメでは、アクセル・ワールド(AW)と同じように、時系列に沿った構成に変えている。そのこと自体はどうこう言うつもりはないけど、でもねー。

時系列にするってことは、SAOの攻略よりも、SAOがどんな世界かを描いていくことになる。となると、必然的にキリトは主人公なんだけどそうでもない、ということになる。
なぜなら、SAOという舞台そのものが主人公になるから。
つまり、普通に言うファンタジーの世界、ってことだよね。

原作では1巻で、キリト、アスナ、ヒースクリフに焦点を絞って、とにかくSAOの攻略に焦点を絞って、まずは話を進めている。そして、その上で、いわば番外編的にサチや、多分、次回登場するシリカ、そしてリズベットの話を、SAOの顛末をわかった上で提供する。

そうなると、いい話もあった、酷い話もあった、ということになって、その酷い話の一つとしてサチのエピソードが加えられる。

そして、サチのエピソードはみんながみんな、このSAOのキツイ世界を受け入れているわけではない、という、極めて現実的な話として提示される。

だから、あくまでもSAO攻略の背後にあったエピソードなんだよね。

で、言いたいことは、それを3話でするかなー、ということ。

このアニメ版を1話から素直に見ただけでは、キリトが一体どういう位置づけでSAO世界にいるか、ってわからないよね。要するに彼は凄いヒーローなのか、それとも実は途中でやられてしまう末席のキャラなのか、わからない。

つまり、原作を読んでいることを前提にしているか、
もしくは、よくわからなかったから、原作読んでね、ってメッセージしか伝わらない。

で、これは、さすがに、アニメとして寂しいいなぁ、と思えてくる。

そりゃ、角川商法的には、映像を見せて文庫を買わせるのは、それこそ昔からのお家芸なわけだけど、それでいいのかなー、と。
いや、アニメの制作として、ね。

SAOの第1話は、AWと比べて、オンラインゲームの感じを表現しようと頑張っていて好感がもてたのだけど、2話から急にダイジェスト版になってきた。

さすがに、説明不足だと思うのだよね。

サチは、いいキャラだっただけに、今回だけの扱いはもったいないな、と。

せっかくアニメにするなら、そのあたりの、キャラにちゃんとフォーカスを当てた展開をしてほしいなと思う。

次回はシリカで、彼女はサチと違って死なないから(あ、ネタバレか、ごめん)、一エピソードでいいけど、サチはね、ここでマジで退場だからね。

多少の、構成上の改変や、物語上の改変があってもいいから、せめて2話ぐらいにわたって、出して欲しかったかな。

なぜなら、それくらいのタメがないと、SAOの世界で死ぬことの意味が伝わらないから。

で、その怖さを省いてしまったら、SAOってタダの話になってしまうと思うから。

そういう意味で、次回のシリカ回に期待したい。
いやー、SAOはAW同様、期待していたからね。
ホント、もう少し頑張って欲しいのだよ。

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氷菓 第14話 『ワイルド・ファイア』

2012-07-25 13:03:24 | 京アニ
いやー、面白かった。
推理がないほうが百倍面白いや。
もう、奉太郎をとっととハブって、推理は飛ばして
オリジナル脚本の高校ドラマにしたほうがいいんじゃないかな。

原作は『クドリャフカの順番』に入ってるわけだけど、
あれ、こんなに面白かったっけ?と見なおしてみたら、理由が判明。
原作は、奉太郎や千反田の視点の、いわば多視点による一人称の重ねあわせ。
だから、基本的にはキャラの視点からしか世界が見えてない。

けれども、映像にすると当たり前のことながら、視点はカメラが引き受けて、
文化祭の全景も描写される。

ということで、これは、もう、実質的に京アニのオリジナルといっていいんじゃないかな。
だって、原作よりも動きがあって、遥かに面白い。
作者は京アニに感謝すべきだよね。こうなると。
だって、あんなに地味でさして推理も面白くなければ、
別段、キャラの内面が描写されるでもない、並の推理小説が、
京アニにかかると、一級の萌えアニメになってしまうのだから。

京アニ、マジで恐るべし。

というか、ハルヒやけいおんの時もそうだったけど、
学園祭を扱わせると、京アニはホントすごいね。
背景に動きがあって情報量があるものを扱うと、
もう京アニの独壇場、って感じで。

あとは随所で言われてるように、学園祭の端役のCVに人気のある人を集めまくっていて。
豪華というか、なんというか。
そもそも、そうしたCVの起用が、祭りっぽい雰囲気を盛り上げていて。
いやー、まいった。
京アニ、マジでやることが全てあざとい。
でも、そのあざとさが見事に当たっていて、素直に受け取って、賞賛するしかない。

ホント、参りました。

こうなると、京アニは、オリジナルで一発大きいのをいつか当ててほしいな。
ジブリも目じゃないよ、これなら。

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境界線上のホライゾンII 第1話 『朱の場の部員達』

2012-07-09 09:05:06 | Weblog
いいねー。
最初から最後までアクションとギャグの連発。
これぞ、ホライゾン!って感じで。
こういうテンポのいいわかりやすさはいい。

前クールの最後でトレスエスパニアの襲撃で終わらせておいたのは大正解
そのおかげで、第一話だけで一気に物語を英国まで進めることができて。

前クールで一通り世界観と武蔵側のキャラは説明してあるので、
もう細かい説明は抜きで、サクサクとテンポよく物語を進めていく。

まぁ、原作も二巻に入ってから一気に物語が疾走した感じがあったから、
これは、お話の狙い通りでもあるのだけどねw

いやー、アマゾンでBDの予約がガンガン入ってるというのも納得。
第一話を見たら、さらに上がるんじゃないの?

OPもいい感じで、キャラたちのマッチアップを表現しているし。
このまま、アルマダの海戦まで行くのかな、今クールで。
だとすればいいね。

武蔵、英国、トレスエスパニア、のキャラが全部出てくると、
ものすごい群像劇になるわけだけど、あまり一人一人のマッチアップに時間をかけずに、サクサク進めてくれることを希望w

しかも、トレスエスパニアは体育会系、
英国は、魔法の国の文化系。

原作を読んでると、英国の方がヤバイ気がしたけど、
映像にすると、体育会系のほうが滑稽に見えるのは面白いw
てか、送りバントとか砲丸投げとかヤバイだろ、戦い方としてw

あー、あと、正純やネシンバラがイタイキャラとしての地位を確立していくのもいい。
さんやシェークスピアやウォルシンガムとか・・・彼女らは、動きがいいと面白いな。

活劇の面白さを是非とも堪能させて欲しいところ。

もちろん、傷有り、の話も楽しみだけど。

多分、体育会系と文化系の対比も含めてアクションとしてはこのは第二巻が一番おもしろいと思うので(お話の盛り上がり的には第三巻だけどw)、このままアクセル全開で突っ走って欲しい。

次回も楽しみw

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アクセル・ワールド 第13話 『Violation;侵入』

2012-07-07 13:52:32 | SAO/AW
あー、とうとう3巻が来たか・・・
3、4巻は、マジで鬱展開だからなぁ。。。
いっそのこと省略して、5巻に行ってくれればいいのに。。。
そういう意味ではしばらく見なくていい気すらする。

でも、10巻短編の、修学旅行先沖縄編は、埋められるのかな。
時系列に従うなら、そうなるね。
となると、マジで、4巻終了で2クール終了か。。。。うーん。。。

アクセル・ワールドは、5巻以降が面白いのに。
その前で終わるのどうにも残念。

どうでもいいが、チユの名前も「治癒」からとってんだろうな、と。
ヒーラーだから。ま、ほんとは・・・なんだがね。
でも、チユ的キャラはウザイだけだからな。
CVの人も含めて食傷気味のキャラ。
実際、5巻以降、大して活躍しないし。

ホント、5巻以降が面白いのに。。。
律儀に前から順にやらなくてもいいのに。
ジョジョみたいに、「第3部 災禍の鎧編」とかいって、
そこから映像にしてもいいくらいで。
とにかく、3,4巻は巻いて進めて欲しい。
ホント、能美とか嫌なやつだし、
スクールカーストの話って、鬱陶しいんだよね、内向きで。
こんな話をして誰得、って感じだし。

とにかく、とっとと4巻まで終わらせてくれー。
そういう意味ではニコ編の2巻はよかった。

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モーレツ宇宙海賊 第26話 『そして、海賊は行く』

2012-07-01 18:34:43 | Weblog
とうとう最終回を迎えたモーパイ。
ホント、毎週楽しみにさせてもらった。
実際、満足度の高い物語で、非常に良かった。

・・・という具合に、基本的にモーパイは素晴らしい、と思っていることを先に言った上で、じゃあ、今回の最終回はどうだったか、というと、ちょっと残念なことに、想定していたほどには盛り上がらなかった。期待していたほどのカタルシスがなかった。

簡単にいうと、不完全燃焼。

あと、、いくつか、それでいいの?と疑問に思うところもあったりして。

決してつまらないとは思わないけど、もっと面白くできたんじゃないかな、と感じたのが正直なところ。

繰り返すけど、あくまでもシリーズ全体では、超満足!と感じている上でのこと。

一番気になったのは、白凰ヨット部がほとんど出ず、そのため、彼女らの活躍がなかったこと。それは決戦に参加したチアキについてすら当てはまることで。だから、前々回のように、チアキが弁天丸にやむなく乗船していて、茉莉香についていかざるを得ない、という状況がうまく作れていたらよかったのに・・・ということ。

要するに、最終回を茉莉香と対峙させて終わらせるには、クォーツという相手に茉莉香の好敵手という印象をもつことができなかったことが、カタルシスがなかった最大の理由。

前回の話を聞いても、クォーツがどうして海賊狩りをしているのか、そして、茉莉香らのような私掠船免状をもった海賊たちに不満を持っているのか、あまりよくわからなかった。

大体、茉莉香たち海賊はチームを組んで当たっているのに、クォーツは、結局、「ぼっち」で対戦してるだけで。なんか、見てるほうが切なくなってくる。

というか、鉄の髭、ちゃんとクォーツ取り押さえろよ、女王の?命なんだろ? とかね。

グランドクロスが凄いのも、単に、銀河帝国?だっけ、そこの技術が茉莉香たちの星系の技術よりも何世代も進んでいる、ということだけが強調されるだけで。でも、今まで、銀河帝国のことって大して説明ないじゃん、それこそ、最初にミーサの紙芝居があっただけで。

で、その「ぼっち」のクォーツが駆るグランドクロスに、せっかく茉莉香が意を決して臨んだはずの白兵戦も、相手がタダのロボットじゃあねー。迫力にかけることこの上ない。そこで、取ってつけたように、おっさんの海賊たちのトンデモ技能を突然見せられても、なんだそれ?ぐらいにしか思えない。

何が言いたいかというと、

せっかく中盤まで作った茉莉香を巡る弁天丸や白鳳の人間関係が全く生かされていなくて、

加えて、

新たに出てきたクォーツや海賊たちの背景説明が殆ど無いから、タダのドンパチをやっているだけにしか見えなかった、

ということ。

今、思うと、オリジナル脚本は、20話ぐらいからだったようだから、例のネビュラカップは、白鳳に焦点を当てるターンで、海賊狩りの方は弁天丸に焦点を当てるターンだった、ってことだと思うけど。

でもなー、最後はやっぱり、白鳳の面々も一枚かむ形で物語を進めて欲しかった。

もっとはっきり言えば、おっさんの海賊たちなんか、あんなに喋らせる必要はなかったよ、と思うだけ。チアキのオヤジぐらいが動けばいいくらいで。

要するに、海賊狩り編は、期待は高かったけど、やぱりとってつけた感が強かったってこと。

それは、鉄の髭についてもそうで。

いや、鉄の髭はきっとゴンザエモンなんだろうなぁ、とは思っていたけど、それを、グリューエルとの会話であんなにあっさりバラすこともないだろうに、と思って。

少なくとも、劇場版があるなら、その可能性を匂わす程度でよかったんじゃないかと。

もっといえば、パラベラムが最初に出た時、自分の姿を投影しているわけだから、仮面をかぶっているとはいえ、弁天丸のクルーは、あれー、あいつ、どこかで見たことあるなー、くらいの反応を見せて当然だと思うのだよね。

そのあたりは、要するに、中盤まではいろいろと細部の整合性を考えた脚本だったのに対して、粗が目立ちすぎて。これって、モーパイなのかなー、ってね。

海賊の巣、に着いたあたりから、あれれ???という展開が多かった。

結局、戦闘シーンで胸熱だったのも、グランドクロスと弁天丸がサシで当たったところで。

それに比べると、最終回の戦闘は盛り上がりに欠けた。

唯一笑えたのは、クーリエの「学生注目!」って掛け声のところw
あそこは、笑えたけど。

全体として、茉莉香の成長した結果、つまり、古参の海賊たちをいきなり仕切ってしまえる、統率力を示すってことが目的だったのだろうけど、でも、その、茉莉香のもつ、男前wのリーダーシップや思い切りの良さは、それこそ天性の才能として、第一話から既に示されていたことで、その才能自体は、海賊になったことで成長したものではない。

だから、彼女の統率力を示しても、成長を示したことにはならないんだよね。




・・・ということで、正直、最終回は、期待していたほどの出来ではなかった。

でも、ホント、繰り返しになるけど、モーパイはシリーズとしては、ホントに面白かった。

中途半端なエロも百合も萌えもなければ、
半端に刷り込まれた政治的主張もない。
いやらしい人間のエゴや、醜い争いもない。
アニメやラノベへのナルシスティックな自己言及もない。

非常にすっきりした構成だった。

茉莉香が海賊になるまでをじっくり描いた5話までの展開は、ホントによかった。
その後の、弁天丸クルーとのやりとり、
グリューエル、グリュンヒルデとの若干駆け引きのあった物語、
部長とリンの無茶に付き合う、白鳳海賊団w

どれもこれも、とても面白かったし、素直に楽しめた。

要するに、とても心安らかに、安心して見ることができた。

『ちはやふる』の時にも思ったけど、こういう真っ直ぐな物語をもっと作って欲しいな。

ということで、モーパイのスタッフの皆さん、ありがとう!

劇場映画はもとより、是非第二期も!

今まで同様、丁寧な物語展開を期待しています。

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