BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

西尾維新 『憑物語』 感想

2012-09-28 19:46:59 | 西尾維新
『物語』シリーズのファイナル・シーズン第一弾。
ネタバレ的な記述もあると思うので、未読の方は予めご了解いただきたく。
以下、少しスペースを開けておきます。








































「よつぎドール」とあるように斧乃木余接が一応、主役というか、スポットが当たる役割。

で、ここのところ、要するにセカンド・シーズンだと何だか当たり前になってしまった、怪異とは何ぞや、ということに再び焦点が当たるような展開。そのために、「人形」である余接の話が挟まれる。

要するに、人外と人間との「境界」は何か、という話。

で、その境界線上にあった阿良々木くんに異変が起こり、自発的に吸血鬼化が進んでしまう・・・、という話が被さってきて、その吸血鬼化の進行を抑えるには、これ以上、忍を便利に使ってツーマンセルの吸血鬼コンビ(一時的)になってはならない、という制約条件が付きました、というのが今回の一番のポイントかな。

つまり、いわゆる変身ヒーローものにおける終盤に必須の、変身回数の制限が付けられたという設定。
あと一回変身したら、君はもう二度と立ち上がることはできないんだ!・・・という展開。

いやー、これは王道中の王道フラグだよね。

で、その制約条件を巡って、不死系怪異の壊滅(というかバトル)を信条とする影縫余弦と、元吸血鬼の忍の間で、完全吸血鬼化を巡って板挟みにあう阿良々木くん、という構図。

吸血鬼化したらガチで倒すぜと宣言する余弦と、二人して吸血鬼になることもまた一興とある意味で軽く誘惑する忍、の間で、とりあえずは、人外ではなく人間に留まることを選択する、優柔不断というか、状況に流されやすい阿良々木くん。

この構図の下で、では、阿良々木くんが吸血鬼に変身できないなら、代わりに僕が戦おう、と、従者というかカプセル怪獣的役割を買って出たのがおののきちゃん。

で、とりあえずある事件がおきて、その解決にまた奔走する阿良々木くん、という具合である意味で、化物語の初期のイメージに戻った感じ。

もちろん、途中で、また妹萌えみたいな、セカンド・シーズンですっかり定番化したシーンが挟まれ、というか、まずはサービスシーン的に物語冒頭で現れる、という構図。

あとは、これもセカンド・シーズンでクローズアップされてきた、忍野メメのかつての学友たちが、いわば阿良々木くんたちとはレイヤーの異なる外部から、この物語世界にちょっかいをだす役割として参加してくる。特に、臥煙伊豆湖の暗躍っぷりがほのめかされる。それと、もう怪しさ満点でちょこちょこ現れる忍野扇。この二人が、何となく、シリーズラスボス的なニュアンスをさらに漂わせてきた・・・。

以上が、概要?かな。

で、面白かったかどうかといえば、まぁまぁ。
「化物」語という怪異の話に焦点を当ててきて、その解明のために、もろもろ張ってきた伏線を、一応は解消しようという方向にあるようで。

これであと2回の「終物語」でこれらの伏線や謎をきちんと回収できたらオッケーかな。

とはいえ、結局、学習塾跡地炎上事件とか、相変わらず放りっぱなしのままなので、多分、ほとんど回収できずに終わると思うけどね。

なんだろうなぁ。
セカンド・シーズンの後半から感じてる、西尾維新、もうちょっと駄目か?
という感じが改めてしなくもない。
いや、ベストセラー作家であることは間違いないのだけど、もう、なんていうのかな、ただただ、ひたすら出版社側の都合で物語を引き伸ばしているだけじゃないのかな、と思えている。この印象はやっぱり拭えない。

だからかもしれないけど、今回、途中まで読んでてて、あれ、これ、どこかで読んだことがあるなぁ、という既視感があって、何かなー、と思ってよく考えてみたら、構成が『戯言』シリーズの最後だった、ネコソギラジカルに何か似てる感じがしたんだよね。

吸血鬼化をしないで要は口八丁手八丁で何とかしようとする阿良々木くんはいーちゃん。
横で何とか彼をサポートしようとする忍は、青色サヴァンの玖渚友。
阿良々木くんの盾になろうと献身的になる斧乃木ちゃんは、闇口崩子ちゃん。
で、どうも人間としては最強臭い余弦は、人類最強の哀川潤。
ついでに言えば、ラスボス臭のする、忍野扇や臥煙伊豆湖は、西東天。

・・・という感じかな。

で、そう考えると、今回は、というかここのところのこのシリーズの話は、臥煙ネットワークの話がチラチラしすぎるんだよね。

だから、一応昇天したことになってる八九寺や、蛇神で一時ラスボス化した千石が、登場しないことはもとより、戦場ヶ原や羽川まで出てくる余地がない(いや、戦場ヶ原は最後にちょっとだけ登場するけど、もはやキャラが違いすぎる)。

なんというか、物語の世界観が変わってしまったというか、
むしろ、なんだか、戯言シリーズのコピーになってきているというか。

そう考えると、八九寺は姫ちゃん(紫木一姫)、千石は想影真心みたいにみえてくるし。

そういう既視感も含めて、ちょっと西尾維新、大丈夫か?という気になってくる。
出がらし感が強いというか。

なので、残り二冊でどうこのコピー感、というか既視感を拭ってくれるか、が鍵かな。

今回の流れを素直に受ければ、メメの再登場はほぼ確定だと思うので、そのあたりで、戦場ヶ原や羽川がもう一度絡んでくるのかな、とか。

忍野忍と臥煙伊豆湖をどこまでマジで扱うのか、とか。
(セカンド・シーズンの勿体つけた感じの伏線の多くは、この二人関連なので)。

そもそも、セカンド・シーズンって、途中、結構時系列バラバラになってたのだけど、あれはあのまま放置されるの?とか。

あとは、残り一回しか変身できないヒーロー設定になってしまった阿良々木くんが、いつ、どこで、その一回を使うのか、・・・とか。

ただ、今回の書かれ方でいうと、阿良々木くんの吸血鬼化は、何となく月火の不死鳥属性を取り込んだだけじゃないのかな、という気もするんだよね。だから、吸血鬼になるのではなく、単に不死属性が増した、ということかな、と。

一応、忍=吸血鬼とは違う不死性を匂わせる記述があったし(だから、一種のこれは叙述トリックだよね)。そもそも忍の吸血鬼化(というか復活)とは独立した現象として阿良々木くんの吸血鬼化が進行していたわけだし。

その吸血鬼化の徴候が現れたのも、全て月火と関わった後のことだしね。
互いに代謝が異常にいいことをわかった上で、その代謝の良さの象徴である髪を洗いあったら、まぁ、何か、怪異の転移とか起こりそうだしね。

というか、月火が何か願をかけて髪を伸ばしっぱなしにしてる、ってことだけど、状況的に考えて、阿良々木くんの大学合格を願ってるわけでしょ、きっと。
だから、その願かけの象徴である髪を扱ったら、やっぱり何かがその願をかけた相手である阿良々木くんに転移すると思うんだよね。
そうやって、つきひフェニックスの話を絡ませてくると思うんだよね、今後。

つまり、もう一度吸血鬼になっても、多分、人外になるわけではないということ。
そういう風に捻ってくるんじゃないかな。

そう考えると、一応、ファイナル・シーズンだから、今まであったことは奔流のように一気に組み合わせてくることもあり得るな、と思えてきて。

だとすると、今回やたらと思わせぶりだった、火憐の空手の師匠が実はあっさり臥煙伊豆湖だったとかで、火憐と神原の繋がりも一気に出てくるとかね。

そういう、ああ、あれとこれはそんなふうにつながっていたのか、というような、荒業的設定開示をしてくるように思える。

なんたって、ご都合主義的な辻褄合わせは西尾維新の十八番だからね。
それをご都合主義的にみせないところが、あるいは、見えても、だってしかたないじゃん、と思わせて強引に物語を畳むのが西尾維新だから。

なので、残り二冊で、そうした西尾維新的豪腕/辣腕が発揮されることに期待したい。

でないと、さすがにセカンド・シーズンの、伏線の散らかしっぷりは問題だと思うんだよね。作家というか、小説家として。

西尾維新には、タダの、萌えラノベ作家にだけはなってほしくないので、是非ともウルトラ級の大団円を期待したい。

そうでないとさすがに、今回の手折正弦の登場と退場は、彼自身が述べた通り、あまりに都合の良い、出来過ぎたドラマだから。

そろそろ、西尾維新も、もう少し大人の作家になって、ちゃんと物語を終わらせることをしてもいいと思うから。

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織田信奈の野望 第12話 『天下布武』

2012-09-27 20:55:07 | Weblog
一応最終回。
で、その最終回としては、ちょっと惜しかったかな。

というのも、最後の方は、信奈の一党が、サルをはじめとしてバラバラになってしまって、そのせいか、話の流れもバラバラになってしまったところがね。

もちろん、物語としては仕方のない展開なのだけど、でも、この物語、信奈が主人公と思っている人、どれだけいたのかな、と思って。

実質的な主人公はサルで、サルを中心に信奈とその家臣、そして、サルの従者(半兵衛やねねたち)がいる、という感じだと思っていたから、サルと信奈を分断すると、他のキャラもバラバラになってしまって、なんというか、面白みに欠ける。

いや、これが8話とか9話とかならいいのだけど、最終回だとねー。
最終回は、やっぱり、信奈一党が集結して事にあたる、という姿を見たかったな、と思って。

よくわからないけど、あの「おじゃる近衛?」とかにあんなに芝居の時間を割く必要があったのかなぁー、って。あと、あの仮面のおっさんwとか。

一応、信奈がサルと死別してしまい、悲恋の可能性も匂わせて、、、というのはわかるのだけど、だったら、最低限、サルが信奈の危機に駆けつける、という構成にして欲しかったなあ。

信奈が近衛を倒したところで、ドカーンとやってこられてもねぇ。

うーん、だから、結局、このお話、どこに焦点があたってるのか、今一つはっきりしなかったのが、惜しいかな。

なんか、十兵衛もサルを狙う気満々になってるしw

もちろん、サルにはそれなりの魅力があるように描かれているけどね。

だけど、時々、信奈自身が呟いていたように、サルは未来からやってきた人間で、サルの狡知は、基本的に未来人が歴史を知っていることから生じているわけだから、ちょっとズルな気もするわけで。

で、もちろん、サルが勝家なみに武芸に秀でることはないのかもしれないけど、でも、歴史の知識をただ持ってるだけでは、この先は厳しい感じもするのだよね。そのあたり、原作はどうなのだろう。。。

もちろん、その志は高いけど能力が追いついてない「勇者」属性だからこそ、半兵衛ちゃんや半蔵が心配でついてくるのかもしれないけどね。もちろん、それはそれで一つの魅力だから全く問題ないし、それでも、十分面白いと思ったけど。

でも、結局、スマフォだけだからな・・・w

とはいえ、そういう、最終2話のちょっと不完全燃焼な感じを除けば、全体としては面白かった。画力のある映像は、要所要所の緊張感を伴う場面できちんと効果を出していたと思うし。

あとは、キャラが女子だけでなく男子も含めて、いきいきしていたし。

あー、そういう意味では、どことなく、モーパイ的な、気分の良さがあったんだろうなぁ。まぁ、見た目は全然違うけどw

最初は、また織田信奈なんて、とんでもない信長のパロディを作ったものだな、って、だいぶイロモノ扱いしていたのだけど、映像もストーリーもそんな印象を完全に覆してくれた。

二期があるなら楽しみにしたい。
物語としても映像としても。今回のクオリティを維持して欲しい。
いやー、絵は、ホント、ずっと丁寧なままでよかった。
まぁ、戦国モノって、歌舞伎並みに、ところどころ、見得を切るところがあって、そこをアップの止め絵的に描けるところが、他の作品とちょっと感じが異なるところだよね。

ということで、二期、よろしく!

あ、でも、やっぱり、サルはもうちょっとパワーアップしないと駄目な気がするw
ゲームオタだけじゃ、さすがに武将を相手にできないだろう。
半兵衛ちゃんがチートだからいいのかな。。。
しかし、陰陽師って、便利な設定だよなぁw

そういえば、どうして梵天丸だけ、最後、出番がなかったのだろう。。。w
梵天丸もかくありたしなんちゃらソォォォォォドゥ! 
とか叫んで活躍して欲しかったんだけどな。あれ、面白いからw


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カンピオーネ! 第12話 『天叢雲劍』

2012-09-22 12:21:23 | カンピオーネ
あはは、なんだ、この展開w
恵那の活躍を期待していたら、いきなり暴走→パーサーカー状態で、さすがに笑えた。ちょっと恵那の扱い、ひどくない?
前回、エリカなみに如才ない子としてでてきたと思ったら、なんだか、タダのお馬鹿であった、というノリ。てか、天然なんだろうなぁ、きっと。

で、とにかく今回は全て『少年』の加護のエロ描写に尽きる感じで。。。
これも笑うしか無いなぁw

もっとも、教授のための女子からの護堂への口づけ、という流れに対して、護堂が彼女らを強化するために自分からキスをする、という設定は、ちょっと無茶苦茶な気はするものの、よく考えてるよね。
王様らしい粗暴性という点でもw

この「王の覇道」とか気にすると、やっぱりFate/Zeroのイスカンダルとか思い出しちゃうんだよね。護堂の剣の空間とか、バビロニアの王様の世界マンマだしw

原作未読だけど、どうやらこの終盤に入ってかなり改変されてるらしい。

で、そうなると、次回の最終回では、せっかく「少年」の加護を映すことができるようになったのだから、きっと、護堂が、エリカ、リリアナ、祐理、恵那の四人に加護を自分から与えて、全員、ヒャッハーな状態でアテナの分身を倒す、という展開になるんだろうな。もしかしたら、アテナにも加護をあたえるのかもしれないしw

なんか、一体何がしたいのかわからない話になってきたが、しかし、テンポは悪くない。

それにしても、スサノオがでてくるからこその「草薙」だったのか。
これ、もう、最初から、日の本の国の王様になるべくして生まれてきた一族としか思えないのだけど。

とにかく、最終回が楽しみ!

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アクセル・ワールド 第24話 『Reincarnation;再生』

2012-09-22 12:07:00 | SAO/AW
能美編で終わるのはどうかと思っていたけど、
結果的には、いい終わり方だった。
というか、とても古典的な少年漫画的終幕で、やっぱり胸熱だよね。

最終回のタイトルが「再生」だったのは、上手い。
黒雪姫とフウ子の再会は4巻のクライマックスなのはわかっていたけど、
それをうまくこのシリーズの最後に持ってきたのは、文字通り次に繋がる感じがしてイイ。

間違いなく二期はあるでしょ。
なんたって、ういと綸が最後に出てきたわけだから。
で、満を持して、二期は「災禍の鎧」編終了の9巻まで扱う。
『禁書目録』のように、二期も2クールなんだろうな。
なんたって、長いからねw 「災禍の鎧」編は。
で、その最初が、レイカー完全復活の5巻から始まる、というのは、これでこれで胸熱!
そこで、クロム・ディゾスターも登場するし。
あー、そうか、そういう意味では、5巻って、「災禍の鎧」編のプロローグなんだね。。。

ということで、これは二期が楽しみだなぁ。
絶対、盛り上がると思うよ!

しかし、それにしても、 二期に続ける一期としては、このシリーズ構成は絶妙だね。

というか、やっぱり、この一期と二期のことを考えて急遽書かれたエピソードが、原作だと10巻に入ってる「アクア・カレント編」と「沖縄編」だと思うのだよね。

単純に、この二つのエピソードがあったから、まず、2クールでの4巻までの消化が、話数的にもうまくできた。これがなかったら、5巻までになったろうから、引きとしては、難しいよね。なんといってもクロム・ディゾスターが再臨したところで一期が終わって、二期を待つことになるから。それは、待たされるがわからするとちょっとしんどい。

二つのエピソードが足されることでもう一つよかったのは、ブレインバーストの秘密や、加速研究会という存在が、謎を残したまま、でも、一定の理解には達するように終えることができたということ。原作の4巻のままだと、どうして黒雪姫が沖縄から帰ってこれたのか、神獣をテイムするっていってもさ・・・それ都合良すぎじゃない?と思ったのだけど、ちゃんと時系列にそって沖縄編を入れたので、その流れもすっきりした。

あと、その結果、恵の位置づけも原作よりも重要になったし。

能美がポイント全損でバーストリンカー時代の記憶を全部なくす、という最後のオチと、元リンカーだった恵が一時的にもバーストリンカーに戻れるというエピソードとの間でうまく対比もできていて、これだと、記憶を全部なくしても、もしかしたら復帰できる可能性もある、という風にとることもできる。

そうなると、そもそもブレインバーストの世界ってどうなってるの?ということにもなるしね。(で、素直に原作を読もうという方向に流れるw)

SAOのナーブギアとの連続性もちゃんと指摘していて、話に厚みが出ているし。

これはそうなると、SAOの方で、10巻の短編の一つである「キリトvsハルユキ」というのもやってくるのかな、もしかして。絵柄の違いが恐ろしく気になることになるけど。

でも、そのほうが、SAOとAWを関連付けて立体的に見ることができるから、ホントにやってくるかも。楽しみだなぁ。

スクールカーストとかいじめとか、原作者はわりとそういうネタをガチに入れてくるので、そのあたりをだらだら映像にされるのは正直しんどかったのだけど、その意味では、この一期のMVPはやっぱり能美なんだろうなあ。彼のあからさまなまでの悪漢(ヒール)役がなかったら、最後のところって盛り上がらなかっただろうし。

あとは、想像していた以上に、ゲイル・スラスターが良かった。
ロケット的な推進力の爆発的解放、というのは、当然、動きにためと加速の両方を与えるので、放っておいても爽快感が増す。あのリチャージの描写とか、やっぱり画面に密度を与えるよね。

まぁ、あそこで裸体のハルユキを出されるのは、正直、ドン引きなのだけどwww
裸体描写は辞めて欲しかったなぁ。ハルユキのデブな裸を見せられると、やはり笑うしかなかったからねw あ、あのキューピットモードで白い羽をつけたハルユキが落ちてくる描写も要らなかったかなぁ。せっかく緊張感のあるところなのに、なんかギャグに見えてしまう。
そこくらいかな、最終回でNGと思ったところは。

とにかく、一期の2クールを通じて、ブレインバーストの世界と、主要な登場人物の紹介をきちんと終えて、文字通り、そのメンツで、これからの戦い、レベル10を目指す戦いに向かうぞ!ってところで終幕ってのはよかった。

ニコもパドさんもちゃんと準主役で絡んできたし。

とはいえ、アクセル・ワールドがホントに面白くなるのは、ここからなんだよね。

是非とも、それほど間を開けずに、せいぜい半年後くらいには、二期を始めて欲しいところ。ういや綸の登場、他の七王たちの物語への関わりとか、見所は豊富だからね。

あー、でも、もしかしたら、SAOの最後で、キリトvsハルユキ、をやって、そのままAWの二期に突入なんて話になったら面白いな。

とにかく、途中いろいろ、えー?と思うところがあったものの、シリーズ全体としてはとても面白かった。

ということで、やっぱりシリーズ構成って大事だなぁ、と痛感した。

二期、楽しみだなぁ。早くやらないかなぁ。

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カンピオーネ! 第11話 『太刀の媛巫女』

2012-09-19 19:10:01 | カンピオーネ
恵那、いいね!

OPに出ている人でまだ出てこない人がいるなと思っていたのだけど、ようやく登場。

で、こういうキャラはいいね。
なんて言うか、エリカとちゃんとマッチアップできる存在で。
これなら、リリアナの回を一回分切り上げる形でさらっと終わらせて、もう少し恵那のでる回を増やした方が良かったように思える。

何がいいかって、物語をかき回すだけの意志があるように思えるから。
残念ながら、祐理やリリアナだと、文字通り端女としてかしづく感じになってしまうから。
でも、それだと、日頃優柔不断な護堂をかき回すことができない。
というか、いくら王だとはいえ、あるいは、魔王として動く時は神並に何でもありのチートな存在だとはいえ、あの優柔不断な男にかしづいたら、物語が進むはずがない。

カンピオーネは、第1話で、おお!なんかすげぇー!って思って、これは期待できるかも!と思ったのに、2話以降の日常回というか、学校回になって、途端にしょぼく見えてきたのは、結局、護堂のもつ、ジキルとハイドみたいな二重性のせいなんだよね。

日常では徹底的に受動的で、まぁ、いい奴なのが、戦闘になると、軽くパーサカーが入ってくる。まさに、神話の時代の神々みたいな気まぐれさと豪胆さを発揮するわけだけど。

ずっと、このハイド的な、ヒャッハーな護堂であれば、祐理やリリアナがかしずくのもわかるのだけどね。

だから、日常回になると、自由奔放なエリカばかりが突出して目立ってしまう。祐理やリリアナは最初から主導権を握られてるし。

その点で、エリカとタイマンをはれそうな恵那の登場はイイ。

ということで、残り2話だけど、恵那の活躍に期待w

どうでもいいけど、護堂については、あのイノシシの権能を使うところが、やっぱりバカバカしくてイイ。だって、イノシシを投げ飛ばしてそのままの勢いで目の前にあるものを徹底的に破壊し蹂躙するんだからw 台風一過的なすごさがあるわけで。

せっかく神殺しなんだから、神たちともっとバカバカしい破天荒な戦い(名所破壊)をガンガンやってくれたほうがいいな。

なんていうか、そこだけは、気分は、ウルトラマンシリーズの特撮や、その影響を一身に受けているエヴァンゲリオンと共通するノリだと思うから。

ヴォバンとかドニのような、カンピオーネどうしの小競り合いなんてどうでもいいから、ガンガン、神様を出してガツンガツンやって欲しいw 
それこそ、ギリシア神話の世界のように。

その意味では、学生設定とか、中途半端な萌え要素とか要らない。
そんな要素は外してくれるともっと面白いのに、と思っている。

その点でも、恵那の参入は面白いと思うんだよねw

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氷菓 第22話 『遠回りする雛』

2012-09-19 18:37:45 | 京アニ
あれ、22話で本当に最終回だったんだ。
それは残念。

とにかく、この『氷菓』は、京アニ魂が炸裂したものとして記憶すべきなんだろうな。

今までも何度か触れたけど、とにかく、あの米澤穂信の地味な小説がこんなに晴れやかな映像になるとは思っていなかった。

『ハルヒ』の時もそうだったけど、これはもう京アニの神通力で別物に変えられたといっても過言ではない(うん!)。

主役の四人のCVの配役を聞いた時は、いまいちだなぁ、というのが正直な所。
特に、千反田とフクちゃん。
でも、この二人はうまかったね。

原作を読んだ時は、この『遠ざかる雛』のところで、今一つ、バレンタインの話との繋がり、特にフクちゃんの話との繋がりがあまりイメージできなかったのだけど、まさに21話のいわば男同士の小競り合いがあったからこそ、今回の話が生きてきた、という感じ。

実際、入須先輩を除けば、基本的に、奉太郎と千反田の二人芝居のような回だったわけだから。

あー、いや、もちろん、ベテランCV・・・というか声優さんたちによる村の男衆の演技は素晴らしかったけどね。やっぱり、永井一郎爺は凄いなぁ、と。
あの声で「バカモン!!!」と喝を入れられたら、そりゃ、おっさんたちでもいそいそと動きまわるしかないw

ともあれ、その村人たちのものすごい配役を除けば、基本的には、奉太郎と千反田の世界。とりわけ、最後の夕日に映えた、狂い咲きの桜から起こった桜吹雪は、もう、これは、反則ワザとした思えない演出で・・・w

とにかく、映像が凄かった。

で、こうなると、ハルヒにせよ、氷菓にせよ、京アニに依頼して全く別物の物語世界を作り上げてしまった角川書店って、やっぱり、今のラノベ、というか、カルチャー全般で頭一つ抜け出ているように思える。こういうこと、集英社や小学館じゃできないもんね。あるいはTBSやフジテレビでもできない。

もちろん、米澤穂信の原作がラノベか?という疑問はついて回るわけだけど、今回の氷菓の結果を見れば、どんなものであれ、ラノベ/アニメ的な叙情で映像にすることはできる、ということだよね。

折しも、岩井俊二に再度注目が集まっているようだけど、そういう映像における叙情性が視聴者の心を射抜くズルさ、チートさについては、なんか、ちゃんと考えてみてもいいかもなぁ、と思った。

ともあれ、最終回。

シリーズ通じての神回はやっぱりカンヤ祭中の「お料理対決」の回だと思うけど、アレに限らず、とにかく、なんかつまらないなぁと基本的には思わながら、要所要所でグイグイ物語に引っ張りこんだ京アニの演出に脱帽。

米澤穂信は、ホント、京アニに思い切り感謝すべきだと思うなぁ。

原作のストックがないし、せっかくこんな綺麗な終わり方をしたのだから、第二期を作ろうなんてヤマっけはださずにいてくれた方がいいいかな。

決して傑作ではないけど、良作の小品だった。

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