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白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

【推しの子】 第153話 『フィクション』 感想: ようやく明かされる、アイはどうしてカミキヒカルを愛し、別れたのか? その真実・・・?

2024-06-28 12:15:23 | 推しの子
カミキヒカルから「神木輝」へ、この表記の変化に意味はあるのかな?

前回から引き続き、アクアに対してビデオ・インタビューを続けるカミキヒカル、ももとい、神木輝の話。

というか、どうやら、ここから神木の告白?回想?シーンが始まるらしい。

となると、やっぱり、カミキヒカルから神木輝へと、彼の名の表記が変わったのも、単純に、これまでのような抽象的な存在から、具体的な血の通った人間?として、彼を扱うフェーズへと移った、ということなのだろうね。

なにしろ、アクアが仕掛けた、神木を告発する映画『15年の嘘』は、よく調べてあるけれど、所詮は「フィクション」でしかない・・・とまずは、アクアに対して「カマして」いるのだから。

そりゃ、何が起きたかは、当事者しか知らない。

だから、彼=神木には、それを告発して、「真実」を語り、アクアのフィクションを塗りつぶす権利はある。

でもさ、

その神木の回想が、絶対的な真実である、つまりフィクションではない、ということは誰がどう証明するの?

その意味で、アイが同じように、15歳のアクアに向けて「告白」したDVDのなかにも、真実が語られているとかいしゃくしてもいいはず。

神木の回想もアイの回想も、当事者として同等の勝ちを持つはずだから。

少なくとも、アイと神木の双方に、真実を語る権利はある。

だとすれば、アクアは、その両方から「真実のかけら」を拾い集めて、真の「真実」と思しきものを提示するだけのこと。

となると、アクアの目論見としては、この神木輝の告白を引き出すところまで含めて、『15年の嘘』の制作過程であると思っているのかもしれない。

まぁ、真実なんて究極的には藪の中かもしれないけれど。

でも、それを前提にしながら紡がれるのが、真実としての「歴史=ヒストリア」、すなわち、ストーリーであり、フィクションである、ってことなのではないかな。

ということで、突然、始まった神木輝の告白をきっかけに、真の真実の探索の旅が始まる、ということなのかね?

とりあえず、神木は、自分がどれだけルッキズム重視の少年売春の対象にされ続け、そこで、あれこれ自分を背負い込みながら、その過程で、アイに救いを求めたのか、熱弁するようだけど。

そのうえで、アイに振られて、その腹いせにアイを最終的に殺した、ってことのようだけど。

でも、きっと、アイの側から見たら、真相は全然ちがう。

アイが別れ話を切り出したのは、きっと神木の子どもがお腹の中にできたことにきづいたから。

そして、その事実を神木に背負わせることが残酷だと思ったから。

なぜなら、神木がアイのもとに逃げ込んできたきっかけが、そもそも姫川大輝の人生を引き受けないとならないと思ったからだったことを、アイは知っていたから。

なので、自分だけが生まれてくるアクアとルビーのことを背負おうと決心したということなのだろうね。

でも、そうやって別れて、アイが出産、子育てを一応していく過程で、端から見ていた神木は、アイの愛情が自分からアクアたち子どもたちに完全にシフトしたとおもったのだろうね。

だから、神木に問題があるとすれば、彼が、愛情をゼロサムでしか考えられないこと。

誰かに愛情を注いだたら、それまで注がれていた人の愛情は消えてしまう。

でもきっと、アイが試みたかったのは、そのような愛情のゼロサムゲームではなく、愛情がどんどん重ねがけされて増大していくことの方だった。

だから、アイは「アイドル」を演じたし、アイドルとしてファンからの愛情をうけとめ、その愛情をファンにも返して、巨大な愛を育むことができた・・・んじゃないかな?

もちろん、詳細は次回以降、語られていくのだろうけどw


しかし、こうなると、どうやら神木輝は人格異常者であることは間違いないけど、しかし、だからといって、芸能の神に通じるような頂上者ではない、ということになりそう。

そうなると、究極のところで、吾郎とせりなを転生させた存在、ないしは理由、はどうなるのだろう?

例のカラスの子どもが、アイの転生した姿、ということが本当だとすると、もう転生そのものの秘密が明かされることはないのかな?

いや、それはそれでお話としてはありえるものだけど。

でも、やっぱり、転生の秘密は知りたいよね、ここまで来たら!
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