BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

〈物語〉シリーズ セカンドシーズン 第4話 『つばさタイガー 其ノ肆』

2013-07-28 15:39:34 | 西尾維新
おお!
とうとう、臥煙伊豆湖、登場!
ついでに、阿良々木母にエピソードも!
いや、原作は既読だけど、発売時に読んだからもう3年近く前のことなので、さすがに、彼らが登場するのを忘れてたw

臥煙さんはとにかくセカンドシーズン以後の、超重要人物。
というか、どう考えてもラスボス候補の筆頭。
なので彼女が登場すると、この化物語というお話もずいぶん遠くに旋回してきたな、と思う。

そして、ガハラさんが言ってたとおり、神原駿河の係累だからね。

にしても、エピソードと阿良々木母の登場はホント、すっかり忘れてた。
エピソードとか『傷物語』を読んでないと、まぁ、ポカンだろうけど、映像にするとそれなりに見れてしまうから面白い。

それに吸血鬼って金髪なのね、とかね。

あるいは、阿良々木母は、圧倒的にバリキャラのイメージとかね。
あれ、警察に務めてるって言っても、どう考えてもキャリアの吐くセリフだよね。

阿良々木母が登場するのって今回だけだったように記憶してるけど、もしかして、阿良々木家は阿良々木家で、実は臥煙家とは違う意味で、先祖伝来、怪異との関わりを保ってきた家のように思えてきたりして。

というか、月火が不死鳥として生まれてきたのも、あの母なら、実はわかってやっていたことなのでは?とか思ってしまうよね。

もしかしたら、『終物語』や『続終物語』では、臥煙家だけでなく、阿良々木家の秘密まで開陳されるのかもしれない。それくらい、何というか、家族の属性を感じさせるような母の登場だった。

しかし、こう見てくると、ホント、この『猫物語<白>』は、セカンドシーズン以後の物語の設定や方向性を記すための序章だったのだな、と思う。正直なところ、その後のシリーズ続刊を『暦物語』まで読んでも、この序章で示された謎のほとんどは解明されていないのだけど。

むしろ、『終物語』は、『猫物語<白>』のストーリーをこうやってアニメでダイジェストで伝えることを受けた形でスタートするのかもしれない。

次回で、『猫物語<白>』は終了するはずだけど、しかし、ホント、よく出来てるなぁ。

こうなってくると、果たして忍野扇がどんなキャラとして画面上に現れるのか、とても楽しみだ。

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とある科学の超電磁砲S 第16話 『姉妹』

2013-07-27 17:55:44 | 超電磁砲/禁書目録
いやー、このシスターズのシリーズは最高だったね。
ホント、素晴らしい。

一通さんと上条さんとの対決は前回でほぼ終わっていたわけで、最後の一発を繰り出して決着が着くところでAパートが終了。そして、まとめのためのBパート。

でも、どちらもよかった。

前回の辺りから強くそう思うようになったのだけど、この『超電磁砲』でのシスターズ編は、美琴視点でみた上条vs一通ということで構成されていて、そのために、彼女の心情がわかるような演出をしていたわけだけど、その一方で、実は一通さんの心理描写も多かったのが、面白かった。

というか、全体として、シスターズの実験のような非道なことを考えついてしまう「科学サイド」のキチガイっぷりが、実は描写したかったことなんだ、と思ったのだった。

今回の、上条さんにぶん殴られる直前の、一通さんの独白というか回想を踏まえると、彼もまた、シスターズ同様、学園都市のモルモットのひとつでしかなかった、ということがわかるわけで。

そうなると、この後の『禁書目録』の展開で、ラストオーダーを救ったり、学園都市の暗部を始末する仕置人のような方向に向かうのもわかってくる。

ということで、この『超電磁砲s』のシスターズ編は、現在進行形の新約『禁書目録』を理解するためにもよくできた構成だと思った。

というか、どう考えても、「とある科学」の方が、能力開発の部分で人=科学者が係る分、人間の業が込められてドロドロしたものになってしまう。

基本的に、新約『禁書目録』はそういう「科学サイドのゲスな部分」を、「シリーズ全体の謎」として扱っているので、尚更、この『超電磁砲』の物語がしっくりとはまってくるし、中でも、超能力者の第1位(アクセラレーター)と第3位(レールガン)、そして、間接的に第4位(メルトダウナー)も関わる、このシスターズ編は、彼ら超能力者と学園都市のねじれた関係を明らかにするのにも一役買っている。

いやー、面白かった。

後々の展開を考えると、レベル6っていうのが、要するに人工的な天使の創造のことを意味していることもわかったし、だからこそ、「第1位」、「第3位」、なんていう、天使の序列のような表現を使っていたのだと、いまさらながら、感じた。

もっとも、こういう設定の連関は、『禁書目録』の刊行が進んでいったからこその「深み」なのだろうけどね。

実際、シスターズ編を経て、アクセラレーターは能力の一部を失い、ミサカネットワークとの共存によって能力を発揮する、という、いわば「贖罪」のような立ち位置につけられることになるわけで。要するに、広い意味で、美琴/ミサカネットワークを介して、上条さんと一通さんとの繋がりを強化しているのだよね。

そういう意味でこのシスターズ編の物語は、その後の「とある~」世界の土台を作る大事なエピソードとなるわけで。

なにしろ、クローンぐらいで驚いていたら、この後の風斬氷華のような存在を受けとめることができなくなっていくわけだし。人外という言葉も追いつかないくらい、そもそも、身体と魂との関係って何?人格って何から構成されるの?人格が確認されれば、それは人として扱ってもいいの?・・・みたいな問いがどんどん生じてくるわけで。

多分、新約禁書目録が、基本的に学園都市に焦点を当てるようになったのも、そういうことだよね。

だから、こういう、その後の『禁書目録』ワールドの理解を深めてくれた、という点でも、このシスターズ編の映像化は大事だったし、素晴らしかったと思う。

それに、美琴と御坂妹との関係性が、姉妹のようでもであり、母娘のようでもあったのは、よかった。その意味で、途中、美琴の母が登場して、母娘の関係を示していたのもよかった。「人と人との繋がり」の新しいあり方についてもいろいろと考えさせられたし。

もちろん、これだけのことをしてもらったら、そりゃー、美琴が上条さん命になってしまってももう、仕方ないよねw

『禁書目録』の方は、一応、全て上条さん視点で話が進むので、事件が解決したらそれまでで、また次の事件に臨む、という割りと淡白な展開で進んでしまって、わかりにくいのだけど、これ、今回の美琴のように、「救われた」側の視点で物語を語るようになったら、どれだけ、それぞれのヒロインが上条さん命になってしまうか、具体的に心情を理解してしまえる、というものでw

なんていうか、『禁書目録』については、後日、全て、現在のアニメーションのクオリティで作り直す機会があったりしたら、是非、全てヒロイン視点でシリーズを構成してほしいなw

上条さんがどれだけ「白馬の王子」様なのか、わかろうというものw


・・・ということで、『超電磁砲s』シスターズ編、超良かった!

物語の結末を知っているにも拘わらず、こんなにドキドキハラハラしながら楽しめたのは、ひとえに長井龍雪監督の采配がアレばこそ、なんだろうな。ブラボー!

で、次回以降は、オリジナル話に行くらしいけど、それはそれでまた、楽しみ。

いやー、『超電磁砲』、素晴らしいよ!

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とある科学の超電磁砲S 第15話 『最弱(かみじょうとうま)』

2013-07-25 16:58:50 | 超電磁砲/禁書目録
これはいい!素晴らしい!!!

なんだろう、既に『禁書目録』で見ている話であるにもかかわらず、ドキドキしたよ。

美琴のここまでの鬱展開が大事な支えになっていることはわかるけど、
それ以上に、上条さんがイケメンすぎる。
そして、一通さんがクソ過ぎるw

悲劇の姫=美琴
白馬の王子=上条さん
超・悪役=一通さん

って配役が明確すぎる!

それに、シスターズも上手く絡んできていて。

あれだけ、上条さんが身を呈してかばってくれていたら、そりゃ、シスターズ全体として上条さんに恋慕しても仕方ないよね、オリジナル(美琴)とは別の文脈でw

確か、新約の方の原作で、ミサカネットワークの総意?という存在が登場して、どう考えても、その口調が美琴そのものに思えるもので、その声で、ミサカネットワークの総意としては、一通さんよりも上条さんの方が心配でならない、というようなことを告げていたわけだけど、そりゃ、あんな助けられ方をされたら、当然だよね。

そういう意味では、この『超電磁砲S』のクオリティで、『禁書目録』一期の、ラストオーダーと一通さんの出会いの話、つまり、一通さんが脳に障害を受けて、ミサカネットワークに代理演算をしなければならなくなるエピソードを、今回のクオリティで再映像化してくれないかな、と思ってしまう。

なんていうのかな、『エヴァンゲリオン』の昔のシリーズと、新作の『エヴァQ』との違いのような感じ。
そのノリで、内容と表現の両方でインパクトの異なる新作がほしい、というか。。。。w

いずれにしても、次回で、一応シスターズ編は終わるのかな。

結果はわかっているのに、こんなにワクワクするのは久しぶりだよ!

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〈物語〉シリーズ セカンドシーズン 第3話 『つばさタイガー 其ノ參』

2013-07-25 16:43:38 | 西尾維新
なんだか、タイトルがもの凄く長いなー、
素直に『猫物語(白)』でイイじゃニャイかw

いやー、いいね、ブラック羽川w
まぁ、本作では、むしろ、ホワイト羽川、って方があってるんだけどね。
でも、ブラックの方の命名者の忍野メメがいないからしょうがないよね。

原作読んだ時も、笑ってしまったけど、
忍云うところの、

「ターミネーターとターミネーター2との違いじゃなw」

というのは、マジメに言い得て妙なところでw

結局、原作でも、この学習塾跡炎上事件の顛末はまだわからずじまいなわけだが、しかし、忍とホワイト羽川の組み合わせは、なんかこう、以前の仇敵どうしが手を組む・・・というような展開で、何気に胸熱だったりするw

にしても。

原作は全部、読んでるほどの、多分、普通にいえばかなりの西尾フリークではあるのだけど、しかし、この〈物語〉シリーズ セカンドシーズン(←やっぱ、なげ―よ!)を見ていると、このシリーズは、ホント、西尾維新が、ファーストシーズンの成功、もっといえば、シャフトによるファーストシーズンの映像化を受けて、というか、それに触発されて、続きを書いた、ということがよーくわかる。

だって、セカンドシーズンの原作が、ファーストと比べて、シナリオのような、会話とト書きの連続のような構成だったのは、もう、この映像化を端から前提にしていたからでしょ?というようにしか思えないから。
(で、その反動が、『悲鳴伝』から始まる空々くんの、延々内面描写が続く作風だよね)。

つまり、セカンドシーズンは、シャフト解釈の『化物語』に基づいた、西尾維新自身による二次創作なんだよ。

だから、羽川がガハラさんの髪型や容姿が、全く変わってしまいもするわけで。

そして、どう考えても、映像で見ると、セカンドの方の羽川の方が百倍いいよね。
行動的にみえて。

(まぁ、神原のおさげ・・・はどうかと思うがw)

あと、微妙にガハラさんとの間で、阿良々木くんを巡るナンバーワン、ナンバーツーのポジションを取り合っているところも。

というかさ、ホワイト羽川が実際に動くのを見て思ったけど、ガハラさんと違って、依然として怪異を身に宿している羽川の場合、実は、怪異の側になることによって、直接的に阿良々木くんの増援として、前線に立てるんだよね。

これは、おもし蟹を既に祓ってしまったガハラさんが怪異自体をもう直接見たり触れたりすることはできないのと大違い。そのため、ガハラさんは、セカンドシーズンでは、むしろ後方の司令塔役のような配置になる。

まさに、羽川と好対照をなすわけで。

たとえば、羽川ならば八九寺と遭遇することも可能になるわけで。

この怪異との距離感の違いが、それぞれのキャラクターのできること、なすべきことに、制約条件として働くところが面白い。

もちろん、怪異を身に宿して・・・、という意味では神原と被るところもあるのだけど、そこは、神原の存在を臥煙の血筋、という、セカンドシーズン(というかファイナルシーズン)のラスボス的存在と繋げてしまうことで、位置づけを変えてしまった。

まぁ、だから、羽川のポジションは、阿良々木くんを「勇者」だとすれば、さしずめ、「女騎士」のポジションというわけで。実は、一番のバディ、ってことだよね。

で、ガハラさんが、後方で勇者の帰りを待つ「姫」の位置づけ。
そして、姫は、戦闘力ではなく政治力で勇者を支援する。
それは、後で、貝木泥舟との関わりで遺憾なく発揮される。

で、そうした、羽川やガハラさん、あるいは神原、忍、八九寺、のような阿良々木くんとの距離をそれぞれ確立したキャラたちに憧れ羨んだ結果が、千石のラスボス化(というか、中ボス化)に繋がるわけで。

・・・という具合に、やっぱり、セカンドシーズンはよくできた二次創作。

というか、シリーズ全体が、『ターミネーター2』のような変化を遂げているといえる。

そして、それは、西尾維新がシャフトの映像に当てられたから、だと思う。

だって、ここまでのガハラさんと羽川の会話劇なんて、そのまま、ファーストシーズンのオーディオコメンタリーでしょw

あのオーディオコメンタリー自体、西尾維新が書いたということなので、きっと、もうその、オーディオコメンタリーを書くノリのままで記してしまったのが、セカンドシーズンってことだと思うのだよね。

なので、現在進行形のファイナルシーズンにしても、絶対、シャフトで映像化されることが前提なのだろう。

突如刊行された『暦物語』なんて、きっとブルーレイ化された時の特典映像として各話15分ぐらいで映像化されるのだよ!、きっとw

それにしても、セカンドシーズンの羽川はいいなー。
猫もいい。
このノリでずっと行ってくれるといいな、ホントに。

ということで、セカンドシーズン、最高だぜ!

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神のみぞ知るセカイ 女神編 FLAG3.0 『5 HOME』

2013-07-24 14:04:51 | 神のみ

テンポの良い展開が続いていて、思っていた以上に良い感じ。

思い返すと、『神のみ』って全然知らなくて、第一期を見ていた最中に確か連載の方を見るようになった。で、その時には既に女神編に突入していて、全く話がチンプンカンプンだったことを思い出した。

もっとも、連載を追っかけていくうちに、どうやらかつて攻略した相手を再度攻略しなければならなくなったこと、その背後に地獄の世界のもろもろの動きが関わっていること、そのため、女神だけでなく新悪魔も危険にさらされていること、そして、カノンの代役になったエルシーに代わってハクアが桂馬のバディになっていたこと、・・・、といったことがだんだんわかってきたのだけど。

そして、そういう輪郭が大体わかった時点で、これは、ああ、随分と物語的に面白いことを試みてるなー、と感じていた。

再攻略というのは、ゲームで言えば、いわゆる二周目、三周目の世界に行くようなもの。以前と同じ登場人物たちの間で、再度物語をやり直す。

で、『神のみ』の場合、面白いな、と思ったのは、女神編以前のストーリーでは桂馬が単純に相手の女子を攻略するだけの話だったのが、女神編になって、周りのキャラたちが勝手に動き回ることで、ある種の群像劇になっていったところ。

既に攻略済みの女子たちは、彼女たちのバックグランドも既に紹介されているし、もちろん、作中で彼女らが経験したことも読者として既に知っている。要するに、読者からすると、彼女たちの考えや心理が想像しやすい。

そして、もともとこの物語はゲームをリアルに当てはめる、という意味では、最初からゲーム的である。攻略に当たって、あれこれと選択肢を熟考する。

何が言いたいかというと、女神編は、それまでの『神のみ』の、もの凄く質の高いセルフパロディに思えたのだった。いや、実際、女神編は、途中、ちょっと展開がもたもたしたようには思うものの、総じて、ゲーム的で、ラブコメ的で、冒険的で、SF的で、・・・、といった具合に、かなり、バランスの良い、各種ジャンルの混ぜあわせになっていて、面白かった。

極めつけは、最後の、ちひろと歩美を巡る部分で、あの二人を最後まで残したのは秀逸だったし、最後に、復活したかのんを含めて、学園祭ライブで締めた終幕は素晴らしかった。

・・・ということなので、実は、女神編、結構楽しみにしていたのだった。

そして、実際に始まると、二期までの展開が嘘のように、さくさくと物語が進んでいって、さらに素晴らしい!と感じている。

いや、初見の人を置いてきぼりにしている、という声があるのもわかるけれど、でも、今時、それまでのストーリーがわからないようなら、ググってストーリーの補完をすればいいし、そもそも、これは原作があるわけだから、気になるのならそこから入ればいいわけで。

そうしたメディアミックスが、視聴者や読者にとっても当たり前の環境であることをようやく正面から受け止めて、クライマックスとなる見せ場を中心にシリーズ構成をするようになってくれて、素直に嬉しい。実際、この感じであれば、女神編、かなりの密度とスピードで駆け抜けることができるように思っている。

たとえば、この女神編のスピード感で、『禁書目録』なら、いきなり第三次世界大戦のところから始まるシリーズを開始してもいいと思うし、なんだったら、もう旧約は全部すっ飛ばして、いきなり新約の『禁書目録』をアニメ化してもいいのではないかな、と思う。

そういう、是非このシーンを!、という期待に、今回の『神のみ』はストレートに応えている。そこが素晴らしいところ。

第1話の最後のかのんの告白の場面なんて、ホント、よく1話でここまで一気に詰め込んだよね、と思うくらい、突き抜けた素晴らしさだったと思う。

そう、女神編は、桂馬が後手に回る場面が多く、その分、彼の本意という心理描写も多くなるわけで、そこがゲーマーにとってはリアリティの高い出来事になる。

いやー、このままギアをハイに入れたまま爆走していってほしいところ。

というか、ハクアに続いてノーラが登場するのもいいよね。

まぁ、ハクアの登場機会が増えること自体、面白いと思うわけだがw

ということで、早くも次回に期待w

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翠星のガルガンティア 第13話 『翠の星の伝説』

2013-07-01 14:08:30 | ガルガンティア
なーんか、型通りのラスト、しかも駆け足のラストでガッカリ。

ホントに残念。
嫌な予感はしていたのだけど、
やっぱり失速してしまった。。。

もっと上手くやる方法はあったと思うのだけどな―。

結局、チェインバーが全てを持って行って終わり。
しかも(多分)自爆。。。

まぁ、残骸は海底に残っていて、後にレドとピニオンたちにサルベージされるのかもしれないし、もっといえば、チェインバーの本体はAIシステムだから、そのコアプログラムさえあれば再起動は可能、ということなのかもしれないけれど。

でも、その場合でも、再起動だから、レドとのやり取りの記録(記憶)も初期化されている、ってことなんだろうけどね。
(なんか、なのはのリインフォースみたい。)

要するに終わってみたら、一応はレドの成長物語。
そして、その成長を見届ける役割が、パイロット支援啓発インターフェイスシステムとしてのチェインバーの役割だった、ってことで。

よくいえば、ぼっちゃんが巣立つのを見届けた執事が、
主君の敵と同士討ち、って感じの物語。

・・・と要約しちゃうと、確かにいい話なんだけどね。

でもさー、

やっぱり、いろんな背景事情、すっ飛ばしすぎ!
それに、都合よく物語をもって行き過ぎ!
キャラ多いのに内面の掘り下げがないから、最終2話の各キャラの動きは理解不能!
クーゲル、便利に使われすぎ!
ヒディアーズのイカ人間設定、スルーされ過ぎ!
クーゲル教団?がいかにも唐突!
ラケージもいくら何でもキャラ変わりすぎ!
ピニオン・・・
ガルガンティア船団、殺生を禁止していたはずなのに、最後、主砲?打ち過ぎ!

・・・って、具合に、なんか、もう、構成、めちゃくちゃ過ぎるよ。

こんなハチャメチャな構成であるにもかかわらず、これが良作とか言ってる奴らって、一体何見てんだ?

キャラがエロくて、
ロボの戦闘がかっこよくて、
キャラが、何だかよくわかんないけど、決め台詞をはけばいいのか。

そんなの、アホすぎるだろ。

その都度の画面になんか勢いがあればいいってんじゃ。
そんなの、実況の盛り上がりにはいいかもしれないけれど、
物語としては超・破綻!だろ。

あー、もう少し、ちゃんとした展開を期待していたんだけどな―。
とにかくどれもこれも、心理も、設定も、やり取りも、めちゃくちゃ過ぎる。

でも、まぁ、キャラとかロボとかセリフとかは、見る側がそれを求めてるから仕方ない!と言われれば了解できるけど、

でもねー、

なんだろうね、
この暴かれた世界の秘密に肉薄するのを拒む物語の流れは。

虚淵作品だから、ってわけではないけど、これは『サイコパス』の時にも感じたこと。


シビュラシステムやイカ人間製造という、世界の理が明らかにされても、その事自体はただ単に、主人公たちに「強烈な衝撃」を与えるだけの役割しか物語的にもたず、主人公以下登場人物たちは、だれも、その世界の理としてのシステムには何ら関わろうとしない。

そういう社会システムは所与のもの、つまり、何があろうと変えられない定数としてあるかのように扱ってしまう。

この「世界設定」のスルーっぷりには、驚く。
そこに何らかの形で関わろうとするからこそのドラマツルギーじゃないの?

そのスルーっぷりから感じるのは、そんなこと、俺達には関係ないじゃん、って気分しか伝わってこない。

なんて言うんだろう。

はなから、ゲームマスターにかなうわけないじゅない、と思っているというか。

そういう意味で言うと、チェインバーが最後に相打ちになるにしても、その相手は、たかだが上官機のストライカーなんてショボイ話ではなく、

イカ人間側の誰か、あるいは、アヴァロンの誰か、でもいいけど、
とにかく、もう少し、世界のシステム側にいる奴との接敵からやむなく生じたことでないとやってられない、って感じがする。

だって、かつての上官の愛機が暴走して何だか怪しげな教団を作って危ない奴になってしまって、それを叩くために動く、って、どんだけショボイ、ラスボス戦だよ、って思うでしょ。

あーあ、もうマジ残念。

ラゲージにしてもピニオンにしても行動が突然すぎるし。

簡単にいうと、1クールに詰め過ぎた結果、物語の進行上必要な情報をほとんど途中で描くことができなかったのが失敗の原因なんだろうな。

でなければ、こんな薄っぺらな物語にならなかっただろうに。

ホント、チェインバー、これじゃ、無駄死にだよ。

もの凄く良い作品になり損ねたわけだから。

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