BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

ソードアート・オンライン 第28巻 『ユナイタル・リングVII』 感想: やっぱりムタシーナがアンダーワールドをかき乱す侵入者だったか。

2024-06-08 17:47:45 | SAO/AW
これ、間違いなく、ムタシーナ=神邑樒が、アンダーワールドに「プリンキピア」なんてラテン語をもたらしたんだろうね。

これはまぁ、いわゆる文化侵略だよね。

文化的、あるいは文明的に先行している国が、文明的に劣後する紛争地帯に介入し、進歩した知恵や技術を授ける代わりに事態を優位に動かそうとする、実質的な侵略行為。

しかし、ムタシーナは、このアンダーワールドとユナイタル・リングを、どうつなげるつもりなのだろう???

まぁ、逆から見れば、どちらの世界でも裏でムタシーナが暗躍しているからこそ、両者が並行して語られる意味があった、ということだよね。

正直、今回も読みながら、なんでアンダーワールドで「ブラックロータス02」なんてコールサインの「黒蓮二型宇宙要塞」なる宇宙ステーションが出てきたところで、いきなりリズベット&シリカの「出番ズw」の場面に移るのか、理解できなかったもの。

いやー、これ、もはや平行してUWとユナリンを描写する意味ないんじゃないの?って真剣に思ってたから。

でも、ともに裏で動いているのがムタシーナっていうなら、そりゃ仕方がない。

で、多分、今までの経緯から、ムタシーナがカムラ一族の神邑樒であることはほぼ間違いないとしして、問題は、じゃ、カムラはアンダーワールドを使って何をしたいのか?ってことだよね。

で、そこで気になるのが、いよいよ出てきた、AWのニューロリンカーの初期開発バージョンである「STLP 1.0(ソウル・トランスレーター・ポータブル・バージョン1)」の存在。

要するに、ソウルトランスレーターが使われる仮想世界を独占したいって目的がカムラにはあるのかもね。

ただ、それも、単に企業業績のため、ってことだけだと弱い気がするので、そこは、ムタシーナ=神邑樒のなんらかの情念が賭けられているのだろうけど。

ただ、そういう情報は、今回も全然明らかにされていないからなぁ。。。

で、また、多分、2年近く待たされるのだろうねw

いや、実際、今回も1年8ヶ月ぶりの新刊で。

さすがに全く中身を覚えていない、なんだっけ《いにしえの七騎士》って??? ・・・という具合に、とにかく、うーん???とうなりながら読み始めていた。

なので、正直、SAOのフォローも相当厳しくなってきた気がする。

前巻から感じられてきた、AWの焼き直しのような展開、という印象も変わらなかったし。

作者の物語作家としての引き出しがついに枯渇してきた感じだよね。

そうでなければ、作者にサボり癖がついたか。

後者でないことを祈るばかり。

まぁ、前者でもヤバいわけだけど。

ただ、さすがに、心意技、という何でもありの「意志力の塊」みたいな能力にも新鮮味がなくなってきたので、ぼちぼち物語として畳まないと、尻切れトンボで終わりそうな気がする。

まぁ、心意技を、スター・ウォーズの「フォース」みたいな、ぼんやりとした不思議超自然パワーとかにしてもいいんだけどねw

ただそれだとただのオカルトになっておしまいだからなぁ。

さらにいえば、AWの方で、そのオカルトの源泉が、フラクトライトがサーバーに対して仕掛ける作用、みたいな形で説明しちゃってるのが、ちょっとさみしい。

要するに、ネタは割れているオカルトだから。

まぁ、だから、SAOもあと3巻くらいで、2年以内くらいで完結させるくらいにしないと、ホント、禁書目録のようなだらしないシリーズに堕ちてしまうのが心配。


あと、ミトのこととか、キズメルのこととか、細かい作品世界ネタで気になるところもあるのだけど、それはまた別のエントリーで書くつもり。

しかし、いつになったら「知性間戦争」の話が始まるのだろう???

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アクセル・ワールド 第27巻 『第四の加速』 感想: メタトロンの姫ムーブからの死亡フラグも含めて、なんか無理やり物語を畳みに来た気がするのは気のせいかな?

2024-03-13 21:42:26 | SAO/AW
前巻の感想の日付を見たら、2022年3月13日で、実にきっかり2年ぶり。

さすがにこれまでの内容の多くは忘れていて、特に冒頭のゼルコバとか全く思い出せなかった。

途中でハルが対戦相手だった・・・って語ってくれて、ああそうだったっけ?と思ったものの、全く思い出せないw

ということで、読み進めながら、ぼんやりとこれまでの話を思い出しつつの通読だった。

まぁ、それでも最後までちゃんと読ませてしまうのが、この作者の卓越したところなんだけどね。

実は、並行して『86』の13巻にも手を出しているのだけど、相変わらずの悪文・悪構成の連続で一向にページが進まないのとは大違いw

『86』の分かりにくさは、もはや犯罪級で、あれで出版するのって、よほど編集者が無能でないと出来ないことだと、逆に思ってきた。

それに比べて『AW』の読みやすいことよ。。。

まぁ、作中時間で半日しか経っていないのだから、そりゃ読みやすくもなるよな、とも思ったりw


で、そんなAWの27巻だけど、前巻の最後に登場した「第四の加速」世界であるドレッド・ドライブ2047からの闖入者とシルバー・クロウとの戦いから始まり、最後は、DD2047の「リンカー」たちとの「世界間戦争」が始まる、というところで終わり。

残念だったのは、300ページあるじゃんと思ってたら、本編は240ページくほどで、残りはブルーレイ特典小説の掲載という手抜きで、ちょっとムカついた。

まぁ、その内容が、DDの襲撃を最初に受けたニュクスと絡むから、一応、筋は通ってはいるのだけど。

とはいえ、これでまた2年も待たされるようなら、さすがにもう、これ、事実上の打ち切り枠のようなものだなと思っても来ている。

というのも、いきなりの「世界間戦争」によって、これまで少しずつでも着々と進めてきていたはずの「ブレイン・バースト世界の秘密の探究」が、無理やりこじ開けられるようになされるように思えたから。

ていうか、前巻からの新章って「第七の神器」編じゃなかったんだっけ?

それがいつの間にか、メタトロンたち七柱のエネミーwを守護する話に切り替わってしまったのだけど。

もちろん、その七柱が守っているのが神器なので、まったく無関係というわけでもないのだけれど。

でもなぁ、なんか体よく煙に巻かれている印象も否めない。

簡単に言うと、刊行の間が空きすぎて、物語の緊張感がもう完全に吹っ飛んでしまってるんだよね。

なんとなく主要キャラの振り返りもなされているけど、初期の登場人物を除くとほとんどイメージがわかないし。

ライトキューブやメインビジュアライザーといったBBシステムの詳細や、それを背景にした心意技の説明、あるいは、ハイエスト・レベルへのアクセス方法などの説明も、前巻までのおさらいでしかないし。

ハイエスト・レベルで七柱のエネミーたちと会談するホワイト・コスモスとか、もう完全に加速世界の行く末を知ってるよね?

てか、黒羽姉妹は、カムラ社との関わりからおそらくは「世界間戦争」を仕込んだ両者とか変わっているのだろうし。

そこで、気になるのが、今回、ハルが手にした写真。

きっと裏には彼の出生に関わる秘密が書かれているのだろうなあ、と。

これ、黒雪姫が神邑樒と関わりがあるとすれと、ハルユキのほうは、やっぱりアスナとの関わりがある、という関係じゃないのかな、って思ってしまう。

そのあたりのSAOとの関わりにどこまで踏み込んでいくかが、引き続き気になるところ。

あとは、いきなり出てきた「世界間戦争」が、どうしても「知性間戦争」を思い出させてしまうところ。

きっとこの2つも関係があるのだろうな。

ともあれ、メタトロンがいつの間にか、完全にヒロインムーブしているのが、逆に死亡フラグにしか見えないのがやばい。

メタトロンたちの実体が、ライトキューブの中の魂、というなら、要するに、メタトロンたちは、SAOで出てきたアンダーワールドの住人たちの末裔と考えるべきだよね?

アンダーワールドも加速世界だったから、ある意味、アンダーワールド人の未来形がメタトロンたち、ということでいいのかなぁ。。。

そのあたりを明らかにするために仕組まれたのが「世界間戦争」だと思うのだけどどうだろう?


・・・ということで、とりあえずの感想はここまで。

ちょっと前巻までをおさらいしたら、もう少し、AW世界の今後の展開とか考えて書くかもしれないけどねw

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劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォ 感想

2023-05-30 12:27:13 | SAO/AW
原作は既読。

その記憶に従うなら、うーん、ちょっとね、やっぱり今更って感じのほうが強いかなぁ。

いや、キリトもアスナもアルゴもいいんだよ。

特にアルゴ姉は、プログレッシブの頃が最も活躍しているので。

それはいい。

ただ、劇場版オリジナルで登場したミトの位置づけが、いまいちよく分からなくて、少なくとも今回のを見る限りは、ただの便利キャラになってるかなぁ、と。

あとは、正直、原作でもPK集団のラフィン・コフィンの奴ら、好きじゃないんだよね。

なので、それが今更感の源泉かなぁ。

ラフィン・コフィンについてはアリシゼーション編でもう決着が突いていると思っているので。

奴らまで含めてアインクラッドをやるとなると、やっぱりめんどくさいなぁー、という感想のほうが先に立ってしまう。

作者的には、こうしてアインクラッド編を何度もこするだけで、十分食っていけるのだから、きっともう創作意欲も落ちているんだろうね。

でも、もうちょっと本編のほうを(あとアクセル・ワールドのほうも)、話を先に進めてくれればいいのだけど。

でもまぁ、SAOがウェブに掲載された当初を考えれば、SAOもすでに20年越えのコンテントなんだよね。

そりゃ、作者もこれに決着をつけたいなんて思えないのかもね。

単純に書き手の情熱、筆圧の問題として。

しかし、このままだと『ハルヒ』の二の舞いになりそうだな、SAOも。

未完の大作で終るのだけは勘弁してほしいけど。

でも正直、旬を過ぎたのだけは間違いないと思う。

いや、確かに今回もフロアボス戦は面白かったよ、いろいろと工夫がされていて。

映像的に見どころも多かったし。

でも、もう、それだけなんだよなぁ。

中の人たちの演技も含めて、そろそろ決着をつけないと、作品の周りにまとった雰囲気だけで、オワコン認定されてしまいそうな気がしてきている。

現実がどんどんSAOの環境に近づいてきているだけに、どんどん古さが際立ってきているのはねー。

とにかく、ユナイタルリング編をガシガシ進めて欲しい。

あれもなんか、とっちらかって来ているだけになってるからなぁ。。。

なんか悲しいなぁ。。。

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ソードアート・オンライン 第27巻 『ユナイタル・リングVI』 感想: 《いにしえの七騎士》ってもうアクセル・ワールドの七王とか《七の神器》の元祖にしか見えないんですけどw

2022-10-09 18:37:41 | SAO/AW
前巻発売からほぼ1年ぶりの27巻。

どこで終ってたんだっけー、と思いながら、げっ!ようやくロニエが復活したところだったかー、とちょっと呆れながら読み始めたw

ということで、とりあえず、スペース、空けときます。































で、始まった27巻だけど、正直、期待していたほどのものではなく、端的につまらなかった。

だって、全然、話が進まないんだもの。

ちゃんと意図があってやっていることだとは思うけど、やっぱりユナイタル・リングとアンダーワールドの話を並行して進めるには無理がある。

これが年に3巻くらい出るペースなら許せるけど、1年に1冊しか出さなくて、これはないよ。

しかも今回、あとがきでエクスキューズしているけど、エオラインの正体、描けませんでした!とかいって謝るくらいなら、260ページで終わらせずに、あと50ページくらいは書き足して、せめてエオの正体の片鱗くらいは匂わせるところまで書いてから謝れよ、とマジで思った。

結局、この27巻って、ユナイタル・リングの第2層に行ったことと、ロニエ、ティーゼ、セルカの3人が復活しました!ってことの、2つで終ってしまったから。

その上で、さらにSAOPに登場したダークエルフNPCのキズメルの登場を匂わせた発言と、アリシゼーション編のあとのムーン・クレイドル編で触れていた《四帝国の大乱》の残党?による反乱の、2つを差し込んできて、無駄に話の風呂敷を広げようとしている。

正直、よくない傾向。

絶対、終わらない展開。

そう感じてから読み続けたら、だんだん、場面転換のやり方がアクセル・ワールドに似てきていることに気づいて、ちょっとゲンナリしてきた。

つまり、ユナイタル・リングの話がAWにおける現実世界の話で、アンダーワールドの話が加速世界の話。

で、両方を行ったり来たりするから、いつまで経っても話が遅々として進まない。

いや、だって、アクセル・ワールド、本当に全く話が進まなくなったからね。

新しい敵と遭遇して戦闘を始め、苦戦するも辛くも勝利。
その間に、加速世界に対する新しい知識をちょっと追加
倒した相手(の一部)が新しい仲間が加わる。
で、新しい敵が現れて次回に続く。
・・・

これの繰り返し。つまり、完全な引き伸ばし工作。

これと同じパタンがユナイタル・リング編に入ってから繰り返されている。

多分、作者は、サボり方を覚えちゃったよね。

最後に「(続く)」と書くのを全く恥ずかしいこととは思わなくなった。

サイアクだよ。

そもそもキャラが増えすぎ。

この作者の問題は、各キャラに寄り添って心情とかちゃんと描こうとするから、結果的に物語が全く前に進まなくなること。

今回なんてアリス視点のアンダーワールド解釈がそれで。

これは悪癖。


というか、ぼちぼち、ほんとにこの話の進む先を明らかにして、物語を加速させないと、飽きられるよ。

きっとユナリン編は、知性間戦争の話につながる、ないしは前日譚だとおもっているからこそ、追いかけているわけで。

(知性間戦争については、
その1
その2
その3
その4
その5
その6
をどうぞ。)

それがただの新しいダンジョン攻略、みたいな話をのんびり続けていくだけなら、もうちょっといいかな、って思うよね。

だから、今回の《いにしえの七騎士》にしても、「七」という数字で、アクセル・ワールドの七王とか《七の神器》と関係がありそうに見せながら、その実、全然関係なかった、なんてことになったら、そういう引っ掛け方、やめろやー、としか思えなくなる。

いわゆる、いいからもう結末だけ教えてよ、という気分。

キズメル再臨?にしても、おお、ここでキズメルとユイという、2つのAIが話すのであれば、きっと、アリスのようなボトムアップのフラクトライト型のAI開発につなげていくんだよね?とか思いたいじゃない。

だって、すでにSAOPの方で、キズメルのNPCらしからぬ、あまりにもナチュラルな応対の仕方に、キリトたちも最初はとまどっていたのだから。

なにがいいたいかというと、「ザ・シード」のシステム拡張の可能性の説明につながるような展開にならなければ、あまりにも雑な、あっちとこっちのキャラをつなげて見よう!って試みにしかみえなくなるから。

ホント、どうにかして欲しい。


でもさ、これほど遅筆になっているにもかかわらず、来月には『デモンズクレスト』というMR上のデスゲームの物語を始めるって言うし。

また、デスゲームかよ、と思う一方で、

いやMRでデスゲームじゃ、それもうリアルな殺人じゃん、とも思ったり。

どうするんだろうね。

もういろいろ飽きちゃったんだろうな、作者も。

新作の話題はイラストを堀口悠紀子がやることくらいじゃない。

つまり、こちらもキャラ小説化ってことで。

しかも堀口悠紀子のキャラデザだから、そのまま遠からずアニメ化するのも決定なのだろうし。

もう完全に金儲け主義にシフトしちゃったよね。

一応、これまでの経験からいえば、MRの『デモンズクレスト』もどこかで、SAOやAWと被ってくるのだろうな、とは思ってるけどね。

でもなー、SAOは今回の27巻の終盤で、どうやら菊岡がAWのニューロリンカーのプロトタイプの製作に手を付けたことが示唆されていたから、遠からずこのSAOの世界がAWの世界に転じていくはずなんだけどね。。。


とにかく、28巻を早く出すこと。

それも巻末あとがきで謝らないですむくらい、早く、半年以内には出すこと。

頼むよ。

でなければ、『ダンまち』のように、10月から6ヶ月連続出版、のようなバカげたことをして、今までの遅筆をチャラにしてしまうような暴挙wに手を出すこと。

ほんと、いい加減、なんとかしてよw

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劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 星なき夜のアリア  感想: アスナ視点のSAOのリスタート、思っていた以上によかった! ミトの今後の活躍にも期待!

2022-07-14 16:53:09 | SAO/AW
SAOPの映像化の第1弾!

っていっても、またアインクラッドの第1層からかよ? って気持ちも強くて、すっかり放っておいてしまっていたのだけど

いや、個人的には、アインクラッドを何度もこするよりも、本編のユナイタル・リングの方を進めてくれよ、と切に願っているほうなのでw

とはいえ、このSAOP第1弾。

ティザーのときからアスナが全面に出ていたことから想像がついたけど、完全にアスナ視点でのアインクラッド編だった。

たしかにこれはこれで新鮮。

アスナの学生生活や家庭での様子、特に厳しいお母さんとのすれ違い、とか、彼女の原点を補完できるところは多く、新作でも、あぁ、確かにこんな感じだったのだろうな、と。

あと、アスナのお兄さんって、これが初登場じゃない?

で、そのお兄ちゃんのナーブギアを借りてSAOにログインしたのが運の尽きだったのは知っていたけど、

とはいえ、あのゲーム素人のアスナがどうしてわざわざSAOにログインしたの?

という疑問に答えるために登場したのが、学友のミトだった。

この流れはうまかったと思う。

あと、ミトに裏切られたことによって、あのキリトに初めて出会った頃の「やさぐれたアスナ」が登場したわけか、というのも納得できる補完。

だって、アスナって、面倒見のいいお嬢様、というのが本来の姿なのに、なんであんなにやさぐれてたの?って思ってたから。

もちろん、いきなりデスゲームに巻き込まれたから、という理由で了解していたわけだけど、もう一段、信じていた友だちに裏切られたから、という理由があった、というのは上手い。

加えて、その裏切られたと思っていたミトから渡されたのが、彼女がドロップアイテムとして得た、アスナの代名詞たるレイピアだったのだ! というのだから。

もう、このあたりの超ご都合主義は、これぞ川原礫!という感じのコテコテぶりだったので、感動しつつ笑ってしまったw


まぁ、とにかく、こんな具合で、改めて語られた第1層攻略だったけど、思っていた以上に楽しめたw

さすがに、キバ王のベータテスター叩きには、飽きちゃったけどw

しかし、新キャラのミトだけど、彼女、はたしてアインクラッドを生き残ることができたのか?

生き残っていたとしたら、今後、本編で登場することもあるのかな? とちょっと楽しみだったりする。

もっとも、生き残っていたらとしたら、アスナと同級生なので、例のSAOサバイバーの高校に進学していることになるはずだから、いろいろと設定上の微調整は必要になるのだろうけれど。

でも、できれば再登場させてほしいかな。

そうすることでアスナ視点のSAO、というコアな再鑑賞の仕方を生まれるかもしれないしw

もとから作者がアスナ推しでもあるから、アスナ版の「新釈SAO」というのもありなような気がするし。

ただ、その場合は、作者自身ではなく、他の書き手にかいてもらわないと、いつまで経っても、SAOの本編が進まなくなるからw

ついでにアクセル・ワールドの執筆も遅れてしまうだろうしw

ということで、思っていた以上に面白かったw

最後に一瞬だけ、アルゴ姉さんが登場したのはご愛嬌だったけどねw

次作ではアルゴ姉さんが大活躍するはず!

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アクセル・ワールド 第26巻 『裂天の征服者』 感想: 新章開始だけど、あまりの超展開に驚愕! これ、ちゃんと物語、終わらせることができるのかな?

2022-03-13 14:11:09 | SAO/AW
実に1年半ぶりの26巻。

さすがに25巻で何をしていたのか、完全に忘れてたw

ということで、最初に内容のことよりも、少し恨み節めいたことからw

あとがきに、ここまで遅れたのは去年の夏に体調を崩したから、と書いてあったけど、

いや、それ、もう最初から1年に1冊出せばいい、ってペースじゃん!

さすがに、もうちょっとはペースをあげようよ。

いくら、前巻で「白のレギオン編」に一応の決着が着いて、この26巻から新章開始だから、といっても、いくらなんでも遅い。

かつての3ヶ月に1冊は、SAOとAWのどちらかが出ていたペースはどこに行った?って感じ。

さすがに、アクセル・ワールドもこれ以降は、半年に1冊、せめて2年で3冊くらいのペースで書いてほしい。

それでも、1年で1冊になるなら、400頁くらいの厚めのものにしてくれないと困るよ。


で、なんでこんな恨み節から始めているかというと、今回、思っていた以上に、いろいろと打ち込んできたから。

簡単に言えば、物語のステージが完全に変わってしまった。

てっきり、しばらくのあいだは、オシラトリ・ユニヴァースに移籍したハルと、ネガ・ネビュラスとのあいだの因縁を描くのかと思っていたのだけど、

物語の流れは、そんな白と黒の確執なんて、もうどこ吹く風、という方向に行ってしまった。

なにしろ、最後の最後で《DD2047》、すなわち《ドレッド・ドライブ2047》という、《ブレイン・バースト2039》の後継ゲームのプレイヤーたちによる《BB2039》の侵略が始まってしまったから。

つまり、ここから先は、ハルたち《BB2039》のランカーたちと、《DD2047》のヒーロー!たちとのあいだでの、ゲーム間抗争が続くことになりそう。

そうなるとハルのポジションは、むしろ、オシラトリ・ユニヴァースとネガ・ネビュラスの仲介者として活躍しそうになりそうだから。

多分、そのために、今回、黒雪姫だけでなくその姉である〈白の王〉のリアル割れも起こしたのだと思う。

ちなみに、黒雪姫の名前は「黒羽早雪」、〈白の王〉の名前は「黒羽苑珠」。

エンジュとサツキの姉妹、ということ。

しかも、エンジュが言っていたように、エンジュ―サツキーハルユキ、というのは、エンジュから見たとき、〈子〉と〈孫〉の関係にある。

なので、これ、見方によっては、三代に亘る一族サーガになりうる展開。

少なくとも、作者は、そのニュアンスを全面に出してきているように思う。

で、多分、それもあって、今回、ハルと黒雪姫との関係を、明確に恋人どうしのバカップルとして公認する形に持ち込んだのだと思う。

まぁ、そのためにも、ハルをネガ・ネビュラスから脱会させる必要があったのだとは思うけど。

つまり、レギオンは違うけど、リアルでちゃんと繋がりがある存在にハルと黒雪姫の関係を確定させて、その上で、白の王とも連絡がつくようにした。

どう考えても、姉妹喧嘩の仲裁をハルが行っていく配置だよね。

あと、黒雪姫とちゃんとつきあうことになったことで、ニコとかチユリとか綸との関係を調整する必要が出てくるのだけど、でも、それもあまり大きな影響はでなそうw

だから、ハルユキハーレムはそのままでw

すでにリアル割れしてリアルでも好意を持たれているから、黒雪姫同様、レギオンが変わったからといって険悪な関係になる気配は全然ないw

むしろ、レギオンが違う分、リアルで会うことのほうが増えそうで、実際、今回の最後の方は、チユリに無理やり連れられて、《DD2047》のヒーローたちの来襲を目撃することになったくらいだし。

そういう意味では、例の、加速世界とリアルのあいだの行ったり来たりがウザい、という問題も少しは解消するのかもしれない。

プラチナム・キャバリアーを除けば、オシラトリの面々も、リアルは意外と普通にいいやつばかりだしw

オシラトリがらみで、若宮先輩もハルに絡んでくるようになったしw

むしろ、世界に広がるハルユキのハーレムの輪!がさらにグレードアップされた感じ。

で、そのハルユキハーレムの輪!は、メタトロンたち四聖たちにも及びそうw

すでに、アマテラスとは繋がりを持っていたのに加えて、今回、バリという不思議ちゃんwも登場したし。

あとの四聖+αのビーイングたちも攻略wするよう、ハルは、白の王から勅命を受けちゃったしねw

で、その絡みでOVAの『INFINITE∞BURST』に出てきたニュクスも登場するらしい。

どうやら、SAOの映画の「オーディナルスケール」と同じように、『INFINITE∞BURST』も本編に絡ませてくるらしいw

ということで、なんだかもう、物語のインフレもスゴイことになってきたw


しかし、物語の設定的に言って、今回やばかったのは、ハルと黒雪姫がキスしたら、その勢いでハイエスト・レベルに、無意識のうちに到達してしまったこと。

これがヤバいのは、ハルも黒雪姫もともに加速世界にログインしていな買ったにもかかわらず、いきなり加速世界の高位モードたるハイエスト・レベルに達してしまったということ。

ということは、ハイエスト・レベルに行くには、ログインする必要はない、ということにもなりそう。

だとすると、ハイエスト・レベルって、メイン・ビジュアライザーのサーバーではなく、何か人の意識的な次元のものなのかもしれない・・・なんてオカルトっぽいことを思いたくなる。

その一方で、この事件のトリガーとなったのが、黒雪姫とのキスだったこと。

好きな人とキスすればハイエスト・レベルに飛べる!ってことに、まずはなりそうなので、そうなると、ニコあたりが、ハルユキ、オレともキスしようぜ!というバカな展開が待っていそうw

まぁ、そういうお約束のバカ展開があるのはいいのだけど、それ以上に気になるのは、今回もわざわざ書かれていた、黒雪姫が人口子宮から生まれたデザインチャイルドで、しかも魂を上書きされた実験体だった、ってこと。

そうなると、黒雪姫のそうした「実験体」としての属性が、ハルユキというすでにハイエスト・エンドに到達したことにある人物との接触がトリガーになって、今回の跳躍を可能にしたのかもしれない。

その場合、鍵となるのはやっぱり黒雪姫に上書きされた「誰かの魂」の方なのだろうな、と思う。

これ、SAO的に言えば、アスナとかアリスの魂の可能性が高いよねー。

黒雪姫のオリジナルの魂に上書きされた魂が、すでにライトキューブを占めたことがある魂だったら、その痕跡に引かれて、いきなりハイエスト・レベルにまで接続がつながった、というくらいにしか理解できないんだよなぁ。

あと、そうでないと、ハルと黒雪姫がいるハイエスト・レベルの場に、いきなり白の王が現れる、ということもありえないと思うのだよね。

そういう意味では、白の王も黒雪姫同様、実験体で、彼女の魂も上書きされていて、その秘密にいち早く気がついたエンジュだからこそ、加速世界の秘密に肉薄しているのかもしれない。

というか、もしかしたら、《BB2039》とかのオリジネーターの100人って、最初にインストールする際に、そうした既存のライトキューブ(多分、これはかなりの確度で、アンダーワールドの住民のものだと思うのだけど)の仕組みを利用しているんじゃないかな、って。

だったら、メタトロンたちのようにハイエスト・レベルに飛んでもおかしくないよね。

後、当然、メタトロンたちのライトキューブも、アンダーワールド由来のものだろうね。

そういう意味では、最後に攻めてきた《DD2047》のヒーローたちの口から、なにかしらヒントになるような言葉が出てきそう。

問題は、彼らもまた、今の時代のプレイヤーであることで、いつか、リアルで、ハルは遭遇することになるのかな?

あと気になるのは、どうして、《CC2040》から7年も経って、新たに《DD2047》を実装する必要があったのか?

《DD2047》のヒーローたちが、《BB2039》に乗り込んで来る際のポータルが、終焉神テスカトリポカの中にあった、ということは、どちらのゲームも開発者・実装者が同じ、ということになる。

となると、やっぱり、黒雪姫の実家たる「カムラ」が行っていることなのかね。

ただ、エンジュもサユキも二人とも「黒羽」姓であることを思うと、実は、神邑本家の思惑とも異なる動きがあったのかもしれないけれど。

しかし、神邑、すなわち「神様の村」ってこれ、結構、意味深だよなぁ。


ともあれ、こうした、新たに本巻で打ち込まれてきたネタが、今後、どのように《第七の神器編》にふさわしく、「第七の神器」につながっていくのだろう・・・?


・・・って考え始めると、なんか、この先、ものすごく壮大な物語が待っていそうな気がしていて、また平気で10巻くらいはかかりそうな感じがする。

だとすれが、それを年に1巻のペースでやられると、終わるまであと10年待たされることになるわけで、さすがにそれにはつきあってられない、と思うよねー。

確実に待っているのは、禁書目録的凋落で。

ていうか、そもそも10年経って、まだラノベという形態が残っているのか?という気もするので。

なので、これほどまでに大風呂敷を広げてしまった以上、作者は、AWだけで年2冊のペースを守りながら、せいぜい4-5年で《第七の神器編》を終わらせて欲しいと願う次第w

ていうか、それでもうAWも終わりにしなよw


お話としては、ものすごくグレードアップして期待値は高まったのだけど、その分、『涼宮ハルヒの憂鬱』のように、完結されずに終わる可能性も高まるわけで。

せっかくだから、鉄は熱いうちに打て、にしたがって、一気にかきあげてほしいなぁ。

でもまぁ、SAOのユナイタル・リングも相当長そうだから、あんまり期待できないかもなぁ。

にしたって、お預けにも限度があるのだよ。

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ソードアート・オンライン 第26巻 『ユナイタル・リングV』 感想: さすがにイスタルって新ヴィランは、ムタシーナと裏でつながっているんだよね?

2021-10-10 00:58:02 | SAO/AW
25巻の発売が2020年12月なので、実に10ヶ月ぶりに刊行された26巻。

前巻の最後に登場した石化された人びとは、やはり、セルカ、ロニエ、ティーゼの3人なのか?
そうだとして、彼女たちは無事、石化を解かれ、キリトたちと再開することはできるのか?

その一方で、ムタシーナが暗躍するユナイタル・リングの攻略はどうなるのか?

アンダーワールド(UW)とユナイタル・リンク(UR)の話はいつまでも平行したままなのか?

ということで、とりあえずスペース、空けておきます。

























































で、ほぼ、1年ぶりの刊行だったわけだけど、それなのに、さすがにこの内容はないなぁ、というくらい、盛り上がりに欠けるつくりだった。

わりと、SAOの中ではワースト側の出来だと思った。

正直に言えば、作者は「手抜き」を覚えてきたな、って感じ。

まぁ、もう一生、SAOで食っていくつもりだろうから、完全に守りにはいっているのだろうけど。

要は、ワンピース並みに、遅々として進まず。

そして、複数のシーンがとっちらかったまま、描写されるにとどまってしまう。

今回は、とにかく構成が悪い。
キリトが中心のアンダーワールド(UW)編と

シノンとシリカが中心のユナイタル・リング(UR)編を

平行して進める意味がまったくなかった。

これはさすがにひどいかな。

2つ以上の場面を舞台にして平行して物語が進む展開は、それが最後に何らかの形で一つの地点に収束する、と期待できるからこそ、読み進めることができるのだけど、今回、その期待は完全に裏切られた。

それくらいなら、UWだけをもっとサクサク進めて欲しかった。

今回、キリトはエオラインと二人で、ロニエたちの石化を解くために、惑星アドミナに向かったのだけど、この石化の解呪の獲得だけに物語を絞って欲しかった。

そして、URで使ったページを使って、石化が溶けた後、ユージオ似のエオラインの存在に当惑するティーゼの話まで進めて、そのまま一気にエオラインのバックストーリーまで明かしてしまったほうがよかったのではないか。

だって、この石化解呪の話に、URのシノンとシリカの奮闘は一切関係なかったのだから。

完全にページの水増し用の話でしかない。

しかもURの蜂モンスター退治って、全然、面白くなかったのだもの。

むしろ、シリカたちが、完全にヒロインとしては2軍落ちしたことを明らかにするような内容で、それって誰得?って思ったものね。

特に、シノンが2軍落ちしているのがヒドイ。

もうすっかりかつてのシノンが占めていた場所をアリスが占めるようになってしまったからね。

いくら、この先の知性間戦争の章で、アリスが不可欠だからといって、キリトのツートップをアスナとアリスに絞る必要もないんじゃないかな、と。

そういう意味では、いい加減、ユナイタル・リングも5巻目を過ぎたのだから、この物語の中で、どうして平行してアンダーグラウンドの話を進めないといけないのか、そのあたりのことを明らかにしてくれないと、あれ、これ、なにをめざしていたんだっけ?ってことになる。

もちろん、UWのことをキリトたちが気にかけるのは、UWが永久に続くためにはUWの物理資産を回し続けていくための地位をUWに与えることが必要で、その点で、時間がないことはわかるのだけど。

で、そんなところで、キリトたちからすると青天の霹靂として、URのゲームが始まってしまったことも理解できるのだけど。

でも、その2つを平行して進めるなら、もう少し、刊行ペースをあげてもらわないことには、何を読まされているのか、見当がつかなくなってきている。

完全に、アクセルワールド(AW)の方の悪循環と同じ構図にSAOも落ち始めている。

SAOとAWのクライマックスが知性間戦争にあることがわかっている分、物語の展開が相互に持たれあいながらでしか進められなくなってきているところで、

SAOの本編まで、内部でUWとURの二足のわらじを履くことになってしまったら、ホント、遅々としてし進まず、って感じになる。

その一方で、作者としては、むしろアインクラッドのやり直しのプログレッシブを書くほうが、どうやら筆の進みがいいようで、きっと、作者本人も、アインクラッドのやり直しを書いている方が楽しいのだろうな。

今回、途中で、プログレッシブの方の内容をアスナがふと思い出す場面も加えられていたから、少なくとも、このユナイタル・リング編のSAOは、プログレッシブを本編として組み込んだものとして書かれていることも明らかにされたし。

つまり、UR編からみたら、プログレッシブこそがSAOの正史という位置づけ。

となると、プログレッシブもまた、URと持たれあいながら進むことになるから、本当に物語は進まなくなる。

こんなことなら、プログレッシブは、平行世界の外篇として、どこかの漫画家に、二次創作として描いていてもらったほうが良かったのではないだろうか。


もっとも、どれほど相互に持たれ合う展開になろうとも、昔のように、3ヶ月後とか4ヶ月後に1冊、というペースを保ってくれればいいのだけど。

でも、そのペースはもう破綻しているのははっきりしている。


しかも、今回の話では、URのムタシーナに加えて、UWの側にも、イスタルという悪役が新たに登場したわけで。

UWの方では、今度はイスタルの目的は何か、みたいな話にも行ってしまう。

さすがに、ムタシーナとイスタルは、どこかでつながっている、という展開で落ち着くものと思ってはいるけれど。

さすがに、そうでもしない限り、平行してUWとURを進める意味が、ホントになくちゃうから。

でないと、偶然にもキリトたちが助けた神獣が、実は星王から石化の解呪方法を託されていた!なんて、ご都合主義を許しがたくなるからね。

ホント、作者、手を抜きすぎだよ。

だって、つまるところ、今回のUR側の動きって、シノンとシリカが、キリトとアスナの留守を守って頑張った!ってことだけだもの。

それがどれだけの意味を今後持つのか?

そういえば、途中、適宜、挟まれた、SAOプログレッシブのシーンの回想とか、アインクラッドそのものSAOサーガの原点的位置づけの言及とか、これは、ちゃんとした以後の展開に続く伏線だったりするのかな?

それとも、単にプログレッシブ劇場版の、作中内宣伝でしかないのか?

後者の可能性も捨て置けないのが、どうにもいやらしい。


ということで、予想通り石化されていたのはロニエたちで、彼女たちが復活しました!ってことが、今回のすべてだった。

なんだかなぁ。

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ソードアート・オンライン 第25巻 『ユナイタル・リングIV』 感想2: ロニエとティーゼの凍眠・復活もまた星王キリトの計画だったのか?

2020-12-14 13:28:25 | SAO/AW
感想1もあります。)

25巻の最後に掲載されたイラストは、真ん中に眠りについたセルカと、その両脇に剣をさして控える女性整合騎士2名からなるものだったわけだけど、

この2名の整合騎士ってロニエとティーゼで間違いないよね?

向かって左側のティーゼのほうは髪型がちょっと違うので怪しいのだけど、右側のロニエは、ほぼ間違いないのでは、と思っている。

そうなると、気になるのは、どうして星王キリトは、今の無印キリトから記憶を消去される前に、アリスに対して、セルカだけが眠りについた、ととれる情報の伝え方をしたのだろう?ということ。

いや、そう伝えれば、間違いなく、アリスはセルカに会いに行こうとするだろうし、その場合は、ほぼ間違いなく無印キリトが一緒についていくことになる。

そうなることまで見込んで、星王キリトは、無印キリトに「挑戦」しているように思えるんだよね。

だって、セルカの眠る部屋の解錠にしても、そこには、キリト、アスナ、アリスの3人のもつ剣が必要だったわけでしょ?

アリスだけでも、アリスとキリトだけでも、その中には入れなかったわけじゃない?

で、そのうえで、セルカが眠る部屋に行ったら、ロニエとティーゼもいる、という展開なんだよ?

普通に考えたら、ロニエとティーゼが、星王キリトの意向を、無印キリトに伝えるためのメッセンジャーだよね。

で、このロニエとティーゼについては、「ムーン・クレイドル編」の2冊で、星王キリト時代の内乱の兆しについて知り得ているわけで。

その後、アドミナの開発も含めて、ロニエとティーゼが、星王キリトと星王妃アスナに仕え続けたことは間違いないだろうから。

200年を生きた老賢者である星王キリトは、自分がリアルワールドに帰還する日が来る日を予測していて、常にその日に備えていたに違いない。

そうすると、たとえば、今、アンダーワールドで起こりそうになっている、アドミナvsカルディナの戦いにしても、やがて、その2つの星のどちらかは滅亡の途を辿ることが明確になったから、ということなのかもしれない。

だって、ユナイタル・リングのサイズは、UWの人界のサイズとほぼ同じなわけでしょ。

(計算)資源の枯渇によって、UWの世界の一部は確実に滅亡する。

それは多分、アドミナだろう、と聞かされれば、そりゃあ、アドミナ人は反抗するよね。

その手の想定シナリオの伝達を、星王キリトは、ロニエとティーゼに託したのかもしれない。

ただ、その一方で、星王キリトは、アンダーワールド人の誰を助けて、誰を見捨てるか、自分では決められないと思って、その選択を無印キリトを含めた人びとに委ねた、というか、丸投げしたのかもしれない。

あるいは、星王キリトと無印キリトの間の争いをわざと起こそうと目論んだのかもしれない。

そうすると、アドミナに侵入したリアルワールド人って、実は、星王キリト自身なのかもしれない。

で、そうすると、逆に、ユナイタル・リングの設置には、星王キリトと比嘉は直接は関わっていない、ということになりそう。

つまり、2つのプロジェクトが、同時並行していて、

ひとつは、菊岡主導?の、アンダーワールド救済策としてのユナイタル・リング計画、

もうひとつは、星王キリト主導のアンダーワールド生存計画。

菊岡にはカムラと重村教授たちがついていて、

一方、星王キリトには、茅場AIと比嘉がついている感じ。

だから、正確には、菊岡の計画に、星王キリトたちが便乗しようとしている。

ただ、あの菊岡が、比嘉が星王キリトのフラクトライトを消去せずに持ち出した事実をみすみす見過ごすとも思い難いので、菊岡からすると、むしろ、比嘉たちを泳がせている、という方が正しいのかもしれない。

いずれにせよ、菊岡は、無印キリトが鍵を握ると思っていて、無印キリトとの関係さえ理良好に保っていれば、なんとかなると思っているように思える。


ともあれ、ロニエとティーゼがセルカとともに復活することで、なにが起こるのか、なにが伝えられるのか、それが今後の物語の鍵になるのだろうな。

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ソードアート・オンライン 第25巻 『ユナイタル・リングIV』 感想: ユナイタル・リングとアンダーワールドをつなぐ鍵はやはり菊岡と茅場、そして比嘉なのか?

2020-12-13 00:35:49 | SAO/AW
24巻でムタシーナに「絞輪」の呪いをかけられたキリト。
そのうえで最後に、SAOのラスボスの一体であるザ・スカルリーパーと遭遇して絶対ザツ名の危機。
それをどう乗り切るのか?

さらに『ユナイタル・リングIV』といっていたけれど、その一方で『ネオ・アンダーワールドI』でもあった24巻。
ユージオ似?のエオラインは再び現れるのか?

ということで、とりあえずスペース、空けときます。

感想2もあります。)


























































ザ・スカルリーパー改め「ザ・ライフハーベスター」については、冒頭、意外とあっさり、というにはもちろん苦戦してはいるけど、討伐に成功。

その結果、またもやキリトランドたるラスナリオの居住メンバーが増えていった。

それにしても、ここにきてユウキが言っていたインセクサイトのメンバーが合流するとは思わなかった。

だって、虫だよ?

いくらアバターとわかっていても結講キツイだろうなぁ、きっとイラストで見たら。

でも、多分、彼らの合流も、アバターには異形の者も存在しうるという点で、アクセル・ワールドにつながる伏線のようなものなのだろうな。

だって、AWなら、人外モードのアバターのほうがデフォルトだものね。


で、そうして味方を増やしたところで、対ムタシーナ戦の強行。

ただ、こちらもまた、ユイの意外なまでのガンバリで、ムタシーナを撃退し、「絞輪」の呪いは今回で解呪された。

これ、無駄に引っ張らなくて良かったなぁ、と思った。

むしろ、今回の対ムタシーナ戦のポイントは、その戦闘のさなかに、キリトが仮想研究会の〈先生〉と遭遇したことにあるのだろうな。

ムタシーナ戦の後の日常編で、おもむろにアスナと神邑樒が遭遇したところを見ると、やっぱりムタシーナの正体は神邑樒だと思うのだけど。

詳しくは、前に書いた次のエントリを見てほしいけど、

知性間戦争(5) ― ムタシーナの正体は誰? ユナイタル・リングの開発者は誰?

そこで書いたことからすれば、多分〈先生〉の正体は菊岡だよね。

でないと、初見のキリトに対して「キリト君」なんて呼びかけないでしょ?

ちょうど、キリトは神代博士に菊岡が今何をしているか、尋ねてもいたので、その流れから次巻で〈先生〉=菊岡が明かされそうな気がする。

あわせて、アルゴと菊岡の関係もね。

今回、アルゴは、シードネクサスのグローバル展開について調査している、と言っていたけど、その依頼主も菊岡じゃないのかな?と。

だったら菊岡が、カムラで重村博士とともに、世界中のザ・シードネクサスを繋げてユナイタル・リングを稼働させてもおかしくはないよね。

もちろん、第3者がユナリンを開発して、そこに菊岡が参加した、という可能性もあるけれど。。。

まぁ、このあたりは次回以降だろうな。

ただ、今回、一つ面白い事実として、ユナイタル・リングの大きさが、アンダーワールドの人界の広さとほぼ同じというところ。

単純に考えれば、アンダーワールドをいつかユナイタル・リングに上書きする、という話があってもおかしくはないのかもしれない。


で、そこで当然、関わってくるのが、エオラインたちがいる未来のアンダーワールド。

アドミナvsカルディナの、新たな異界戦争にしても、実は、早晩、アンダーワールドはリソース不足になって、アドミナとカルディナのどちらか一つしか生き残ることはできない、と誰かに吹き込まれたから、ということのように思うけれど。

まぁ、その誰かというのが、きっと茅場と比嘉に手引された「星王キリト」なのだと思うけどね。つまり、

アルミナ=星王キリト vs カルディナ=無印キリト

という争い。

これなら、ゆくゆく「知性間戦争」にもつながるしね。


(知性間戦争については以下のエントリーもどうぞ。

 知性間戦争(1) ― ソードアート・オンラインとアクセル・ワールドを結ぶミッシングリンク

 知性間戦争(2) ― 「神邑/カムラ」というSAOとAWで暗躍するトリックスター

 知性間戦争(3) ― 「帝城」はユナイタル・リングとアンダーワールド、そしてブレイン・バーストを繋ぐ不動点!

 知性間戦争(4) ― 『アクセル・ワールド』は「知性間戦争の成れの果て」の物語?

 知性間戦争(5) ― ムタシーナの正体は誰? ユナイタル・リングの開発者は誰?

 知性間戦争(6) ― 星王キリトの思惑、《同位体》のグラファイト・エッジ )



なんにせよ、背後で糸を引く者して、

茅場、比嘉、菊岡、重村、そして、神代

の重村研の面々+菊岡、というのは間違いないと思うのだけどね。

そこに、神邑樒とアスナがどう関わるのか。

この2人の関係については、キリトの手を離れたところで進みそうな気がする。

そして、そこにユウキやユナも絡んできそう。

というか、ユウキやユナの「魂=フラクトライト」について、アスナが樒と問答をすることを通じて、後日、アクセル・ワールドの黒雪姫の出生につながるんじゃないかな。

ということで、面白くなってきた。


もっとも、今回の引きである、冬眠するセルカの両脇に控える女性2人は、きっとロニエとティーゼだろうから、セルカだけでなく、2人も復活することで、異界戦争のその後についても明かされていくような気がするな。

まぁ、盛大なミスリーディングである可能性も否定できないわけだけど。


にしても、こういう形で、ユナイタル・リングをアクセル・ワールドを同時並行で進めていくようなら、そして、今回のように、単巻として一つの物語が完結せずに「つづく」とつけて、次巻にあれこれ持ち越すようなら、年に3冊くらいのペースは保って欲しいところだなぁ。

そうではなく、アクセル・ワールドのように年に1冊、のような刊行ペースになるようなら、いつまで経っても物語が進まない気がしていて怖い。

正直に言えば、いつか、ユナリンとUWがつながると信じているから、ユナリンのあとに唐突にUWの話になっても許容できるけど、

これ、普通に考えたら、相当無茶な構成なので。

だって、ユナリンからUWへの展開のところって、思い切りぶつ切り的な繋げ方だからね。

でも、このユナリンとUWを並列して書いていくスタイルを今後も続ける気なら、両者が並行して語られる理由、というかキリトが両方に関わりたいと思う動機の部分を、早めに出さないといけない。

でないと、相当に読みにくいから。

いまのところ、このユナイタル・リング編が、これまでのSAOの集大成になることはわかっているので、そうなると、一つの戦闘エピソードを書くにしても、ALOやGGOの登場人物たちも出てきそうな気がしていて、そうなると、それだけであっというまに紙幅をつかいそうだから。

その上、神邑樒の話や、それと多分、かかわっているユウキやユナの話も出てきそうだから。

少なくとも、アスナを感情的に動機付けて動かそうとしたら、ユウキの存在は捨て置け無いと思うのだよね。

で、その横で、キリトは、ユージオのことを考えないといけないわけでしょ?

もちろん、茅場もいるし。

そうなると、かなりギュッと圧縮して物語の道筋を先に示さないと、かなりの読者が、道に迷うことになると思うのだよね。

今のアクセル・ワールドがほとんどそんな形になっているように。

いい意味で、「XXX編」という形で、完結したエピソードをブロックのように積み上げる形にしてほしいな。


ということで、26巻を早めによろしく!

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知性間戦争(6) ― 星王キリトの思惑、《同位体》のグラファイト・エッジ

2020-09-29 11:47:28 | SAO/AW
その1その2その3その4その5、からの続き)

ユナイタル・リングの稼働には、茅場AIと接触した星王キリトも関わっている。

となると、知性間戦争の勃発には、少なくとも「アンダーワールドを守るために戦う」と比嘉健に宣言した星王キリトが関わっていることは間違いないと思う。

そうでなければ、2026年6月に起こったアリシゼーション編の1ヶ月後にユナイタル・リング編が始まるわけがない。

作中時間は恐ろしく押している。

でも、それもやむなきで、アンダーワールドは、オーシャン・タートルの原子力発電に頼っているため、5年くらいしか電源はもたない。

その上、菊岡が言うように、日本政府の決定でアンダーワールドそのものがリセットされる可能性も高い。

さらにいえば、もしかしたら、すでに200年を生きた星王キリトには時間がないのかもしれない。

ただ、この星王キリトのフラクトライトの加齢問題は、キリトの脳からフラクトライトを物理的にコピーした次点で、すでに劣化問題は解消しているのかもしれないが。

ただ、星王キリトのフラクトライトを目覚めさせるときに比嘉が懸念したように、人間のフラクトライトのコピーは何らかの形で発狂し自己崩壊する可能性がある。

星王キリトについても、その可能性を完全に排除することはできないのではないか。


で、そこで、出てくるのが、AWに出てくるグラファイト・エッジに対して使われた《同位体》という言葉。

ウィキを見ると同位体って「同一原子番号を持つものの中性子数(質量数 A - 原子番号 Z)が異なる核種の関係」と説明されている。

つまり、元素としては「他の元素」と比べたら同じだけど、中身を仔細に眺めると実は違うもの、ということ。

要するに、「同位体」は、カテゴリーとしては同一だけど、中身が微妙に違うもの。

で、この「同じだけと違う」という「同位体」という言葉を、フラクトライトを複製したときに生じる「オリジナルとの微細な違い」を伴う「複製体」のことに対して使うようになったのではないかな。

グラファイト・エッジは、AWの中の描写を見ると、明らかにキリトの得意とした二刀流の使い手であり、しかも自分の流儀を「明陰(アイン)流」という、キリトがアンダーワールドで広めたであろう「アインクラッド流」を模した名前で名乗っているのだよね。

ただ、このグラファイト・エッジ、正確はかなりひょうきんなところがあって、少なくとも晩年の星王キリトの感じはしない。

強いて言えば、ユージオとともに修剣学院にいた頃の、ユージオとの対比で能天気さが際立った頃のキリトに近い。

となると、このグラファイト・エッジは、もしかしたら星王キリトのコピーだけど、しかし、フラクトライトが随分代わった成長の仕方をした結果なのかもしれない。

要するに、フラクトライトを複製しても、それがそのまま同一のままではいない、ということ。

たとえば、誕生したてのフラクトライトを、一種の株分けのように、複数のコピーをとったとしても、それは成長の過程で異なる存在になり、単純に「複製体」とはいえなくなる。

そのため、「同位体」と呼んだのではないか。

もちろん、複製に複製を重ねれば、なんらかの理由で劣化が生じることも大いにありえる。

そのことも含めて、完全な同一体という誤解を避けるために、「複製体」ではなく《同位体》という表現を用いたのではないか。

もっとも、それなら星王キリトはなく、無印キリトの複製である可能性もあるわけだけど。

幽閉されたAIであるフラクチュエーション・ライトを開放するために、ブレイン・バースト2039がつくられたというのなら、最初のプレイヤーであるオリジネーターとともに加速世界に登場したグラファイト・エッジは、星王か無印かどちらであれ、キリトの複製体である可能性は高い。

あ、そうか、ブレイン・バースト2039の前後には、アクセル・アサルト2038とコスモス・コラプト2040が稼働していたことを考えれば、その3つの全てに、じつは開発者から派遣された「キリト」の複製体であるグラファイト・エッジが3体、別々にいた、と考えてもいいのかもしれない。

というのも、それぞれのシステムの崩壊には、全プレイヤーの全損が必要で、それは開発者が派遣したお目付け役のプレイヤーであるグラファイト・エッジでも変わらないだろうから。

つまり、キリトの《同位体》のグラファイト・エッジは3人存在していた、ということで。

そうなると、AWのホワイト・コスモスについても、彼女はどうやら他のゲームもプレイしていたようだから、同様にブレイン・バーストの中に登場した彼女は《同位体》としての存在なのかもしれない。

まぁ、こちらは、あまりに情報が少ないので、まだなんとも言えないわけだけど。

でもどうやら、フラクトライトのコピー技術にまつわる秘密が、ホワイトコスモスの《反魂》に影響している可能性は高そう。

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