チガヤ
<イネ科・チガヤ属>
河原や畑の周囲など、日当たりのよい乾いた草地に群生する多年草。
群生すると、白い穂が揺れて見事だ。
これは東京の道端で咲いていたものだ。
根は地中をはい、節々から先の鋭い線形の葉をだす。
晩春、葉に先だって花穂をつけ、のちに茎が長く伸びて高さ30~80センチになる。
白い毛を密生した花穂が、
一面に風にそよぐ光景は美しい。
若い花穂はつばな(茅花)と呼ばれ、
ツバナや白い根にはかすかな甘みがあり、
かつては子供たちがよく口にした。
<俳句歳時記>春
茅花(つばな)
<針花(つばな)・ちばな・茅萱の花(ちがやのはな)・浅茅が花・茅花野>
つばな抱く娘に朗々と馬がくる 金子 兜太
茅花野にかくれてしまふ私の鳥 川西 喜平
茅花野や犬はやわらかくうづくまり 山田みづえ