
NHKがニュース9で、コーヒー価格の高騰のニュースの中で、中国で最近一気にコーヒーブームが起こっていると報じた。
私が、最初に中国で、喫茶店でコーヒーを味わったのは、このブログの「初春の上海・江南紀行」でも書いているのだが、2017年2月で、
上海の南西15キロ、明清時代の街並みが残っている典型的な江南水郷の面影を残した七宝古鎮の運河「蒲匯塘」のほとりのライオン・コーヒー店でである。
コーヒーショップに入って、小鳥が、川面を渡ってきた一寸した絵になる風景を運河越しに眺めながら、小休止した。
カフェラテが、31元、600円ほどだが、口絵写真のように店員が綺麗に模様を描いてくれた。
カフェラテが、31元、600円ほどだが、口絵写真のように店員が綺麗に模様を描いてくれた。


その後、上海の繁華街の豫園商城 に、スターバックスがあったので、人混みをかき分けて入って、定番のカフェラテを頂いたのだが、全く、日本やアメリカと同じで、違和感がなく、中国社会に、コーヒーが、かなり浸透しているのを感じた。
細かい情報は記憶に残っていないので、(日経BP 総合研究所)のレポートを借用すると、
中国ではコーヒー市場が熱を帯びている。若者にとってコーヒーは生活習慣の一部になり、社交ツールにもなっている。コーヒー消費の中心は20~40歳の都市に住むホワイトカラーで、1人あたり年に326杯を飲んでいる計算になるという。現在、中国にはコーヒー関連企業が約17万4000社あり、そのうち22年に新たに登録された企業は約3万2000社で、新規登録企業の増加ペースは23.1%に達している。コーヒー界のトップであるスターバックスは中国市場で事業を拡大しており、25年に中国での総店舗数を9000店にするという。一線・二線都市のコーヒー市場は競争が激しく、ここ2年間近く、スタバなどは三線・四線都市へと急速に事業を拡大している。微博(ウェイボー)などのSNS上では、「火鍋レストランの海底撈火鍋もないような福建省の小さな県にもスタバができた」などの投稿が増えている。と言う。
イギリスでは、国民的飲料であった筈の紅茶を、スタバが凌駕し、
茶の国中国でも、辺鄙な田舎でもスタバが開店するという。
世界全体が、スタバの飲料、と言うよりも、食文化革命が起こっている。
しかし、そのスターバックスも、イタリアで美味しいコーヒーに感激した創業者が、1971年にアメリカ合衆国ワシントン州シアトルで開業した 新参者。
私がアメリカに留学していた1972~74年には、喫茶店などある筈がなく、MACやケンタッキーなどの不味いアメリカンしかなくて、真面なコーヒーを味わうためには、高級レストランで高級料理を食す以外になかったのである。
経営学の神様ドラッカーが、麗々しくもスターバックスをイノベーションだとの賜ったが、ずっとずっと前から、日本には、全国に素晴らしい喫茶店が沢山あって、遥かに美味しくて文化価値の高いコーヒーの喫茶文化を醸成育成していた。
アメリカや中国やほかの国が、コーヒー音痴で、やっと目覚めたというだけの話である。