地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

木曽路歩き鉄 (10) 211系5000番台

2017-09-10 00:00:00 | 国鉄型車両


 木曽路の中山道は南木曽駅で中央西線と分かれたのち、江戸時代の街並みが保存・再現されている妻籠・馬籠を経て、中津川でようやく久しぶりにちょっとした都会 (?) を目の当たりにします (中津川と比べれば、木曽福島は圧倒的に山里です)。中津川から大井 (恵那) にかけての盆地は、ドドーンと聳える恵那山の下、ちょっとしたくつろぎのオアシスの感があり、そこそこ人口密度も高く、しかも名古屋からは快速で僅か1時間少々、「しなの」であれば50分もかからないという……(混み具合も考慮すれば、小田急線で新宿に行く神奈川県央民と比べてもラクな印象?)。そんな場所柄ですので、中央西線は中津川を境として突如名古屋近郊通勤路線の観を呈していますが、曲がりくねった険しい山道を歩いて中津川に至り、211系5000番台=ロングシート車が長大編成を組んで停車している光景を眼にしますと、否応なく「私は誰?ここはどこ?」という気分にさせられます (笑)。



 211系5000番台はJRC発足初期に大量増備されて以来、同業他社=名鉄との競争がない中央西線や静岡地区で存在感を示していますが、長年来ほとんど変化らしい変化もなく、極めて地味~な存在感に徹していたと言えましょう。ところがここに来て、側面行先表示のLED化が進んでいます。5000番台の名物とも呼ぶべき細長~い側面幕、登場当初こそ「ケチだなぁ……」と思ったものですが、これほどLEDが増えた世の中にあっては、案外と「萌えアイテム」かも知れません。しかしそれも先行きは長くないため、見納めしたい方はお急ぎを……(そんな方はいらっしゃらないか。笑)。

 それにしても211系5000番台なんて、むかし若い頃の18きっぷ旅の道すがら、「静岡大陸」横断でこれに当たれば「要らねぇ~!!」と叫びたくなるような存在でしたが、113・115系が走っていた時代は既に10年前に去った今、どうやら私自身もJRCに飼い慣らされてしまったようで……「JREのロングシート車に比べれば全然快適じゃねーか」と思うようになってしまいました (^^;)。しかも、新造費用をケチるための簡易型クーラーが、211系のボディとミスマッチだったりするのが逆にグッと来ます。まぁ勝手なもんです……。GMではなくKATOからN模型が発売されれば、やはり手を出してしまうことでしょう……(汗)。