
ある意味で江ノ電を最も代表する車両である305+355は、車体については製造後60年、台枠に至っては製造後95年を経ているという驚異的な車両ですが、余程台枠が頑丈に造られているためか、あるいは極楽寺の保守技術が余程優れているためか、常に苛酷な潮風にさらされる環境でありながら、今日でも堂々の主力の座を保っています。台車と下回りも1980年代以後、次第に新調されており、古さを感じるのはもっぱらバス窓と木張りの床の外観・内装程度といっても過言ではないでしょう。しかし、300形の他の車両が台枠の致命傷発見によって廃車となったのと同じく、305編成もいつ終焉を迎えるか分かりません。

ところがどっこい、幸運に恵まれて相変わらず長寿を保っているのが305編成です。最近も、いつもお世話になっておりますあまのじゃく様をはじめとした江ノ電ヲタの皆様が、検査上がりホヤホヤの305編成の試運転シーンをネット上にアップされています。これは要するに、まだまだ台枠はイケるという江ノ電保守陣の判断によるものでしょう。
それでも、いずれ必ず現役走行には台枠が耐えられなくなるときが来るでしょう。そこで、JRWが35系4000番台客車を新造した例にならって、305編成についても外観が全く同じな代替新車が現れないものか……と思わなくもありません。むかし「クリープを入れないコーヒーなんて」というCMがありましたが (嗚呼昭和!)、それと同じく「305編成がない江ノ電なんて」というのも真理ですので……(爆)。
というわけで、数年前に撮影した検査ホヤホヤの姿をアップし、305編成の長寿を喜びつつ、将来の完全レプリカ305編成の登場を期待したいと思います。
そして同時に、305編成がどれほど巷における江ノ電・湘南のイメージと結びついているかを象徴的に示すものとして、数年前に小田急や江ノ電の駅に貼られたポスターもアップしてみます。

江ノ電ネタ編成を追っかけ回すヲタの生態とは何とまあ真逆の、ナウでヤングな雰囲気であることでしょうか! (笑)