地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

満鉄風?客車をつくる (3) 変顔先頭車とスハ32

2009-10-01 01:17:00 | 超へっぽこ模型製作


 けふは一応中華人民共和国の建国60周年だそうで、あちこちのメディアが賑やかに特集をしているようですが、個人的にはいくら隣国のこととはいえ、金満ぶりにかこつけた独裁国家を言祝ごうとは思わないですね~。それに鉄道趣味的にも、最近はやけにチャラい車両ばかり増えているようで、「CNRといえばダークグリーンに決まっとる! 男は黙って非空調硬座!」という石頭的趣味の私にはもうついて行けません (^^;)。むしろ……あちら様から見ればたぶん非友好的反動帝国主義者に見えるであろう私としましては (笑。以上の点についてのコメントはご遠慮ください)、先日RM誌編集長氏のブログでも紹介された、満洲国・朝鮮・台湾・樺太も含めた戦後まもなくの鉄道地図『日本交通圖』の復刻に狂喜しまして (爆)、「そういえばそうだ」とばかりに満鉄っぽいフリーランス車両の製作をシコシコと再開 (笑)。このたび目出度くジテ中間車改造 (?) 撫順ヘロヘロ通勤客車の先頭車 (っぽい車両) が完成しました (^O^)。
 まぁ具体的な作業としましては、前にアップした阪急顔取り付け状態から、さらに隙間をパテで埋めて慎重にヤスリをかけ、「まぁこんなものかな」という程度に実車に近似したマスクを成形、その後はフツーに塗装を施して窓とベンチレーターを取り付け、足回りを履かせただけです (笑)。ただ唯一悩んだのは……2006年現在の水色塗装を再現するのであればさておき、ダークグリーン時代の正面塗装が分からず、さてどう塗ったものか……ということ (^^;)。緑一色+テールランプケースの銀塗装だけでは何だかなぁ~というわけで、シルヘッダー部に塗ったベージュをマスクにも回してみたのですが、何やら微妙……(^^;;;)。ま、とにかくこれもフリーランスということで……(笑)。



 いっぽうこちらは、単純にGMのスハ32キットに中国国鉄塗装を塗ったものですが、これは何じゃ?と申しますと……日中開戦後に設立された国策会社・華中鉄道に38両が供出された32系客車の「その後」を、それっぽく再現してみたものです。
 1981年に出版された豪華写真集『中国鉄道の旅』5巻本のうち「東南編」をめくってみますと、今やCRHが行き交うようになるとは全く想像出来ないほどシブくヘロい雰囲気の寧波駅に慢車が停車しているシーンが載っておりまして、編成中には何と32系客車の残党の姿が! 恐らくは他の満鉄系客車と同様、頑丈な日本製客車は1980年代まで浙江省や江蘇省あたりを走る鈍行用車両としてほとんど現役だったものと想像されます (私が初めて中国を訪れた1990年には、まだ慢車はほとんど半鋼製車で運用されており、急行列車を待避して侘びしく停車している姿に、当時は非鉄だったもののグッときたものです……。しかし見かけた列車に32系客車が連結されていたかどうかは、う~ん思い出せない……^^;)。
 というわけで、近いうちにKATOからデフ無しキューロクが再生産されるのに合わせ、是非中国国鉄塗装のスハ32を用意し、返す返すも勿体なく撮らずじまいだった華中の慢車っぽい雰囲気を楽しんでみようと思った次第です。一応台車は、TR23の標準軌改造バージョンから満鉄3等客車っぽい台車に振り返られたと勝手に想定してTR11を履かせ (これではオハ56ですね ^^;)、ベンチレーターは「オリジナルそのまま」「小型グロベン2列の代わりに小型ガラベン2列」の2バージョンとしてみました。車番は……中国国鉄フォントの「硬座車 Yingzuoche」インレタを望むべくもないため、テキトーに30000台の番号を……(^^; 車番のルールにつきましては、リンク頂いている「はいらーある」さんのサイト「不思議な転轍機」を参考にさせて頂きました)。
 ケチのつけどころは満載ですが、まぁフリーランスということで……(^^;
 あとは9600をゲットすれば、ド田舎の支線の小運転は再現できます (笑)。
 ちなみに、他にもう1両落成間近。さらに量産して長編成を目指し、マイクロエースの「あじあ」と併走させるのが楽しみです (*^^*)。または、トワイライトExp.塗装のEF81に牽かせてみるのもオツなものかも知れません (^^;;)。
 今後の満鉄シリーズの課題は、ジテ改造電車先頭車の製作と満鉄長距離用客車の製作ですが、どちらも最高に面倒臭そう……(汗)。一応ジテは「GMクモハ52のマスク++GMサハ75側面+GMクモハ73屋根」といった組み合わせでぼちぼち組み始めているのですが……パテ埋め&削り出しによる前面の成形がうまくいったらアップすることにします (失敗したらボツ ^^;)。

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2 コメント

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Unknown (はいらーある)
2009-10-04 14:33:53
ジテ改造の怪しい客車、見事な再現っぷりですね。
雰囲気出てますよ。
ここまでいくと、「トランプ博打をやっている人民」「アイス売り」など、電鉄をとりまく人々も、市販の人形を塗りなおして再現してもらいたくなるのですが、いかがでしょうか?
中国鉄道の旅、私も持っています。該当ページ・寧波ホームに停車中の窓位置バラバラの雑多な客車が連結されている慢車編成は、ぐっと心に響くものがありますね。しかし該当車両は、これ以外には写真を見たことがなく、鉄ピクの32系特集でも存在をスルーされており、形式すら調べようがないのが残念なところです。今でもどこかの小駅で詰所代わりに残っていないかなあ、と思います。
台車は保守を考えれば満鉄型に履きかえられていてもおかしくないですね。アメリカ型のNから引っ張ってくれば一番良いのでしょうけれど、お金かかりますし、日本型台車で一番雰囲気が近いのはやはりTR11でしょうか。
車番ですが21型以前の鋼製硬座客車はおそらく21000~22000代あたりにおさまるものと思います。
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Unknown (おっとっと)
2009-10-06 11:33:19
>はいらーあるさま
 こんにちは、コメントどうもありがとうございます!
 どうもご無沙汰しておりますが、いろいろとご教示頂き有り難い限りです。やはり3万台の番号は22系硬座車用ですかねー(^^;)。一応、32系客車の出自であることを勝手に表現しようと思いまして、最初の数字を3にしてみたのですが……。
 それはさておき、アメリカ型のNから台車を拝借するという発想は全くありませんでした。が、やはり元がGMの板キットですので、なるべく安直にということでついついTR11に走らざるを得ないという感じです(笑)。
 ともあれ、今のところ個人的に華中鉄道32系客車のその後を確認出来るよすがは、寧波駅にズラリと停車している半鋼製客車の群れのカットしかないわけで、満鉄系とは関係なしに民国期の各鉄道が個別に用意した客車も含めると、中国の半鋼製客車の形態というのは趣味的にものすごく奥が深い世界だと思うのですが、如何せんそういう古い写真資料が残っているとは余り思えないですし、中国鉄道部が関連資料をドバッと放出するとも思えず、さらに肝心の中国の鉄ヲタは怪しい愛国主義を知りこそすれ考証には長けていないときたものですから……(爆)。
 まぁ、そんなないものねだりはさておき、

「トランプ博打をやっている人民」
「アイス売り」

……って一体……(^^;;;;;;;;;;;
 恐ろしく細かい芸当になってしまいそうですので、とりあえずはトミーテックのコレクションシリーズ・海外編(爆)に俟ちたいと思います(一体いつのことやら。笑)。
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