地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

京釜線土砂降り鉄 (5) 客車セマウル紫罐

2018-12-01 14:22:00 | 韓国の鉄道


 10月末、11月末と立て続く韓国の条約違反で日韓関係は完全に行き詰まった中、何故か韓国政府は一応戦争継続中であるはずの北との関係に前のめりな今日この頃。まぁそれほど、ウリナラにとって日本はどうでも良く、「ウリ民族の正気」こそが大事なのでしょう。それにもかかわらず『中央日報』は、北のインフラ再建にとって日本の資金が重要とか、全く何を言いたいのか分かりません。現状のままの南北双方に日本が金を出すなど有り得ないでしょう。
 それでも何故か「北のインフラを再建するという国際協調の機運が盛り上がることによって、北の軟化と一気呵成な平和が実現する」という、56億7千万光年後の話のような夢物語が先行しているようです。そこで、国連の制裁対象外との見解を取り付けたうえで、南の客車を北に乗り入れ、北の鉄道インフラ修復と国際輸送網構築に向けた調査を行う特別列車が走り初めています。韓国の親北左派御用新聞である『ハンギョレ』日本語版が先月29日に伝えたところによりますと、きのう (30日) から特別編成がソウルから都羅山・板門を経由して北に入り、今後中朝国境の新義州と露朝国境の豆満江まで、18日間かけて往復するようです。しかもその編成は、板門から先は北の罐となり、南6両+北3両(このうち南は、タンク車+セマウル電源車+ムグンファ客車+ムグンファ寝台車+事業用調理&居住車+有蓋車)という究極のネタ編成になるとのこと。嗚呼……これから『ハンギョレ』にレポートが載るのが楽しみですわい……。



 そんな編成をひたすら北で追っかけ出来ればどれほど愉快痛快で楽しいだろうか……と思いますが、それは無理ということで残念無念。もっとも、いまのKORAILも、ある意味でネタ罐によるネタ編成の宝庫です。その一端として先日、ドラゴン罐画像をご紹介しましたが、今回はもう一丁、紫色のレストラン列車罐牽引による新型客車セマウルです。

 土砂降り叩きつける京釜線で悪天候に天を仰ぎながらも最も楽しみにしていたのは、KORAIL標準塗装罐と長項線セマウル客車の組み合わせであったのですが、今回の限られた時間ではそれを撮ることは出来ず、代わりに来たのは先日アップしたドラゴン罐とこの紫罐。天気が良ければ、嵐電程度に見映えはしたのでしょうが、暗〜い天気では完全に沈んでしまっていますな……。もっとも、次位に連結された先代セマウル客車の電源車が、青と黄色のセマウル末期色であるのが最高に良いです☆
 それはさておき、この紫罐の正面に描かれた食堂車マーク (爆) のハングルを読み解いてみますと、忠北嶺東・旧楽 (?) ワイン列車、とあります。要は、忠清北道〜江原道にかけてのド田舎山岳エリア(とりわけ、京江KTXの開業により完全ローカル線に転落した嶺東線)を盛り上げるべく、このエリアの農産品を使った美味い食事を食べながらワインと古典楽器を楽しむという、日本各地で流行るグルメ系列車に範を取った企画のようです。ワインがこのエリアの特産なのかどうか詳しくは存じませんが、寒暖の差が大きい盆地がありますから、甲州・信州と同様に葡萄を栽培しようと思えば出来るのでしょう。
 そんな列車のために改装された客車が存在するはずで、それに合わせてこの罐もワイン色を塗ったということなのでしょうが、例えば豪華寝台ツアー列車「ヘラン」の紺色罐も本務がないときは一般の旅客列車を牽引するのと同じく、この罐も全然違う方角の長項行きでアルバイト中なのでしょう。
 というわけで、韓国のスペシャル塗装罐をまとめて撮りたければ、長項線のセマウル・ムグンファは狙い目ですぜ旦那……。って、わざわざ撮りに行く方はいらっしゃらないでしょうね、多分。

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