最新の鉄道雑誌発売日に合わせて発行されたRP誌の『アーカイブス・セレクション (19) 私鉄車両めぐり』、既にお手に取った方も多いかと存じますが、いや~~素晴らし過ぎる中身でございます (*^^*)。大都会・京阪神圏からそれほど遠くない (?) 距離でありながら消えてしまった路線が多いのが関西のローカル私鉄の特徴だと思うのですが (江若鉄道とか、もし湖西線に化けずに現存しているとすれば、東の関鉄と並ぶ非電化私鉄の大御所としてさぞかし垂涎の世界となっていることでしょう……電化されたとしても面白そうですし。一方、別府鉄道は年齢的に行こうと思えば行けなくもなく……惜しいことをしました)、そんな路線群の良き時代の姿が超てんこ盛り! しかも、如何にも模型的な風景や車両に富み、見ているだけで様々な妄想が沸々と湧いて来ます (笑……ジオラマを作る余裕はないのですが -o-)。
というわけで、都内の書店でこれを購入した後、帰宅時に乗った東急8500系の車内にてページをパラパラとめくり、「はぁ~、もっと早く生まれたかったよなぁ」と溜め息をつきつつも (^^;)、今でも当時の雰囲気を丁寧に保存している加悦SL広場という場所がますます超貴重な存在に思えてきたのでした……。
訪問時、入口の近くで如何にも華奢な客車・フハ2と連結された姿で佇んでいた小型DL・DB201は、昭和28年の新造以来一貫して加悦鉄道に所属してきたという、展示車両の中でも数少ない生え抜き車両。上記RP誌増刊号に載っていた加悦鉄道訪問レポートは何と!今からちょうど50年前のものですので (沿線の名所故事を織り交ぜた格調高き美文調の筆致は、いまどきの所謂レールウェイ・ライターには決して真似できないものでしょう)、掲載されている所属DLはこのDB201のみ。新造後まだ7年で、ラッシュ時に小型客車を牽引する主力であったとのこと……。傍目に見ると、大型アントに毛が生えたような (?) ボディでは到底非力で、小型客車を2~3両連結して人を満載しただけでヘタってしまいそうな雰囲気すら漂っているのですが、意外と馬力が出るものなのですなぁ……(^^;
このDL、異様にゴツいスタイル(特にボンネット部)が最高に印象的ですが、それは昔の専用線・林鉄の姿を伝える写真でしばしば見かける森製作所製小型DLの唯一の生き残りであることの証とか……。個人的には、この手の小型DLがロッドを上下させながら忙しく走り回った往時をナマで見ているわけではありませんので、胸の奥に湧き上がるものは深い懐旧の情というよりも、プチ趣味の宝箱を開いた瞬間のときめきのようなものでありました (笑)。動態復旧に成功しているとのことですので、イベントに合わせて動く姿を是非いずれ見てみたいものです……。
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