近江鉄道の保存電機の中でもロコ1101は、その形式名からして阪和電鉄の超貴重な生き残りであり、装甲車のような出で立ちのED31とは対照的ですっきり端正なスタイルが魅力です。しかし、どう見ても華奢で非力な雰囲気なのは否めず、近江鉄道でも基本的には彦根での入換や小運転が主な使い道であったのでしょう。
そんな1両きりの罐でも、他の大所帯 (?) 組と比べて邪険にされず、丁寧に検査され続けて来たのは、実に機構が単純な古典電機だからこそであり、かつ彦根工場の職人技のあらわれでもあったのでしょう。とりわけ、ミュージアムが新装オープンした当時は、このロコ1101もピカピカに塗り直されて撮影会場の主役として君臨していたこともあり、まぶしい気持ちで眺め激写したのを思い出します。嗚呼……この1両が解体されると、阪和鉄道の車両が完全にこの世から消えることを考えるにつけ、実に寂しいものがあります。時は奇しくも、鉄コレ第25弾でモタ300+クタ7000にスポットライトが当たっただけに……。阪和線を有するJRWが京都鉄道博物館に保存したりしないものでしょうか?
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