東北本線は奥州街道に沿っているにもかかわらず、江戸時代までの「軍事上の理由から、道はキツ過ぎない程度になるべく高いところを通るのが良し」という発想と、明治以降の「力学的な効率を重んじて鉄道も道路も通すため、なるべく平坦な場所を選びたい」という発想が乖離しているため、両者がピタリと並行する場所は意外と多くありません。とゆーか凄く少ない……。
そこで事前に、地図上に徒歩での通過予定時刻を書き込んで行く中で (時速4kmで計算)、線路沿い、とりわけ撮影向きな感じがする踏切を通過する際には (しかも今や有り難いことに、Googleのストリートビューで踏切の雰囲気が事前に分かってしまいます)、最寄り駅の時刻表も書き込んでおきます。ちょうど自分の通過と列車の通過がうまく重なりそうなところで、ポカリスエットを飲んで休憩がてら、撮影大会開催です (笑)。
というわけで、一ノ関から盛岡まで歩いて北上する中で、うまく撮影出来そうな場所は平泉市街、陸中折居の南、水沢の南、六原駅の南と北、北上駅北の陸橋……(あとは駅撮り) と本当に限られる中、まずは平泉市街のカーブの踏切にて、アウトカーブから激写を狙ってみました (駅から遠くないので観光ついででも利用価値あり)。しかしやって来たのは、地元テレビ局のド派手なピンクラッピングを施した編成で玉砕……(号泣)。
翌朝気を取り直して、陸中折居の南2kmほどの場所にある踏切(国道4号線の歩道橋があります)の脇を通過したところ、ほほう、電柱が車体にかかってしまうものの、サイドを多めにしながら4連をうまく決められそうです。また、南下する列車であれば、2〜4連なら電柱をひっかけずに撮影出来ます。朝のうちは曇天であったのも天の助け! そこで一発目……盛岡行きは朝ラッシュ対応の4連で、良い感じに決まりました☆ 二発目の一ノ関行きは、盛岡界隈のラッシュにはからまないため2連での登場でしたが、天下の大幹線の雰囲気がしっかり残る中を僅か2連が猛烈にブッ飛ばして来る光景は、「2連といえば基本的に単線のローカル線や地方中核都市の複線民鉄のもので、のんびり走るのが関の山だろ」という固定観念にとらわれている私には、なかなかショッキングなものがありました。しな鉄だってそうだろ……という声が聞こえてきそうですが、しな鉄は駅撮りしかしたことがないもので、悪しからず (笑)。
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