地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

箱根登山1500V区間の愉しみ (2) 主力の新型 (?) 車たち

2005-09-06 21:17:00 | 地方民鉄 (東海道)


 個人的な箱根登山の印象を改めて考えてみますと、小さい頃割と頻繁に箱根を訪れた時の記憶から、どうしても「旧型車でなければ正しい箱根登山ではない」という気がします (特に、今は廃車になってしまった111~115は、ボヤ~ンと灯る白熱灯がシブかったなぁ……*^o^* 幼心に「この電車暗くてコワイ」と思ったのは確かですけど、小学生になった頃には既に旧型電車ファンだったもので ^^;)。
 しかし今や、箱根登山車の運用の3分の2は1000・2000系といった1980年代以降の車両によって担われております (と言いますか……むしろ旧型車がこれだけ残って第一線で活躍していること自体うれしい奇跡ですね)。まあ、これらの「新型」(1000系は既に20年を経過しているので全然新型ではないですね ^^;) も、スペック的には極めて特異な電車であることには変わりありませんのでそれなりに撮り甲斐はあり、↑の画像 (@入生田) のように40‰の急勾配を駆け下りて来るところなどはやはり雄壮です。
 そして、この1000系は思い出してみれば意外と変遷が多い電車でして、塗装的には、登場当初の小田急3100・7000系に合わせたものから10000系に合わせたものに変わり、今では箱根登山の技術的ルーツにして姉妹提携先であるスイスのレーティシェ鉄道ベルニナ線 (氷河急行で有名な路線) に合わせたものに変わっています。20数年の間に3種類の標準塗装……! また、冷房改造する際に1000系単独では電源供給などのスペースを確保できないという理由 (間違っていたらすみません) により、2000系の中間車を挟み込むようになりました。
 そんなあれこれを思い出しながら、ベルニナ線HMを掲げて走る1000系を撮っていると、ついこの間までブルーリボン賞受賞の最新型だと思っていたのに、月日が経つのは早いもんだなぁ……と思わずにはいられません (^^;



 そしてこちらは、中間車を1000系に譲って2両固定編成化された2000系です。登場当初は「あの屋根上まで抵抗器だらけの箱根登山に冷房車か……! 客室の一部をつぶしてクーラー室にするとは一本取られた!」と思ったものですが (^^;)、2000系=3両固定という印象が強かっただけに、どことなく寂しげな雰囲気が伝わってきます。この日は余りにも天気が悪く、↑の画像の通り、風祭あたりまで山肌が薄霧に覆われていたことも輪をかけているかも知れませんが……。

箱根登山1500V区間の愉しみ (1) 旧型車の快走

2005-09-05 23:23:00 | 地方民鉄 (東海道)


 この夏は事情により遠出が出来ず、もっぱら近場での撮り鉄に終始していたのですが、それはそれで新たな楽しみの発掘が出来るものです (^^)。そして、そんな夏の締めくくりとして、先日箱根登山の1500V・3線レール区間に行って来ました。
 実は個人的に、この区間で撮り鉄したのは、中学1年のとき以来??年ぶり……(^^;)。しかも、当時は露出計が壊れたフルマニュアルカメラでの撮影で、かつ経験不足ゆえ「フィルムの箱露出」がまるで当たらず、ひどい露出不足で目も当てられないネガしか残っておらず、今回が事実上初めての撮影 (爆)。箱根湯本から先では何度も撮っているのですが……昼間の小田原~湯本間は小田急車ばかりになっていたこと、それにスイッチバックや急カーブといったお楽しみコーナーがないことが、この区間での撮り鉄経験ゼロの最大の要因でした (^^;;
 とはいえ、このまま1500V・3線レール区間で箱根登山の旧型車を撮らないまま、行く行くは老朽化で廃車決定→撮り鉄多過ぎ……となってしまっては後悔してもし切れません。そのうえ、肝心の小田急もロマンスカー・通勤車ともども大変革中で、気が付いたら「箱根湯本行の急行に5200・9000形が余り来ないじゃん……3000ばっか!(T_T) 」という状況になっております。そういうわけで、実はこの区間は今が旬、早起きは三文どころか千両箱の得!と言うことが出来るかと思います。



 そこでまずはこちら、モハ1形+モハ2形の3連が風祭駅に進入するシーンです。この駅は線路両側のスペースが確保できないところで小田急連接車の交換を可能にするため、ホームがやたらと短く (小田急車は一番湯本寄りのドアを手動で開けて客扱い……という珍景が ^^)、その分アングルの選び方次第では「3線レールの複線」という雰囲気で撮れます。そこを箱根登山車が走るシーンというのは、急勾配の単線やスイッチバックを行く……というお馴染み過ぎる箱根登山の印象とは相当かけ離れていて (笑)、そこがまた撮り甲斐があるというものです。
 もっとも、朝方粘っていても旧型車を撮影できるのはせいぜい1~2往復で、そういう少ないチャンスをモノに出来るかは、ほとんどギャンブル並みなのが難しいところですが……。また、それゆえに、この区間を行く旧型車のいろいろなシーンを記録しようと思い始めると、今後何度も早起きして通わなければならない運命に陥るのでした……(^^;
 なお、この日は青+黄がかったクリーム色の旧塗装を再現した108号は運用に入っていませんでしたので (T_T)、108号をあしらった箱根登山オリジナルパスネット (3000円) をゲットするだけで我慢しました。

 【付記】モハ1形 (103,104,106.107) は乗ってもオススメ。特に小田原~湯本間では、箱根登山のイメージを良い意味で裏切る (?) 釣掛の高速走行を楽しめます。低音から高音まで、非常に良い音です (*^^*)。今回乗ったのは風祭~入生田間で、あっという間でしたが……。

茨城交通点景 (3) スカ色のキハ222

2005-09-03 13:45:25 | 地方民鉄 (関東北東部)


 那珂湊駅での最大のお楽しみは、主に朝夕のラッシュアワーに使われる道産子DC・キハ220 (元羽幌炭鉱) &キハ2000 (元留萌鉄道) の昼寝シーンを眺めることでしょうか。もちろん、昼寝よりもきちんと運用に入ってもらう方が有り難いのは言うまでもありませんが、これらの車両は冷房がなく、しかもここ数年は軽快気動車・キハ3710が3両も入ったため、夏場はまず出番がなく、もっぱら秋以降に備えて集中的に検査を受けたりしているようです。
 そこで、去年夏の検査で見事なスカ色に塗り替えられたのがこのキハ222! 従来この手の国鉄ローカルDC塗装は元国鉄キハ11がまとっていましたが (スカ色のキハ11、撮ってない……)、キハ11はいい加減古くなったため、最末期はキハ112が月イチでイベント走行をしたのを最後に廃車となってしまいました (→今度大宮に出来る鉄道博物館に展示)。そこで、元国鉄→水島臨海のキハ205が朱+クリーム塗装になったのに続き、キハ222がこういう塗装になってくれている……ということで、国鉄一般型DCファンにはたまらない企画ですね……これは! (^^)
 ただ、個人的には昨年来なかなか茨交まで来る機会がなかったため、今回は車庫で昼寝なのを厭わず初めて対面しまして、余りの美しさにウルウルしながら一気に十数カットも撮ってしまいました (^^;)。
 なお、嬉しいことに、ネットで見かけた話題によりますと、訪問時は検査終盤でグレーの下塗り状態だったキハ2000形が、もうすぐ国鉄準急色 (クリーム+窓の下に赤帯1本) で出場するようです! これから秋~春にかけて通ってしまいたくなる衝動が思わず湧いてきます (^^)。
 その一方、茨交オリジナル塗装のキハ220・キハ2000も1両ずつとなり、それぞれラインの位置が異なりますので (画像のうち後ろ2両)、これらを記録しておくのも今のうちかも知れません。(あくまで期待混じりの妄想ですが、この2両が今度検査入りしたら首都圏タラコ色や茨交旧塗装を塗りそうな予感が……^^;)

東急8003Fもインドネシアへ!

2005-09-01 20:43:53 | 大手民鉄 (東急)


 詳しくは「レールファ○東急」をご覧頂きたいのですが、先日川崎港からインドネシア・ジャカルタ首都圏向けに輸出された「伊豆のなつ」8007Fに続き、今度は大井町線の8003F (5両) に既存の余剰車3両を組み込んだ8両がジャカルタに向かうことになったようです!
 そして、ジャカルタでの8000系はジャカルタ~ボゴール間の「エグゼクティブ・クラス」8両編成急行電車に投入されるとか (103系は4両編成で別路線の運用に入っているようです)。
 ボゴール急行で2通りのスタイルの8000系を楽しめてしまうなんて……これはますますジャカルタに往復する費用をためなければいけませんね (^^;
 なお、個人的には神奈臨・千鳥線を利用した甲種輸送を期待していたのですが、結局しないようです。残念……。(※本ブログではこれまで埠頭の名称を出しておりませんでしたが、東急が公式発表しましたので、それに従って表記しました)