地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

東野色で走る那須高原の元神奈中

2019-06-09 18:00:00 | 濃いぃ路線バス&車両


 かつては西那須野から黒羽まで鉄道も運行していた栃木県宇都宮以北のバス会社・東野交通は、2016年に東武グループから離れてみちのりホールディングス傘下となりましたが、同じくみちのり傘下として栃木県内に一大路線網を築く関東自動車と昨年経営統合し、関東自動車が存続会社となった結果、東野交通は会社としては解散という運命となりました。しかしその後も、東野交通時代の営業所は、自治体の「平成の大合併」後にしばしば旧自治体の名前が地名に冠せられているのと同じく、営業所名の前に「東野」をかぶせることでそのまま存続しており、総じて会社ごとのアイデンティティの違いに配慮した経営統合であったことを匂わせています。そこで当面、赤と白(一部は東武系バスっぽい新塗装)の東野交通色もそのまま残っており(今すぐ塗り替えるわけにも行かないでしょうし)、後輪の後ろに「関東自動車」と小さく補記された状態で走っています。



 そんな元・東野交通では、かつては元神奈中のブルドッグなども走っていたように記憶していますが (写真なし……)、東野交通の「本場」と呼ぶべき那須地区の場合、ここしばらくは宇都宮地区で古くなった車両の巣窟の感があったような印象があります。総じて三菱ふそう系が多く、那須岳登山でエアロスターのボロに乗る都度喜んでいたものです。それはそれでとても良い話ではありますが、ここに来て神奈中の2000年代前半のエアロスターが続々と廃車となって全国へと散りつつある中、那須地区にも急速に入りつつあるようで、先日約2年ぶりに那須岳を訪れてみると、那須塩原~黒磯駅~ロープウェイ間のメインルートで見かけた車両はことごとく元神奈中になっていました♪
 個人的に、2000年代前半の銀枠窓エアロスターは非常に好きですので、神奈中からゴソッと急速に消えつつあることを誠に残念に思うものですが、お気に入りの山のひとつである那須岳のヌシとして、今後もしばらく活躍してくれることを心から喜ばしく思ったのでした☆(残念と喜びのどっちだ? ^^;) バスコレで発売されたら必ずゲットします……(笑)。

秩父鉄探訪2019春 (5) 5003編成

2019-06-08 18:00:00 | 地方民鉄 (秩父)


 東急での8500系廃車が本格化する一方、先日はネット記事で東急8000系列50周年(8500系も登場から約45年)という記事が出て、もはや8500系は何処にも譲渡されないまま大量廃車となり、せいぜい部品取りで活用されるだけなのではないか……という気もしなくもない今日この頃(7700系は事実上、伊賀に転じた1000系と近似の下回りだからこそ、塩浜が保守をしている養老に転じたのだと解釈できます)。すると、以前は東急8500系で置き換えるのだろうと何となく予想していた秩父5000系も、完全に壊れるまでそのまま走り続けてしまうのではないか?という気がして来ました。



 もっとも壊れた後、一体どんな車両で置き換えるのか?という問題もありますが……。車体が割と新しい相鉄新7000系や8000系を買って下回りを交換するよりも、鶴見線で余る205系を買った方が安いですが、その鶴見線の置き換えも、FV-E991の実証試験後である可能性が高まり、一体何時になるか分かりません。あるいはまさか、いずれ余る西武2000系・新2000系の2連を導入するとか? というわけで、妄想は止まる所を知りません……。 
 というわけで、そんな一介のヲタの妄想を鼻で笑うかのように、今日も秩父5000系の3連は日々快走を続けておりますが、今後しばらくの延命を裏付けるかのように、最近5003編成が検査を受けて下回りも含めピカピカになっています。とりわけ、長年貼られてひび割れだらけになった正面帯が張り替えられていますが、やけに明るい色に見えるのがミソです。側面と異なる色にしたつもりはなく、単に経年の違いで異なる色に見えるのか、それとも踏切事故防止のため明るい色に振ったためなのか、詳しい理由は分かりませんが……。ともあれ、今後5001・5002編成にも帯貼り替えが波及するか否かで、5000系全体の延命の如何が見えてくることになりそうです。

宮城乗物縦断 (2) 仙台色701系と桜

2019-06-07 20:49:00 | JR発足後の車両


 東北では圧倒的な存在感を見せる701系という車両の模型がなかなかKATOやTOMIXから出ず、マイクロ、そして小出しに鉄コレから出るのみであったのは些か不可思議なことでしたが、ここに来てついにKATOから仙台色1000番台の発売が予告されました……! しかも最初から4連と2連を用意してくるとは! 
 もっとも、1500番台を欠くというきらいはありますが、とにかくもKATOだけで4+2の6連を手許に置くことが出来るようになります。そこで、これほどチープな見てくれなのにいつの間にか気になってしまった私のようなヲタの皆様は、今頃こぞって歓喜のうちに懐事情を勘案しておられることでしょう (笑)。



 しかしまぁ、折角鉄コレではシクレで1500番台クハも出たというのに、4連を出し渋っているうちにKATOが本命を出してしまうとは……。最近の鉄コレの失速をどう評価したものでしょうか。いい加減、広東・深圳あたりの給与水準が日本に近づいてしまっている中、アンケートなどもとりつつ今後の方向性を再検討しているのかも知れませんが。そのアンケートのプレゼントが、何ら使い道のないショボいポスターで、悲しみに打ちひしがれざるをえないのですが……。スマート電池くんはさておき、金色の205系が欲しかったです (-_-;)。
 というわけで、あっという間に2ヶ月近く前の撮影となってしまいましたが、大河原~船岡の桜並木撮影地を初めて訪れた際の仙台色701系画像をお楽しみ下さい。真っ昼間なのに花見客で大混雑するため特別にブツ6編成が来たり、タマ数が少ない4連が来たり、それはそれは楽しいひとときでした。

FV-E991系発表記念・鶴見線の103系

2019-06-04 17:12:00 | 国鉄型車両


 このたびJREは、世界初の高圧水素による燃料電池ハイブリッド車であるFV-E991系を製造し、鶴見線と南武線(武蔵中原~浜川崎)で実証試験を行う計画を発表しましたが、今日の京浜工業地帯を過去の重厚長大産業からゼロ・エミッションの最先端技術集積エリアへと脱皮させるべく行政が旗を振っていることに加え、高圧水素の供給地(昭和電工の工場)が目の前にあることから、確かに実証実験の地として相応しいと思いました。また現実問題として、205系が投入されてから約15年を迎え、そろそろ置き換えが視野に入る中、かつてほど混雑するわけではない鶴見線・南武支線に烏山線と同様の3扉車2連を投入することで、需要と供給のバランスを最適化するとともに、老朽化した架線電化設備をこの際全て取り払い、大幅なコストダウンを図ろうとしているのかも知れません。烏山線EV-E301のお試し編成が最初から営業用車両として登場したのに対し、こちらは形式名からしてあくまで試験車扱いですが、窓配置は営業車そのものであり、順調に所期の成果が得られれば、そのまま営業用車両に転用してしまうのでしょう。



 というわけで、鶴見線の新たな節目が迫りつつあるのを記念して、205系の投入が始まった2004年の秋に撮影した103系の未アップ画像をレタッチしてみました。当時はまだまだ他の路線でも103系が健在でしたので、引退迫る鶴見線103系を撮っているヲタなんてほとんどいなかったよなぁ~ということを思い出しますが、とにかくまぁ、バブル崩壊後のうらぶれた工業地帯を103系がチンタラと走る光景は、いま思えば侘び寂びの一言に尽きるよなぁ……と痛感します。その一方で、ある意味とてもジオラマ的な雰囲気の鶴見線を、最新鋭技術のカタマリのような試験車が走ることになり、やがて量産化で鶴見線の新たな風景となって行くことにワクワクしております。架線が不要ということであれば、例えば東海道貨物線から神奈臨浮島線に直通する列車を設定することも可能であり(JRFも実証試験に協賛するとのこと)、机上の空論に等しい妄想は止むところを知りません (笑)。
 いやその前に……そろそろ鶴見線・南武支線の205系は、今一度真面目に撮っておいた方が良さそうですね。そして、高圧水素の供給がしやすい場所ほど、燃料電池電車に移行して架線設備不要という流れになって行きそうですが(あるいは、EV-E301よりも容易に非電化路線の電車運行移行に資することになるでしょう)、さて、そういう路線は果たしてどこになるのやら。今後様々な予測で趣味界が盛り上がることになりそうです。

※多忙で更新頻度が相変わらず低下し、大変恐れ入ります。また、頂いたメールもなかなかレス出来ず、本当に申し訳ございません。m(_ _)m