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そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

水俣条約が採択された

2013-10-10 | マスコミ報道

公害の原点である水俣病を教訓に、水銀の採掘や輸出入それに水銀仕様製品製造の規制をする「水銀に関する水俣条約」が、今日(10日)、熊本市で開催され外交会議で採択された。

今後は、条約の効力が有効になるために、50カ国以上の調印を目指すことになPhotoる。このことについては、遅きに失している感はあるが、歓迎すべきことである。とりわけ全く規制のない、ブラジルやインドネシアなどの、金鉱山を抱える国々にとっては、いずれおきるであろう健康被害を抑えることにつながるものと思われる。現在、水銀汚染を抱える国は、20数ヵ国あるが、判明しているだけである。

議長を務めた、石原環境庁長官の「我が国が今を迎えているのは水俣の悲しい歴史があったからだ。短い期間で40、50という国が批准していき、条約に命を吹き込もう」とする呼びかけは、当然である。

開会に先立つ、安倍首相のビデオ挨拶は「水俣病を克服した日本と・・」と表現したが、身内を失ったり現在も苦しむ被害者たちの神経を、逆なでするものであったといえる。放射能は封じ込めていると言ったり、相変わらずのお坊ちゃまぶりである。

Photo_2水俣病患者を抱える一方で、日本は水銀の輸出大国でもある。とりわけ、近隣の発展途上国には大量に輸出している。これらの殆どが、リサイクル水銀である。条約には輸出規制も盛り込まれている。水銀の最終処分場が決まっていない。放射性廃棄物に似た構造も持っているのである。

水俣のチッソで使われていた水銀は、北海道北見郊外で採掘されたものある。この鉱山は今では、重クロム酸などの化学物質の廃棄場になって、私も職場の化学物質を大量に持ち込んでいる。水俣病は他人事とは思えない。

日本は2000億円の援助をすると発表しているが、何よりも水銀測定などの技術は世界最高水準である。そうした立場に立った指導を望みたいものである。

ブラジルでは、金鉱山の下流域ではすでに、水俣病様症状が出ている。彼らは魚を食べているのである。本条約が一時も早く実効を持つことを期待する。

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靖国大好き首相への警告か、皮肉か

2013-10-04 | マスコミ報道

日米防衛協議(2+2)に出席するために日本を訪れていた、アメリカのケリー国務長Photo_2官とヘーゲル国防長官が3日に、千鳥ヶ淵戦没者墓苑を訪れて献花した。アメリカの高官が、千鳥ヶ淵を訪れ献花するのは初めてである。これはアメリカ側からの要請でもあった。

これは極めて重要なアメリカのメッセージである。今年5月ワシントンを訪れた安倍首相は、アーリントン国立墓地を訪れて、靖国神社と同じであるとの認識を披歴している。

靖国神社は国粋主義者たちの、国家の側に立った戦死軍人だけを祀り、戦争の美化と正当性を主張する極めて異常な施設である。戦後30年近くたって、隠密裏にA級戦犯を合祀したことでさらにその性格が、鮮明になった。

今回の二人の参拝は近隣諸国の反発を招きながらも、これに強引に参拝する日本の為政者たちへの、ケリ-なりの警告であると言える。靖国の異常さもさることながら、アメリカは中韓との不協和音を嫌ったものである。

記者団に対して、二人は同墓苑がアーリントン国立母地に最も近い存在であるから、献花に来たと説明している。

今回は、日本の官僚が阻止できなかったようである。オバマが広島に行くことを、ありもしない理由で外務官僚が中止させた経緯があるが、今回は時間がなかったようなのである。

日本とアメリカは戦争当事国であったとはいえ、現在は同盟国であるにもかかわらず、アメリカ高官が戦没者墓苑を訪れるのは初めてとはいささか驚いた。日本のマスコミの報道が、異常に少ないのも気にかかる。

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拙書「そりゃないよ獣医さん」電子ブック化の案内

2013-09-29 | マスコミ報道

0011今日は私の本「そりゃないよ獣医さん」のコマーシャルです。あしからず。ご了解ください。私がこの本を出版したのは、もう8年も前になります。その5年ほど前には書き終えていたので、10年以上経っていることになります。

この本が順調に売れ始めた矢先に、出版社が倒産してしまいました。それでも3000部は売れたことになりますが、とても残念でした。どうした風の吹き回しか、この本がネットでは3万円以上、時には5万近くの価格で売られるようになって、知人からの紹介もあってKindleから、電子ブックにすることにしました。購入は、こちらからできます。

私がこの本で訴えたかったことは主に二つのことです。一つは、食糧の問題です。食料問題は、日本中が都市化してきたことにあります。人は食べ物が無くては生きて行けません。食料生産は即ち農業です。農業をこの国は、工業化しようと1961年に農業基本法を作りました。

農業は機械化による大型化と高生産を目指しますが、機械は負債を生み高生産は、農薬や化学肥料の多用で、歪な農産物・食品を市場に送り出すことになりました。こうしたことへの警鐘です。

もう一つは、私は田舎に来た都会人です。高度成長時期に多くの人が歩んだ逆を行ったことになります。その間、この国の地方は見事に過疎化と高齢化が進みました。

地方の疲弊は、弱者が追い詰められる構造の一環でしかありません。地方が疲弊する一方で、僅か10%足らずの土地に住む人たちが、この国を支配するようになりました。一票の格差はあって当然です。田舎は都会に、職掌や水や空気を浄化し貢献しています。こうしたことを本書で訴えました。

10年前の本書の内容はいまだ失われてはいないません。電子ブックとして世に残そうと思い立った次第です。

知人のブログの書評です。 http://pub.ne.jp/shimura/?daily_id=20130802

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JR北海道に事故が止まらない

2013-09-24 | マスコミ報道

JR北海道の事故が止まらない。函館線の脱線事故では、十勝などの秋の収穫農産物が首都圏に送れなくなった。私の定期購読の雑誌も、2日も遅れた。極めて大きな経済的損失もあるだろう。

旧国鉄の中でも、北海道のJRは極めて特殊である。競争相手がいない。北海道では私鉄がなく電車もない。すべてがジーゼル車である。ジーゼル車両はそれぞれの車両が燃料タンクを積載している。地域が広いために路線の保守点検が容易でないうえ、人口が少ないので経済的に大きな負担になる。

国鉄の解体の矛盾を人的に大きく受けていたのも、北海道である。国労の主要部隊に大ナタを振るったために、40代から50代前半の人材が極端に少なくなっているのである。技術の継承ができないという、人事の問題はかなり大きい。

さらに、民営化時は1万4千人の従業員が、7100人と半減した。その一方で、特急列車の本数が倍増している。

しかしこうした条件を考慮したとしても、組織的問題が最も起きいと考える。次の二つから、JR北海道が深刻な組織的問題を抱えていると思われる。

一つは石勝線のトンネル内で火災が起きてほとんどの車両が、燃えてしまった事故である。知人も乗っていたのであるが、車掌が燃え盛る車両から逃げようとする乗客を静止していたのであるが、これを的確に誘導したのは、車内販売の人たちだということである。

職員は自己責任を優先させ、事故を小さく見せようとばかり小細工をしていたのである。

もう一つは、今回の函館線の貨物の脱線に関して、線路の点検ミスが数か所とか報告していたが、97か所もあったと言い替えたのである。しかもそのほとんどを点検していないと、平然と言ってのけたのである。今日もまた2件の事故が起きている。それぞれが異なる事故であるために、車両や技術的な問題でないことが判る。

この2点を見るだけで、いかの責任逃れしか考えていない組織であるかがわかる。

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みのもんたは大嫌いだが、なんか変

2013-09-20 | マスコミ報道

みのもんたの次男が、他人のキャッシュカードから金を下したとかの罪で捕まった。軽微な罪であるし、物証が何もなく本人も否定している。キャッシュカードは盗んだか拾ったかわからないし、金もおろしてはいないようである。とても犯罪として成立するような内容とは思えない。

そもそも一月以上も前の事件である。仮に事実であったとしても、極めて軽微な犯罪である。親が有名人であるから大騒ぎするのか、本人に資質的に問題があったのかもしれないが、どうも気になる。

私はみのもんたが、大嫌いである。横柄な態度で人を見下すような発言をやる。不二家の問題ではちゃんと謝罪もしていない。見下す態度は許せないし、知性のかけらも感じない。わたしは、みのもんたが大嫌いである。

然しこの問題はちょっと看過できない。ものもんたは、朝の番組で(断っておくが、私は一度も見たこともない)、原発について相当激しく非難していたとのことである。

さらには、オリンピックで金の使い方に厳しい意見を言っていたようである。内容的には、無知なみのもんたが政府と都の金の使い方を混同している向きもあるが、政府に反発するものである。そして今般の逮捕劇である。みのは、邪魔者になったのではないか。

もう一つ、徳洲会の御曹司が公職選挙法で逮捕された。徳洲会の職員を選挙活動に使ったことが、法に触れたとのことである。これもおかしい。虎男の時代から、徳洲会は職員を休職扱いにして、選挙活動に専念させていたのは、公然とした事実で知られていることである。

徳田のお坊ちゃまも、自民党の方針に反して、原発による被ばくを手厳しく指摘していた。その男の、突如の逮捕である。しかも何年も遡行して問われるようである。マスコミは一斉に報道する。坊ちゃまは失脚するかはわからないが、相当な痛手になることは確実である。検察の恣意性を感じる。

そういえば、反原発だけで当選した元タレントの山本太郎が、何の瑕疵もない結婚と出産を週刊誌やワイドショーが一斉に非難していた。

みのもんたは、番組を降りることになるであろうが、誰が喜ぶのであろうか?

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テロはなくなったか

2013-09-16 | マスコミ報道

オサマビンラディンが暗殺されてか、世界はテロに危険から遠のいたと、オバマが胸を張って発表した。それからテロは減ったか?テロ組織は少なくなったか?答えはノーである。

アメリカは、9.11が起きたことを暴力的に理解し、暴力的に解決を試みた。アメリカと中東諸国の関係、とりわけイスラエルとイスラム諸国との関係、さらには石油を巡る利権についての、この地域の人々の不満について全く理解しようとしなかった。単に暴力的報復を行ったに過ぎない。

アフガニスタンでもイラクでも、殺害されるのは圧倒的に一般国民である。特にみじん爆撃機は、遠隔地にあるアメリカの存在同様、自分たちを観戦者の席に置いての、劇場的報復と言える。

アメリカの侵攻が行ったもう一つの大きなことは、それまで封印されていた宗派間の対立を呼び覚ましたことにある。宗派間の対立は、アメリカの行った不条理を一部覆い隠す作用すらある。しかもこれは、永続性がある極めてPhoto深刻な問題である。

左の表はNHK製作の表であるが、判明しているテロ組織の現状を表しているものである。テロの規定は難しいが、暴力的に他者を葬る組織であるとするならば、この程度ではない。

ベトナム戦争の数年前に、アメリカはレッドパージを行った。アメリカから、中国関係の研究者がいなくなった。このことが、ベトナムはもちろんのことソ連も共産主義も、理解できなかった原因と言われている。それが、ベトナム戦争を泥沼化させた。

今回も、アメリカではイスラム教徒や中東の人物を、メディアや劇場映画で悪役に祭り上げたりして、無理解への道を開いたのである。最も無理解だったのが、アルカイダに対してである。

アルカイダは組織ではない。アメリカはトップを叩けば、無力となり消滅してしまうと思っていたが、現状は火の粉が拡大したに過ぎない。地域ごとの連絡がないため、さらに厄介になっている。宗派間の抗争も同じであるが、小規模あるいは小地域の暴力行為は、拡散するばかりで止める手立てすらない。

世界は暴力が暴力を制したことがないのを理解するべきなのである。そうした意味で、アメリカの力の行為はテロリストと同じ思想なのである。

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政治家が教育を考えるとこんなもんになる

2013-09-11 | マスコミ報道

静岡県の川勝知事が、2013年度の全国学力テストで県内の公立小学校の国語が全国最下位だったことを受けて、成績が悪かった県内512校のうちの、下位100校の校長名を公表する意向を示した。

文科省の指導要領は学校名を公表しないこと担っているために、知事は校長名ならいいだろうと公表をするというのである。誰が見ても同じことである。知事は成績の悪かった学校へ良かったところの校長を移動させるとも発言している。

憤懣やり方ないのであろう。政治家として恥をかかされたと思っているのである。どのようなテストが行われたのか知らないが、政治家や権力者が教育を語るとこんなことになる。単なる見せしめに過ぎない。

日本という国での教育予算が十分確保されると、校舎ばかりが立派になってゆく。農業政策も同じである。道路や河川ばかりがコンクリートで固められて、周辺産業が潤うのである。

政治家が教育や農業を語ると、教育内容や子どもの未来や、食の安全や量の確保が検討されるのではなく、建物ばかりに金がつぎ込まれる。

学力テストの成績が悪いとなれば、子どもたちのことを考えることもなく、メンツが潰されたとばかりに、報復人事を行おうというのである。公表の意味は競わせることであって、教育的意味合いはないと言ってよい。

ひょっとするとそれらの学校は、イモ作りが上手かったり、合唱で優れた成績を起こしていたり、いじめが無かったり、欠席率が低かったりしているかもしれない。学力テストは一つの基準に過ぎない。

権力者は振り上げた拳の落としどころを模索するほどの理性はない。何かしでかすであろう。

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異常気象は魚にも

2013-09-05 | マスコミ報道

今年道東のサンマが不漁である。多少水揚げが少ない年でも、9月になればそれなりに持ち直すものであるが、今年は未だにそのままである。

厚岸では例年の7分の1の水揚げである。根室では浜値が、例年の10倍はしている。市価になると3倍はしているのではないか。

岩手県の宮古では、毎年落語で知られている東京の目黒のサンマ祭りに送っていたサンマを、今年は止めたそうである。

釧路沖ではマグロが、結構獲れているそうである。昨年はサバが大量に獲れたが、Photo処理に困って途中で漁を中止した。サバ処理工場がないのである。今年もサバ漁は好調のようである。左は今年のサバ漁である。

函館はスルメイカで名を売っている。ユルキャラもいるくらいだが、今年は最低のようであるが、羅臼では刺し網にかかってこの10年で最も多い。

今年はサンマが陸から遠のいた。時間と経費ががかかる。暖かい海水が北に押し寄せている。温帯の魚が北上している。マンボウやクロマグロまで網にかかる。

平均気温がこの3年間上がっていないため、温暖化は停止しているという説もあるが、最高気温は高くなったりその持続期間が長かったりしている。温暖化よりも重要なのは、異常気象なのである。予測できな気象現象が起きている。前例がなく、気象予防士を困らせている。

原発事故で、温暖化の論議は下火になった感があるが、着実に進行している。集中豪雨や、竜巻の多発やサンマの不漁はそのシグナルである。

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消費増税を見込んだバラマキ予算

2013-09-01 | マスコミ報道

来年度の予算編成に向けて、概算要求を8月30に日に締め切った。一般会計予算は、99兆2000億円に程にになり過去最大となる。3兆600億円余りの7復興予14_2算が特別会計扱いになるために、実質103兆円超の予算額になる。シーリングを設けなかったために過去最大になったとのことであるが、背景には消費増税分が未定が理由とされたようであるが、各省がその分の先取りを競った感がある。

最大の要求額の厚労省は30兆5620億円と、今年度予算を3.8%増やしている。社会保障関連費の増加と説明している。

国交省は公共事業を増やし、16.3%も増やし5兆8590億円を要求し、農水省も土木事業などを増やして13.6%増加して2兆6093億円となっている。いずれも土木振興事業に、成長産業ラベルと貼ったバラマキ予算になっている。

防衛予算も2.8%増の4兆8928億円となっている。農水予算のほぼ倍になってしまっている。

驚いたのは、高速増殖炉もんじゅに関わる予算として、今度予算の56%増の50億円を計上していることである。技術的にも社会的にも破たんしているもんじゅであるが、フランスとの今年の首脳会談で推進すると合意した結果であるからあきれる。

更に驚いたのは原発再稼働へ向けて、安全対策の高度化について57%増の85億円と、原発がある地域への経済活性化に向けて13億円計上していることである。

福島原発の放射能漏れが一向に収まる様子もなく、対策も打ちかねていいる現状で再稼働へ向けた布石を打っているのである。

それより何より、財政規律の健全化はどこに行ったのであろうか?国債の支払いが25兆円を超えるそうである。国民への負債が47兆円にもなる。

一般家庭でも同じであるが、支出を見直し削るのが健全な方法である。短期的な目先の対策ばかりにでは、いずれ破たんすることがはっきりしている。借金など踏み倒して何とかなると思っているのであろうか?目先の増税の論議しかない、狭量な政治家たちばかりである。

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風の電話ボックスという思いやり

2013-08-24 | マスコミ報道

本ブログは、昨日の記事で2,000回になった。もうすぐアクセス回数が90万回になる。何気なく言いたいことを書き始めたが、良く続いていると思うが、それも主に日本の政治が次から次へと、へまばかりやるからである。言いたいことが止まらない。
01岩手県大槌町に、外部と繋がる線のない”風の電話ボックス”という、白い電話ボックスがある。中には黒電話とノートが置かれている。

数年前に早期退職して、庭師となってここを終の棲家にした佐々木格さんという方が、自宅のメモリアルガーデンの隅に作った。

震災で身近な人を亡くした人たちへの、心のインフラと佐々木氏は呼ん02でいる。亡くなる前にせめて肉親と話しておきたかったことを、ここで話してほしいというのである。

亡くした親しい天国の人との話をするために置かれたものである。電話で話をする人もいるし、ノートに思いを綴って帰る方も多いようである。

庭には森の図書館と呼ばれる図書館も作った。震災前から計画していた石で囲われた図書館である。本は全国から震災以後集まったものである。

お役人では考えられないような発想であり、心温まる話である。世の中に文句ばかり言わないで、たまにはこうした話も紹介したいと思っている。

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外交音痴の政治家たち

2013-08-16 | マスコミ報道

「戦没者をどう扱うかは純粋に国内問題である」あるいは「尖閣列島に領土問題は存在しない」という表現は、問題している他者(国)が存在する以上は、こうした突き放した論調は、問題を解決する糸口すら見失うことになる。

戦没者は戦争をした当事者である以上相手国が存在する。純粋に国内問題とするのは、その戦争が正しかった時にだけに許されるかもしれない。銃口の先には相手国がいるからである。

戦争は人殺しである。人を殺し領土を拡大し権益を奪い合うためには、互いの国家に異なる論理が存在する。小説の世界やゲームの中では、勝者は正義であり敗者は悪で、立ち上がる理由はない。

現実の世界では、水戸黄門の助さん格さんに殺される悪代官の手下は、上司に忠Photo実な善良な人間であろう。家には女房子供がいるかもしれない。殺害した助さんも格さんも、奥さんや子供にして見ると悪人となる。

武力が国家を守る最大の有効手段だと唱えた、若い学者がいた。昨日のNHKの討論番組である。武力は最も非効率的な手段である。武力の行使は必ず被害者を伴う。恒常的に配備しなければならないし、武器技術の向上は新たな開発などが求められる。金銭的にも技術的にも、さらに行使の後にも極めて効率の悪い手段である。

戦死者の扱いは、とりわけ侵略国にとっては被侵略国の感情を配慮しなければならない。自国の論理が普遍的であるはずもない。武力が正義であるのは、非現実の世界でしかない。

領土問題にしても、問題視する相手国が存在する以上、「存在しない」などと言うわけにはいかない。

外交実績も理念もない石原慎太郎が仕掛けて、ほとんど中国に無知な野田が、尖閣列島の国有化で火をつけた。国粋主義者たちの、外交音痴が中国と韓国を見下した結果の今日の問題である。

外交は交渉である。自らの主張を見直す勇気もなく、暴力的思考方法では何も解決しない。

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治外法権を享受するアメリカ軍

2013-08-08 | マスコミ報道

8月6に日に沖縄宜野湾の、キャンプ・ハンセン基地でヘリコプターが墜落し炎上した。基地内とはいえ、住宅地から200メートルほどしか離れていない。偶然基地内だったとみるべきであるが、事故原因の解明もなければ再発防止策も明示されていない。

妙なことはその後、7日と今日8日に同じところで火災が起きていることである。既に鎮火したとの報告が日本に寄せられただけである。連日同じところの火事である。奇異な感じすらする。

もっと理不尽なことは、アメリカ側が事故現場の上空の飛行を制限したことである。法的根拠などなく、事故の実態隠しに他ならない、アメリカ軍の強権的横暴である。報道用の飛行ができないばかりか、民間の航空機のも影響が出ている。撮影されると不都合なことがあったに違いない。

墜落現場が大川ダムの水源地から僅か20メートルと近いため、宜野座町が水質調査に入ったが、水の採取は許可されたが周辺の調査は拒否された。事故後大川ダムからの取水は中止している。

しかし今回の事故を受けて、同型機のヘリの飛行は全面中止としたのは当然であ130808
るが、オスプレイの再配備も延期した。計画通りにオスプレイを配備すると言っていたが、中止する気になればできるのである。原因が何であれ、その気になれば延期でも中止でもできるのである。決めたことだからスケジュール通りにするとか、とにかく日本の言い分など聞かなったが、いい加減な話である。

8日には、事故を起こした同型のヘリ以外の戦闘機などの訓練、飛行が再開された。原因の究明も事故対策もないままである。周辺の自治体は一斉反発している。

別海の矢臼別基地でのアメリカ海兵隊の誤爆も同じである。周辺自治体も北海道も原因究明と再発防止の要請は、全く無視され訓練再開が通告されただけである。まさしくアメリカ軍のやりたい放題である。

今回の米軍による2つの事故を見ていると、前近代的な治外法権をアメリカは存分に享受している。不安と被害を被っているのは住民と、一般国民である。

左のフォトアルバムに<夏の雌阿寒岳>をアップしました。

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内容の浅い作品に変貌した二十四の瞳

2013-08-05 | マスコミ報道

昨夜、松下奈緒主演の「二十四の瞳」を見た。副題に木下恵介生誕100年記念とあっPhotoた。残念ながら、60年前の木下恵介の現先には足元にも及ばない作品に思えた。

些末な問題のように思えるが、時代考証がまるでなっていない。長い髪の子供たちが平然といたり、とても立派な連絡船や、手書きでないタスキをして子供を戦地に送る姿や、いつまでも若い大石先生、死の直前にでも満々と健康な・・・数え上げるときりがないが、作品の質を低下させていることは間違いない。

別海九条の会で、以前木下恵介監督の「二十四の瞳」の上演を行った。2時間40分の長い白黒モノラル映画であったが、席立つものが一人もいなかった。本会最高の入場者で100人に2人ほど足りなかったが、静かに丁寧に作られた作品は、反戦への思いととも、鑑賞者に伝わっていた。

木下作品は童謡が全編に流れる、いわばミュージカルのような作品である。作品内で歌われる童謡はすべて、3番以上歌われていた。手抜きがないのである。時代考証はもちろんのこと、老けて行く大石先生を見事に演じていた、高峰秀子は作品の中に確実にいた。

新しい機器で多分極めて短期間に作られた昨夜の作品は、こうした丁寧さがまるでない。大石先生と旦那様の関係や、写真の重要性はこの時代どのような意味を持っていたのかも理解されていない。自転車も同様である。生徒たちが長じて、大石先生に自転車を贈った、極めて重要な場面もカットされていた。

最初と最後に3番目まで歌われていた、「仰げば尊し」は一度も出てこなかった。生徒と大石先生の結びつきの描写についても、希薄であったとしか言いようがない。

ただ終盤の戦死した教え子たちのへの、大石先生の思いは伝わるものがあった。しかし、戦後泣き虫先生になってからの思いが浅く、そのことが戦後描写の部分を浅くさせている。

この作品は今まで、田中裕子主演やアニメ作品もあるが、次第に作者の質が劣化していると思われる。時の流れや時代が背景にあるのではない。安易な製作による製作者の姿勢と、反戦意識が希薄なっているのでないかといえる。

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幾度の繰り返し裏切られてきた交渉であるが・・

2013-07-31 | マスコミ報道

イスラエルのリブニ法相とパレスチナの和平交渉担当者のアリカット氏は、ワシントンでケリーアメリカ国務長官の立ち合いで和平交渉を行った。2週間以内に本格交渉Photo_2に入り、来年4月末までに「2国家共存」に向けての議題とすることを合意した。

交渉内容が良く解らないのは、この二国間の常である。アメリカがパレスチナ側に立つことは考えられない。パレスチナ支援の姿勢を見せていた、エジプトのモルシも倒れてしまい、パレスチナは深刻な経済封鎖状態にある。

イスラエルは交渉直前に104人の政治犯を釈放している。この104人は1993年のPhoto_3オスロ合意で釈放されるはずだった人物たちである。クリントンアメリカ大統領の仲介で行われたオスロ合意で、ラビン首相もアラファト議長もこの時の和平合意を評価されて、ノーベル平和賞を受賞している。

程なくラビンは自国の右翼青年にに暗殺された。アラファトは生き延びたものの、事実上イスラエル軍に包囲されて、殺害されたに等しい最期であった。この間に、オスロ合意は実行されることがなかったのである。今回のイスラエルの104名の釈放は、99年に釈放予定を14年も遅らせたことになる。Photo
パレスチナの要求の一つが、イスラエルの西岸地区への入植の凍結である。もう一つが、第三次中東戦争次期の国境を戻すことである。イスラエルの要求は、国連などへ国家としての主張の中止である。いずれも相手側にとって極めて困難な要求である。

シリア情勢も行き詰まったままである。複雑に絡み合った宗派間の対立は、イスラエルにとってもアメリカにとっても糸口がつかめない状況にある。アメリカがシリアの反政府勢力支援に踏み切ったようであるが、イスラエルはアサドを支援している。

圧倒的な軍事力を誇るイスラエルは、パレスチナとの和平は国家の存亡にかかわる問題である。厄介であるが、イランやヨルダンやイラクなどの反イスラエルのイスラム国家と対峙する以前の問題だからである。

しかし中東各国は覚めた目でこの交渉を見ている。イスラエルを信用していないからである。オスロ合意以下の結果になってしまうであろう。

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誰も責任をとらない惨敗野党

2013-07-22 | マスコミ報道

自民党に対して、明確な対立軸を見せることができなかった民主党が、今回の選挙結果の多くの責任を負っていると言える。憲法に対してもTPPに対しても消費税についても、党内で統一した意見を持たないまま、選挙戦に突入した。Photo
半年前の衆議院選挙で惨敗して、最大の地方選挙と言われる東京都議会選挙でも惨敗してもなおかつ、政策の明確な内容を打ち出せないまま、今回の党の存続さえ危ぶまれる惨敗になったのである。細野幹事長は辞意を表明しているが、海江田は続投の意向で細野を説得している。

海江田は解党的出直しと言ってはいるが、解党的出直しをするにも、党首候補もいないのが現実である。受け皿がないのである。前原も岡田も自らの候補地で、議席を獲得できなかった。党首交代のエネルギーすら失った感がある。

しかしこのままでは責任の所在すらはっきりしない。海江田は降りるべきである。「難局を迎えたからこそ結束するべき」と、良く解らない。

生活の党は議席を失った。この30年間常に日本の政治の中心にいた、小沢一郎であるが、ここにきて命脈が尽きたと言える。しかし、ここでも小沢は責任を取ることなく、居残るようである。小沢の居場所は既にどこにもなくなった。

社民党はもっと悲惨である。選挙の度に徐々に議席を失い、ついに今回は比例区の1人となった。しかし、福島党首は責任を取ることなど、全く口にしない。過去数度あった内紛も、そのままであって福島は責任を取ることは今回もない。

維新の会の橋下は自らの慰安婦発言で、東京都議会選挙の結果で責任をとると言ったが、今回の選挙でも敗北を認めず、継投するようである。

みどりの風の谷岡は辞任するようであるが、誰もいなくなっては仕方がない。政治家も辞めるということのようであるが、無責任には変わりない。

つまり惨敗した野党であるが、どの党首も責任をとらないのである。そうした姿勢が、敗北の原因であることの認識もないようである。自民党が増長するのも仕方がない。

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羅臼港

春誓い羅臼港