「日本が衰退したこの30年」と、このところよく使われるフレイズである。その間回復のチャンスは幾度もあったが、それを全く無視してひたすら軍事国家へと引きずり上げたのが、後半の10年を担った安倍晋三である。
アベノミクスで虚構の好景気を打ち出して来たのも安倍晋三である。そのためには、警察官僚で内閣府を固め、人事権をちらつかせ議員と官僚を忖度させ、虚言で長期政権を乗り切ってきたのが安倍晋三である。
現在、自民党を大きく揺るがす裏金事件の震源地は、安倍晋三の遺産そのものといえる。
昨日(7日)休日にも拘らずに安倍派現職の池田佳隆衆院議員が逮捕された。
これは想定していなかったと思われるのは、池田が重大な証拠データの隠滅を秘書らに指示したことが新たに判明し、証拠隠滅の動きがあったためである。
安倍派の99人はほとんどが、パーティー券の販売ノルマを超えた売り上げについて、派閥から裏金としてキックバックを受けたと思われる。
池田は、還流分を自身の政治団体の政治資金収支報告書に収入として記載しなかった金額は、政治資金規正法虚偽記載罪の時効まえにの直近5年間で、4800万円だったとされる。
池田議員が。特捜部は事務所ぐるみで隠滅工作が行われた可能性があると判断し、逮捕に踏み切った。
安倍派の中でも安倍に近かったものは、この程度の犯罪行為なら、領袖がもみ消してくれると思っていたのだろう。事実安倍晋三のこれまで、幾度となく自らの犯罪行為、森友・加計学園問題、桜を見る会、側近ジャーナリストの免罪などなど、身近で悪行が放免されるの見てきた取り巻きは、この程度という感覚しかなかったのであろう。嘘と並べて銘罪されることもなくなった。
岸田文雄は逮捕を受けて自民党を除名させた。「大変遺憾で、重く受け止めている」と語ったが、岸田が行った閣僚から安倍派を追い出した次に打った手である。なんとももどかしいのであるが、岸田の精いっぱいの政治行動であろう。