イスラエルがガザ地区を空爆した。死者は今のところ300人ほどである。これは1967年、イスラエルがエジプトからガザ地区を略奪して以来、最大の攻撃で ある。中東諸国は大々的なイス ラエル非難を繰り広げている。
ブッシュの残したものに、6カ月の停戦協定があるがこれが失効するのが12月 19日だった。ブッシュはファタファしか交渉しないとしている。ファタファの大統領アッバスは、ハ マスに乗っ取られるのを嫌い後継者を決めていない。大統領の任期は1月9日で切れる。ブッシュの任期も残り一月を切っている。
つまりイスラエルは絶妙のタイミングで戦争を仕掛けたのである。和平交渉を最 大の外交課題に掲げているオバマはこの開戦でなすべもなくなった。交渉のテーブルに、パレスチナ側から出てくる人物がいなくなったのである。
私たちはドイツのナチスがユダヤ人を虐殺する非人道的な行為を沢山見てきた。ユダヤ人たちへの同情も多くの人たちが抱き、アウシュビッツなどのユダヤ人収容所で涙を流した。その彼らが、なぜこのような蛮行を行うのか理解できない。自らを抑圧の民族と多くの記憶を刻んできたはずである。
アメリカもイスラエルも交渉の相手としていないハマスの反抗は、徹底されるだろう。第3のインティファーダーを呼び掛けている。イスラエルのユダヤ人たちは歴史から何を学んだのだろう。パレスチナは、正月を迎え出口のない戦闘状態に入ってしまった。