日々の暮らしから

「街中の案山子」「庭にいます。」から更にタイトル変更します。

年金って何だ?

2006-12-21 07:36:36 | 社会問題
つくづく思う。
現在は、会社員世帯が受取る年金は、現役時代の約59%なのだそうだ。
会社員は厚生年金に加入。年金保険料は給料の14、642%(毎年のようにアップされて、現在はこの数字)。
その半分は、会社が負担し、半分の7%が本人負担。
7%を払って、59%を受取る、数字を見るとなんと大盤振る舞いな、と思ってしまうが、おかしいでしょうか。
    ↑
こんな割合のいい運用があるなら、カリスマディラーです。
但し、長生きすることとセットですけれど…。

国が金のなる木を持っているわけではない。国は様々な政策を税金を徴収して行っています。年金は年金保険料で、となると年金保険料を徴収し賄えるのでしょうか。帳尻が合うはずがありません。

だからといって、現役世代の負担割合が増えると、給与生活者は日々の暮らしに即響くし、雇い主は、さらに雇用形態を何とかしようと思うでしょう。⇒被雇用者の非加入者化、請負制度の活用など。
それはルール違反だといっても、実際問題、そうしないと、同業他社との競争に負けてしまうという現実もあるようです。
会社経営に余裕がなくなったときには、まず社会保険料の支払いを後回し、そのパターンを幾つも見てきました。

昭和30年代に国民年金制度がスタートした頃を記憶しています。
祖母が、第1回目から給付を受ける立場でした。頼まれて郵便局まで受取りに行ったものです。世帯主である息子からお小遣いをもらわなくてもよくなったと喜んでいました。
「公務員には恩給がある」程度にしか知らなかったものが、国民全体の生活保障にかかわり始めた大きな起点だったと思います。
その時代から、日本は随分経済発展を遂げ、世界1、2位といわれる経済大国になりました。
その国の経済の急成長が、年金制度を支えてきたのだと思います。
今後も同じ急成長は見込まれるはずはなく、但し、給付者の急増大だけは確かなのです。
今朝の新聞には、50年後4割が高齢者と見出しにあります。
無理な約束をしてはならない。政府は04年度の年金改革で5割以上の給付を約束、と新聞にはありますが、票を失いたくないから、台所事情に目を伏せた約束と思えます。
ないのにあえて支払うというルールは、借財を増やすだけ。
30年、40年後の見通しを立てなくてはならない話しなのに…。
たまたま、私たち世代は、老後は年金で暮らすというイメージを描いてきた世代なのかもしれません。
昭和30年代は、年金で暮らせるのは公務員、程度の気持ちで暮らしていました。
私たち世代には微かにその記憶があるはずです。
そして、30年後の人たちは、昔は「老後は年金で暮らす」と考え、「年金だけで暮らせる時代」だったと、そうなるのではないかしら。



コメント (1)
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