海兵隊で2度ベトナムに従軍、除隊後再婚の妻とアリゾナで牧場を経営していた男。
妻を亡くし、愛犬と牧場を守っていたものの、妻の治療費を捻出するためにかさんだ借金の為、天塩にかけた牛も牧場も手放さざるを得ない。
そんな彼が、麻薬カルテルに命を狙われ、メキシコから密入国してきた母と息子を偶然助ける。
見逃して欲しいという母親の言葉に反し、通報したことで母親は追手に殺され、彼は彼女から大金とともに、一人息子を親族の住むシカゴまで送り届けて欲しいと頼まれるのだ。
一度は諦めるものの、メキシコに送還されれば組織に命を狙われる少年を、結局は送り届ける決心をする男。
国の為にベトナムで狙撃兵(マークスマン)として戦った。除隊後は牧場を経営し、妻と穏やかに暮らしキチンと納税もしていた。そんな自分が妻亡き後、返済期限の延長も認められず、牧場を取り上げられそうになるのを誰も助けてくれない。
一人残された少年も彼と一緒だ。何も悪い事をしていないのに、叔父がカルテルと揉めたばかりに小さな未来を絶たれそうになっている。
何もしない方が安全だと分かってはいても、一人になった少年をシカゴまで送り届ける事を選ぶ男。
ストーリーを考えただけでも、リーアム・ニーソンが演じる初老の男の姿が自然に浮かんでくる。
多くは語らず、損得ではなく自分の信念のまま行動する男。少年に銃を握らせ、自分を守る術を学ばせる・・・観客が期待し望むリーアム・ニーソンの姿がそこにあるのだ。
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旅のパートナーは少年だけでなく愛犬も一緒だ。エンドロールには3人のトレーナーの名前がクレジットされていた。
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この映画の監督ロバート・ロレンツは長い間クリント・イーストウッド作品にかかわり監督デビューした人。
今週末からクリント・イーストウッドが主演のクライ・マッチョが公開される。クライ・マッチョもクリント・イーストウッドが少年と二人、メキシコからテキサスを目指す映画だ。