韓国の動画配信サービス「TVING」日本進出へ 人気ドラマの配信を握る?
世の中的にはニッチな話題かもしれないが、韓国ドラマ好きの私にとっては気になるニュースだ。
ドラマの制作本数が半端ない韓国では、地上波だけでなくケーブルテレビにも加入してドラマを楽しんでいる家庭が多いという。
視聴率(あるいは占有率)という数字でドラマの成功を測るのは韓国も一緒だが、いわゆる無料で見られる地上波よりも、ケーブルテレビのドラマの方がいい数字が出たという芸能ニュースもよく目にする。
ケーブルテレビとしては、いいドラマ(いわゆる売れるコンテンツ)を放送すれば加入してくれる人も増える→加入者が増えれば儲かる→もっと儲けるために資金を投入して大がかりなドラマを作る→いいドラマが生まれてヒットする→更に加入者が増える(以下繰り返し)ということで、面白いドラマがどんどん作られるようになる。
そんな風に作られた人気のあるドラマを自局で再放送するだけでなく、NetflixやTVINGなどの動画配信サービスに卸すとというビジネスモデルが出来上がっていたのだと思うが、その動画配信サービスのTVINGがドラマ人気を追い風に海外進出という事なんだろう。
日本の場合だと、ドラマの最終回後に「DVD化決定」というお知らせがあり、「ドラマをDVD販売というビジネスモデル」が今でもまだ一般的だと思うが、大体DVDの発売は3~4か月先だ。これだとタイムラグがかなりあるし、価格もそれなりにするからよっぽどそのドラマのファンでない限り購入するまでには至らないだろう。更にドラマを映画館でというのもよく見られるビジネスモデルだと思うが、予定していたほどドラマが盛り上がらなかったのに、映画化の話も同時進行で進めていたというと、儲けるために考えた方法が逆に首を絞めるという本末転倒な話になってしまう。
確かにドラマ終了後もまたドラマを見たかったら「動画配信サービスの方で」という方法は、売る方も買う方もかなり身軽でフットワークが軽い。更に「テレビで放送したドラマの結末は、動画配信サービスで・・・」という誘導方法もないので、動画配信サービスに不信感もないと推測される。
私もDVDというハードという形でなく、ソフトだけを楽しみたいと思っているので、最近はすっかり動画配信サービスにお世話になっている。それ故、こんな風に新しい動画配信サービスが進出してくれるのは嬉しいが、「いくつもの動画配信サービスに加入して観る時間があるのか?」さらには「定額料金を払い続けるだけというサブスクリプションの罠にはまってしまわないか」などと心配になる。
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追記
アメリカでは映画のオンデマンド型ネット配信が普及した結果、3万店もあったレンタルビデオ店が姿を消したとの事。
このビデオランドという書籍は、地域の文化を支えた公共空間としてのレンタルビデオ店についてまとめた本との事。私は映画館で映画を見るのが好きだが、映画館もシネコンスタイルが増えて、どこの映画館も全く一緒という雰囲気が強くなっていると思う。映画好きが集う場所だったレンタルビデオ店がどんな意味を持つ場所だったのかとても気になる・・・いつか読んでみたい本だ。